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ミカエル晴雨堂の晴耕雨読な映画処方箋

晴雨堂ミカエルの飄々とした晴耕雨読な映画処方箋。 体調に見合った薬膳料理があるように、 料理に合う葡萄酒があるように、日常の節目に合った映画があります。映画の話題をきっかけに多彩な生活になれば幸いです。詳しいレビューは「続きを読む」をクリックしてください。

都道府県の代表でもある参院議員に一票の格差を問題にするのは馬鹿げてる。 近頃の現象[一〇六四] 

参院選制度協>1票の格差、是正遠く

 参院選挙制度協議会(座長・伊達忠一自民党参院幹事長)は28日、「1票の格差」が最大4.77倍だった2013年参院選を「違憲状態」とした26日の最高裁判決を受け、国会内で会合を開いた。しかし、最大会派の自民党は改革案の集約に相変わらず腰が重く、各党の主張は食い違ったまま。16年参院選を新たな選挙制度で実施するには来年の通常国会で法改正する必要があるが、改革の方向性は定まらない。(毎日新聞)

【雑感】衆議院で一票の格差を問題にするのは当然だ。私もそれは反対していない。反対しているのは「一票の格差是正」と「定数削減」を同時に行うことだ。
 同時に行うと、鳥取や島根や我が郷里高知などの過疎県から議員を出せなくなる。だから定数削減ではなく定数増員によって「一票の格差」を是正する事を強く主張している。

 日本の倍以上の人口を持つアメリカ下院は日本よりも50人ほど少ない議員定数で議会をまわしている事を引き合いに出して定数削減を主張する浅はかな輩がいるが、日本と違ってアメリカには独立国なみの権限を持った州政府や州議会がある。日本の都道府県はもともと権限が弱い上に、上に倣えと地方議会も定数削減を実施してきた。

 だから馬鹿の一つ覚えみたいに「定数削減」と「一票の格差是正」を連呼しては国政を危うくする。定数削減したところで、財政赤字の補填にはならんし、むしろますます組織力と資金力と国家権力を握る与党議員ばかり当選して、社会的弱者や社会的少数者の声を代弁する議員が締め出される。
 大企業優遇と貧富の格差や福祉削減の政策を行う自民党にブレーキをかけてきた勢力を失う事は、風向きが変わればたちまち貧困層になる今や死語となった日本の大多数を占める「中流層」に不利益だ。

 さて話を参院に戻そう。
 百歩・・、いや万歩譲って、衆院の定数削減と一票の格差是正は仕方が無いとしても、その理屈を参院選に持ち込むのは不可思議奇怪である。
 参議院は欧米諸国の上院をモデルに設置された。前身の貴族院は、民衆から選ぶ衆議院に対して皇族や華族や多額納税者で構成する特権階級の代表という性格だったが、戦後は貴族院を廃止して代わりに置かれた参議院はアメリカ諸州の代表によって構成される上院に倣って各都道府県から選出された代表によって構成される議会だった。

 だからこそ、「大阪1区」や「大阪5区」といった小選挙区制の衆議院と違って、都道府県単位で最低でも2名議員を選出する方式をとっている。(3年毎半数ずつ改選)
 当然、人口過密地域の東京や大阪があれば、過疎地域の鳥取や島根や高知もある。人口の多い都市部の発言が幅を利かせる風潮がある中でも、人口が少ない地方も議員を出して影響力を確保できるのが参議院の良さだ。仮に高知から衆院議員を出せなくなったとしても、参議院の議席はある。
 私はむしろ「上院」としての任務を考えれば、現在10議席が割り当てられている東京も2議席とし、高知と対等の人数にするべきだとさえ思っている。一票の格差はあって当たり前、参議院とは一票に格差をつけることで過疎地と都市部の発言権を対等にし、比例区によって少数者の声をすくい上げる事を目的にした議会である。一票の格差を問題にすること自体が笑止。筋違いのイチャモン甚だしい!

 同じ国会でも衆議院と参議院とでは役割が違う。違うからこそ選挙制度も違うし任期も違うし権限も違うのだ。解散のある衆議院では景気不景気でコロコロ意識が変わる短兵急な世論に左右されて目先の法案に走りがちになる事しばしばあるが、参議院は解散が無く任期もたっぷり6年、地域の代表として長期的展望で法案を審議できるはずではないか。
 それを衆議院と同じように「一票の格差」などを問題にされたら、都道府県の代表という性格がある限り解消は物理的不可能であるし、それを変えろというのなら都道府県制度も変えなくてはならない。

 昔の貴族院の方がマシかな、と最近は思うようになった。政党で割拠する衆議院は時の国民世論やマスコミに煽られて軍国に流れていった。軍部主導に苦言を呈していたのは皇族や華族で構成されていた貴族院だった。軍部も相手が皇族や公家では迂闊に恫喝できない。良い悪いは別にして、現在の参議院のような衆議院のカーボンコピーとか無用論は無かった。

 それにしても、法曹界も放送界も馬鹿の一つ覚えのごとく「一票の格差是正」「定数削減」の大合唱。現行制度のままそれを実現したら地方は切り捨てられる。それを知った上での暴論だろうか? それともどんな魂胆を抱えているのか?


 
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[ 2014/11/29 03:10 ] 日誌・・近頃の現象 | TB(0) | CM(0)

「くまのプーさん」は猥褻か?馬鹿馬鹿しい! 近頃の現象[一〇六三] 

くまのプーさん」は「性別不明で半裸」
ポーランドの遊戯場で使用禁止に


 ポーランド中部の小さな町トゥシンの町議会が、A・A・ミルン氏の児童小説のキャラクターで、ディズニーのアニメーション映画でも広く知られる「くまのプーさん」のイメージを子どもの遊び場で使用することを禁止したことが明らかになった。(映画.com)

【雑感】アホか? 「クマのぷーさん」は読んで字のごとし熊であって人間ではない。性別云々以前に熊である。ポーランドの動物園では熊や猿や象や馬などに性器を隠すようパンツでも履かせているのか?

