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ミカエル晴雨堂の晴耕雨読な映画処方箋

晴雨堂ミカエルの飄々とした晴耕雨読な映画処方箋。 体調に見合った薬膳料理があるように、 料理に合う葡萄酒があるように、日常の節目に合った映画があります。映画の話題をきっかけに多彩な生活になれば幸いです。詳しいレビューは「続きを読む」をクリックしてください。
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美女だらけの世界。若手非美女枠人材難。 近頃の現象[一一一六] 

女優界の若手“非美女”枠が人材難

 2013年度の『このミステリーがすごい!』で1位になった横山秀夫の小説をドラマ化した『64(ロクヨン)』(NHK)。全5話の放送を終え、Yahoo!テレビの「みんなの感想」では評価が平均4.80点(5点満点)など、緊迫感あふれる内容を称賛する声も少なくなかった。しかし同作には、ここ最近のドラマや映画にも共通する、少し違和感のある配役があった。(オリコン)

【雑感】息子が幼児なので一緒にNHK教育のキッズ番組を観るようになった。そこでは一世を風靡している春風ちゃんこと春名風花嬢ら中学生以下の子役たちが大勢活躍している。みな美少女ばかりだ。
 記憶に間違いがなければ、春風ちゃんはTwitterで幼児向け番組「いないいないばあっ!」に2足歩行ができるようになった赤ちゃんエキストラの一人として出演していた事を呟いていた。という事は、出演している子供たちは未来のスター女優の可能性がある。みんな幼児の段階から垢抜けしている。
 子役たちの行く末を考えていくうちに、芸能界には性格俳優の供給は途絶えるのではないかと思った。

 女優界に限った話ではない。基本、顔を出さず声の演技だけで勝負するはずの声優業界もいわゆる容姿端麗ばかりになってきた。
 アナウンサー業界は目に見えて激変、そのままモデル業に転身できそうな人ばかりで、例えば「おは朝」のキャスターをやっている喜多ゆかりアナは自ら非美女キャラで売り頻繁に変顔を披露するが、いやいや私の時代の中学高校なら間違いなく「美人」「マドンナ」になってしまう。容姿よりも実力を優先してきたNHKでさえも、近年は世間で流行りの顔立ちの女子アナを投入するようになってきた。

 このように、今やテレビ画面に映る事を生業(なりわい)とする女性たちの大半が流行りの美女と成りつつある。流行りの顔立ちではない若者たちは、最初から俳優の道を諦めるか、あるいは整形に踏み切るのではないかと思うほどである。

 それでは「非美女」俳優をどこから起用するのか? 近年顕著になっているお笑い芸人からのキャスティングだ。森三中が有名だろう。
 しかし、森三中を観ていると世間でいうところの非美女とは思えない。非美女を演じてはいるが、仮に3人ともダイエットしてラ〇ザップCМのようにスレンダー筋肉質のプロポーションに変身したら、世間は美女とみるだろう。さらにアスリートの世界で活躍していたら、間違いなく「美人なにがし」と呼ばれるに違いない。
 芸人の世界でも、非美女は少なくなりつつあるのではないか。

 実は先ほどから私は自分で文章かきながら寝違えたような違和感を感じている。「非美女」という単語。これは「オリコン」の記事からの借用だが、私自身も「流行りの顔立ち」という遠回しに遠慮した表現を使っている。なぜストレートにはっきりと「ブス」とか「醜女(しこめ)」と書かないのか?
 ここに問題の本質が見え隠れしているように思える。


 
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[ 2015/05/31 13:24 ] 日誌・・近頃の現象 | TB(0) | CM(0)

勝谷誠彦氏が鬱だって? 近頃の現象[一一一五] 

コラムニスト・勝谷誠彦氏が 
鬱病を告白「同病の人たちに伝えたい」


 歯に衣着せぬ物言いで雑誌、テレビ等で活躍するコラムニストの勝谷誠彦氏が、週刊SPA!6月2日号の自身の連載「ニュースバカ一代」にて鬱病であることを告白した。今回は特別にその回の全文を掲載する。今後、勝谷氏はこの病とどう向き合っていくのか? その動向に注目したい。(週刊SPA!)

