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ミカエル晴雨堂の晴耕雨読な映画処方箋

晴雨堂ミカエルの飄々とした晴耕雨読な映画処方箋。 体調に見合った薬膳料理があるように、 料理に合う葡萄酒があるように、日常の節目に合った映画があります。映画の話題をきっかけに多彩な生活になれば幸いです。詳しいレビューは「続きを読む」をクリックしてください。

「ザ・マジックアワー」 おバカになって愉快になろう〔23〕 

ザ・マジックアワー」 
映画愛好家のファンタジー・コメディ。

 


【英題】The Magic Hour
【公開年】2008年  【制作国】日本国  【時間】136分  【監督】三谷幸喜
【原作】
【音楽】荻野清子
【脚本】三谷幸喜
【言語】日本語
【出演】佐藤浩市(村田大樹)  妻夫木聡(備後登)  深津絵里(高千穂マリ)  綾瀬はるか(鹿間夏子)  西田敏行(天塩幸之助)  小日向文世(長谷川謙十郎)  寺島進(黒川裕美)  戸田恵子(マダム蘭子)  伊吹吾郎(鹿間隆)  浅野和之(清水医師)  市村萬次郎(菅原虎真)  柳澤愼一(高瀬允)  香川照之(江洞潤)  甲本雅裕(太田垣直角)  近藤芳正(今野貴之介)  梶原善(西さん)  阿南健治(野島)  榎木兵衛(なべさん)  堀部圭亮(バンビ)  山本耕史(愚痴る男)  市川亀治郎(カメ)  市川崑(監督)  香取慎吾(-)  中井貴一(磐田とおる)  鈴木京香(小夜子)  谷原章介(ニコ)  寺脇康文(ワンチャイ・バンダラビカル)  天海祐希(喪服の女)  唐沢寿明(ゆべし)
    
【成分】笑える 楽しい ファンタジー ゴージャス 不思議 パニック 切ない かわいい かっこいい コミカル 喜劇
         
【特徴】設定は一応現代のはずなのに、1920年代のアル・カポネ時代風のファッションや街並みが当たり前のように出てくる。全編にわたって有り得ない展開やギャグが連発、と言うよりわざとギャング物や冒険活劇によくある場面ばかりをつなぎ合せて笑いをとっている感じがする。
 三谷幸喜氏の不思議なコメディ。
  
【効能】家族団欒で観ると場が明るくなる。映画ファンには映画を愛していることを再認識させる。映画が好きになる。
 
【副作用】一度見たら二度と見る気がしない。個人的趣味に付き合わされた感じがして不愉快。
 
下の【続きを読む】をクリックするとネタバレありの詳しいレビューが現れます。  
ああ、俺って映画好きなんだ。

 くだらない映画だ。しかし面白いか否か、笑えるかシラけるか、と尋ねられたら、面白くて笑いまくったと答えてしまう。
 三谷幸喜氏の物語は時々不思議に思うことがある。最近ではNHK大河ドラマ「新選組!」がそうだ。近藤勇と坂本龍馬が友達というぶっ飛んだ設定、まるで男子校青春モノのような爽やかな雰囲気、時代考証にこだわる私は思わず嫌悪感を感じたのだが、観ているうちにラブコメ的テンポが病みつきになる。(余談1)

 1920年代風の張りぼてセットと稚拙なCGを合成した映画用スタジオのような街並、携帯電話を使っているのにヤクザたちは1920年代のトラディショナルな背広に懐中時計のいでたち。いや、これは子供の頃に観たギャング物だ。アメリカの「アンタッチャブル」や石原裕次郎氏や小林旭氏が活躍した日活映画。物語ラストでは主人公のマネージャーに扮している小日向文世氏がハリマオ(余談2)の格好で登場する。私より5つほど歳上の人たちがワクワクした活劇の世界だ。ちょうど三谷幸喜氏の世代である。そしてあの雰囲気が好きなファンは私の世代にも多勢いる。

 つまり、邦画黄金時代やTVドラマ黎明期のいわゆる古き良き映画やドラマの世界が大好きな人、その世界に憧れるあまり映画制作の道に入ったり、自主映画をつくるようになったり、そんな人々のためのファンタジー・コメディだ。
 全編にわたって笑いがつながり、節目節目にシリアスな場面が挿入される。そのシリアスな場面は、ラブロマンスではなく「あぁ、俺って映画が好きだったんだ」と再認識させるようなシリアスだ。

 それにしても、主役級の二枚目俳優たちを惜しげもなくチョイ役に使う。それができるのも三谷喜劇の求心力だな。

(余談1)後に三谷幸喜氏はNHKの別番組で「友人でなかった証拠も無いじゃないか。同時期に同じ江戸で活動していたのだから顔見知りになっている可能性もある。だからいいじゃないか」という趣旨の発言をされた。なるほど、私は頭が固かった。

(余談2)「快傑ハリマオ」、マレーシアで暗躍した実在の盗賊谷豊をモデルにした冒険活劇。ターバンのような頭巾にサングラスをかけた謎のヒーローが東南アジアに侵出する欧米人ギャングの野望を阻止しアジア民衆を助ける痛快な物語。1960年頃にTVドラマ化。私より一回り歳上の世代がタイムリー。が、三谷氏や私の世代にもファンは多い。
 素性は元日本軍将校らしいが初期シーズンでは明らかではない。内戦前のカンボジアでロケーションをやったり、初期だけカラーで撮ったりと画期的。
 
晴雨堂スタンダード評価
☆☆☆ 良
 
晴雨堂マニアック評価
☆☆☆ 佳作

 
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ザ・マジックアワー オリジナルサウンドトラック
 
晴雨堂関連書籍案内
「ザ・マジックアワー」 オフィシャルブック (ぴあMOOK)
 

 

 
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「息子の反抗期」にいただいたコメントが、なぜかうちのブログに表示されてないので、こちらにお返事を…。
 確かに、子どものころは、私も問答無用に親に叩かれてました(^_^;)
でも、私は個人的に「自分よりちっちゃくて弱いもの」を、どうしても叩く気になれません。
甘いかもしれないけど、できれば未熟な小さな頭脳なりに、いけないこととそうでないことを、納得してほしいなあ、と思ってしまいます(>_<)

それから、マジックアワー、過去記事TBさせていただきまーす!
[ 2009/11/26 15:23 ] [ 編集 ]
こんにちは♪
TB&コメントありがとうございました。
香川さん、本当に売れっこですよね。
三谷さん切望して、出演してもらったらしいです。
そのくらい素晴らしい俳優さんですよね。
[ 2009/11/27 11:32 ] [ 編集 ]
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