晴雨堂の耕晴雨読な映画処方箋
 晴雨堂ミカエルの飄々とした耕晴雨読な映画処方箋。  体調に見合った薬膳料理があるように、 料理に合う葡萄酒があるように、日常の節目に合った映画があります。映画の話題をきっかけに多彩な生活になれば幸いです。

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↓私の愛車と野営道具を入れたリュックです。

晴雨堂ミカエル

Author:晴雨堂ミカエル
 映画好き・猫好き・ドイツビール好きです。よく晴れた爽やかな日はマウンテンバイクでサイクリングをしながら風景や野良猫を撮影します。
 リタイア後は田舎に帰り、晴天は畑仕事や庭いじり、雨天は読書や映画鑑賞の文字通り耕晴雨読の日々をおくるのが夢です。
 お金があれば郷里に「晴雨堂オタク記念館」を設立して地元の文化交流の発信基地にしたい、連れ合いは怒るだろうが。館長に任命してやるといったら言下に断られた。
 
 ブログを始めたのは2007年5月から、本格的に参考書に目を通しながら運営を始めたのは同年11月から、操作方法で度々ミスがあると思いますがご容赦のほど願います。
 現在、少しずつですがブログを観やすいよう整理を行なっています。


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2007年10月29日設置

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晴雨堂が独断と偏見で処方した映画作品。
下段5項目は晴雨堂の日常です。

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「マーシャン・クロニクル」-
【2008/02/23 16:05】 映画・・深夜の静けさを味わいたいときに
火星年代記
 
 

 
 原題のカタカナ化が「正式」なタイトルになっているようだが、やはり「火星年代記」のほうがシックリくる。(余談1)
 主演は「武器よさらば」で有名なロック=ハドソン氏。後にエイズで亡くなられたのが些か衝撃で、しかも同性愛者であったのも話題になった。(余談2)ここでは、多くのアメリカ人が理想に描く上司と父親を演じている。火星探険の大佐で、良妻賢母型の妻と小学生くらいの子供2人の4人家族。
 
 SFといっても、原作者はレイ=ブラットベリー氏だ。アイザック=アシモフ氏やアーサー=C=クラーク氏のような綿密な科学考証によるハードSFではなく、詩情的幻想空間が広がる。製作された当時、既に火星がどんな星であるかは大よそ明らかになっていたが、作中は無視している。
 アメリカ西部の砂漠のように荒涼としているが、青い空に水を湛えた湖、呼吸ができる大気、白い衣装に耳を隠すだけのありふれた宇宙人メイクの火星人、ストーンヘンジを彷彿させる火星の古代遺跡、火星をネオンと鉄骨のアメリカンに改造していく移住者たち。そして最終戦争で滅ぶ地球。
 特撮は60・70年代のウルトラマンや仮面ライダー並に微笑ましいものだが、叙情あふれるBGMと映像と台詞まわしで物語が展開するのでむしろ効果的に彩っている。

 ラストで、ロック=ハドソン氏がある踏ん切りをつけ、「火星人を見に行こう」と家族を誘い、火星人遺跡がある湖へピクニックに行く場面がある。「火星人はどこ?」と怪訝そうな子供たちに向かって、父親は「ほら、湖のなかを見てごらん」とにこやかに語る。湖面には家族4人の顔が映っていた。今でもこの最後の場面が好きである。
  
(余談1)1981年頃だったと思うが、1日に何度かの時間帯に分けてTV放送されていて、1日中「火星年代記」ざんまいだった。故手塚治虫氏が解説を務められた。彼の説明によると、原作の日本語版が出版された当時は「火星人記録」というタイトルだったらしい。SF小説のオールドファンの中には今でも「火星人記録」と呼ぶ人がいる。
 このTV放映は日本語吹替え版だったが、数年後に読売テレビの「シネマだいすき!」にて字幕完全版放送。
 
(余談2)後にクイーンのフレディ=マーキュリー氏がエイズで亡くなったときも、衝撃ではあったが彼らしい最期だと妙に納得したのを覚えている。
 


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「ミートマーケット ゾンビ撃滅作戦」-
【2008/02/23 15:19】 映画・・深夜に賑やかさを感じたいときに
エド=ウッド臭さのあるゾンビ映画
 
 

 
 噂によると僅か数十万円で制作したそうなので、ほとんど自主制作の規模であり、ゾンビメイクをした監督自身が作中冒頭に登場して挨拶をするノリも自主制作の気分である。(余談1)それがDVD化されて日本でも一部マニアでウケているわけだから監督たちは幸せ者である。日本ではイマイチ望めない羨ましい制作環境だ。
 
 監督が撮りたいモノを好きなように撮った感があり、スタッフも俳優たちも仕事というよりは趣味の延長で楽しんで制作に参加している雰囲気が滲み出ていて、観ているほうも楽しくなる作品である。
 つまり、これはゾンビ映画というジャンルには入るかもしれないが、ホラー映画ではない。友人たちが自主制作したエロチック・アクション・コメディ・ゾンビ映画を楽しむ感覚で観るべきだ。但し、やはり一応ゾンビ映画なので、人肉を生のまま喰らう場面はきちんとグロク撮れている。ビールや肴を前にして観るのは勧められない。
 
