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ミカエル晴雨堂の晴耕雨読な映画処方箋

晴雨堂ミカエルの飄々とした晴耕雨読な映画処方箋。 体調に見合った薬膳料理があるように、 料理に合う葡萄酒があるように、日常の節目に合った映画があります。映画の話題をきっかけに多彩な生活になれば幸いです。詳しいレビューは「続きを読む」をクリックしてください。
晴雨堂から、お知らせと呟き
諸君!また一年、生き残りましょうぞ!
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友人知人に元号否定論者が少なくないが、私は肯定派である。「一世一元」で改元するのではなく、「五十年一元」で天皇の在位に囚われず定期的に改元し、無形文化財としてのお祭りにする方が経済効果がある。近頃の現象[一二九〇] 

新天皇陛下が即位「令和」に改元 
前陛下、退位し上皇に


 新天皇陛下が1日午前0時、皇太子から即位された。30年余り続いた「平成」が終わり、「令和」に改元。新陛下は59歳で、戦後生まれの初めての天皇になった。前天皇陛下は4月30日限りで退位し、上皇となった。(共同通信)

【雑感】ふと昭和から平成に変わった頃を思い出した。
 昭和天皇崩御をもって昭和が終わり平成が始まったわけなので、今回の大晦日カウントダウンのようなお祭り騒ぎの改元ではなかった。
 当時の私は工場の夜勤シフトに就いていた。大っぴらに仕事をしているところを外部に見せないよう全ての窓には暗幕を貼り、従業員全員が作業服の袖に喪章をつけて作業をした。TVはNHK教育以外は全チャンネル喪に服すかのように昭和天皇特集一色となった。

 あの当時を思えば上皇陛下は英断を下されたと思う。生前退位だからこそ新しい元号をカウントダウンのお祭り騒ぎで迎えられる。続けて新しい天皇陛下の即位のお祭り騒ぎも続けてできる。
 昭和の終わりの頃を思えば、経済効果は歴然だ。

 さて、私の友人知人には元号を否定論者が少なくない。特定の人達の都合で暦を変えなければならないなんて非常に面倒な上に迷惑。改元は日常生活の足を引っ張るし、万国に普及している西暦に統一する方が合理的ではないかという考えだ。加えて元号否定論者の多くは天皇制否定論者も兼ねている。先の陛下の退位も自由にならない極めて人権を制限された存在、崇め奉る形で人間扱いしないという人権侵害の差別制度であるという主張だ。

 友人たちが「天皇」と呼ぶのに対して私は「今上陛下」と呼ぶ。皆が西暦を有り難がるのに対して私は元号を許容する。平素の私は左翼的な言動をするので「パヨク」と思っている人たちには意外に思うかもしれないが、天皇制に反対しないし元号も存続支持だ。
 理由は簡単で、改憲派ではないので一条で規定されている象徴天皇制も支持する。また中華圏の制度であった元号は今や日本だけが続けている。ここから左派の友人たちは軽蔑を込めて「ガラパゴス」と呼ぶが、私は文化的希少価値を見出すし、それ以前に西暦が嫌いだからだ。

 元号否定論者たちは改元にともなう不都合以外に元号にまつわる闇の歴史を論じられるが、西暦も元号に勝るとも劣らず負の歴史を持っている。西暦は言い換えれば基督教暦、私は仏教徒であって基督を全面的に支持しているわけではないのに基督の暦に合わせさせられるのも元号と同様にキナ臭い。
 世界中で最も普及している暦だからと平然と主張する人がいるが、基督教暦が世界中に広がったのは言うまでもなくヨーロッパ人の世界侵略の結果であって、多くの民族が虐殺され民族文化が根絶やしにされた歴史の上に西暦の普及がある事も否定できない。元号のいかがわしさが気になる方々が西暦の血に塗れた歴史が気にならないのは不可思議奇怪である。
 だから私は元号を否定する気になれないのだ。

