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ミカエル晴雨堂の晴耕雨読な映画処方箋

晴雨堂ミカエルの飄々とした晴耕雨読な映画処方箋。 体調に見合った薬膳料理があるように、 料理に合う葡萄酒があるように、日常の節目に合った映画があります。映画の話題をきっかけに多彩な生活になれば幸いです。詳しいレビューは「続きを読む」をクリックしてください。

「百団大戦」 ストレス解消活劇〔91〕

百団大戦」 
大スペクタクル日中戦争!


百団大戦チラシ


【原題】百团大战
【英題】Hundred regiments campaign
【公開年】2015年  【制作国】中華人民共和国  
【時間】111分
【監督】寧海強 張玉中
【制作】中国人民解放軍八一電影制片廠 他
【原作】
【音楽】
【脚本】董哲 劉英学
【言語】中国語 日本語
【出演】印小天( )  吴越( )  

【成分】パニック 悲しい かっこいい 勇敢 スペクタクル 戦争映画 1940年 日中戦争

【特徴】日中戦争(抗日戦争)勝利70周年を記念して制作された一大スペクタクル戦争映画。

 事実上、人民解放軍の映画制作所が中心となって撮影しているので、軍事教練を受けた本物の兵士が大勢エキストラとして日中両軍の兵士を演じている。CGでは得られない臨場感ある迫力。

 中国映画でしかも中国軍の撮影所が制作していることもあって、「プロパガンタ映画」の先入観で忌避する者も少なくないと思うが、晴雨堂はアメリカの戦争映画よりもマシと思っている。
 というのも、アメリカ産戦争映画は露骨に敵弾は外れてばかり、主人公たちの射撃は命中、おまけに敵はわざわざ弾に当たりに飛び出してきたり、ボーリングのピンの如く当たるのを待っている演出ばかり。
 本作の場合は印象として日中双方甚大な損害を出す場面が延々続く。プロバガンダ臭はむしろアメリカ産戦争映画の方が露骨ともいえる。

 因みに本作で登場する日本兵は、当たり前の話だが日本語を話す。しかも以前に比べればあまり違和感を抱かせない程度の流暢かつ軍人らしい日本語が話されている。
 アメリカの名作戦争ドラマ「コンバット!」を壮大なスペクタクルにして日中版にリメイクしたような形と思って楽しむべし。

【効能】大迫力の戦争スペクタクルに血沸き肉躍る。
 中国の苦難な歴史に涙し日本の国家犯罪に憎しみを抱く。1930年代から40年代に活躍した名銃に銃器マニアは萌え。スーパーマン的活躍をする若い女性政治委員に萌え。
 日頃、ハリウッド産の戦争映画を楽しむ者には、そんな映画を見せられたドイツ人の気持ちを悟る。

【副作用】全体にプロパガンタ臭に満ち嫌悪。日本が悪者になっているので嫌悪。

下の【続きを読む】をクリックするとネタバレありの詳しいレビューが現れます。記事に直接アクセスした場合は、この行より下がネタばれになりますので注意してください。
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「ワールド・ウォーZ」 ストレス解消活劇〔90〕

ワールド・ウォーZ」 
ブラピが放つ贅沢なゾンビ映画。




【英題】World War Z 
【公開年】2013年  【制作国】亜米利加 英吉利  【時間】116分  
【監督】マーク・フォースター
【制作】ブラッド・ピット デデ・ガードナー ジェレミー・クライナー イアン・ブライス
【原作】マックス・ブルックス
【音楽】マルコ・ベルトラミ
【脚本】マシュー・マイケル・カーナハン ドリュー・ゴダード デイモン・リンデロフ   
【言語】イングランド語 一部ヘブライ語?
【出演】ブラッド・ピット(ジェリー・レイン)  ミレイユ・イーノス(カリン・レイン)  ダニエラ・ケルテス(セガン)  ジェームズ・バッジ・デール(スピーク)  ルディ・ボーケン(ユルゲン・ヴァルムブルン)  ファナ・モコエナ(ティエリー)    

