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ミカエル晴雨堂の晴耕雨読な映画処方箋

晴雨堂ミカエルの飄々とした晴耕雨読な映画処方箋。 体調に見合った薬膳料理があるように、 料理に合う葡萄酒があるように、日常の節目に合った映画があります。映画の話題をきっかけに多彩な生活になれば幸いです。詳しいレビューは「続きを読む」をクリックしてください。

「アイアムアヒーロー」 不安と恐怖を楽む時に〔27〕  

アイアムアヒーロー」 
日本産ゾンビ映画の佳作、
原作漫画から実写映画化の成功例。




【英題】I Am a Hero 
【公開年】2016年  【制作国】日本国  【時間】127分  
【監督】佐藤信介
【制作】
【原作】花沢健吾
【音楽】ニマ・ファクララ
【脚本】野木亜紀子   
【言語】日本語
【出演】大泉洋(鈴木英雄)  有村架純(早狩比呂美)  長澤まさみ(小田つぐみ)      

【成分】かわいい パニック ファンタジー 不気味 勇敢 恐怖 悲しい 絶望的 ゾンビ

【特徴】日本産ゾンビ映画の佳作。原作漫画の実写映画化の成功例。

 近年、原作漫画の実写映画化の失敗が相次いでいる。どんな佳作に仕上げても必ず低い評価を下す原作ファンはいるものだが、興行的にも成功とは言い難い作品が多いような気がする。その点、本作は成功例に加えてもいいだろう。

 大泉洋氏の鈴木英雄ぶりは完璧、おそらく目玉であるクレー射撃術はかなり特訓したのではないか。映画館で観れば大泉洋の射撃場面は非常に迫力があるだろう。(残念ながら家庭の事情で映画館へは行けない状態が続いている)

 また気が強そうなキャラが似合う長澤まさみ氏を小田に、有村架純氏を女子高生比呂美に配したのも適切なキャスティングだ。

 とりあえず、「邦画のゾンビ映画はつまらない」「漫画の実写化はつまらない」といった偏見や先入観を排して本作を楽しもう。

【効能】主人公の射撃シーンにストレス解消。平凡な日常が次第に壊れていく様に悪寒を感じる。

【副作用】ありきたりなゾンビ映画の展開とオチにガッカリ。

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「MISHIMA ――11月25日・快晴」 不安と恐怖を楽しむ時に〔26〕 

MISHIMA ――11月25日・快晴」 
ハリウッドが描く三島由紀夫




【原題】Mishima: A Life In Four Chapters 
【公開年】1985年  【制作国】亜米利加 日本国  【時間】120分  
【監督】ポール・シュレイダー
【制作総指揮】フランシス・フォード・コッポラ ジョージ・ルーカス
【原作】三島由紀夫
【音楽】フィリップ・グラス
【脚本】ポール・シュレイダー レナード・シュレイダー チエコ・シュレイダー   
【言語】日本語 一部イングランド語
【出演】緒形拳(三島由紀夫)  塩野谷正幸(森田必勝 楯の会学生長)  立原繁人(古賀浩靖 楯の会隊員)  三上博史(小賀正義 同左)  Junya Fukuda(小川正洋 同左)  大谷直子(倭文重 三島の母)  加藤治子(なつ 三島の祖母)  織本順吉(自衛隊益田総監)    

【成分】悲しい 切ない 知的 絶望的

【特徴】ハリウッド映画人が描く三島由紀夫伝記映画。ハリウッド制作の日本語映画としては先駆けといえる作品である。

 若松孝二監督作「11・25自決の日 三島由紀夫と若者たち」は現代日本が抱える社会問題をも意識しながら三島の割腹事件を考察しているのに対し、本作の場合は三島由紀夫個人の内面から事件を掘り下げている。
 劇作家でもあった三島を意識しているのか、原題にある「Four Chapters」が示すように四幕で構成されている。冒頭は事件当日の朝、三島がいつもと変わらず起床し身支度を始めるところを淡々と描写、幼年時代からの回想を交えながら三島の代表作である「金閣寺」「鏡子の家」「奔馬」の実写化を舞台劇風に魅せていく。