 この風潮がポーランドの一地方で留まっていれば良いのだが、これが日本に飛び火したら厄介だ。特に日本人の多くは西洋に倣うのが大好きだ。


 
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[ 2014/11/25 23:44 ] 日誌・・近頃の現象 | TB(0) | CM(2)

「コンバット!DVDコレクション NO.1 創刊号」  

コンバット!DVDコレクション NO.1 創刊号」 
990円なので買った。


コンバット!DVDコレクションNO.1 創刊号

【雑感】近頃テレビCMで紹介されている「コンバット!DVDコレクション NO.1 創刊号」である。久しぶりに迷彩カバーをつけたヘルメットをかぶっているビック・モロー氏の雄姿と、彼の声を担当していた声優の田中信夫氏の声が響く。

 小学3年生の頃だったか、夕方にTV放送していて、いつも楽しみにしていた。(余談1)このドラマに影響されてか、廃木材を拾ってきて細長い直角三角形に加工し銃にみたて、肩紐をつけて肩にかけて近くの山や林を「探検」したものだ。探検中はもちろん脳裏に「コンバット!」の行軍シーンに使われるBGMが浮かぶ。

 学生の頃、関西ローカルで再放送があった。迷わずビデオテープ(VHF)にほぼ全話録画したのだが、所帯を持ってからは連れ合いのために「私物」を削減して住居のスペースを空けねばならず、現在は自宅から10キロ以上離れた所にあるトランクルームの奥のどこかにしまっている。
 つまり、滅多に観れない状況に置かれているのだ。そのため、創刊号ぐらいは買ってみようかな、と思った。

 ただ、この朝日新聞出版が出すDVDコレクションシリーズ、映画レビュー友からの評判はイマイチよろしくない。友人は同じ朝日新聞出版が出すDVDコレクションから「大江戸捜査網」を購入してガッカリのブーイングだった。
 なんでも、初回シーズンからの収録ではなく、かなり後になってからのエピソードを収録しているので、梶芽衣子氏が登場する初期シーズンは割愛されている。これは途中から担当プロダクションが代わったため版権の問題が絡んで初期シーズン分の権利を朝日が買えなかったかもしれないが、友人は「こりゃサギに近い」と批判。

 友人は今回の「コンバット!」も購入したが、ドイツ兵やフランス人が話す場面の字幕が消されているので何を話しているのか解らないと不満を述べていた。
 これも版権が絡んでいるのだろうか? たしか主人公サンダース軍曹らアメリカ軍兵士らが話す英語台詞のみ日本語吹替で、ドイツ兵が発声するドイツ語やフランス人が発声するフランス語には字幕がついていた。そういえば、NHKが10年近く前に「懐かし海外ドラマ」シリーズで「コンバット!」を放送したことがあるが、あれも字幕を消されていた。NHK版を朝日が購入したのだろうか?

 それから、上記写真にあるようにDVDとセットにA4サイズのガイドブックもある。ガイドが充実してくれたら私は文句ないのだが、残念ながら少し気になる箇所があった。
 主人公サンダース軍曹の分隊にはフランス語ができるレギュラー出演の兵士がいる。日本語吹替ではケリー、原版ではケイジと呼ばれている面長な顔つきが特徴のキャラだ。
 ガイドに書かれている部分を抜粋すると「ケイジャンというフランス系移民の別称から、皆にケリー(アメリカ版の発音ではケイジ)と呼ばれる」とあった。

 実は正確な解説ではない。いや下手をすれば間違っているかもしれない。上記の書き方ではまるで「ケリー」と「ケイジ」が日本語訛とアメリカ英語の違いだけで同義語であるかのように聞こえる。
 私がより詳しく解説すると、ルイジアナ州はもともとフランス領でそこで暮らすフランス系移民をケイジャンと呼んでいた。現在もルイジアナはフランス語を「公用語」に準じており、フランス語を母語とする人は殆どいないがフランス語教育は盛んだ。フランス語ができる兵士はルイジアナ出身のフランス系なのでケイジャン、ニックネームがケイジとなった。

 なぜケイジが日本語版ではケリーになったのかというと、ケイジが日本人名に聞こえそうである事と、「コンバット!」の前の番組が伝説の刑事ドラマ「七人の刑事」であり、「ケイジ」と「刑事」のイメージが変に結びつくのを防ぐためなのだ。
 因みにケイジを演じたピエール・ジャルベール氏はフランス語圏であるカナダ・ケベック州出身、フランス語はネイティブ・スピーカーである。誠に残念な事に今年の1月、黄泉の国へ旅立たれた。しかも私の誕生日にだ。

 ガイドブックは、簡潔に書くにしても正確さには気を遣ってほしいものだ。でないとファンはあまり気分が良くない。DVDで既にガッカリしているのだから。

(余談1)私が最初に覚えた英語は、むかしドリフターズで荒井注氏がギャグにしていた「This is a pen !」だが、その次に覚えたのが「Starring Vic Morrow and Rick Jason. Guest Star・・」だった。
 また、このドラマのおかげで英語以外にドイツ語やフランス語がある事を知った。


 
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[ 2014/11/18 12:41 ] 晴雨堂の書棚 | TB(0) | CM(6)

浅田真央選手の激太り疑惑。 フィギュアスケート[九十八] 

「いくらなんでも…」 
日中韓で議論白熱する浅田真央の激太り


 浅田真央がソチ五輪後、練習量が減ったためか4キロほど太り、ふっくらとした」と、いち早く報じたのは中国のネットメディア「騰訊体育」。そしてこのニュースは浅田のライバル、キム・ヨナのいる韓国に飛び火。韓国のネットユーザーは「キム・ヨナはソチ後もいろんなイベントに出て、アスリート時代のきれいな体形を維持しているのに、浅田はおばさんぽくなった」「“フィギュアの女神”はキム・ヨナだけ。リンクの外でも、浅田はライバルじゃない」とさんざんなのだ。(日刊ゲンダイ)

【雑感】いちいちブログに書くのもなんだか虚しい感じもしたのだが、本郷理華選手躍進記事のついでに書く。
 問題の風邪薬ストナのCMを観た。激太りは言い過ぎだと思ったが、体型はアスリートの線ではないと思った。