【成分】悲しい 切ない 知的 絶望的 パニック ゾンビ

【特徴】ブラット・ピットが放つ潤沢予算で創られたゾンビ映画。

 殆どのゾンビ映画は低予算で制作されているが、本作の場合はかなり贅沢、そのおかげで映像面でのスケールは壮大でDVDによる家庭鑑賞よりは映画館で観る事を勧める。

 物語後半でイスラエルの女優がブラピを護衛する女兵士役で登場、彼女は晴雨堂のイチオシ。続編でも彼女は引き続き同じ役で出演するらしい。

 本作劇場公開時、ブラピはインタビューで「子供たちがゾンビ映画が好きなんだ」と語っていた。当時のブラピはアンジェリーナ・ジョリーと事実婚関係で子供たちに囲まれていた。このインタビューでの発言は円満な家庭が滲み出たものだが、後のアンジーとの破局を思うと切ない。

【効能】壮大なスケールに感動。坊主頭の美女兵士に萌え。

【副作用】捻りも新機軸もない展開とオチにガッカリ。

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「炎の英雄シャープ」 ストレス解消活劇〔89〕

「ロード・オブ・ザ・リング」の
ボロミアが若き日に主演した人気ドラマ。




【原題】Sharpe's Rifles(1話ごとにタイトルが違う) 
【公開年】1993年~?  【制作国】英吉利  【時間】  
【監督】トム・クレッグ
【制作】
【原作】バーナード・コーンウェル
【音楽】ドミニク・マルドウニー ジョン・タムズ
【脚本】ヨーガン・ハリス   
【言語】イングランド語 一部フランス語 スペイン語
【出演】ショーン・ビーン(リチャード・シャープ)  ダラフ・オマリー(パトリック・ハーパー)  ジョン・タムズ(ハグマン)  ジェイソン・サルキー(ハリス)  リンドン・デイビス(パーキンソン)  マイケル・ミヤーズ(クーパー)  タング: ポール(トラッセ)  ヒュー・フレイザー/デビッド・スルートン(ウエリントン将軍)

【成分】勇敢 スペクタクル スペイン イギリス フランス ナポレオン戦争 1809年~1815年  

【特徴】「ロード・オブ・ザ・リング」で、リーダー格のアラゴルンや主人公フロドに対立する事もある髭面のややくたびれた剣士を覚えている人も多いだろう。旅の仲間の一人のボロミア役で有名なショーン・ビーン氏が若き頃に主演したシリーズドラマが本作である。
 本作主演時はまだ30代前半なので頬や顎のラインがシャープな青年だ。

 舞台は主にナポレオン戦争時のスペイン。たまたま将軍の苦境を救った事から軍曹から一気に中尉に昇進、貴族出身の将校たちからの屈辱に悩ませられながらも武功をあげ続ける熱血漢の立身出世物語、「のらくろ」みたいなドラマである。ドラマの最終話では中佐になっていたが、やっている事は軍曹時代と変わりはない。

 原作者は主に歴史物語や冒険小説が得意とする人気小説家。ドラマの内容も「コンバット!」をナポレオン時代にして、レギュラー出演者の特徴を薄めて反戦色を消したような感じだ。
 銃器マニアにとっては、当時使用されていたベイカー銃(マスケット銃よりも命中精度がある)が登場し、1分に3発発射する芸を魅せるところがグッドだ。

【効能】主人公の頑健さに感動。「ロード・オブ・ザ・リング」のファンにはボロミアが髭の無い青年で登場して感激。貴族出身の上官たちから使い倒される平民出の主人公に格差社会の自分自身を投影。

【副作用】退屈な鉄砲とチャンバラの冒険活劇。

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「キング・ナレスワン ~アユタヤの勝利と栄光~」 ストレス解消活劇〔88〕

キング・ナレスワン 
~アユタヤの勝利と栄光~」 
大迫力のスペクタクル影像!




