晴雨堂の耕晴雨読な映画処方箋
 晴雨堂ミカエルの飄々とした耕晴雨読な映画処方箋。  体調に見合った薬膳料理があるように、 料理に合う葡萄酒があるように、日常の節目に合った映画があります。映画の話題をきっかけに多彩な生活になれば幸いです。

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晴雨堂ミカエル

Author:晴雨堂ミカエル
 映画好き・猫好き・ドイツビール好きです。よく晴れた爽やかな日はマウンテンバイクでサイクリングをしながら風景や野良猫を撮影します。
 リタイア後は田舎に帰り、晴天は畑仕事や庭いじり、雨天は読書や映画鑑賞の文字通り耕晴雨読の日々をおくるのが夢です。
 お金があれば郷里に「晴雨堂オタク記念館」を設立して地元の文化交流の発信基地にしたい、連れ合いは怒るだろうが。館長に任命してやるといったら言下に断られた。
 
 ブログを始めたのは2007年5月から、本格的に参考書に目を通しながら運営を始めたのは同年11月から、操作方法で度々ミスがあると思いますがご容赦のほど願います。
 現在、少しずつですがブログを観やすいよう整理を行なっています。


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2007年10月29日設置

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晴雨堂が独断と偏見で処方した映画作品。
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11月30日は結婚記念日だ。
【2007/11/30 20:02】 日誌・・食生活・食文化

青梗菜と豚肉の炒め物

 
07結婚記念日夕食

 今日は結婚記念日なので私が晩御飯を作ることにした。予定では酸辣湯をつくるはずだったが、辣油が無いことに気がつき、買出しに行くのも面倒なので急遽青梗菜と豚肉の炒め物にした。
 
 豚肉は安いバラ肉を使う。小さめに刻んで生姜と醤油と胡麻油で下味をつける。私は豚肉の臭みが苦手なので多めに生姜おろしを投入し混ぜ合わせる。
 青梗菜と水菜と椎茸を細かく切り、大蒜を2片潰す。
 
 中華鍋にオリーブ油をひき、潰した大蒜を入れてよく香りをつけ、そこへ豚肉と椎茸と青梗菜の葉の根元の硬い部分を入れて炒める。
 火が通ったら、柔らかい葉の部分と豆板醤を入れて炒め、コンソメスープを足し醤油と胡麻油と水溶き片栗を混ぜて出来上がり。
 
 例年、結婚記念日は外食していた。韓国料理・タイ料理・インド料理といった具合に美食をしてきたが、今年は仕事が暇で収入が減ったので家で琥珀ヱビスドイツの高級葡萄酒を開けるだけとする。

 因みに写真は炒め物を丼にした図、テーブル中央の大皿には高級餃子、左のグラスには琥珀ヱビス
 

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ブログ開設にあたっての挨拶。
【2007/11/30 14:08】 ブログ開設にあたっての挨拶
皆さん、改めまして、始めまして、晴雨堂ミカエルです。
 
 私が気晴らしにヤフー映画レビューを書き始めてから、告知していないのに友人がレビューの事を知り、「文章、書けるんやったらブログでもやってみたら」と勧められました。
 
 友人が推薦するFC2サイトでブログを設置したのが2007年5月7日、「晴雨堂の耕晴雨読な日々」と題して日々のありふれた日常を綴ったり、ヤフー映画レビューで書ききれなかった映画の話などを並べてみるつもりでしたが、なかなか時間がとれず、ブログまで手が回らない状態のまま半年以上が過ぎました。
 
 驚いたことに、極めて消極的に始めたブログであるにも関わらず、読んでくれる方々が若干名ながらいらっしゃる、これはもう少し腰を入れてブログをやってみようという気になり、11月に入って再出発のつもりで看板を「晴雨堂の耕晴雨読な映画処方箋」に改め、カテゴリーも一新し記事を整理しました。
 
 紹介文でも触れておりますが、例えばインドや中国では体調の良し悪しによって日々の料理の食材や薬味の合わせ方を変えているようです。食の大国であるフランスでは料理によって葡萄酒とのマッチングに気を配っているそうです。
 