 改元で生じる不都合や不便さは確かに不合理である。ただ、かつての元号は天変地異や政変の度にゲン担ぎの意味でも頻繁に改元されたものだ。明治天皇の父君孝明天皇の在位中でも弘化・嘉永・安政・万延・文久・元治・慶応と元号が変わっている。明治になって「一世一元」すなわち天皇の在位中は改元しないことになったのは、文明開化という国家の近代化に不都合だからだ。
 既に明治維新で大幅に「伝統」というものを修正しているのだ。元号存続を目的とするなら、現代においてさらなる修正を行ってもバチは当たるまい。

 「一世一元」から「五十年一元」にしてはどうだろうか。改元によって生じる不都合は大幅に解消されるし、昭和の終わりと平成の終わりを比べれば明らかなように天皇の崩御をもって改元するよりも生前退位の方が素直にお祭り騒ぎが行え経済が回る。
 それなら天皇の在位に囚われずキリの良い二十五年あるいは五十年ごとに改元する事になれば、お祭り騒ぎの準備も容易になり、皇室や国家権力からやや距離を置いた無形文化財として残す道も開ける。


 
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[ 2019/05/01 01:08 ] 日誌・・近頃の現象 | TB(0) | CM(0)

第2046回「あなたの一番古い記憶はなんですか?」 晴雨堂は2歳の後半頃から。 

こんにちは!FC2トラックバックテーマ担当の一之瀬です今日のテーマは「あなたの一番古い記憶はなんですか?」です私の一番古い記憶は、幼稚園のころまで遡ります園内の砂場で遊んでいて、部屋に戻る前に外の水道で手を洗おうと列に並んでいたところ、好きだった男の子に割り込まれ、幼きにして幻滅を味わったことを覚えています今となっては懐かしい、いい思い出ですねあなたの一番古い記憶はなんですか?たくさんの回答、お待...
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【雑感】よく周囲から驚かれることだが、かなり古い記憶がある。
 郷里の保育園に入る前だから2歳後半だと思う。赤い絨毯を指でなぞって絵を描いたり、母親からおしめ(もちろん一反木綿のような布)の交換をしてもらったりとか、5歳上の姉が読んでいた小学館の学習誌の「ドラえもん」なんかを見ていた記憶がけっこう鮮明にある。当時のドラえもんは今とはキャラデザインが違っていたように思う。

 古い記憶を保持しているには理由がある。小学校に上がるあたりから、意識して忘れないように記憶を反芻しパソコンでいうバックアップをやってきたからだ。

鋭意執筆中


 
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大原直美氏の「セクハラ」訴訟、御本人や支援者たちは正しい事をやっているつもりだろうが、この理屈が罷り通ると体制権力に言論封殺の金棒を与えることになるのを覚悟してほしい。 近頃の現象[一二八九] 

会田誠講座「セクハラ」訴訟に波紋 
焦点は「大学側の対応」に?


 京都造形芸術大学で開かれた公開講座に参加した女性が、講師の性的な発言に精神的苦痛を受けたとして、同大を運営する学校法人「瓜生山学園」を相手に提訴したと2019年2月27日、メディア各社が報じた。
 講師はエロ・グロや美少女などを題材に、刺激性のある作品を手掛ける美術家として知られる、会田誠さん。提訴をめぐり、ネット上では「事前に軽くネットで調べればどんな作風なのかも分かるのだから」と疑問視する声や、「大学の対応の問題が大きいと思った」と学校側を追及する声が上がっていた。(J-CASTニュース)


【雑感】「セクハラ」と聞いて、最初のイメージは講師の会田誠氏が大原直美氏に身体を触れたり耳元で猥談をささやかれたりでもしたのかな?と思った。ところが大原氏が訴えているのは大学に対してであって会田氏個人は訴外だ。
 これはどういう事だろうと記事を精査すると、どうやら会田誠講師に対しては講座の内容は問題があるものの具体的に直接自身にセクハラ行為を受けた訳ではないらしい。講座内容に精神的苦痛を受け、そんな講座を許す大学の責任を問うているようだ。

 大原氏御本人は自身の主張に大層な自信があるのか、勇敢にも素顔を晒して会見に臨まれた。多分、彼女の支援者も多い事だろう。ネットでも彼女の英断を支持する意見が散見される。