 もともと浅田真央選手の顎のあたりは肉がついていて荒川静香氏のようなシャープではない。それがまた童顔の観音菩薩か弥勒菩薩のような雰囲気を出していた。
 しかし、氷上の現場にいるときは鋭い筋肉線が見いて迫力があった。中年のスケベ親父の目線と批難されるかもしれないが、きめポーズをした時、大きく背中が開いた衣装からは鍛えた背筋や僧帽筋が、ノースリーブの衣装の時は大胸筋が美しく締まっていて萌えだった。まるでワルキューレのブリュンヒルデごとく妖精の衣から鎧を魅せているような。(連れ合いから「気持ち悪、寒気がする」と言われそう)

 ところが新しいCMでは、肩や脇や二の腕あたりは若干体脂肪が増えて丸みを帯びてきたかな、と思う。なんだかソチ五輪が遠い過去の出来事のように思えてきた。まだ今年の話なのに。
 中国のメディアは4キロ太ったと書いているが、どうなんだろう? アスリートが練習を止めると筋肉量が減って一時的に体重は減るそうである。身体のサイズ自体は大して変りは無いが、減った分の筋肉と置き換わるように脂肪が付く。脂肪は筋肉より質量がないので軽い。新CMの真央ちゃんの二の腕は平均的な女の子としては細腕なのだが、明らかに体脂肪によって光の反射が微妙に変わっている。

 そうなってくると、ヤキモキするのはスケート連盟と関連企業だろう。とりあえず技量と筋肉量を維持する程度の鍛錬はしてもらいたいのだが、あまり体型が変わってしまうと本人が復帰を希望しても、もはや元のポジションに戻る力が無くなってしまう恐れがある。スケート連盟も関連企業もドル箱を失う。
 
 少なくとも言えるのは、真央ちゃんが現役を完全に引退して後進指導に回ったら、渡部絵美氏や伊藤みどり氏のように肥える。


 
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本郷理華選手、浅田真央の後継者になるか? フィギュアスケート[九十七] 

本郷、急成長で快挙 日本女子に新星 
ロシア杯フィギュア


 優勝をリンク裏のモニターで確認すると、本郷は漏らした。「優勝しちゃった。本当? 」。ロシアの地で新星が誕生した瞬間だった。(時事通信)

【雑感】これは待望の新星だ。

 浅田真央選手が現場を離れ、問題となるのはその空席なのだが、当初の筆頭候補が真央ちゃんの後輩である村上佳菜子選手で、同じ高校に入学し譲り受けた制服を着て報道陣の前に内ポケットの横に刺繍された「浅田」の文字を見せていたのが印象に残っている。本人たちは単に歳上が歳下へ制服をお下がりした古き良き日本のエコな風習を実施しただが、世間としては「私が真央の後継者よ」とアピールしているように見える。
 その村上佳菜子選手、世界の有力な選手へと成長はしたが、真央ちゃんや姸兒ちゃんのように常に表彰台の頂点を狙うポジションには至っていない。

 あともう一歩が進めずにいる村上佳菜子選手も20歳になった。他の今井遥選手は失速、宮原知子選手は有望株だが劇的な躍進はイマイチ期待されていない。げんきんな世間は他の10代の選手に真央の後継者がいないか探し始める。
 一方、スケート連盟や企業側にいる一部の勢力は、後継者不在の状況を利にとって浅田真央選手にもうひと稼ぎしてもらうよう真央待望論を打ち出すだろう。「浅田真央」は世界のブランドで「市場」がある。今は引退保留のような状態だが、後輩たちが躍進してリプニツカヤ選手らと覇を競うようになったら引退の意思を固めかねず、そうなると真央市場を失ってしまう。私のような軽薄なファンと同じく平昌五輪まで引っ張ってほしいはずだ。

 そこへ舞台女優のように広い会場で映える大柄で目チカラのある本郷理華選手が台頭だ。可愛らしい顔だが特徴がある。真央ちゃんもけっして小柄ではないが、本郷選手は170近い身長で腕や脚が長い。広い氷上でよく目立つ。これは競技に有利だ。(ただ、ジャンプ技で腰や足首などを消耗しないかが心配だが)

 真央の後継というよりは、顔の雰囲気やダイナミックに見えるジャンプ技からすると安藤美姫氏の後継と言った方が良いかもしれない。
 ただ、ロシアで優勝はしたが、この大会で強敵といえるのはロシアのアンナ・ポゴリラヤ選手とアメリカの長洲未来選手、彼女たちの以前の力量を考えると些か不本意な点数で終わっている。本郷理華選手が自己べスト178点を出したのに対し、アンナや未来は190点を出せる選手だ。特に未来選手は低迷期から脱出し始めている状況。
 優勝は優勝に違いないし選手本人も表彰台の頂上に立つ体験は自信を持つ良い経験、きっとさらなる躍進を促すだろうが、近年の女子フィギュアは200点越えが当たり前の状況となっている。現在のポジションが「高い家賃」と感じられないくらいに技量を向上安定させていく必要があるだろう。
 そのためには、ケガや病気で足踏みしない事が必要かもしれない。

 それにしても、彼女はもともと仙台出身らしいが、練習拠点を失ったため愛知に移ってきたそうだ。愛知県は浅田真央選手や安藤美姫氏を輩出した土地、フィギュア王国だ。
 フィギュアスケートはますます名古屋近辺に一極集中するのかな。


 
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第1903回「あなたのお気に入り雑貨」 マクロスのコーヒーカップ。 

こんにちは!FC2ブログトラックバックテーマ担当藤本です今日のテーマは「あなたのお気に入り雑貨」です。今回のテーマはずばり雑貨。その中でもみなさんの周りにあるお気に入り雑貨を紹介してもらいたいと思います私はとくに雑貨を集めているというわけではないのですが一人暮らしをするときに友達がくれた雑貨が可愛くて何年も使っているものがありますなにかといいますと石鹸を置く入れ物?置物なんですが、魚の骨の形をして...
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【雑感】私の書斎は「雑貨」だらけのゴミ屋敷と化しているが、強いていえば下記写真のコーヒーカップがお気に入りになるか。

マクロスのコーヒーカップ。
中の珈琲はネスカフェ香味焙煎である。

 アニメファンならひと目でわかるだろう。赤い丸に紙飛行機を図案化したようなマーク、その横に「F-1」のゴシック体ロゴ。統合宇宙軍所属艦SDF-1 MACROSS艦内の食堂で使用されているコーヒーカップだ。

