「続アドベンチャー・ファミリー/白銀を越えて」 家族と一緒に癒されよう〔11〕
父親の姿に注目。
【原題】FURTHER ADVENTURES OF THE WILDERNESS FAMILY
【公開年】1978年 【制作国】亜米利加 【時間】106分
【監督】フランク・ズーニガ
【音楽】ダグラス・ラッキー ジェーン・カウアー
【脚本】アーサー・R・ダブス
【言語】イングランド語
【出演】ロバート・ローガン(スキップ・ロビンソン) スーザン・D・ショウ(パット・ロビンソン) ヘザー・ラトレイ(ジェニー) ハム・ラーセン(トビー) カート・グレイソン(パイロット) ジョージ・“バック”・フラワー(ブーマー)
【成分】楽しい ロマンチック かわいい かっこいい コミカル ホームドラマ アウトドア
【特徴】「アドベンチャー・ファミリー」の続編。物語の構成は殆ど同じ、季節が夏から冬になり、一家を襲う猛獣が熊から狼に変わっただけ。相変わらず妻は大自然に適応できずヒステリーを起こす。
家族を守ろうと闘うがけっして動物をむやみに殺さない父親の忍耐力にアメリカ社会の願望が滲む。
【効能】アウトドアへの関心が高まる。Uターン転職を促進させる効果が若干ある。
【副作用】前作と同じく、自給自足的生活をかなり楽天的に描いているため、余計な勘違いや幻想を与える。
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「アドベンチャー・ファミリー」 家族と一緒に癒されよう〔10〕
当時の米国人家族の理想像
【原題】ADVENTURE FAMILY
【公開年】1975年 【制作国】亜米利加 【時間】99分
【監督】スチュワート・ラフィル
【原作】アーサー・R・ダブス
【音楽】ジェーン・カウアー ダグラス・ラッキー
【脚本】スチュワート・ラフィル
【言語】イングランド語
【出演】ロバート・F・ローガン(スキップ・ロビンソン) スーザン・D・ショウ(パット) ホリー・ホルムズ(ジェニー) ハム・ラーセン(トビー)
【成分】楽しい ロマンチック かわいい かっこいい コミカル ホームドラマ アウトドア
【特徴】いかにも喘息になりそうなスモッグの濃い大都会からロッキー山脈の大自然の中へ移住し自給自足に近い生活をおくろうとする夫・妻・娘・息子の4人家族。
日本でもアウトドアブームを起こした印象深い映画だ。
【効能】アウトドアへの関心が高まる。Uターン転職を促進させる効果が若干ある。
【副作用】自給自足的生活をかなり楽天的に描いているため、余計な勘違いや幻想を与える。
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「猫の恩返し」 家族と一緒に愉快になろう〔4〕
猫アニメの小品。
【英題】THE CAT RETURNS
【公開年】2002年 【制作国】日本国 【時間】75分 【監督】森田宏幸
【原作】柊あおい
【音楽】野見祐二
【脚本】吉田玲子
【言語】日本語
【出演】池脇千鶴(ハル) 袴田吉彦(バロン) 前田亜季(ユキ) 山田孝之(ルーン) 佐藤仁美(ひろみ) 佐戸井けん太(ナトリ第一秘書) 濱田マリ(ナトル第ニ秘書) 渡辺哲(ムタ) 斎藤洋介(トト) 岡江久美子(ハルの母) 丹波哲郎(猫王(みょうおう))
【成分】笑える 楽しい ファンタジー ロマンチック 不思議 勇敢 知的 かわいい かっこいい コミカル 猫 ジブリ アニメ
【特徴】猫の国を舞台に繰り広げられる冒険ファンタジー。「耳をすませば」の主人公月島雫が猫男爵の置物から空想してつくった物語をアニメ化した設定のようだ。
猫男爵バロンは颯爽としていて、かつて犬を擬人化した「名探偵ホームズ」を彷彿させるカッコ良さ。わがままな猫王役の丹波哲郎氏の怪演も聞ける。