 ただ、それなら疑問が発生する。なぜ会田氏の講座を受けたのか? 彼の講座は必修ではない。必須であれば単位を取らなければ卒業できないので彼女の言い分も判らなくはないが、履修してもしなくてもいい講座だ。また問題作品で公共の場から撤去されたこともニュースになっていた会田氏が講師になるのだから、講座内容も大よそ予測はできたはず。さらに聞くところによれば、講義を始める際に一応の内容について事前注意があったそうである。
 なのになぜ履修した? 想像以上に気分の悪い内容だったとしても、それは選んだ彼女のミスであって会田講師も大学も悪くはない。居酒屋などで会田氏や大学への陰口を叩くのは許せるが、なぜ提訴まで踏み切った?

 現状だと、大原直美氏の行動は以下の通りになる。非常に的を得た指摘なので紹介する。

須賀原洋行氏 漫画家
エロティシズムを受けつけない人が芸術の世界に関わろうとするのは、血を見たら失神する人が外科医になろうとするようなものでは

柴田英里氏 現代美術 文筆業
ゾーニングされた世界にわざわざやって来てわざわざ苦痛を訴える、もはやお気持ちブルドーザーが傷つきの土砂災害を引き起こしているとしか……

ぬえ氏 Twitter利用者
激辛の看板掲げた店に入って看板もメニューも読まずに今日のオススメを注文し食べた後で「私が嫌いな辛い料理が出た、どうしてくれる」とテナント入ってる商業施設を訴えるような話では

 私も概ね上記挙げた三氏の見解と同じである。但し、三氏は自称人権派や自称フェミニストたちからしばしば「ネトウヨ」扱いされている御仁たちで、今回の一件も「またセクハラ男を擁護してる」で済まされるかもしれない。
 そこで以下に紹介するコメントは意外な方からの意外な見解である。反戦の立場で戦場を取材する志葉玲氏であり、左派系市民から一定の支持を得ているジャーナリストだ。フェミ関係のTwitter民の中には「大原さんに賛同すると思ったのになんで?」と思った人も少なくないのではないか。

志葉玲氏 報道写真家
ある程度耐性があるだろう(?)平和運動系の団体での講演か、中学高校での講演かでTPOわきまえて見せる写真や映像をチョイスするけども、基本的に戦争だから視覚的にエグイ。だから「これからお見せするのは、キツイですから苦手な人は下向いていて下さい」的なことは、自分もよく言う

戦争の話するのに、かわいらしい子ども達の笑顔の写真ばかりじゃないんだよ。ただ、事前にあらかじめショックのある映像・写真もあるよ、と断っておくことは大事だねー

芸術は極力自由であるべきだと思うし、訴訟で表現を潰そうとするのはどうかと思う。他方、女性からしたらキツイ作風だろうから難しいところでもあるな。せめてちゃんと注意喚起やゾーニング出来たら良かったのに、とは思う

 後に注意喚起はあったとの情報を得て、それが本当なら提訴はビミョー、と大原直美氏とは距離を開ける姿勢を示した。

 実は志葉玲氏が距離を置くのは至極当然なのである。
 私は学生時代に本多勝一氏や石原文洋氏のルポを読んできた人間で、本多氏らが中心になって創刊した週刊金曜日を応援したこともあるので、むしろ志葉玲氏の気持ちは比較的理解できると思う。

 反戦を論ずるにあたって最も雄弁なのは死体写真や悲惨な被害者の哀れな姿だ。ロバート・キャパは頭に敵弾を受けて倒れる寸前の兵士を撮って脚光を浴びた。(この写真には異論が存在するが) 沢田教一は戦火を逃れようと川に飛び込んでいる母子の姿で脚光を浴びた。ベトナム人報道カメラマン黃公崴氏は有名な火傷を負った全裸の少女の写真で世界を反戦へと動かした。
 しかしながら昨今のポリコレ感覚ではこれらの歴史に残る名作すら叩かれそうな勢いである。

 では、難民キャンプで笑顔で逞しく生きる子供の写真や、黙々と任務に従事する兵士の写真で良いのか? これでは戦争指導者たちのプロパガンタ報道と変わりはないではないか。