 「超時空要塞マクロス」に登場するコーヒーカップは写真のようなガッシリ・どっしり型ではなく、ややチューリップ系の小ぶりで上品な形なのだが、ロゴマークは同じである。

 80年代半ば、ガイナックスの前身ゼネラル・プロダクツ(我々はゼネプロと呼んでいた)大阪生野区桃谷に店舗を構えていた。同人誌やアニメ・特撮関連のフィギュアや雑貨などを販売しており、その中にマクロスのコーヒーカップがあった。同道していた友人はその横にあったアニメ「DAICONシリーズ」(余談1)のコーヒーカップを買ったが、私は迷わずマクロスを購入、以来30年使い続けている。

(余談1)DAICON FILM制作。これまたガイナックスの前身となる自主制作グループである。本格実写特撮作品なのに黒プチ眼鏡をかけた素顔状態のままのウルトラマンが活躍する体をとった「帰ってきたウルトラマン」や当時のソ連を茶化した「愛國戰隊大日本」などを発表して賛否の渦を巻いた伝説のグループである。

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超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか HDリマスター版 [DVD] 石黒昇 河森正治 


 
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初めてアドベンチャー・ワールドへ行く。 晴雨堂の晴耕雨読な日常[百八十三] 

初めてAdventure Worldへ行く。

Adventure World 正門ゲート。
アドベンチャーワールドの正門へ向かう息子と連れ合い。

【雑感】月曜日の仕事を休んで家族三人で一泊二日の小旅行をした。土日の日程で行きたかったのだが旅館の予約がとれず平日を絡めざるを得なかった。

 思えば、所帯を持って初の家族旅行だ。毎年の盆休みに高知に行くが、あれはあくまで帰省であって観光やレジャーではない。祖母が鬼籍に入ってから事実上空き家状態になっている本籍地の草抜きと清掃、我が家代々の墓地の草抜きと清掃のために帰省するのである。
 もちろん、草抜きと清掃だけのために帰省する訳ではなく、連れ合いのために高知観光をやったり、息子のために「アンパンマン・ミュージアム」へ遊びに行ったりもしているが、あくまでメインは清掃と草抜きである。

 今回の遠出は純粋に観光目的の小旅行だ。
 連れ合いはアトピー性皮膚炎に悩まされている関係もあって昔から温泉好きである。所帯を持つ前は連れ合いとはよく温泉デートをやったものだが、所帯を持ってからは次第に温泉から遠ざかり、息子が生まれてからは全く温泉に行く暇(いとま)がとれなかった。今回は数年ぶりに温泉を楽しむのが目的だった。
 もう一つ、温泉だけでは二歳児の息子は面白くないだろう。最近、動物に興味を持ち始めたので動物が沢山観れる施設に連れて行こう、という訳で和歌山の白浜へ行く事になった。白浜には昔から温泉地として有名であるし、パンダの飼育で評価が高いアドベンチャー・ワールドがある。


昭和の名残がある温泉旅館

 アドベンチャーワールド近くの温泉旅館をとった。湯快リゾートの系列なのだが、料金の割にはまことにサービスが良い。部屋は家族3人が泊まるにしては広々としているし、清潔で明るい。テレビは見放題。(今はどこのホテルもそうか? 昔はジャラ銭投入口が付いた有料だった)ホテル内の温泉施設も石垣や岩で演出していて面白かった。温泉の湯加減が腰や膝に爆弾を抱えている私には丁度いい熱さ、一時的にせよ痛みが治まり身体が軽くなったような感がする。

 夕食も私は満足だった。ホテル内の食堂でバイキング料理を楽しむ。連れ合いは野菜の品質について不満を漏らしていたが、宿泊料と釣り合っていると思う。料理の種類もけっこう多かったので豪華な気分にさせてくれる。
 白浜の地ビールなぎさビールを飲むつもりだったが、一人1600円のプレミアムモルツ飲み放題を選んでしまった。大人2人分の3200円を支払わなければならなかった(1人が連れに分ける可能性を排除するため)が、6杯飲むと元がとれるので注文、しかし5杯しか飲めず最後の1杯は連れ合いにノンアルコールの梅酒で帳尻を合わせてもらった。

 朝食もビュッフェスタイル。各テーブルにコンロがあり、地元特産の味醂干しを焼いて食べる趣向が気に入った。

味醂干し。

 湯快リゾート、創業が2003年らしい。近年、CMでお馴染みになっているが、旅館自体はもっと以前からある老舗のようだ。
 聞くところによれば、湯快リゾートはカラオケで有名な東愛産業の関連会社、廃業あるいは経営が傾いた旅館を買収して再生させてきたという。
 なるほど、施設建物には従業員の宿舎らしき鉄筋コンクリートの建物があるが、建築デザインと老朽化具合から築半世紀は経過してそう、本館の内装や外装も目に付きやすいところは新しく改築改装しているが、裏に回るとやはり築半世紀ぐらいは経っていそうな鉄筋やコンクリートが目に付く。

 私たちが泊まった部屋も、便所や浴室は真新しい洋風のタイル張りで、畳も青さが残る比較的新しいものだった。また欄間に急ごしらえで取り付けたかのような真新しい家庭用エアコンがあった。欄間の障子を少し開けて配管を通しているので少し不細工、これほどの規模の旅館なら一部屋一部屋に家庭用のエアコンではなく、全館一括空調で各部屋には空調の換気口がついているだけのはずだ。よく見るとエアコンがある反対側の鴨居の上部に施工が古そうな一括空調の換気口があいていた。もう使われていないのだろうか?