 それならば、映画でも同じ事ができるのではないか。皆さんも日々の営みで気分に合わせて自宅で聞く音楽を選んでいる方は多いと思います。映画も日々の気分や体調に相応しい内容の作品があると思います。あるいは、大袈裟かもしれないが人生の節目で出会った映画がきっかけで、その後の仕事や生活が一変させた方もいるでしょう。
 
 基本的には、ヤフー映画サイトで数ヶ月前に書いたレビューを基に書き直したり加筆したものを載せています。レビューの性格上、字数が限られているし、紹介するものも制限があります。当ブログでは書ききれなかった話を載せていきます。

 それらの作品を、鑑賞するに相応しいシチュエーション別に仕分けしてご紹介します。ただ、もっと細かく分類したかったのですが、あまりカテゴリーが多すぎると見づらくなりますし、また私の個人的な主観で分けるので細かくし過ぎると読者の認識とのズレも大きくなるでしょうからあえて大雑把にしました。
 
 それではご覧ください。
   

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「白バラの祈り ゾフィー・ショル、最期の日々」-家族団欒で観よう 7
【2007/11/30 13:24】 映画・・家族団欒で観よう
できれば「前作」と一緒に。
 
 

 
 この映画の噂を聞いたとき、私は1982年公開の「白バラは死なず」の事だと思った。ところがよくみると2005年制作なので、同じテーマの映画が最近になってまた創られていた事を知った。
 
 前作では殆ど表現されていない逮捕後のゾフィーの場面を重点に描いている。これは尋問記録が近年になって発見されたためである事を知った。それから前作と違い、今回の主役は実際のゾフィーに容姿がよく似た俳優が起用されている。
 
 ゾフィーは大学に合格して地方から大都会ミュンヘンにやってくるのだが、同じ大学にいる兄や友人たちが反戦平和というナチ政権下では危険な活動をしている事を知り、たしか実際のゾフィーは当初反対していたと思う。リスクが大きすぎる割に効果がない、という現実的な考えからだった。しかし様々な出来事と葛藤の末、積極的に運動に参加するようになる。一度、決心してしまうと、ゾフィーは他のメンバーよりも強い活動家になる。
 
 当時の言論活動の窮屈さは大変なものだ。郵便局で大量の切手を買うだけでも足がつく。友人や恋人でも同志でなければ心を許せない。反骨の反ナチ教授も身を守るためにユダヤ人の悪口をナチ党員の学生の前で披露しなければならない。ゾフィーたち数人の学生にできるのはビラをまいたり、これとおもう有識者たちにDMを送る事ぐらいだ。しかし当局は共産主義者の大規模な組織的行動と疑う。
 
 今回の作品では尋問官の葛藤もよく現れている。ゾフイーと尋問官のやり取りのためにこの映画ができたようなものである。前作では、死刑を執行する中年女性の刑務官が、まるで気の毒な境遇の若者を哀れむような表情でゾフィーをいたわるしぐさで断頭台に寝かせる場面がある。あの場面と同じ表情を尋問官にも見た。
 
 私は不屈の精神をもった英雄ゾフィーとして観てほしくない。彼女は最初の頃は他のドイツの少女とそれほど変わりはない平凡な人間だったと思う。また尋問官も刑務官も悪鬼のごとく血を啜る化物ではない。真面目な公務員である。すべて人間が手掛けた行為だ。悪魔でも神でもない。その点を欠落させると、いたずらに物事をステレオタイプに捉えて、世間に踊らされるだけである。
 
 残念ながら、前作はビデオ化されていないようだ。もちろん、ドイツ本国にはあるだろうが日本では存在しない。できれば前作とあわせて見てほしい作品である。

 余談だが、「白バラ」の意味は諸説あるが、純潔・純粋・秘匿を意図するらしいので、様々な政治勢力や思想などとは関係なく、ただ素朴に人間の良心に忠実でありたいというのがゾフィーたちの考えらしい。
 