 大原直美氏の論理が罷り通ってしまうと、「精神的苦痛」が独り歩きして志葉玲氏の反戦活動にも支障が及ぶ。精神的苦痛が優先され過ぎると戦場写真は使えなくなるし、志葉玲氏の口を封じたい勢力から見れば、彼の個展や講座に一般客を装って入り込み、後で「グロい写真を見せられて苦痛だった」と提訴すれば封殺が成功する、まことに便利な「ビジネスモデル」が確立してしまう事になる。
 さすがは志葉玲氏は現場体験ならではの見解だ。

 それに引き換え、Twitter上で影響力を伸ばしているなうちゃん氏の見解。
会田氏を擁護する意見が意外と多いようですが、少なくとも「大学」を名乗る機関の講義ならば、最低限の「まともさ」は絶対に必要でしょう

 最低限の「まともさ」とは曖昧な主観表現だ。ベトナム戦争を勧めたニクソン大統領ならナパーム弾で全身火傷を負った全裸少女の写真を観たら「いたいけな少女の全裸写真を公開するとは、マスコミはまともではない」と怒る事だろう。
 自身の主観を社会基準と思い込む姿勢が哀しいし、大原氏の論理が罷り通った時の負の影響にはまるで眼中にない。この御仁は志葉玲氏と違って現場体験が無いのではないか?

 大原直美氏の主張を見る限りでは、大間抜けの逆切れカマトト人間ではないのなら、最初から会田誠氏のような人間を大学から排斥したい目的があったのではないかと勘繰ってしまう。彼女自身に大学とはこうあるべきだという理想のイメージがあって、それを実現するために敢えて「被害者」となり法権力を使ったのか? でないと辻褄が合わないのが現状だ。


 
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[ 2019/02/28 23:57 ] 日誌・・近頃の現象 | TB(0) | CM(0)

「ちいさな独裁者」 人生の教訓に〔4〕 

「ちいさな独裁者」 
嘘とハッタリで大量虐殺
実際に発生した事件を実写映画化


ちいさな独裁者

【原題】Der Hauptmann
【英題】The Captain
【公開年】2018年  【制作国】独逸   
【時間】119分
【監督】ロベルト・シュヴェンケ
【制作】
【原作】
【音楽】マルティン・トートシャロウ
【脚本】ロベルト・シュヴェンケ
【言語】ドイツ語
【出演】マックス・フーバッヒャー(ヴィリー・ヘロルト上等兵)  フレデリック・ラウ(キピンスキー一等兵)  ミラン・ペシェル(フライターク伍長勤務上等兵)  アレクサンダー・フェーリング(ユンカー憲兵隊大尉)    

【成分】コミカル 不気味 知的 恐怖 絶望的 ドイツ 第二次大戦 1945年

【特徴】ブルース・ウィリス主演「RED」を手掛けたハリウッド監督が母国ドイツでメガホンをとった問題作。

 本作品はまだ少年のような年若さの脱走兵が機転を利かせて空軍大尉に成り済まし、周囲の期待に応えるように犯罪に手を染めていく過程を描いたブラックコメディである。しかも、これは第二次大戦末期に起こった「エムスラントの処刑人」事件の実写映画化であり、監督の弁によれば主犯のヴィリー・ヘロルトの犯行供述書に沿った内容で脚本を書いたそうである。なので本当に遺棄された車から制服を盗んだのかどうかは定かでない。

 この作品には一人として「善良な市民」は登場しない。エンタメ作品に必ず観客を安心させたり納得させるために登場させる魔王のような悪人も神仏のような善人も登場しない。ごく有り触れた「普通の人間」たちが大戦末期の無法地帯と化したドイツで繰り広げる犯罪を描いている。
 その申し子として大尉を詐称した小悪人ヘロルトを主人公とした。なので「ちいさな独裁者」という邦題は興行的にはやむを得ないとは思うが、作品内容からは些かピントを外したものと思わざるを得ない。