【効能】右翼思想に目覚める。三島由紀夫の内面を覗いたような感覚になる。

【副作用】右翼思想に目覚める。アメリカ的藝術描写に違和感。

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「ゼロ・グラビティ」 不安と恐怖を楽しむ時に〔25〕 

ゼロ・グラビティ」 
死に攻囲された孤立感を体感。




【原題】GRAVITY  
【公開年】2013年年  【制作国】亜米利加 英吉利  【時間】91分  
【監督】アルフォンソ・キュアロン
【制作】アルフォンソ・キュアロン デヴィッド・ハイマン
【原作】
【音楽】スティーヴン・プライス
【脚本】アルフォンソ・キュアロン ホナス・キュアロン
【言語】イングランド語
【出演】サンドラ・ブロック(ライアン・ストーン)  ジョージ・クルーニー(マット・コワルスキー)  ミッション・コントロール(エド・ハリス 声のみ)    

【成分】パニック 不気味 恐怖 知的 絶望的 宇宙 無重力
     
【特徴】実際に起こり得るスペースデブリ(地球の衛星軌道上を回るゴミや機械の破片)の衝突事故をリアルに描いている。
 正確な無重力描写と周回軌道上の空間描写はまるで本当に宇宙でロケをやっているかのようである。

 主役のサンドラ・ブロックは博士号をもった宇宙飛行士でハッブル宇宙望遠鏡を修理するミッション・スペシャリストを好演。女優として新境地を開いている。事実上、サンドラの一人芝居。
 死に包まれた静寂の無重力空間と生命に満ち溢れた地球の重力空間の対比が見事。

【効能】地球のありがたさを思い知る。スペースデブリの危険性と社会問題を知る機会になる。
 
【副作用】宇宙が嫌いになる。高高度が恐ろしくなる。
 
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「エイリアン」 不安と恐怖を楽しむ時に〔24〕 

エイリアン」 
不朽のキャラクター「エイリアン」登場!

 
 
  
【原題】ALIEN
【公開年】1979年  【制作国】亜米利加  【時間】117分  
【監督】リドリー・スコット
【原作】
【音楽】ジェリー・ゴールドスミス
【脚本】ダン・オバノン
【言語】イングランド語
【出演】トム・スケリット(ダラス船長)  シガーニー・ウィーヴァーリプリー二等航海士)  ジョン・ハート(ケイン一等航海士)  ヤフェット・コットー(パーカー機関士)  ハリー・ディーン・スタントン(ブレット機関士)  ヴェロニカ・カートライト(ランバート三等航海士)  イアン・ホルム(アッシュ医療主任)  ヘレン・ホートン(“マザー”宇宙貨物船ノストロモ号メインコンピューター)
  
【成分】パニック 不気味 恐怖 勇敢 知的 絶望的 特撮 SFホラー
                
【特徴】不朽の悪玉キャラ・エイリアン登場。本作以降、続編が何作も制作され、気鋭伸び盛りの映画監督がメガホンを取る事が慣習化している。さらに別シリーズでもエイリアン・キャラは登場、SFホラーだけでなく特撮界や漫画・アニメ業界に与えた影響は計り知れなく、まさに金字塔作品である。
 巨大な、しかし閉鎖された宇宙船の中で、凶暴な侵入者に怯え、乗組員同士の疑心暗鬼に悩まされながら、活路を開いていく女性航海士の姿が逞しい。
    
【効能】スレンダー女性の逞しさに萌え。生きることに貪欲になれる。
 
【副作用】夜の暗い路地や消灯して暗くなった職場が怖くなる。タラバガニが怖くなる。
 
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「プレデター」 不安と恐怖を楽しむ時に〔23〕 

プレデター」 
今にして思えば、完成度の高い作品。
人気キャラ・プレデター初登場作品

 
 