【雑感】攻撃的な言動が目立つ勝谷誠彦氏が鬱病とは意外な感じがするが、鬱病とは誰もが罹患するものであって、特定の性格の人間のみに発症するものではない。生真面目な人や完璧主義の人などなりやすい性格はあるかもしれないが誤差の範囲だと思う。
 未だにある誤解に「精神的に弱い」という偏見がある。そんなものは関係ない。そうやって罹患者を見下している輩がを発症したら、自殺寸前にまで虐待してやろうかと発作的に復讐心を燃やす事が今でもしばしばある。

 勝谷氏は「ごく普通の方々では『調子が悪いな』『気分が落ち込んでいるな』から始まるのではないか」「突然、寝床から身体が起き上がらなくなった。じわっと立ち上がってなんとか飯を食おうとするがそれも出来ない」といった体験談を述べている。
 もちろん、それも鬱の症例の一つだが、実は各々の性格や生活習慣などで症状の出方が微妙に違う。人によっては熟睡できず慢性的な疲労感と眠気に襲われる者もいれば、認知症の様に物忘れが酷くなったり猜疑心が強くなってしまう事もある。

 私の場合は認知症のような症状に悩まされた。もともとテキパキと仕事をするようなタイプではないので、周囲も異変には気づきにくい。気づいてくれたのは、やや距離を置いた視点で客観視ができる友人や、たまにしか会わない友人であり、同じ部署の人間や毎日の様に会う運動の仲間は全く気づいてくれなかった。そのため、次第に職場や運動の現場でミスが酷くなっても、「こいつは昔からこんなんや」と錯覚してパワハラを強め症状が悪化してしまう悪循環だった。
 自分なりに迷惑をかけてはいけないと状況をカミングアウトすれば、「嘘をつけ」とか「逃げるな」と前よりも一層の虐待を受けた。虐待を受けるとますます仕事ができない身体になっていく。
 私自身の体験でいえば、鬱病本体よりも周囲の無理解が深刻である。本来は簡単に治る病かもしれないが、その無理解が重篤化を進め自殺へと追い込んだり社会復帰を阻んでいるのでは、と思ってしまう。

 鬱というのは病気の出かたに個人差がある。自分が鬱になった事があるからといって理解している気になっていたら大きな間違いだと言っておく。それだけ多様性のある病気だ。
 それから巷では「心の風邪」と表現されることが多く世間に定着してしまったが、風邪で人は死なない。(余談1)しかし鬱病は自殺という形で死に至る。病気の様に見えないが、見くびっていると悪化させて命を縮める。また周囲も下手をすれば道義的に罹患者を殺してしまう殺人者になってしまう事もあり得る。自殺者の殆どが鬱に罹患していた説もあるほどだ。

 共通して言えるのは、ストレスに対して極端に弱くなる点だ。通常の人間関係でも辛くなるので、ましてや職場の人間関係は地獄だ。
 だから、無理をしないことが大事だ。私の場合は身体に負担がかかっていると思われる生活習慣をまず改めた。幸いにも連れ合いが身内に罹患者がいたおかげで扱い方を心得ていて、適切な助言をしてくれた。早寝早起きの実践、部屋の5S(整理・整頓・清潔・清掃・躾)、規則正しい食事、夜型から朝方生活への転換、これらに加えてストレスの元となっている要因を排除、職を変えて運動から足を洗い、そこで作った人脈を切り捨てる。リセットに近い手段だった。

 これによって症状が出なくなって「快復」した訳だが、再発しやすい病なので一生の付き合いと思っている。今また部屋が汚くなっているので、5S3定活動を実施している。

(余談1)風邪も見くびると肺炎を併発して死に至る場合もあるから、広義では「心の風邪」が誤りという訳ではない。


 
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[ 2015/05/30 19:39 ] 日誌・・近頃の現象 | TB(0) | CM(0)

六月一日から道交法が変わる。サイクリスト諸君よ気をつけろ! 近頃の現象[一一一四] 

悪質な「自転車」の摘発が増える? 
6月に施行される「改正道交法」のポイント


 改正道路交通法が6月1日から施行され、自転車への取り締まりが強化される。新しいルールでは、14項目の「危険行為」が定められ、3年の間に2回以上の摘発を受けた人には、安全講習を受講することが義務付けられる。(弁護士ドットコム)