【効能】人間のあさましい本性を思い知る。

【副作用】人間の絶望的な素養を思い知る。

下の【続きを読む】をクリックするとネタバレありの詳しいレビューが現れます。記事に直接アクセスした場合は、この行より下がネタばれになりますので注意してください。

晴雨堂も53歳になってしまった。40を過ぎた時は「楽勝やん」と思っていたが、50代は老いを自覚せざるを得ない。 

とうとう53歳になりました。




【雑感】30歳になった頃は、高校時代の友人たちと再会すると「全然、変わってないやん」「なに?皺ぜんぜんないやん」と言われ、夜中に街を歩いていると警察から職務質問されたり、ストリップ劇場に行くと踊り子さんからチェリーボーイ扱いされたりと、何かと実年齢より10歳くらい若く見られたものだ。
 実際、30歳代前半までは高校生時代と体型は殆ど変わっておらず、高校の制服は濃紺のブレザーだったため私服として現役で着用していた。

 ところが50歳を過ぎるあたりから急速に老いを認めざるを得なくなった。いや40歳を過ぎたばかりは「楽勝やん」と思ってはいたが、じわじわと動体視力や聴力の衰えを自覚し始めた。具体的に言えば、若い頃はチャリンコのダウンヒルは大好きだったのだが40代半ばあたりから恐怖を感じるようになってきた。若い頃の日本一周の時は調子に乗って下り坂で90キロ近くスピードを出していたのだが、40キロでもハンドルを持つ手が震えるようになった。目がついてゆけないのだ。
 聴力では毎年の健康診断で「異常なし」なのだが、人が話す言葉が聞き取れなくなった。音としては聞こえるのだが、何を話しているのかが途切れ途切れに聞き取れなくなる。

 それでも、中身は老いても見た目は-10歳と思っていたら、あるとき息子と手をつないで歩いていたら「お孫さんですか?」と団地の別の棟の人から声をかけられた。
 息子が赤ん坊の時は間違いなく親子と思われていた。祖父と孫と間違われるようになったのは、ここ2・3年だろう。(営為執筆中)

皆さん、明けましておめでとうございます。 

皆さん、明けましておめでとうございます。 
今年も一年、生き残りましょう。


 残念ながら 昨年も映画館で観た作品は僅か二作、「空海―KU-KAI― 美しき王妃の謎」と「ボヘミアン・ラプソディ」だけ。
 かつて年末年始は毎回、旧年1年間の劇場公開新作映画を振り返る行事を続けてきたが、それが成り立たない事態になって久しい。

 「日本で2018年に劇場初公開された新作」という条件に絞って晴雨堂が独断と偏見で優秀作品を1作ぐらいは選ぼうと考えた。
 具体的な評価基準は、劇場で1800円支払って鑑賞してなおかつDVDが発売されたら購入して本棚のコレクションに加えたい映画である。

 で、映画館へ行く機会がめっきり減った上に心に残る映画も思い浮かばない。リメイクやらシリーズものやら、たしかにそれなりに面白いかもしれないが、思い出に残る事はたぶん無い。季節が過ぎれば、数多くある映画の一つとして記憶の沼の底へ沈むことになる。

 ただロックバンドQueenの映画というよりはフレディ・マーキュリーの伝記映画と言っても良い「ボヘミアン・ラプソディ」は世間的にも名作と思うし、私個人にとっても中学生のころからQueenは好きで青春の歌だったので強烈に思い出に残る映画だ。

 付き合いが長い友人知人の中には私をビートルズ・オンリーなどと勘違いしている人も多いだろうが、実は一通りポップスは聞いているのだ。アバも好きだし、シカゴやポリスやリマールやバングルスやベルリンやU2やヒューマンリーグやスパンダーバレーなどもよく聞いていた。
 特にQueenの「バイシクルレース」はまことにタイムリーな曲だった。何しろ流行った当時中学生だった私はサイクリングを本格的にやり始めた時期であり、自分の中ではサイクリングのテーマソングだった。歌詞はまるで私の心情を理解しているのではないかと思わせる内容だったし、大学生の頃に観た全裸美女たちによる自転車レースのMVは私が描いたイメージを監督が熟知して寸分違わぬ内容で制作したのではないかと思ったほどだ。