【効能】猫の描写が可愛らしくて癒される。展開と結末は愉快にさせてくれる。
【副作用】物語の内容が薄っぺらく感じる。猫の擬人化に違和感。
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「奇談 キダン」 孤独を楽しむ時に〔21〕
暗い静けさがジワリとくる作品
【公開年】2005年 【制作国】日本国 【時間】88分 【監督】小松隆志
【原作】諸星大二郎
【音楽】川井憲次
【脚本】小松隆志
【言語】日本語
【出演】藤澤恵麻(佐伯里美) 阿部寛(稗田礼二郎) ちすん(静江) 柳ユーレイ(中原巡査) 神戸浩(重太) 菅原大吉(加納英臣) 土屋嘉男(三戸部孝蔵) 堀内正美(芹沢義満) 白木みのる(洗礼のヨハネ) 田中碧海(小杉新吉) 森脇英理子(田崎純子) 山田夏海(7歳の里美) やべけんじ(善次) 守田比呂也(風呂の老人) 伊藤幸純(橋本医師) 甲野優美(7歳の静江) 野上昇馬(配電盤修理業者) プリティ大田(黙示録のヨハネ) 赤星満(使徒ヨハネ) 島綾佑(お妙の兄・正一) 三ツ矢雄二(善次) 一龍斎貞水(龍尊寺住職) 草村礼子(お妙) 清水紘治(桐島神父)
【成分】ファンタジー ロマンチック 不思議 不気味 知的 聖書
【特徴】諸星大二郎氏の漫画「生命の木」を映画化。原作の雰囲気を壊さないよう撮影がなされている点に好感を持つ。主人公である異端の考古学者稗田礼二郎役の阿部寛氏も原作通りにダークスーツを着用、しかしながら原作のような長髪にしなかった点に良識とバランス感覚を感じる。
【効能】真夏の深夜に鑑賞すると涼を得られる。書斎に閉じこもって孤独を楽しみたいとき、より知的で孤高のムードを高められる。
【副作用】オカルトとしてのキリスト伝説に興味の無い人には話が判りづらい。B級映画が嫌いな人には漫画的表現に見える箇所があって不快感。
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「タイム・マシン/80万年後の世界へ」 ストレス解消活劇〔21〕
【原題】THE TIME MACHINE
【公開年】1960年 【制作国】亜米利加 【時間】103分
【監督】ジョージ・パル
【原作】H・G・ウェルズ
【音楽】ラッセル・ガルシア
【脚本】デヴィッド・ダンカン
【言語】イングランド語
【出演】ロッド・テイラー(ジョージ) イヴェット・ミミュー(ウィーナ) アラン・ヤング(デビッド) セバスチャン・キャボット(-) トム・ヘルモア(-) ウィット・ビセル(-) ドリス・ロイド(-)
【成分】ロマンチック パニック 恐怖 勇敢 切ない かっこいい
【特徴】タイムマシン物の古典、H・G・ウェルズの「タイムマシン」を実写映画化。一応、原作に沿った内容だが、映画制作当時の米ソ冷戦時の核戦争危機の世相が反映されている。時間旅行をするときの風景やファッションの高速変化の描写はさすがアメリカ映画界。
ただ、エロイ族の描写が原作から大きく逸脱してハリウッド好みになってしまっているため80万年未来世界の雰囲気はイマイチ感じられない。
【効能】未知の未来世界での冒険ファンタジーに心ワクワク。
【副作用】ハリウッドの想像力の無さに失望。原作ファンの中には激怒する者もいる。
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カップルで泣きたい時に 9 「タイムマシン」
H・G・ウェルズの曾孫が監督
【原題】THE TIME MACHINE
【公開年】2002年 【制作国】米 【時間】96分 【監督】サイモン・ウェルズ
【原作】H・G・ウェルズ
【音楽】クラウス・バデルト
【脚本】ジョン・ローガン