2005年 ドイツ映画 121分
監督 マルク・ローテムント
音楽 ラインホルト・ハイル 、ジョニー・クリメック
脚本 フレート・ブライナースドーファー
ユリア・イェンチ(ゾフィー・ショル)
アレクサンダー・ヘルト(ロベルト・モーア尋問官)
ファビアン・ヒンリヒス(ハンス・ショル)
ヨハンナ・ガストドロフ(エルゼ・ゲーベル)
アンドレ・ヘンニック(ローラント・フライスラー裁判官)
フロリアン・シュテッター(クリストフ・プローブスト)
ヨハネス・シューム(アレクサンダー・シュモレル)
マキシミリアン・ブリュックナー(ヴィリ・グラーフ)
リリー・ユング(ギゼラ・シャーテリング)
ユーグ・フーベ(ロベルト・ショル)
ペトラ・ケリング(マグダレーナ・ショル)
フランツ・シュターバー(ヴェルナー・ショル)
 
晴雨堂の関連書籍案内
白バラは散らず 改訳版―ドイツの良心ショル兄妹
「白バラ」尋問調書―「白バラの祈り」資料集
「白バラ」―反ナチ抵抗運動の学生たち (CenturyBooks―人と思想)
白バラを生きる―ナチに抗った七人の生涯
 

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「白バラは死なず」-家族団欒で観よう 6
【2007/11/30 11:24】 映画・・家族団欒で観よう
白バラの祈り」と合わせて観れたら良い
 
 
(現在、日本ではDVD化されていない)
 
 学生時代に観た。当時、知人が部落解放研究会に関わっていて、学内で展開している反戦反核運動の一環でこの映画の上演会をやっていた。知人の熱心な客引きに根負けして観たような記憶がある。
 
 作品内容は悪く無かったとは思う。ナチス支配下のドイツの大学で、密かに反戦運動を展開する数人の大学生たちの物語だった。主にヒロインのゾフィーの視点を中心に描いていた。当時のドイツの大学の様子がよく描かれていたし、女子学生ゾフィーの揺れる心情も細かく丁寧に描かれていた。「白バラ」は反戦学生たちのシンボルである。
 
 当時の私にとって新鮮な発見だったのは、ナチスドイツの時代に細々とではあったが学生運動が存在していたという事。それから、狭い処刑室に合わせてコンパクトで斬新な設計とはいえギロチンが使われていた事。
 主人公ゾフィーは必ずしも「英雄」ではなく、当初は意気揚揚と都会の大学に入学してきた普通の少女だった。学内で密かな平和運動に関わる兄や友人たちに対しては、「リスクの割りに効果は無い、危険すぎる」と、極めて現実的な判断をする娘だった。
 
 そして処刑の直前、刑務官の女性が非常に同情的な表情でゾフィーを処刑台に俯せに寝かして両腕両足をベルトで縛っている場面。ナチスドイツのイメージから刑務官は当然嘲笑を浴びせながら処刑に臨んだと思うのに、この作品に登場する刑務官はゾフィーに同情していた。政治的背景は無く、率直に若い身で処刑されていく少女を哀れんでの事と思うが。
 
 この作品は、主に当時の大学生の生活、学内での地下運動や、工場での奉仕活動で見かけたロシア人少女との出会い、学徒動員で将校として出征している恋人クリストフとの葛藤などが描かれていた。ラストは逮捕の場面から処刑の直前へと簡単に流していたように記憶している。(余談1)
 
 近年、制作された「白バラの祈り」は、新たに発見された尋問記録を基に逮捕されてから処刑までの期間を重点に描いているそうだ。だから、彼女が学内の反戦運動に加わり逮捕されるまでをこの作品で、逮捕されて処刑されるまでを「白バラの祈り」で観ると良い。

 しかし、DVDやビデオソフトあるかな? もちろん、本国ドイツではDVD化されて流通しているのだろうが。 
  
1982年 西ドイツ 123分
監督 ミヒャエル・ヘルホーファン
音楽 コンスタンタン・ヴェッケル
脚本 ミヒャエル・ヘルホーファン 、マリオ・クレープス
レナ・シュトルツェ(ゾフィー)
ウルフ・ケスラー(−)
オリヴァー・ジーベルト(−)
 