 キャラは定番通り、元特殊部隊で銃器の扱いに慣れているヒーローとその相棒の美女、町が崩壊し助役たちも死体かゾンビになっているのに平常通りの会議を続ける市長に、ゾンビを飼うマッドサイエンティスト。それに加えて新機軸はゾンビに関節技を仕掛けるキレた覆面レスラーに、ノースリーブの黒いレザースーツに身を包んだレズっ気のある女バンパイア三人組が主人公たちと合流してゾンビの大群に立ち向かう。(余談2)
  
 昔の8ミリ映画かビデオ映画の感覚で楽しめば納得できる作品だ。ゾンビ映画はホラーから独立したジャンルなのだと実感させる一品である。
 
(余談1)白いクリームを分厚くゴテゴテ塗りたくっただけかと思ったら、意外にしっかりしたメイクだった。ラテックスか? 
 
(余談2)三人のバンパイアは主人公たちに「ゾンビより私たちバンパイアのほうがスタイリッシュよ」という。たしかに特に美女ではないが黒のレザースーツに白い牙は似合っており、銃を撃つ姿も様になっている。
 さらにお約束?なのか、バンパイアたちはセックス好きで場末のポルノのようにエッチしたりレズったり主人公を誘惑する。
 
 

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「パッチギ! LOVE&PEACE」-
【2008/02/23 03:37】 映画・・深夜に賑やかさを感じたいときに
井筒監督独裁の成果
 
 

 
 監督というのは様々なタイプがあるが、デリケートな政治問題を孕みタブー視されてきたテーマに取り組むには、映画界における一定の地位と、独裁がしける強固な統率力と、様々な醜聞や非難にも堪えうる鉄面皮的主体性と、他者に対する激しい攻撃性がなければ達成できない。(余談1)
 
 でないと、「スパイ・ゾルゲ」の篠田監督のように踏み込みが甘くなって何が言いたいのか不明な映画になったり、「村の写真集」の三原監督のように本当は目前に大きく横たわっている地域問題には敢えて触れない作品になる。周囲の意見に謙虚であったり、及び腰であったり、わがままが言える地位でなかったら、特にこの手の作品に挑戦することは無理だ。
 その点、井筒監督のキャリアと影響力とアクの強さは定評があり、どんなに巧く撮ってもバッシングは避けられない企画に取り組む人材としてうってつけである。この作品のテーマは最初から明確であり、石原慎太郎氏らの「俺、きみ・・」へ反発と対抗心を持っていることも明々白々である。
 
 では、作品としての評価はどうかと言うと、私は前作と同じく及第点と言わざるを得ない。むしろテーマや舞台が大きくなってしまった分、大味になった感がある。
 というのも、前作は妹キョンジャと日本人高校生の恋という判り易いハッキリとした軸があった。ハリウッドの「ウエスト・サイド物語」という雛型もある。ところが今回の場合、幼い息子チャンスを軸にしたのは良いのだが、主人公アンソンと元国鉄職員のエピソードと、妹キョンジャと先輩俳優のエピソード、さらに主人公の父親のエピソード(余談2)へと分散し過ぎたきらいがある。
 これだけ盛り沢山のエピソードをよく2時間でまとめたものだと構成の努力には感心するが、井筒監督がいう「パワーアップ」とは違うだろう。
 
 とはいえ、メジャーな映画人が娯楽作品として在日コリアンという難しいテーマに切り込んだ先駆けとしては好意的に評価する。良くも悪くも井筒監督独裁チームの成果だ。(余談3)
 また、石原慎太郎氏が映画を使って「君のために死ぬ」というのに対し、この映画では「生きろ」と主張するのは、社会のバランスを保つ意味で意義がある。
  
(余談1)珍作「パールハーバー」への反米非難は歓迎。全く同感だ。
 
(余談2)徴兵が決まると真っ先にしたのが坊主頭にすることだ。髪が長いのはおかしい。坊主頭を見て、周囲が「お前、とうとうきたんか」と心の中で嘆いたものだという話を諸先輩から聞いてきたので違和感がある。
 
(余談3)「日本人」として活躍している在日コリアンは大勢いる。名誉毀損の「公然の摘示」にあたるので、カミングアウトした有名人に限って紹介すると、岩城晃一・伊原剛志・松田優作・和田アキ子・金田正一・張本勲・桧山進次郎・徳山昌守(敬称略)と、ざっと浮かんだだけでもこれだけの人々が活躍している。
 「本名」ではなく「日本人名」で仕事をしなければならない社会は、残念ながら在日コリアンへの差別が根強く存在する要素を示したものである。在日コリアンであるのを隠さずデビューした芸能人といえば、ソニン氏くらいだろう。
 今回の作品で、最初から悪意と拒絶感を露にした酷評の多さが、コリアン差別を裏付けてしまった。
  
 在日コリアン問題というと、暴力描写が付き物という風潮に辟易している在日コリアンの友人たちも少なくないことを付け加えておく。
 

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今日(2月22日)は「猫の日」である。
【2008/02/23 00:02】 日誌・・猫たち
猫の駅長2

 
 貴志川線の駅長たまはどうしているかな? 写真は昨年の桜の季節に連れ合いと2人で貴志川線を観光したときに撮ったもの。


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