【原題】ตำนานสมเด็จพระนเรศวรมหาราช
【英題】KING NARESUAN PART2  
【公開年】2007年  【制作国】泰国  【時間】169分  
【監督】チャートリーチャルーム・ユコン
【制作】
【原作】
【音楽】リチャード・ハービー
【脚本】チャートリーチャルーム・ユコン
【言語】タイ語
【出演】ワンチャナ・サワッディー(ナレスワン王)  ノパチャイ・チャイヤナーム(ブンティン)  タックソーン・パックスックジャルーン(マネーチャン)  ソーラポン・チャートリー(マハーテラー・カチョーン僧都)  インティラー・ジャルンプラ(ラーキン王女)  矢野かずき(山田長政)      

【成分】かっこいい スペクタクル セクシー ファンタジー ロマンチック 勇敢 時代劇 タイ 16世紀後半

【特徴】タイが制作した壮大な歴史巨編。主人公はムエタイの創設者として神格化されているナレスワン王。
 5部作シリーズの内の2部目が本作で、ビルマの属国に甘んじている自分の国を分離独立を達成させるべく挙兵する。

 ナスワレン王に侍る王女や王の乳兄弟と行動する姫がめっぽう強くて美しい。


【効能】銃撃戦やチャンバラを大スケールで描かれているのでストレス解消。ムエタイを学びたくなる。

【副作用】歴史に詳しい人は考証無視に不快感。観ていて暑苦しくなる。
 
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「女信長」 ストレス解消活劇〔87〕

女信長」 
狂気の天海祐希が楽しめる。



 
【英題】
【公開年】2013年  【制作国】日本国  【時間】93分  
【演出】武内英樹
【原作】佐藤賢一
【音楽】久石譲
【脚本】橋本裕志
【言語】日本語
【出演】天海祐希(織田信長 / 御長)  荒川ちか(幼年期の信長)  内野聖陽(明智光秀)  小雪(御濃)  伊勢谷友介(羽柴秀吉)  長澤まさみ(御市)  玉山鉄二(浅井長政)  佐藤二朗(足利義昭)  鈴木一真(明智秀満)  賀来賢人(織田信行)  満島真之介(徳川信康)  金井勇太(蜂須賀小六)  勝矢(丹羽長秀)  虎牙光揮(前田利家)  北村昭博(滝川一益)  山路和弘(浅井久政)  山下真司(朝倉義景)  三谷幸喜(今川義元)  吹越満(毛利輝元)  竹内力(武田信玄)  平泉成(平手政秀)  名取裕子(延暦寺の女)  竜星涼(森蘭丸)  ロイック・ガルニエ(宣教師)  高畑淳子(土田御前)  中村獅童(柴田勝家)  藤木直人(徳川家康)  鈴木福(幼年期の家康・竹千代)  佐藤浩市(服部半蔵)  西田敏行(織田信秀)  梅沢昌代()  波岡一喜()  柳沢超()  山口祥行()  夏原遼()  峰蘭太郎()  本山力()  福本清三()  

【成分】スペクタクル セクシー ファンタジー 勇敢 16世紀後半 時代劇 戦国時代
     
【特徴】佐藤賢一氏の原作、織田信長が実は女だったという奇想天外な小説を実写化。

 2005年に毎日新聞に連載、2009年に黒木メイサ氏を主演に舞台化、そして2013年にTVドラマ化である。かなり人気のある物語ではあったが、残念ながらTVドラマの視聴率は芳しくなかったようだ。

 しかしながら信長を演じる天海祐希氏の狂気を帯びた独裁者ぶりは美しい。個人的にハマってしまった佳作である。
 
【効能】女信長に感情移入することによって、日頃の鬱積や憤懣などのストレスを解消するのに効果がある。
 
【副作用】宝塚歌劇のゲテモノみたいで気持ち悪くなる。
 
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「アメリカン・ソルジャーズ」 ストレス解消活劇〔86〕

アメリカン・ソルジャーズ」 
けっこうお得感があるB級戦争映画。

 