 おそらく、元は昭和の典型的な温泉ホテルだったのだろう。修学旅行の生徒や会社の研修や慰安旅行などを受け入れてきた大旅館だったかもしれない。仲居さんが一部屋一部屋にやってきて夕食の配膳や布団の用意などを小まめにやっていた古き良き時代の日本の旅館だったろう。夕食には刺身の船盛ぐらいでたかもしれない。
 しかしこの20年の不景気とレジャーの多様化で企業は全従業員あげての慰安旅行はやらなくなった。団体客に対応してきた温泉旅館にとっては大打撃だったはず。
 日本の温泉旅館の定番だった地元漁港で獲れた海の幸の船盛や鍋料理を各部屋に配膳する事はやらなくなり、仲居さんを減らし人手が少なくて済むセルフサービスのバイキングスタイルになった。私はそう推測している。
 また、阪神大震災以降、学校関係者は修学旅行の宿泊地にできるだけ耐震補強した宿を選ぶようになり、資金力のない旅館は建替えや補強工事ができず修学旅行客も失うという事態もあったかもしれない。

 古き良き時代の仲居さん方式が無くなる、独りで野宿しながらチャリンコ旅行をしていた頃の私だったら日本的な団体旅行を軽蔑していたが、今は少し寂しい。ゆったりと普段食べられない御馳走と普段入る事はない温泉につかって豪華な気分になる旅も悪くはないと思うようになってきた。
 ただ、旅館が廃業して廃墟になってしまう(廃墟マニアが喜びそうな物件が日本全国無数にある)よりは、湯快リゾートが温泉施設を維持して再生するほうが良いだろう。旅館自慢の露天風呂につかりながら、バイキング料理とビール飲み放題で元を取ろうと必死に胃袋に詰め込む作業をしながら、ふと旅館業の趨勢を考えた。


もっと放し飼いのようなサファリパークと思った
アドベンチャーワールド


 二歳児の息子はまだ温泉の楽しさは解らないだろうが、動物には好奇心を輝かす。
 実は私も初めて行くので楽しみにしていた。アドベンチャーワールドは私が中学生の頃にできたテーマパークなのだがこれまで行く機会が無かったというより興味が無かった。子供を授かってから初めて行きたいと思うようになった。
 私が住んでいる地元では天王寺動物園や岬公園が定番だが、アドベンチャーワールドはこれらの規模を大きくしたようなものだろう。普通の動物園よりは伸び伸びと動物たちを飼育しているが、思ったほどサファリらしくはなかった。

 開園当初はシャチが目玉だった。人間への復讐心に燃えるシャチを主人公にした映画「オルカ」が大ヒットしていた事もあって、シャチの曲芸がウリでCMでもよく登場した。だが、今は主役の座はパンダとペンギンにとって代わって、イルカショーの施設にシャチの姿は無かった。

パンダ
いまやアドベンチャーワールドの主役であるパンダ。 
施設内の土産物売り場の菓子折りはみなパンダが描かれている。


 さすがアドベンチャーワールドのイルカショーは迫力がある。大阪の岬公園でも優れたイルカショーがあるが、出演するイルカの頭数とダイナミックさはアドベンチャーワールドのほうが凄い。

イルカショー

 一度に10数頭のイルカたちに演技させるなど、なかなかの力技だ。残念ながら手持ちのカメラは携帯電話内臓のものなので上記写真程度のものしか撮れなかった。一眼レフなら高速連写できるのだが、携帯電話ではシャッターを押してから下りるまでに1秒程度のタイムラグがあるのでタイミングがなかなか合わない。
 またこういったイルカショーなら、200ミリ程度の望遠レンズが威力を発揮するのだが、携帯電話ではせいぜい35ミリ~70ミリの標準ズームなので、アトラクションの調教師の姿がよく写らない。スレンダーで容姿端麗の美女がやっていたのに。残念無念。
 小金持ちになったら、オリンパスのデジタル一眼レフを一式そろえるぞ。

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グランプリ中国、まさかの展開! フィギュアスケート[九十六] 

羽生 負傷も堂々2位 
アクシデント乗り越え4分半演じきった


◇フィギュアスケートGP第3戦「中国杯」男子フリー(2014年11月8日 上海)

 前日のショートプログラム(SP)で2位だった男子の羽生結弦(19)は、直前の公式練習で中国の選手と激しく衝突、流血するアクシデントに見舞われながらも4分半を演じきり、場内から大きな拍手を浴びた。結果は2位に終わったが、会場からは割れんばかりの拍手が送られた。(スポニチアネックス)


【雑感】まさかの劇的な展開!

 まず、リプニツカヤ選手の中盤の尻もちと後半の大崩れは意外な展開だった。彼女ほどの選手なら体勢を立て直すかと思っていたが、精彩を欠いたまま。後でスローモーション映像を見たら競技中にもかかわらず泣き出しそうな顔になっていた。
 点数発表を待つ座席キスアンドクライのリプニツカヤは俯いたまま。点数が発表されて2位が確定した時、表示板に視線を向けず、やがて涙が流れている様をテレビカメラはアップで映していた。さすがのユリアちゃんもショックか。ソチ五輪の時は天使の顔の中に秘めた般若の顔が一瞬覗かせたが、今回はか弱い女の子のような顔だ。

 この「まさかの展開」はこれだけではなかった。この後の男子フリーでも起こった。6分間の練習中に羽生結弦選手と中国の閻涵選手と激突、場内は大きなどよめき、2人はしばらく氷上で倒れたまま、閻選手が起き上がってからも羽生選手は一人仰向けに倒れたまま。ようやく起き上がっても、顔面蒼白で血が流れ今でも倒れそうによろめく。まるで幽霊のようだった。

 ところが羽生・閻両選手は棄権することなく滑走。しかしただでさえふらついている状態でジャンプをするとは、良い意味でも悪い意味でもとんでもない選手だ。スピンなどは遠心力が働いて頭に激痛がはしっているはず、なのに3回転ジャンプや4回転ジャンプを行う。

 あの状態で2位というのはさすがというべきか。羽生選手の後で滑ったマキシム・コフトン選手は優勝をもぎ取ったが、白い歯を全く見せぬまま、どちらかといえば憤怒の顔に近かった。
 異常な事態で演技前の6分間の練習が途切れ調子を狂わされた。満身創痍の羽生選手の演技に会場内が異常な空気になりメンタル面でも調子を立て直せず、転倒などのミスをやってしまったといえるかもしれない。

 もちろん一流のアスリートだから憤怒の顔は自分自身への怒りだろうが、しかし満身創痍の羽生選手が5回も転倒しながら取った点数より僅か6点程度しか上回らなかった。私がコフトンなら、やはりこの優勝は喜べない。