【出演】ガイ・ピアース(アレクサンダー) ジェレミー・アイアンズ(ウーバー) オーランド・ジョーンズ(ボックス) シエンナ・ギロリー(エマ) サマンサ・ムンバ(マーラ) マーク・アディ(-) フィリーダ・ロウ(-) オメロ・ムンバ(-) ローラ・カーク(-) ヤンシー・アリアス(-) アラン・ヤング(-) フィリップ・ボスコ(-) ミンディ・クリスト(-) リチャード・セトロン(-)
【成分】ファンタジー ゴージャス ロマンチック 不思議 パニック 勇敢 切ない タイムマシン 1890年代 紀元後80万年
【特徴】原作はSF小説の大家H・G・ウェルズ、監督はなんとウェルズの曾孫が務めている。
1960年「タイム・マシン/80万年後の世界へ」のリメイクだが、内容は大巾に改編されて前半は19世紀末の切ないラブロマンス、後半は未来のマッチョなサバイバルアクションに仕上げられてしまった。
最新の特撮で19世紀末の摩天楼がまだ無いニューヨークの街並を再現したり、19世紀から急速に未来へ時間飛行する時の移り変わる景色などを綺麗に表現。
前半のヒロインを務めたシエンナ・ギロリー氏の美しさは切ない。
【効能】前半は、カップルで観ると涙をさそう。
【副作用】後半の急展開で興ざめ。科学考証にこだわったり、ウェルズの曾孫が監督という事で期待した人は激怒する。
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「蝋人形の館」 不安と恐怖を楽しむ時に〔2〕
【原題】HOUSE OF WAX
【公開年】2005年 【制作国】亜米利加 濠太剌利 【時間】113分
【監督】ジャウメ・コレット=セラ
【音楽】ジョン・オットマン
【脚本】チャド・ヘイズ ケイリー・W・ヘイズ
【言語】イングランド語
【出演】エリシャ・カスバート(カーリー・ジョーンズ) チャド・マイケル・マーレイ(ニック・ジョーンズ) ブライアン・ヴァン・ホルト(ボー/ヴィンセント) パリス・ヒルトン(ペイジ・エドワーズ) ジャレッド・パダレッキ(ウェイド) ジョン・エイブラハムズ(ダルトン・チャップマン) ロバート・リチャード(ブレイク)
【成分】不思議 パニック 不気味 恐怖 セクシー
【特徴】ホラー映画の古典、1933年マイケル・カーティス版、1953年アンドレ・ド・トス版に続くリメイクだが、物語の内容は一新されている。人間を殺して蝋で固めて人形にしたり、あるいは生きたまま蝋人形にする伝統的ホラーネタ。
お騒がせのセレブの令嬢にして女優のパリス・ヒルトン氏がお色気と殺され役を担当、赤いブラをつけて逃げ回る様はファン必見、殺され役を勤勉に演技している点は好感を持つ。
【効能】血飛沫や飛び散る臓腑などの派手なスプラッタは出てこないが、現実にあり得そうな虐待を生々しく描写するので、観ていると悪寒がはしり痛くなる。パリス・ヒルトン氏の赤い下着姿に萌え。
【副作用】生々しくさり気ないエログロに不快感倍増。
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「猟奇変態地獄」 萌えたい時に〔10〕
黒いエマニエル、アマゾンへ・・。
【原題】EMANUELLE E GLI ULTIMI CANNIBALI
【英題】EMANUELLE AND THE LAST CANNIBALS
【公開年】1977年 【制作国】伊太利 【時間】94分 【監督】ジョー・ダマト
【音楽】ニコ・フィデンコ G・デロルソ
【脚本】ロマノ・スカンダリアト アリステッド・マサセッシ
【出演】ラウラ・ジェムサー(エマニエル) ガブリエル・ティンティ(-) スーザン・スコット(-) ドナルド・オブライエン(-) パーシー・ホーガン(-) モニカ・ザンチ(イサベル) アンマリー・クレメンティ(-)
