「メギド」 おバカになって愉快になろう〔34〕
欧州連合結成前夜に制作されたアメリカ映画

【原題】Megiddo: The Omega Code 2
【英題】
【公開年】2001年 【制作国】亜米利加
【時間】106分
【監督】ブライアン・トレンチャード=スミス
【制作】
【原案】ステファン・ブリン ホリス・バートン
【音楽】ピーター・バーンスタイン
【脚本】ジョン・ファサーノ ステファン・ブリン
【言語】イングランド語
【出演】マイケル・ヨーク(ストーン・アレクサンダー) マイケル・ビーン(デイビッド・アレクサンダー) ダイアン・ヴェノーラ(ガブリエラ・フランシーニ) R・リー・アーメイ(リチャード・ベンソン大統領) デヴィッド・ヘディソン(ダニエル・アレクサンダー) マイケル・ポール・チャン(中国の首相) フランコ・ネロ(フランシーニ校長)
【成分】スペクタクル パニック 勇敢 オカルト ハルマゲドン
【特徴】欧州連合成立前夜、アメリカで制作された欧州連合を暗に皮肉る壮大なオカルトスペクタクル。
マイケル・ビーンやR・リー・アーメイにデヴィッド・ヘディソンなど、日本のアメリカ映画ファンに知られた重量級の名前が並ぶ。
【効能】アメリカ大統領が如何に強大な権力者であるかが判る。制作当時のアメリカの仮想敵国が露わ。
【副作用】B級を壮大なスペクタクルに無理矢理したような奇妙な感覚に襲われる。政治的背景を知ると茶番感が強烈。
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「おっぱいゾンビ」 おバカになって愉快になろう〔33〕
低予算Z級の醍醐味。
【原題】ZOMBIE WOMEN OF SATAN
【公開年】2009年 【制作国】英吉利 【時間】84分
【監督】スティーヴ・オブライエン ウォーレン・スピード
【制作】
【原作】
【音楽】ダン・ビウィック
【脚本】ウォーレン・スピード
【言語】イングランド語
【出演】ビクトリア・ホプキンス(スカイ) ウォーレン・スピード(ピエロのパーヴォ) クリスティン・スティール(タイコ・ザンダー) シーモア・マース(ジョニー) ピート・ボナー(ゼウス) ケイト・ソルビー(ハーモニー・ステラ) ジョー・ニコルソン(ダメージ) ビル・フェローズ(ヘンリー・ザンダー博士) ケエイシー・ポール(ザンダーの妻) マルシア・ケイ(レッド・ザンダー) ジリアン・セトラ(ブルー・ザンダー) ビクトリア・ブーム(レイチェル スカイの妹) ドナ・モレー・フォスター(実験台のゾンビ) ミッシェル・ベイリー(ゾンビ1)
【成分】コミカル パニック 不気味 笑える ゾンビ ホラー
【特徴】典型的な低予算Z級ゾンビ映画。
人里離れた山奥に農夫スタイルのマッドサイエンティストが作り出すゾンビ集団とたまたま通りかかった?パンク風味の旅芸人集団との死闘を描く。
素人の自主制作のノリで話が展開する。登場人物や物語世界に感情移入するより、制作風景や楽屋裏などに思いを馳せながら映画制作の楽しさを体感しよう。
スティーヴ・オブライエン氏とともに共同監督として名を連ね脚本も兼任しているウォーレン・スピード氏が主役級のポジションとして旅芸人一座の変なピエロに扮している。もしかして本作の雰囲気は彼の趣味か?
DVDパッケージの写真はなかなか格調高く?よくできている。
【効能】映画制作の楽しさを体感。
【副作用】山菜取りが怖くなる。
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「リンカーン vs ゾンビ」 おバカになって愉快になろう〔32〕
今度のリンカーンはゾンビハンターだ!