 これから問題になるかもしれない。羽生・閻両選手には強制的に医師が棄権を命ずるべきではないかと意見する者もいるだろうし、マスコミが羽生たちを美談にすることに違和感を抱く世論も発生するだろう。
 羽生個人の為であれば、棄権して精密検査をして入院治療するのが正しい判断だと思っている。ただ、この世界の「スポーツ」というのは健康増進のためのスポーツではない。選手たちにとっては戦(いくさ)であり、私のような軽薄なファンにとってはショービジネスでもある。

 健康増進と教育の為のスポーツなら、真夏の炎天下に甲子園で野球をおこなうのは禁止しなければならないし、野球はピッチャーだけに負担がかかるので、イニングごとにナインが守備を交代しあうルールに限定する事を文科省が法律でもって取り締まり違反者は追放するところまでしなければならない。1回でピッチャーをやったら2回でキャッチャー、3回でファースト、9回でレフトといった具合にしてナイン全員に均等かつ平等の運動量になるようルールを固定する責務が生じる。
 なぜ皆は不健康で身体を壊すリスクのある真夏の甲子園に熱狂するのか? 健康増進と教育の為のスポーツなんか求めておらんからだ。

 劇的な闘いのストーリーを選手も観客も求めているからだ。最初からそのように割り切って観たるのがエチケットだと私は思う。だから私は良心の呵責なく今日のフィギュアは素晴らしかったと喝采を素直に送る。


 
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第1902回「私の変わった食べ方」 

こんにちは!FC2ブログトラックバックテーマ担当伊田です今日のテーマは「私の変わった食べ方」です。自分は当たり前だと思っていても、だれかと食事していたら「え!?なにその食べ方!」と言われる事ってありませんか私の場合、お寿司に醤油をつけずにそのまま食べるんですがそれが普通だと思っていたら、みんなにおかしいと言われました醤油をつけるとせっかくの酢飯とネタの味がわからなくなってしまうと私は思っています!...
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【雑感】私自身は変わっているとは思っていないが、職場の同僚からよく指摘されることがある。

 まず茶碗の飯を食べる。以前は白米の大盛だったが今は十六穀米の小(丼茶碗なので通常の飯茶碗でいうと一杯半ぐらいはある)にしている。飯を完食してから味噌汁を2杯食べる。味噌汁の椀が空になってから、定食の副食に箸をつける。
 まず無料で提供される漬物を食べてから、副食に手を付ける。煮物やお浸しなどおかずを完食しては次の料理に手を付け、メインのおかずを食べてから最後にキャベツの千切りをさらえて、〆はお茶。
 要するに口内調味をしないのだ。日本人としては変わっているかもしれないが、万国では別段平凡な食べ方である。

 私は純粋に料理の味を楽しみたい。素材の味を楽しみたい。米の飯から漂うほのかなデンプンの香ばしさと瑞々しさを感じたい、それだけだ。
 急いでいるときは木枯し紋次郎みたいに飯茶碗に味噌汁や漬物を放り込んで汁かけ飯にするが、そうでないときは調理一つ一つの味を楽しむ。(余談1)

(余談1)例外はある。シチューや麻婆豆腐などがおかずの時は、飯を放り込んで丼にする。


 
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シフト制勤務は脳機能低下をまねく? 近頃の現象[一〇六二] 

シフト制勤務、脳機能の低下と関連か

 シフト制勤務を10年以上続けている人は、脳の記憶力や認知力が低下する可能性があるとする研究結果が、4日に英医学誌「Occupational and Environmental Medicine(職業・環境医学)」で発表された。低下した脳機能は回復可能だが、それには少なくとも5年かかる可能性があるという。(AFP=時事)

【雑感】私は20年以上シフト制勤務に従事しているのでもろに該当者だ。夜勤日数もかなり多い。

 脳機能の低下は、あくまで私本人の「感想」ではあるが確実にあると思う。同様の勤務に従事している職場の先輩には若干呆けている人がいるし、テキパキ仕事をこなしている者でも現場や作業内容が変わると人が変わったように馬鹿になる、同様の職種を転々と渡り歩いている新人の中にはイイ歳したオッサンなのに常識知らずの不思議ちゃんを見かける。上司や同僚の中には認知障害とまではいかなくても、鬱などの気分障害に陥る人がいる。
 そして私自身も第三者から見れば「変な人」「仕事のできない人」と見られている可能性があるだろう。

 私が「自覚」している症状としては、物忘れが酷い、新しい作業内容がなかなか覚えられない、勘違いが多い。若い頃に比べて感動や感激が無くなった、特に少しまずいなと思うのは女性への興味が減退したことだ。
 AVを観ても、あまり感動や発情を感じなくなってきた。勃ってもすぐ萎える。吉沢明歩嬢なんか美しいと思っても性的対象には見れなくなってきた。

 シフト制から解放された時期がある。あの頃は日が昇る早朝出勤して日が沈まないうちに帰宅できる勤務だった。単なる気分の問題かもしれないが、モヤモヤとしたストレスの霧が晴れて毎日がクリアで感動の連続だったような気がする。

 果たして、これは気のせいなのか? ただ、上記紹介の記事の通りの研究結果がある以上、シフト制の悪影響は否定できないだろう。


 
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[ 2014/11/08 07:13 ] 日誌・・近頃の現象 | TB(0) | CM(2)

「ゼロ・グラビティ」 不安と恐怖を楽しむ時に〔25〕 

ゼロ・グラビティ」 
死に攻囲された孤立感を体感。




【原題】GRAVITY  
【公開年】2013年年  【制作国】亜米利加 英吉利  【時間】91分  
【監督】アルフォンソ・キュアロン
【制作】アルフォンソ・キュアロン デヴィッド・ハイマン
【原作】
【音楽】スティーヴン・プライス
【脚本】アルフォンソ・キュアロン ホナス・キュアロン
【言語】イングランド語
【出演】サンドラ・ブロック(ライアン・ストーン)  ジョージ・クルーニー(マット・コワルスキー)  ミッション・コントロール(エド・ハリス 声のみ)    

【成分】パニック 不気味 恐怖 知的 絶望的 宇宙 無重力
     
【特徴】実際に起こり得るスペースデブリ(地球の衛星軌道上を回るゴミや機械の破片)の衝突事故をリアルに描いている。
 正確な無重力描写と周回軌道上の空間描写はまるで本当に宇宙でロケをやっているかのようである。