【成分】笑える パニック 不気味 恐怖 セクシー コミカル ジャングル 食人族 ポルノ
【特徴】「エマニエル夫人」の便乗企画シリーズ。イタリアの悪趣味ポルノ映画で定評のあるジョー・ダマト監督作品、ヒロインは黒いエマニエルと讃えられているインドネシア出身のラウラ・ジェムサー氏。
ポルノが撮りたい、刺激的な食人族モノを絡めてエログロにしたい、そんな動機で制作したような内容で、撮りたいエロ場面・残酷場面を強引なストーリーで結びつけている。
残酷場面はあるが、稚拙な特撮や造形のおかげで逆に爆笑モノ。
【効能】ラウラの情熱ヌードで夏の夜に萌える。真冬でも温かくなる。
【副作用】悪趣味場面で気分が悪くなる。時間の浪費、喪失感を感じる。
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「ハウルの動く城」 カップルで癒されたい時に〔6〕
作中のベーコンエッグが美味そう
【英題】HOWL'S MOVING CASTLE
【公開年】2004年 【制作国】日本国 【時間】119分 【監督】宮崎駿
【原作】ダイアナ・ウィン・ジョーンズ
【音楽】久石譲
【脚本】宮崎駿
【言語】日本語
【出演】倍賞千恵子(ソフィー) 木村拓哉(ハウル) 美輪明宏(荒地の魔女) 我修院達也(カルシファー) 神木隆之介(マルクル) 伊崎充則(小姓) 大泉洋(かかしのカブ) 大塚明夫(国王) 原田大二郎(ヒン) 加藤治子(サリマン)
【成分】笑える 楽しい ファンタジー ゴージャス ロマンチック 勇敢 知的 かっこいい コミカル ヨーロッパ 19世紀風 ジブリアニメ
【特徴】19世紀風ヨーロッパ世界を描写したファンタジーラブロマンス。動く巨大ロボットのような城を舞台に、魔法使いによって90歳の老母にされた少女と若い魔法使いハウルの恋を描いている。
一見すると、反戦を訴えたいのか? バリアフリーを喚起したいのか? そもそも何が言いたいのか? よく解らない映画だった。宮崎駿監督の「趣味」が凝縮した作品だろう。
【効能】ゴージャスな気分に浸れる。
【副作用】何を言いたいのか解らず、呆気にとられる。
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「モーターサイクル・ダイアリーズ」 青春回帰〔19〕
政治的無垢の頃のチェ・ゲバラ。
【原題】THE MOTORCYCLE DIARIES
【公開年】2003年 【制作国】英吉利 亜米利加 【時間】127分
【監督】ウォルター・サレス
【原作】エルネスト・ゲバラ アルベルト・グラナード
【音楽】グスターボ・サンタオラヤ
【脚本】ホセ・リベーラ
【言語】スペイン語
【出演】ガエル・ガルシア・ベルナル(エルネスト・ゲバラ・デ・ラ・セルナ) ロドリゴ・デ・ラ・セルナ(アルベルト・グラナード) ミア・マエストロ(チチーナ) メルセデス・モラーン(セリア・デ・ラ・セルナ(エルネストの母)) ジャン・ピエール・ノエル(エルネスト・ゲバラ・リンチ(エルネストの父))
【成分】泣ける 楽しい ロマンチック 知的 切ない 旅 1950年代前半 南米
【特徴】チェ・ゲバラがまだノンポリ学生だった頃の物語。ゲバラが革命に身を投じる以前に、友人と2人で南米放浪をやった日記が原作。
南米放浪の旅をリアルの描写しているので、ツーリングやチャリンコ旅行経験者はもろに感情移入できる演出、旅に行った事の無い人でも擬似放浪体験できる。
またゲバラがなぜ革命に身を投じるようになったのか、なぜキューバ革命政権の要職を捨て世界革命を目指しボリビア山中でもがくように戦い死んでいったのかが、この映画で解る。
なお、作中でゲバラの親友に扮しているロドリゴ・デ・ラ・セルナ氏、お気づきのようにゲバラと同じ名字である。彼はチェ・ゲバラのハトコだ。