【原題】ABRAHAM LINCOLN VS ZOMBIES
【公開年】2012年 【制作国】亜米利加 【時間】97分
【監督】リチャード・シェンクマン
【原作】
【音楽】クリス・ライデンハウア
【脚本】リチャード・シェンクマン
【言語】イングランド語
【出演】ビル・オバースト・Jr(エイブラハム・リンカーン) ブレネン・ハーパー(幼少期のリンカーン) ケント・アイグルハート(トーマス・リンカーン) リアーナ・ヴァン・ヘルトン(ナンシー・リンカーン) ジェイソン・ヒューリー(ウィルソン・ブラウン) ベイビー・ノーマン(メアリー・オーウェンズ) ハンナ・ブライアン(ソフィア・オーウェンズ) ドン・マックグロウ(ジャクソン将軍) シンディ・クィパース(セオドア・ルーズベルト) バーニー・アスク(エドウィン・スタントン) デボラ・クリテンドン(メアリー・トッド・リンカーン) デヴィッド・アレクサンダー(エドワード・エヴァレット) クリス・ホロゼク(ジョン・マッギル少佐) デヴィッド・ルソー(ジョージ・エインズリー)
【成分】悲しい パニック 不気味 勇敢 絶望的 ゾンビ ホラー リンカーン 1864年~1865年 アメリカ 南北戦争
【特徴】いうまでもなくメジャー映画「リンカーン/秘密の書」の便乗作品と見なされている。
画面全体に少ない予算と資材をやり繰りして19世紀半ばの南北戦争当時の風俗を再現しようと努力している跡が見られる。
【効能】リンカーンやセオドア・ルーズベルトに対するアメリカ市民の敬愛の念が感じられる?
【副作用】あまりの安っぽさに時間の消失感を抱く。
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「処刑山 -デッド・スノウ-」 おバカになって愉快になろう〔31〕
明るい雪山版「死霊のはらわた」
【原題】DEAD SNOW
【公開年】2007年 【制作国】諾威 【時間】91分
【監督】トミー・ウィルコラ
【原作】
【音楽】クリスティアン・ヴィーベ
【脚本】スティッグ・フローデ・ヘンリクセン トミー・ウィルコラ
【出演】ヴェガール・ホール(マルティン) ラッシー・ヴァルダル(-) ヤップ・ベック・ラウセン(-) スティッグ・フローデ・ヘンリクセン(ロイ) ヤニ・スカヴラン(クリス) シャーロット・フログナー(ハンナ)
【成分】笑える 不思議 パニック 不気味 勇敢 絶望的 コミカル ナチス ゾンビ ホラー スプラッタ コメディ 北欧 ノルウェー
【特徴】ノルウェー産のゾンビ映画。雪山を舞台にナチスゾンビ軍団と8人の学生の死闘を描く。シチュエーションや展開はサム・ライミ監督「死霊のはらわた」に似ている。
【効能】真夏の熱帯夜に観ると涼を得られるかもしれない。
【副作用】コメディなのかホラーなのか戸惑い気分が悪くなる。冷蔵庫の中にうっかり放置してしまった消費期限を過ぎた魚や肉が怖くなる。「死霊のはらわた」のパクリに見える。
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「グリーン・ホーネット」 おバカになって愉快になろう〔30〕
ブルース・リー「主演ドラマ」の映画化!
【原題】THE GREEN HORNET
【公開年】2010年 【制作国】亜米利加 【時間】119分
【監督】ミシェル・ゴンドリー
【原作】ジョージ・W・トレンドル
【音楽】ジェームズ・ニュートン・ハワード
【脚本】エヴァン・ゴールドバーグ セス・ローゲン
【出演】セス・ローゲン(ブリット・リード/グリーン・ホーネット) 周杰倫(カトー) キャメロン・ディアス(レノア・ケース) クリストフ・ヴァルツ(チュドノフスキー) エドワード・ジェームズ・オルモス(マイケル・アックスフォード) デヴィッド・ハーバー(スキャンロン) トム・ウィルキンソン(ジェームズ・リード) エドワード・ファーロング(タッパー) ジェイミー・ハリス(ポパイ) チャド・コールマン(チリ) ジョシュア・チャンドラー・エレンバーグ(-) アナリー・ティプトン(アナ) テイラー・コール(-) ロバート・クロットワーシー(-) マイケル・ホールデン(-) ジェームズ・フランコ(-) アイリーン・ホワイト(メイド)
【成分】笑える 楽しい ゴージャス パニック 勇敢 かっこいい コミカル アメリカンコミック アクション カンフーアクション
【特徴】ブルース・リー氏「主演」のTVドラマとして有名な「グリーン・ホーネット」のリメイク・映画化。
原版よりコメディさを強調したつくりに仕上げている。