【雑感】昔から自転車はれっきとした軽車両である。チャリ旅行中は、事故に巻き込まれた際に法的不利を回避するべく道交法は遵守してきたつもりである。左側走行・信号遵守・夜間点灯などは基本中の基本。普段、大阪の街を走る以上に神経質に守ってきた。

 しかし故意に積極的違反もした。速度制限と荷重制限の2項目である。(余談1)
 軽車両の制限速度は原付バイクと同じ時速30キロである。ママチャリでは30キロを超える事は滅多にないと思うが、サイクリング車では普通に超えてしまう。特にダウンヒルでは80キロ以上を出したことがある。
 動体視力が衰えた今ではそんな高速は出さないが、しかし下り坂を一気に駆け降りる爽快感は捨て難い。特に今時分の暑い日であれば、下りで瞬間冷却される爽やかさがあればこそ登りで身体中に熱がこもり汗が噴き出す地獄に耐えられるのである。

 軽車両に積載できる荷物は最大30キロと決まっている。普段は30をオーバーする事はまず無い。
 が、チャリ旅行中は長距離旅行用の「キャンピング車」と呼ばれるサイクリング車を使う。フロントキャリア(ハンドルに付いている荷台)にはカメラマンバックのような四角いバック、キャリア(サドル後ろの普通の荷台)には寝袋やテントなどを積み、四つのサイドキャリア(キャンピング車特有の装備。車輪の左右にバッグを取り付ける治具がついている)には食料・食器・コンロ・着替など生活用具を入れる。
 食料が重い。路銀が乏しかったので、友人たちからもらった米・味噌・馬鈴薯・人参などを大量に抱えたからだ。今は気楽に手ぶらに近い装備で走るが、当時はヘビーな風体だった。たぶん、自分の体重(当時は63キロ)以上は積んでいたと思う。

 さて、来月から道交法が変わる。私はケータイをかけながら走行なんて事はしない。というよりナガラ運転はしないので、これは今まで通りで良いのだが、通勤で急いでいるときはしばしば信号無視をしたり、基本は左側走行だが路線変更の都合で一部右側を走る事はあし、バッテリーランプの電池が切れて無灯状態になる事があるから気をつけねばならない。
 こないだの夜間、たまたまバッテリーランプを忘れて無灯で走った。私のチャリにはダイナモが付いていない。そんな日に限って2名の警官が張り込んでいた。100メートルほど前を走っていた無灯のママチャリのオバチャンが捕まった。2人の警官がオバチャンに職質している隙に私は巡航速度で通り過ぎ、100メートルほど通過したところで思いっきり速度を上げて逃げた。
 警官が4名だったら捕まっていたかもしれない。制止された訳ではないので問題はないだろう。今後はタマタマという言い訳は通用しないから気をつけた方が良いだろう。

 将来的には、ライトと同じく速度メーターも標準装備になるかもしれない。私は30年前からこの分野ではほぼ独占企業であるキャッツアイの製品を愛用している。速度と走行距離のほか、時計・ストップウォッチ・平均速度・累計距離などが計測できるサイクルコンピューターだ。キャッツアイ以外ではシマノも売り出している。自転車業界にとって商機だ。スマホとの連動や互換性も急がれる。

(余談1)連れ合いや友人たちから「嘘こくな! 飲酒運転があるやろ!」との御指摘を受けた。たしかに職場の慰労会や忘年会の類には必ずチャリで現地に行く。おそらくビールは人一倍飲んでいる方だろう。


 
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[ 2015/05/30 11:11 ] 日誌・・近頃の現象 | TB(0) | CM(0)

節電を考える。朝日の稲垣えみ子氏のコラム、共感はするが賛同できない。 晴雨堂の晴耕雨読な日常[二百] 