【効能】旅の疑似体験ができる。革命家ゲバラの原点が垣間見える。
【副作用】冒険活劇を期待している人、娯楽映画を期待している人は退屈する。
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「ミス・ブロディの青春」 青春回帰〔18〕
【原題】THE PRIME OF MISS JEAN BRODIE
【公開年】1968年 【制作国】英吉利 【時間】116分
【監督】ロナルド・ニーム
【原作】ミュリエル・スパーク
【音楽】ロッド・マッキューン
【脚本】ジェイ・プレッソン・アレン
【言語】イングランド語
【出演】マギー・スミス(ジーン・ブロディ) ロバート・スティーヴンス(美術教師テディ・ロイド) パメラ・フランクリン(サンディ) ゴードン・ジャクソン(音楽教師ゴードン) セリア・ジョンソン(校長ミス・マッケイ) ダイアン・グレイソン(-) ジェーン・カー(-)
【成分】悲しい 知的 切ない かわいい 学園 1930年代末 スコットランド
【特徴】1930年代のスコットランドの名門女学校を舞台に繰り広げられる青春群像。
「ハリー・ポッター」で校長を演じるマギー・スミス氏がまだ若い。「ヘルハウス」に出演する伝説の美少女パメラ・フランクリン氏が丸メガネをかけた発展家の女子学生を演じている。この当時は役柄の年齢と実年齢は差が無いはずだが、「風営法に」引っかかりそうなちょっぴり大胆なラブシーンも演じている。
マギー・スミス演じる女教師の正体が次第に露わになり、著しく成長していく女学生を演じるパメラの対決シーンは迫力満点。
【効能】人の偽善を見抜くヒントになる。思春期の自我確立の一助となる。パメラの可愛らしさに萌え。
【副作用】たいくつな学園モノに見える。
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「エル・スール」 自分に喝を入れたい時に〔13〕
【原作】EL SUR
【公開年】1982年 【制作国】西班牙 【時間】95分 【監督】ヴィクトル・エリセ
【原作】アデライーダ・ガルシア・モラレス
【音楽】ヴィクトル・エリセ
【脚本】ヴィクトル・エリセ
【言語】スペイン語
【出演】オメロ・アントヌッティ(アグスティン 父親) ソンソレス・アラングーレン(8歳のエストレリャ) イシアル・ボリャン(15歳のエストレリャ) オーロール・クレマン(イレーネ・リオス)
【成分】悲しい 不思議 知的 絶望的 切ない かわいい 1950年代 スペイン
【特徴】内戦の傷がまだ生々しい1950年代のスペインが舞台。辛い過去を背負っていると思われる父親の在りし日を回想する少女の物語。
前もって、スペイン内戦の事情やキリスト教について学習してから鑑賞すると登場人物の心情により触れる事ができる。
【効能】家族について改めて鑑みる心の機会を得られる。
【副作用】陰鬱な気分にさせられる。
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「幻魔大戦」 青春回帰〔17〕
【英題】HARMAGEDON
【公開年】1983年 【制作国】日本国 【時間】135分 【監督】りんたろう
【原作】平井和正 石森章太郎
【音楽】青木望
【脚本】真崎守 桂千穂 内藤誠
【言語】日本語
【出演】古谷徹(東丈) 小山茉美(ルナ) 池田昌子(東三千子) 潘恵子(沢川淳子) 塩沢兼人(江田四郎) 内海賢二(サラマンダー) 林泰文(ソニー) 田中秀幸(アサシン) 槐柳二(ヨーギン) 原田知世(タオ) 宮内幸平(侍従長) 矢田耕司(アナウンサー) 寺田誠(オライリー署長) 恵比寿まさ子(丈の幼年時代) 塩屋翼(黒人ギャング) 塩屋浩三(黒人ギャング) 佐藤正治(幻魔大王) 穂積隆信(カフー) 永井一郎(ザンビ) 滝口順平(ザメディ) 美輪明宏(フロイ) 白石加代子(女占星術師) 江守徹(ベガ)