 主役のサンドラ・ブロックは博士号をもった宇宙飛行士でハッブル宇宙望遠鏡を修理するミッション・スペシャリストを好演。女優として新境地を開いている。事実上、サンドラの一人芝居。
 死に包まれた静寂の無重力空間と生命に満ち溢れた地球の重力空間の対比が見事。

【効能】地球のありがたさを思い知る。スペースデブリの危険性と社会問題を知る機会になる。
 
【副作用】宇宙が嫌いになる。高高度が恐ろしくなる。
 
下の【続きを読む】をクリックするとネタバレありの詳しいレビューが現れます。記事に直接アクセスした場合は、この行より下がネタばれになりますので注意してください。

第1901回「ハロウィン!お菓子は何か食べた?用意した?」 

こんにちは!FC2ブログトラックバックテーマ担当ほうじょうです今日のテーマは「ハロウィン!お菓子は何か食べた?用意した?」です。ハロウィンというイベントをいろんな人が楽しむようになってきましたね。クリスマスみたいに毎年盛り上がるような行事になるのでしょうか今日はいろんな人からお菓子を頂きました!すでに用意して待ち構えている人などもいたので「トリック・オア・トリート!」と声をかけるようにしました!ち...
FC2 トラックバックテーマ:「ハロウィン!お菓子は何か食べた?用意した?」



【雑感】そういえば、10月31日はハロウィンだったか。ちょうど三連休を控えた金曜日だから、夜は盛り上がった事だろう。

 ハロウィンのイメージは、小学生の頃に読んだチャールズ・シュルツ氏の漫画「ピーナッツ」(犬のスヌーピーが登場する漫画といえば判り良いか)でしばしばハロウィンの場面(余談1)が描写されているので、最初はスヌーピーの世界で催されるだけのお祭りと思っていた。そのうち、ハリウッド映画でも見かけたのでアメリカの行事であると認識した。
 いずれにせよ、遠い異国のお祭りというイメージしかなかったのだが、まさか日本で定着するとは最近まで想像できなかった。

 日本で定着する要素はある。もともと江戸時代の江戸では正月に仮装して街を歩き回る風習があったそうな。また、世界最大の漫画同人誌即売会コミックマーケットでは80年代初頭あたりから自作したアニメキャラのコスチュームを着て会場内を闊歩する事が定着した。当時は作成が簡単な「うる星やつら」のラムちゃんが多かった。
 このコミケのコスプレも世間で広く認知されるようになり、今ではコスプレ大会が主流であるかのように誤解する者も少なくない。
 だから仮装するお祭りでもあるハロウィンが定着する素地は既に日本にはあった。

 また、経済界の思惑も強く働いている。菓子業界にとって10月下旬から11月にかけては農閑期にあたる。というのも、夏休みと10月上旬ごろに行われる秋の遠足が終わると12月のクリスマス・シーズンまでは菓子の消費を多くするようなイベントが無かった。ハロウィンは秋の遠足とクリスマスの間を埋める格好のイベントなのである。

 能書きが長くなってしまった。31日は私個人は菓子を食っていない。三連休の宵だったので職場の友人と飲みに行き、帰り道は雨に降られたので試射室・・もとい試写室で雨宿りしてそのままAVを観ながら寝入って一泊してしまった。
 連れ合いはハロウィンに興味はなく、ハロウィン仕様の菓子は買っていなかったように思うので、たぶん2歳の息子は食べていないだろう。それに息子が好物の菓子は歯応えのあるグミキャンディだから、あの分野でハロウィン仕様はまだ観たことが無い。
 しかし、息子が保育園や小学生になったら、ハロウィンの真似事ぐらいはやらんとあかんかな。

(余談1)ピーナッツの登場人物で男勝りで野球大好きのそばかす少女ペパーミント・パティが沢山のカボチャに囲まれて物思いに耽っている場面が印象に残っている。

晴雨堂関連作品案内
コンラック先生 [DVD] マーティン・リット監督 1974年 アメリカ
 主演はアンジェリーナ・ジョリー氏の父親ジョン・ヴォイト氏。彼がまだ30代半ばの作品である。
 ハロウィンといえば、今や多くの映画ファンはホラー映画「ハロウィン」を連想するだろうが、私は子供の頃に観た本作である。
 本作を観るまではハロウィンといえばスヌーピーの世界だけのお祭りと思い込んでいた。本作でハロウィンがアメリカを代表する子供が主体の祭りであると認識した。

 作品内容は日本版「金八先生」だろう。アフリカ系住民で占められているある離島の小学校に赴任してきた若き白人教師、そこでは未だ奴隷制度時代の古い感覚の教育姿勢がはばをきかせており、驚愕した教師は型破りの情熱的な方法で授業を始めていくが・・。
 物語の佳境で、ハロウィンを体験したことが無いという児童たちのために対岸の街に渡ってハロウィンを楽しむ場面がある。ハロウィンの風習に則って子供たちは各家を回る。主人公の根回しのおかげで住民たちは一応協力してくれるが、無愛想で与える菓子も飴玉1個程度。ところが日ごろ主人公のやり方に批判的な先輩が笑顔で応対し気前よく菓子を沢山あげるところが印象に残っている。


 
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小渕優子氏はなぜ辞職をしないのか? 近頃の現象[一〇六一] 

「上州戦争」の戦後処理をしくじった 
世襲・小渕優子前経産相


 「長年、子供のころから一緒に過ごしてきた信頼するスタッフに(政治資金を)管理してもらってきた」。記者会見でしぼり出すような声で語った小渕優子前経産相の目は潤んでいるように見えた。「地バン、看バン、カバン」の三バンを労せずして手に入れる世襲議員は選挙で圧倒的に強い存在だ。しかし、その世襲議員にも思わぬ落とし穴があったことを今回の「小渕辞任劇」は示している。(DAILY NOBORDER)

【雑感】上記抜粋記事には「『地バン、看バン、カバン』の三バンを労せずして手に入れる世襲議員」とあるが、親が築いてきた地盤を若輩ながら守っていかねばならないプレッシャーはけっして小さくはない。
 映画「ゴッドファーザー」に例えると、祖父小渕光平氏がヴィトー・コルレオーネ、父小渕恵三氏がマイケル、小渕優子氏がヴィンセント、キャラクターは全く合っていないが取り巻く環境には似ている部分がある。初代は創業者の勢いと牧歌的な人情もあった。二代目はライバルに注意するだけでなく国家と世界も渡り合わなければならない、初代よりも高度な難問を抱える。三代目はガラリと時代が急変し初代からのやり方が通じなくなっていく環境下で初代から築き上げてきた勢力を引き継ぎ守っていかなければならない重圧がある。