(余談1)ゾフィーに扮していた俳優は、特に容姿端麗という訳ではなく平均的なドイツ人の風貌だったので好感が持てる。こういった映画では世間でいうところの「美人」を使うので、興行は良いかもしれないが私は説得力を感じなくなるのだ。
 それから、恋人クリストフとの逢瀬のとき下着姿で登場するのだが、腋毛を生やしているのも好感がもてる。私が腋毛趣味という訳ではなく、当時の女性は腋毛を剃る習慣が無かったから時代考証的に好感をもっているのだ。
 腋毛を剃る習慣は、たぶん第二次大戦後アメリカから世界へ広まったのではないかと思う。
 
 「白バラ」の意味は、既成の左右政治勢力とは関係なく、純粋に人間としての良心から戦争に反対する意思表明を意味していると言われている。
 当時、反ナチは社会主義者・ボルシェビキというレッテル貼られる事(日本でいえば「アカ」と呼ばれるようなもの)が多かったので、それを嫌った学生たちはキリスト教文化なら馴染みの「純潔」を意味する白バラシンボルにしたのではないかと推測される。
  
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「さくらん」-カップルで観に行こう 3
【2007/11/30 02:28】 映画・・カップルで観に行こう
蜷川実花氏が「マリー」を担当すべきかな。
 
 

 
 蜷川実花氏とソフィア=コッポラ氏、2人の二世監督がほぼ同時期に華やかな女性を主人公にした映画を制作発表した。
 
 2人とも同じ200年程前(「さくらん」原作読んでないので判らないが、たぶん風俗から1800年前後の文化文政時代と思う)の女性に焦点をあてた。かたやフランスの支配階級のトップにいる孤独な心の王妃、かたや日本社会の底辺に属する遊廓のトップに君臨するこれもまた孤独な花魁。(吉原の花魁はお大名よりも畏怖されていたと聞く)
 
 私の率直な感想をいうと、2人は担当作品を交換するべきだった。
 
 ソフィア=コッポラ氏なら、もっと江戸時代を生々しく華やかに描けたし、土屋アンナ氏をもっと魅力的に映したのではないか? 演技力に難のある子役も使わないだろう。問題は吉原への知識の欠如と偏見だが、有能な時代考証担当者と原作者の意向に謙虚に従えば、彼女の腕なら吉原を再現できる。それに彼女のこれまでの作風を考えたら、国家権力の中枢にいる表舞台の王妃よりも、日陰の華やかさに生きる花魁を描写するほうが力を発揮しやすいと思う。
 
 蜷川実花氏なら日本でもウケる「マリー・アントワネット」を撮れる。彼女の世代なら「ベルばら」を読んでいるだろうし、読んでいなくてもフランス革命の事は知っているはず。「ベルばら」ファンのニーズに合った「マリー」をもっと劇的に華々しく撮るのではないか。

 2人の映画づくりを観て、そう思った。
 
2007年 日本映画 111分
監督 蜷川実花
原作 安野モヨコ
音楽 椎名林檎
脚本 タナダユキ
土屋アンナ(きよ葉・日暮)
椎名桔平(倉之助)
成宮寛貴(惣次郎)
木村佳乃(高尾)
菅野美穂(粧ひ)
永瀬正敏(光信)
美波(若菊)
山本浩司(大工)      遠藤憲一(坂口)
小池彩夢(幼ききよ葉)   山口愛(しげじ)
小泉今日子(お蘭)     石橋蓮司(楼主)
夏木マリ(女将)      市川左團次[4代目](ご隠居)
安藤政信(清次)      蜷川みほ(桃花)
近野成美(雪路)      星野晶子(遣手)
翁華栄(番頭)       津田寛治(粧ひの客)
長塚圭史(きよ葉の客)  SABU(床紅葉の客) 
丸山智己(日暮の客)  小栗旬(花屋)
会田誠(−)        庵野秀明(−)
忌野清志郎(−)     大森南朋(−)
ゴリ(−)         古厩智之(−)
村松利史(−)      渋川清彦(−)
 
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