【成分】ファンタジー スペクタクル ロマンチック 不思議 パニック 不気味 勇敢 知的 絶望的 切ない かっこいい 超能力 終末思想 アニメ
【特徴】キャラデザインは大友克洋氏、後の「アキラ」につながった作品である。したがって、平井和正臭も石森章太郎臭もあまり感じられない新しい「幻魔大戦」になっている。
学生服の緻密な描写が印象に残っている。主人公東丈が第5ボタンから上へ順番にとめていき、最後にカラーをとめる表現、それ以前のアニメで服飾を細かく描写したのはあまり無かったと思う。
キース・エマーソン氏作曲、ローズマリー・バトラー氏歌唱の英語主題歌「CHILDREN OF THE LIGHT」が大評判。
【効能】自分にも未知なる力が宿っている事を実感する。
【副作用】自分にも未知なる力が宿っていると錯覚する。
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「愛のエマニエル」 萌えたい時に〔9〕
黒いエマニエルの誕生
【原題】EMANUELLE NERA
【公開年】1975年 【制作国】伊太利 【時間】90分
【監督】アルバート・トーマス
【原案】ビット・アルベルティニ アンブロジオ・モルテーニ
【音楽】ニコ・フィデンコ
【脚本】ビット・アルベルティーニ アンブロジオ・モルテーニ
【出演】エマニエル/ラウラ・ジェムサー(エマニエル) カリン・シューベルト(アン) アンジェロ・インファンティ(ジャンニ) イザベル・マーシャル(グロリア) ドン・パウエル(カマウ) ガブリエル・ティンティ(サージオ) ヴェナンチーノ・ヴェナンチーニ(ウイリアム)
【成分】ファンタジー コミカル ロマン セクシー かわいい アフリカ ポルノ
【特徴】ラウラ・ジェムサー氏の記念すべきエマニエル夫人便乗企画映画第一作。当時、20代前半のラウラには初々しさがあり、カリン・シューベルト氏とのレズ場面にはぎこちなさがあって可愛らしい。
本作はまだ本家「エマニエル夫人」を意識して、セックス描写を幻想的かつスタイリッシュに描こうとしている。
【効能】ラウラ・ジェムサー氏の菅能美に萌え。
【副作用】物語は脈絡の無いセックス場面のつなぎ合せ、ラウラ・ジエムサー氏のファンでなければ限りある人生の一部を駄作によって喪失した思いになるだろう。
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「狼たちの午後」 自分に喝を入れたい時に〔12〕
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【原題】DOG DAY AFTERNOON
【公開年】1975年 【制作国】亜米利加
【時間】125分
【監督】シドニー・ルメット
【原作】P・F・クルージ トマス・ムーア
【音楽】
【脚本】フランク・ピアソン
【出演】アル・パチーノ(ソニー) ジョン・カザール(サル) チャールズ・ダーニング(モレッティ刑事) ジェームズ・ブロデリック(シェリダン) クリス・サランドン(-) ペニー・アレン(シルビア) キャロル・ケイン(ジェニー) サリー・ボイヤー(-) ランス・ヘンリクセン(-)
【成分】笑える 悲しい パニック 勇敢 絶望的 切ない 蒸し暑い コミカル 1970年代 アメリカ
【特徴】実際に起こった銀行強盗事件を実写映画化。友人と2人で無計画に銀行強盗をするものの、段取りが悪くて逃走に失敗、そのまま篭城する。人質たちと奇妙な連帯感と信頼関係に結ばれ、さらに周囲の野次馬からも声援をおくられる。「ストックホルム症候群」の典型と評価されている事件だ。