 さて、まだ「容疑」の段階であり、司法当局がレッドカードを出さない可能性も無きにしもあらずだが、法律の条文と日常常識で素直に考えれば、もはや公職選挙法違反であるのは明白だ。松島みどり氏の団扇とは金額の桁が違うので、本来は言い逃れできない筈である。
 また地元群馬五区は「小渕王国」と言っても良い無風区であり、優子ちゃんは常に対立候補を十万票以上の大差をつけて圧勝、得票率は常に70%前後である。しかも選挙を重ねるごとに得票数を伸ばしてきた。

 我々庶民から見れば、いまここで議員辞職をして「みそぎ」を済まし次の衆院選に挑戦しても十分トップ当選できる。
 地元主権者も、マスコミ取材では「小渕はけしからん」というだろうが、本音では先代から小渕家の勘定方を務める家老が悪いのであって、可愛い優子姫様は悪くないという認識の人は少なくないだろう。
 また政界から足を洗ったとしても、彼女ほどの名士なら地元の私学や財団法人で理事の席に就くのは容易いこと。夫はTBSの偉いさんなのでよく稼いでいる事だし、生活には全く困らない、経済的な体面もさほど堕ちない。


 ただ、以上言ったことは我々庶民の価値観から考えた事、小渕王国の優子姫から見た風景はかなり違うものだろう。

 その1つは、議員というものは個人であって個人ではないという要素がある。
 一応個人名義で議席を持つが、政治家一人を議会に送り出すのにどれだけの人間が労力を払っているか。庶民でも選挙に関わった事のある人間なら痛いほど解ろう。
 選挙とは選挙期間だけが戦ではない。あれは最終局面だ。勝負は選挙が終わった平時でも続く。事務所を任されている選対委員長や事務局長、地元宣撫を任されている後援会長などは激務だ。議員は身銭を削って動いている仲間や友人知人や支援者を間近で見ている。議員バッチは議員個人のものではない、同志・支援者・支持者みんなで勝ち取ったものである。
 であるから、周囲に気遣いがある優しい良い人ほど辞め辛い。むしろ潔く格好良く辞められるのは冷酷な自己チューかもしれない。

 それに加えて、優子ちゃんには保守系世襲議員特有の問題を抱えている。上記「DAILY NOBORDER」の記事には、国会議員を頂点に中央から利益を誘導する利権勢力を構築している点を指摘し、後継者争いで勢力が割れるとシステムが崩壊するので、「多少出来は悪くとも、息子(娘)にすればおさまりがいい」と子供におはちが回ってくる、と皮肉を込めて書いていた。
 が、利害関係とはそういうものである。左派は否定できもせん利害を否定したり無視したりして墓穴を掘るが、保守はそれを素直に肯定して利害連鎖に下手な逆らい方はしないだけだ。スペインやカンボジアなどでも、左派の綺麗事では結果として民族紛争を煽るばかりで解決できないゆえ、古い王侯の権威を各派利害の中立を保てる上位に推戴することで各国家としてのまとまりを維持している。

 世襲というのは左派市民からは好ましくないシステムと目されているが、権益を子々孫々へ引継ぎ維持するには実に合理的で便利なシステムなのである。江戸時代の藩のようなものと考えたらいいだろう。

 時代劇風に表現したら解りやすいかもしれない。
 中選挙区時代では大大名の中曽根家と福田家に挟まれ、当時はまだ勢いがあった社会党との闘いも力を割かねばならぬ苦戦を強いられてきた小渕家だったが、小選挙区になってからようやく安定した藩政ができるようになり総理を輩出してからは盤石の体制。
 藩主小渕恵三に嫡男はおらず娘が二人いた。上はすでにイラストレーターやエッセイストへの道を歩み、下の優子姫が事務所小姓に参事していた。藩主空席は小渕藩傘下の地元業界にとっても不穏な空気をよび、幕府への陳情等に支障をきたし地元経済に少なからず損失が生じる。優子姫擁立は滞りなく行われた。

 優子姫が藩主を引き継いでからは、藩政は衰えることなく、優子姫自身も順調に栄達し特命大臣ながら34歳の若さで幕閣入りを果たし、37歳で党幹事長代理、そして総理候補の登竜門といってもよい経産省大臣に異例の40歳で就任した。父と同じ総理は視界内に入る。もちろん女性議員の中では最も総理に近い。手を伸ばせば届くかもしれないところにまできた。
 ところが、唐突に失脚。矢玉は何と譜代と思っていた新潮から飛んできたのである。

 この展開、栃木5区の経済界からはどのように見えるだろうか? もし私が地元土建屋の社長だったら、たぶん泣きながら小渕優子氏の前で土下座して「どうか先生、ここは堪えてください。先生のお志は重々承知しておりますが、どうか我ら旗本のためそこを曲げて、どうか議員辞職だけはおやめ下さい」と言うかもしれない。
 辞職をすれば必ず補選をやらなければならない。自民党からは誰が出るのか? 最有力は中曽根康弘元総理の孫である。優子姫は辞職をしても次の衆院選に出れば確実に藩主に復帰できるが、それまでは中曽根家が一時的に藩政を乗っ取ることになる。また優子姫が藩主復帰後の中曽根家との関係も不安定になる可能性がある。
 地元ととしてはあまり不安材料を抱えたくないと思うが人情だ。

 小渕優子氏は辞めないのではなく、辞めたくても辞めさせてくれないのだ。保守系議員は、個人で議員をやっているのではない。
 そういえば小渕優子氏とは対極の立場に立つ辻元清美氏が初当選間もない頃の講演で支持者に向かってこんな事を言っていた。「保守政治家をナメたらあかんで。彼らは彼らで『地元』の利権のために自分を犠牲にして命がけできよる。そういう人らを相手に私たちは闘うんやから」と。


 
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[ 2014/11/01 02:03 ] 日誌・・近頃の現象 | TB(0) | CM(2)
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