  
【原題】 American Soldiers
【公開年】2005年  【制作国】亜米利加  【時間】104分  
【制作】
【監督】シドニー・J・フューリー
【原作】
【音楽】バロウジェ
【脚本】グレッグ・メロット
【言語】イングランド語 一部アラブ語       
【出演】カーティス・モーガン(-)  ザン・カラブレッタ(-)  ジョーダン・ブラウン(-)  エディ・デラ・シープ(-)  フィリップ・バックランド(-)  マイケル・ベリサロ(-)  ショーン・ギャレット(-)  ポール・スタニーノ(-)  ブレット・ライアン(-)
      
【成分】悲しい 勇敢 切ない かっこいい イラク イラク戦争後  
  
【特徴】イラクに駐留するアメリカ軍のパトロール隊が体験する悲劇の一日を描いた作品。「コンバット!」の21世紀版と思ったら良いだろう。
 とにかく銃撃戦の連続、敵の覆面ゲリラ部隊は執拗に何度も攻撃、いくら倒しても倒してもやってくる。そしてゲリラ部隊の攻撃は苛烈を極めるが主人公たちには当たらない。アメリカ映画の特徴で、れいによって敵は撃たれるためにわざわざ馬鹿みたいに身を晒す。
 オマケに偽善的場面が付いて型通りの捻りの無い素直な戦争ドラマだ。

 とにかく銃撃戦や肉弾戦を観てスカッとする人向き。
      
【効能】スカッと爽やか銃撃戦でストレス解消。アメリカ軍の最新歩兵装備で銃器マニアは萌え。
 
【副作用】露骨なアメリカ賛歌に苦笑い。こんなの観て感動するアメリカ人がいると思うと絶望的なおぞましさで暗くなる。
 
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「駅馬車」 ストレス解消活劇〔85〕

駅馬車」 
黒澤明監督が感動した西部劇の金字塔!

 

  
【原題】STAGECOACH
【公開年】1939年  【制作国】亜米利加  【時間】99分  
【制作】
【監督】ジョン・フォード
【原作】アーネスト・ヘイコックス
【音楽】ボリス・モロス リチャード・ヘイグマン W・フランク・ハーリング ジョン・レイポルド レオ・シューケン ルイス・グルーエンバーグ
【脚本】ダドリー・ニコルズ
【言語】イングランド語       
【出演】ジョン・ウェイン(リンゴ・キッド)  トーマス・ミッチェル(ブーン医師)  クレア・トレヴァー(ダラス)  ルイーズ・プラット(ルーシー・マロリー)  ジョン・キャラダイン(ハットフィールド)  ドナルド・ミーク(ピーコック)  ジョージ・バンクロフト(カーリー保安官)  アンディ・ディヴァイン(バック)  バートン・チャーチル(ゲートウッド)  フランシス・フォード(-)
      
【成分】スペクタクル パニック 不気味 勇敢 かっこいい 西部劇 1880年代 アメリカ 
  
【特徴】いうまでもなく西部劇の金字塔であり、西部劇だけにとどまらず活劇全般の教科書ともいえる。特筆すべきは1時間半余りの短い尺で登場人物全員の人間模様を描きながらアパッチ族と現代のカーチェイス並の迫力で死闘を描いている点である。構成力は完璧以上のできと言いたいほど見事だ。
 本作ではまだ若いジョン・ウェインジョン・キャラダインが出演している。

 ただし、アメリカ先住民を得体の知れない非人間的な侵略者であるかのように描いているため、近年の人権意識や民族意識の高まりでアメリカ本土では上映されなくなっている。

 黒澤監督が感動した作品としても知られている。
      
【効能】活劇を制作しようと思っている人にとっては教科書になる。
 
【副作用】アメリカ先住民を醜悪に描いているため不快感。
 
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