稲垣えみ子氏に共感はするが
賛同はできない。


台所のスポンジ束子と布巾。
台所のスポンジたわしとフキン。
使用毎に電子レンジで殺菌消毒する。

【雑感】台所のスポンジタワシとフキン、毎日使った後に洗っても次第に汚れが蓄積していき臭いを放つようになる。特に夏などは雑菌が繁殖しやすく、使い古しで食器洗いをしているとバイ菌を擦り付けているような感がするし、黴臭さと水臭さが入り混じったフキンでテーブルを拭いているとテーブルにその臭いを刷り込んでいるような気がする。実際、テーブルにはフキンの悪臭が転移していた。古くなれば捨てて新しいのを使うことになるのだが、どうも不経済のような気がしてならない。

 私は天日干しをやったり煮洗いしたりと様々な手間のかかる事を試してみたのたが、状況を変える事ができなかった。ところがたまたま電子レンジで日本酒の熱燗を作ろうとしたときに閃いた。スポンジやフキンも水洗いの後に電子レンジ加熱したら簡単やないか、と。ワット数や加熱時間をいろいろ試した結果、1000Wで30秒が手ごろだ。
 電子レンジによる殺菌法を編み出してからは、食器洗いの都度殺菌するので悪臭や黒ずみが発生しにくくなり長く使えるようになった。たった30秒なので電気代の負担も小さい。
 私にとって家電製品は貧乏な団地生活を効率よく豊かにするアイテムである。


 さて、朝日新聞のコラムに稲垣えみ子編集委員の文が掲載されていた。御自身の節電生活を綴ったものだ。今日の話題は冷蔵庫無し生活に入って継続中である事と、節電を公言したことで様々な人たちからのバッシングを受けた事などだ。
 彼女は学年でいうと私と全く同じ世代だ。おそらく幼稚園保育園時代にウルトラセブンや赤影に夢中になり、小中学生時代にヤマトやガンダムやキャンディキャンディを観た口だろう。
 登山が好きで日本酒が好物であれば、もしかしたら朝日の大先輩である本多勝一氏の本を学生の頃に読んでいたかもしれない。

 彼女に対する親近感もあって考え方や生い立ちには共感する面が多々ある。彼女が育った家庭は最新の家電にあふれていた点も多いに共感だ。私の父も新しもの好きで、物心つくようになったころは既にカラーテレビであったし、小学校低学年には4チャンネルのステレオ、小学校高学年の時にはβマックスのビデオデッキがあった。
 そんな環境で育った私が何を間違えたのか市民運動に参加するようになり、そこで知り合った連れ合いの影響で家電に頼らない生活を営んできた。

 だが、現在の私は稲垣えみ子氏とは逆の道を歩みつつある。最近まで頑なにエアコン無しの生活だったが、息子を授かってからは「環境保護運動家」であった連れ合いがエアコン導入に踏み切った。
 大都市圏の中層団地最上階は夏になるとダイレクトに暑さが天井に伝わり室温を上げる。天井を触ると熱いのだ。ベランダにゴーヤーを植えたり、窓に簾をつけるなど工夫をしたが追いつかない。体内調節が未熟な乳幼児にとって危険な部屋になる。連れ合いは母親の決断をしたのだ。

 私たちは二つの消費者団体から無農薬有機農法の高価な食材を購入している。週に1回の配達なので冷蔵庫は必需品だ。収入減により近所のスーパーから安い食材を購入する割合が増えていったが、息子には高い食材のものを食べさせ、私と連れ合いは安物を食べる状態である。
 稲垣氏は自宅近くのスーパーを冷蔵庫代わりにしているが、私達の場合は食材を週配で取り寄せているので冷蔵庫なしでは冬場でも持たない。困った事に一部の環境保護運動家たちはスーパーの食材に警鐘を鳴らしているほどだ。
 もっとも、稲垣氏は「節電」のみをテーマに工夫をやっているだけなので、これは単なる方向性の違いであり反論の必要はない。

 稲垣氏は手洗い洗濯だそうだが、独り暮らしであれば洗濯物が少ないので何とかなるけど、家族が増えると洗濯機で時間短縮しなければ家庭運営が回らない。
 稲垣氏は掃除機を止めたそうだが、サザエさんが住んでいるような風通しが良くて縁側が有る家屋ではホウキの方が便利だが、密閉度の高くて物が溢れている狭い府営団地ではホウキによる掃除は手間がかかる。またホウキではハウスダストの問題は解決できない。掃除機が普及した背景には住宅の鉄筋コンクリート化と集合団地が増えたからである。
 ご飯は鍋でOKなんて私も鍋で炊く生活していたからよく解る。電子レンジが無くても蒸し器でOKも解るし、蒸し器のほうが健康に良いことも知っている。