【効能】懐かしのドラマに再会できて気分が明るくなる。ドタバタ・ズッコケ・アクションでストレス解消。キャメロン・ディアスの可愛いオバサンぶりに癒される。
【副作用】主人公のドラ息子ぶりにムカつく。ブルース・リーの原版とは不愉快な違和感。
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「東京島」 おバカになって愉快になろう〔29〕
少しエッチなサバイバル・ラブコメ。
【原題】
【公開年】2010年 【制作国】日本国 【時間】129分 【監督】篠崎誠
【原作】桐野夏生
【音楽】大友良英
【脚本】相沢友子
【出演】木村多江(清子) 窪塚洋介(ワタナベ) 福士誠治(GM・森軍司(ユタカ)) 柄本佑(オラガ) 木村了(犬吉) 染谷将太(マンタ) 山口龍人(カスカベ) 南好洋(シンちゃん) 結城貴史(ダクタリ) 清水優(アタマ) 阿部亮平(ジェイソン) 鄭龍進(ヤン) 趙民和(ムン) 石田佳央(チェン) 吉田友一(ミユキ) 塩見大貴(フレディ) 中村無何有(ウッス) 松川貴弘(サカイ) 保科光志(シマダ) 藤川俊生(ヒキメ) サヘル・ローズ(キム) 古藤ロレナ(パム) 鶴見辰吾(隆)
【成分】笑える ファンタジー パニック セクシー コミカル 南海の孤島 サバイバル
【特徴】実際に起こったアタナハンの女王事件をヒントに小説化されたのを原作としている。しかしサバイバル場面は皆無といって良い。
無人島でアラフォーの美熟女1人が多数の若い男たちに囲まれて住む事になったら、という非日常の異常な空間で繰り広げる愛憎と勢力争いを面白可笑しく描いたラブコメと考えたら良いだろう。
実際のアタナハンの女王事件は、かなりドロドロとして凄惨な状態だったといわれている。
【効能】ほんのりエッチな気分にさせてくれる。閉鎖された空間での権力闘争が面白い。
【副作用】サバイバルの実践風景があると思ったら皆無、現実感が感じられない。
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「ナチス・ゾンビ 吸血機甲師団」 おバカになって愉快になろう〔28〕
ゾンビに感情が芽生えた感動巨編!

(絶版)
【英題】ZOMBIE'S LAKE
【公開年】1980年 【制作国】仏蘭西 西班牙 【時間】87分
【監督】J・A・レイザー(ジャン・ローラン)
【原作】
【音楽】ダニエル・ホワイト
【脚本】ジュリアン・エステバン ジェス・フランコ
【言語】イングランド語
【出演】ハワード・バーノン(町長) ピエール・エスクーロー(ドイツ兵) アノチカ(ヘレナ) アントニオ・メイアンス... Morane (as Robert Foster) ナディネ・パスカル(ヘレナの母) Youri Radionow ... Chanac ギルダ・アランシオ(金髪ギャルの泳者) マルシア・シャリフ(カチュア) バート・アルトマン(イボンヌ・ダニー) Jean Rollin ... Stiltz Edmond Besnard ... Promizoulin
【成分】笑える 泣ける 勇敢 セクシー パニック 不気味 切ない ゾンビ フランス 1944年頃~1950年代半ば 第二次大戦 ドイツ国防軍 レジスタンス
【特徴】第二次大戦中のフランス、レジスタンスによって皆殺しにされ湖に遺棄されたドイツ兵の遺体が10年後にゾンビとなって甦り、近隣の村人の特に20歳前後の若い女性を狙って襲う。
ゾンビ映画で著名なジャン・ローラン氏がJ・A・レイザー名義でメガホンをとった珍味中の珍味映画。今でこそ感情のあるゾンビも当たり前に登場するが、本作はそのハシリかもしれない。ドイツ兵とフランス女性の間に生まれた子供が戦後10年あまり経ってゾンビと化した父親に再会し親子である事をお互いに確認し合う涙の場面がある。なんとそのゾンビは父親の記憶があり、仲間のゾンビが少女に襲い掛かったら守って格闘する感動シーンすらある。さすがはジャン・ローラン監督。
制作陣がゴタゴタしていたようで、驚くほど低予算・短期間で制作された伝説映画。観ていても安っぽい場面のオンパレード、B級以下映画が好きな人にはたまらない作品である。
【効能】ゾンビとなっても子を思う気持ちを抱き続ける悲劇のドイツ兵に涙する。20歳前後の若く綺麗な女性の全裸が執拗に登場するため、一部の鑑賞者には目の保養になる。素人の自主制作のような出来栄えに映画ファンの情熱がくすぐられる。
【副作用】いかにも手抜き露な映画に時間と金銭の喪失感を味わう。
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