 またフレディは後に伝説のSF特撮映画「メトロポリス」のフィルムを使ったMVを発表、「ラジオ・ガ・ガ」と「Love Kills」である。当時、映画好きの学生ではあったがまだメトロポリスは映画史の本でしか見たことが無い作品で、実際にフィルムを魅せてくれた「恩人」がフレディと言えるかもしれない。
 元々戦前の映画やその風俗に興味があった私は、ますますフレディに興味を持ってしまった。

 「ボヘミアン・・」を観てからは、思春期の余韻にずっと浸りたくて「バイシクルレース」や「Love Kills」のMVばかり観ている。

 昨年に続いて今年も同様の批判を受けたので、今年も同じ言い訳を言う。もはや映画レビュアーとして失格ではないか? なんて御批判があった。しかしレビューは映画を鑑賞する人全員分け隔てなく持っている資格と権利である。これは民主主義社会の鉄の掟である。

 それと、当ブログ「ミカエル晴雨堂の作法」でも謳っているように、私はAVも含め分け隔てなく「映画」として扱う人間なのだ。AVならよく観ていて高く評価している作品が多々あるのだが、残念ながらFC2の規約で当ブログでは世間でAVと呼ばれている低予算映画はレビューアップできないのである。


 それでは改めて、またこの一年も生き残りましょうぞ!

 最後に2019年上映予定のイチオシ映画を紹介する。昨秋何度か紹介したドイツ映画の「ちいさな独裁者」だ。今年2月8日から全国のミニシアターで上映予定。大阪では梅田スカイビルにあるシネ・リーブル梅田だ。


 
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「シン・ゴジラ」 家族と一緒に感動しよう〔27〕 

シン・ゴジラ」 
リアルな役人描写・自衛隊描写が評判



シン・ゴジラ Blu-ray特別版3枚組
シン・ゴジラ DVD2枚組

【原題】
【英題】Shin Godzilla
【公開年】2016年  【制作国】日本国  
【時間】111分
【監督】庵野秀明(総監督) 樋口真嗣(特技監督)
【制作】
【原作】
【音楽】鷺巣詩郎 伊福部昭
【脚本】庵野秀明
【言語】日本語 イングランド語
【出演】長谷川博己(矢口蘭堂)  石原さとみ(カヨコ・アン・パタースン)  竹野内豊(赤坂秀樹)  松尾諭(泉修一)  高良健吾(志村祐介)  津田寛治(森文哉)  市川実日子(尾頭ヒロミ)  塚本晋也(間邦夫)  高橋一生(安田龍彥)  大杉漣(大河内清次)  柄本明(東竜太)  余貴美子(花森麗子)  平泉成(里見祐介)  野村萬斎(ゴジラ・モーションキャプチャー)  

【成分】かっこいい スペクタクル パニック 勇敢 知的 放射能 怪獣映画

【特徴】久々に日本で制作された正統派ゴジラ。
 主役級の俳優を助演からチョイ出演の脇役まで贅沢に起用。政治家や役人・自衛隊の監修協力があって全編にリアルな役人言葉が散りばめられ物語全体の説得力を強めている。
 また、物語にはアメリカが日本の「宗主国」として絡んでくるがアメリカ人俳優は殆ど顔を出さず、石原さとみ氏が日系アメリカ人の政府高官役で登場、多くの日本人が抱く典型的なアメリカ人キャラを忠実に演じている。

 ただ、政治家や自衛隊の熱心な監修協力を得ているためか、初期のゴジラ映画に比べると「反権力・反体制」色は無く、主人公は若き世襲政治家で、彼が率いるチームの活躍を前面に出すことで官僚・自衛隊に華を持たせる内容になっており左派系のゴジラファンには不評である。

【効能】日本のシビリアンコントロールの有様を実感できる。

【副作用】シビリアンコントロールに悪いイメージを抱く。放射能被害を甘く見る。

下の【続きを読む】をクリックするとネタバレありの詳しいレビューが現れます。記事に直接アクセスした場合は、この行より下がネタばれになりますので注意してください。
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