  
【原題】PREDATOR
【公開年】1987年  【制作国】亜米利加  【時間】107分  
【監督】ジョン・マクティアナン
【原作】
【音楽】アラン・シルヴェストリ
【脚本】ジェームズ・E・トーマス ジョン・C・トーマス
【言語】イングランド語 一部スペイン語
【出演】アーノルド・シュワルツェネッガー(ダッチ・シェイファー少佐)  カール・ウェザース(ディロン)  エルピディア・カリーロ(アンナ)  ビル・デューク(マック軍曹)  ソニー・ランダム(ビリー)  ジェシー・ヴェンチュラ(ブレイン)  リチャード・チェイヴス(ポンチョ)  R・G・アームストロング(フィリップス将軍)  シェーン・ブラック(ホーキンス)  ケヴィン・ピーター・ホールプレデター
  
【成分】パニック 不気味 恐怖 勇敢 かっこいい 戦争アクション 南米 ジャングル ゲリラ 宇宙人 SF ホラー
           
【特徴】今や「エイリアン」と並んでハリウッド映画の人気宇宙人キャラ「プレデター」が登場する最初の作品。同時に「コナン・ザ・グレート」でヘビメタのような豊かな長髪だったアーノルド・シュワルツェネッガー氏も「ターミネーター」「コマンドー」に続いて角刈り風短髪、現在のイメージに完全定着した作品でもある。
    
【効能】スカッと爽やかスリルと恐怖のドンパチ格闘映画。
 
【副作用】低俗なアメリカの戦争映画にしか見えない。
 
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「デフロスト」 不安と恐怖を楽しむ時に〔22〕 

デフロスト」 
地球温暖化への警鐘?

 
 
  
【原題】THE THAW
【公開年】2009年  【制作国】亜米利加  【時間】93分  
【監督】マーク・A・ルイス
【原作】
【音楽】マイケル・ニールソン
【脚本】マーク・A・ルイス マイケル・ルイス
【言語】イングランド語
【出演】ヴァル・キルマー(デビット・クルーペン博士)  マーサ・マックアイサック(エヴィリン)  アーロン・アシュモア(-)  カイル・シュミット(-)  ステフ・ソング(-)
 
【成分】パニック 不気味 絶望的 蟲 北極圏 永久凍土    
       
【特徴】古典的な蟲モノ・寄生虫モノと現代の地球温暖化問題を絡めたパニック映画。舞台は北極圏のツンドラ大平原のみ、出演者の大半が日本では知られてない若手俳優、典型的な低予算B級映画。
   
【効能】地球温暖化の危険を再認識。
 
【副作用】背筋がむず痒くなる。
 
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「2012」 不安と恐怖を楽しむ時に〔21〕 

2012」 
エメリッヒがおくる大終末ショー。

 
 
  
【英題】2012
【公開年】2009年  【制作国】亜米利加  【時間】158分  
【監督】ローランド・エメリッヒ
【原作】
【音楽】ハラルド・クローサー トマス・ワンダー
【脚本】ローランド・エメリッヒ ハラルド・クローサー
【言語】イングランド語
【出演】ジョン・キューザック(-)  キウェテル・イジョフォー(-)  アマンダ・ピート(-)  オリヴァー・プラット(-)  タンディ・ニュートン(-)  ダニー・グローヴァー(-)  ウディ・ハレルソン(-)  モーガン・リリー(-)  ジョン・ビリングスレイ(-)  ジョージ・シーガル(-)  ジミ・ミストリー(-)  パトリック・ボーショー(-)  アガム・ダーシ(-)  ヨハン・アーブ(-)  トーマス・マッカーシー(-)  
         
【成分】スペクタクル ロマンチック パニック 恐怖 絶望的 終末 2012年  
     
【特徴】エメリッヒ監督が贈る壮大な人類滅亡ショー。大迫力の音響と映像、本作は映画館で観ないと損である。
   
【効能】ジェットコースター以上のスリルを体感し、ストレス大発散。
 
【副作用】派手なだけで中身の無い作品に時間の浪費感を味わう。2012年が無事に過ぎると旬を終える。
 終末思想にかぶれやすくなる。
 
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