アル・パチーノ氏が要領が悪く根は小心で優しい主犯を演じる。仕方なく共犯になる友人には、私生活でも長年の親友で「ゴッド・ファーザー」では次兄役を演じたジョン・カザール氏が担当。
アル・パチーノ一人芝居といってもよい熱演は見て損は無い。
【効能】ストックホルム症候群の状況がよく判る。主人公の姿に、自分にも銀行強盗犯になってしまう可能性を垣間見る。
【副作用】見ていると暑苦しくなる。
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「隊長ブーリバ」 カップルで泣きたい時に〔8〕
ゴーゴリー作品のハリウッド映画化
【原題】TARAS BULBA
【公開年】1962年 【制作国】亜米利加 【時間】122分
【監督】J・リー・トンプソン
【原作】ニコライ・ワシリェヴィチ・ゴーゴリ
【音楽】フランツ・ワックスマン
【脚本】ウォルド・ソルト カール・タンバーグ
【出演】ユル・ブリンナー(ブーリバ) トニー・カーティス(アンドレー) クリスティーネ・カウフマン(ナタライ) サム・ワナメイカー(-) ブラッド・デクスター(-) ガイ・ロルフ(-) ペリー・ロペス(オスタップ) ジョージ・マクレディ(-) イルカ・ウィンディッシュ(-) ウラジミール・ソコロフ(-) エイブラハム・ソファー(-)
【成分】悲しい スペクタクル 勇敢 切ない かっこいい 時代劇 16世紀 ポーランド ウクライナ
【特徴】ウクライナを舞台にした歴史スペクタクル。ユル・ブリンナー氏がコサック族傭兵の隊長を演じる。「スパルタカス」で主人公の参謀役に扮したトニー・カーチス氏は息子に扮する。豪放磊落な父親とは対照的に敵であるポーランド貴族の令嬢と愛し合い、身内のコサック族との狭間で苦悩する悲劇の青年を演じ、作品を盛り上げる。
1930年代にフランスで映画化され、ハリウッド製の本作はリメイクになる。最近になってロシアでも制作されたようだ。ロシア版のヒロインはかなりの美形。
【効能】東欧史の一場面を垣間見られる。勝ち得た物と引き換えに失うものがあることを悟らせる。
【副作用】壮大な物語なのだが、大味で大作には見えない。
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「オズの魔法使」 家族と一緒に癒されよう〔9〕
【原題】THE WIZARD OF OZ
【公開年】1939年 【制作国】亜米利加 【時間】102分
【監督】ヴィクター・フレミング
【原作】ライマン・フランク・ボーム
【音楽】ハーバート・ストサート
【脚本】ノエル・ラングレー フローレンス・ライアソン エドガー・アラン・ウールフ
【言語】イングランド語
【出演】ジュディ・ガーランド(ドロシー・ゲール) バート・ラー(臆病なライオン) ジャック・ヘイリー(ブリキ男) レイ・ボルジャー(かかし) ビリー・バーク[1885](北の良い魔女) マーガレット・ハミルトン(西の悪い魔女)
【成分】楽しい ファンタジー ロマンチック 切ない かわいい コミカル ミュージカル 20世紀初頭 一部モノクロ
【特徴】現実世界を白黒、夢の世界をカラーで撮影している。監督はこれまたカラー作品の「風と共に去りぬ」でメガホンを取ったヴィクター・フレミング氏。
この作品でヒロインの美少女を演じた当時16歳のジュディ・ガーランド氏は一躍子役スターとなり、作中で彼女が歌った主題歌「虹の彼方に(Over The Rainbow)」は現在も名曲として知られている。
【効能】子供は夢と現実、平日とお祭りのメリハリを学べる。アメリカの豊さを実感。
【副作用】ジュディが就労年齢になっているのに戦力外の幼児扱いになっているのが不自然。
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