 だが、ワーキングプアの低所得労働者家庭でそれを実践維持するのはかなりしんどいのではないか。誰もができる習慣ではない。朝早く出勤して夜遅く帰るパターンであれば、宵にご飯を研いで炊飯器のタイマーをセットしたほうが効率が良い。いや、自炊している我が家はまだ頑張っている方で、よそではできあい物で済ませている家庭も少なくない。

 30代のころ、不愉快な出来事があった。環境問題に詳しい著名人を招いての講演会を企画し、その主催責任者を務めた時だった。
 イベントの協力を募るために自然食品店やエコ関係の雑貨店を廻ったのだが、ある店主が個人の志を問題にされた。私は「組合などと連携して時短(労働時間の短縮)を実現させる必要が有る」と意見するとその店主はムキになって「個人のやる気の問題や!」と強弁し、結局は趣旨には賛同するが考え方が違うとかでイベント応援を断られた。
 その恨みもあるのだが、店主の意見には大いにムカつく。店主はいわば自営業、時間の都合は個人の裁量でなんとかできる面がある。しかし労働者は勤務時間にガッチリ拘束されているのだ。それを理解していない。 

 残念ながら、稲垣えみ子氏のお説もあのときの不快感に似た臭いがするのだ。もし稲垣氏が高卒で工場の現場作業者として勤務し年収200万から300万程度の生活を営み、勤務時間も通勤も入れて15時間、夫や子供たちを説き伏せて実践されているのであれば説得力がある。
 しかし、私の個人的なやっかみもあるかもしれないが、高学歴で大手新聞の記者で編集委員(余談1)もやっている方の言うことは話半分に聞くことにしている。

 連れ合いはコラムを読んで「稲垣さんは独身? 家族がいたらできへんで」と疑問を呈していた。

(余談1)朝日新聞編集委員とは、本多勝一氏がベトナム取材などで活躍していた60年代に設置されたポストで、もともとは編集局長直属のエリート遊軍記者である。導入したのが朝日が初めてかどうかは知らないが、この時期あたりから各紙が設置していった。
 普通、新聞記者は社会部や政治部や家庭部などの部署に所属して、編集長補佐たる「デスク」と呼ばれるポジションの社員の下で記者をする。
 編集委員になれば、それらの部署から離れ、局長の監督の下で自ら政治部や家庭部の縛りにこだわらず企画立案して取材活動を行う。20年ほど前、本多勝一氏が朝日を辞める前に会社批判をやったが、その時の編集委員は格下げになって各部長の直属になり、昇進のための待機ポスト化したと扱き下ろした。今はどうなっているかは知らない。
 いずれにせよ稲垣えみ子氏は看板記者であり、デスクを経て就任している訳なので、年収は2千万くらい? 少なくとも私のような200万代ではあるまい。日本の労働者平均年収400万よりはるかに高額はもらっているはずだ。

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震災の朝から始まった 稲垣えみ子


 
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「ウォーム・ボディーズ」 カップルで愉快になろう〔12〕 

ウォーム・ボディーズ」 
ゾンビが生者になる新機軸。




【原題】WARM BODIES  
【公開年】2013年  【制作国】亜米利加  【時間】97分  
【監督】ジョナサン・レヴィン
【制作】
【原作】アイザック・マリオン
【音楽】マルコ・ベルトラミ バック・サンダース
【脚本】ジョナサン・レヴィン
【言語】イングランド語
【出演】ニコラス・ホルト(R)  テリーサ・パーマ(ジュリー・グリジオ)  ロブ・コードリー(М)  ディヴ・フランコ(ペリー・ケルヴィン)  アナリー・ティプトン(ノラ)  コリー・ハードリクト(ケヴィン)  ジョン・マルコヴィッチ(グリジオ大佐)   

【成分】かわいい コミカル ファンタジー ロマンチック ゾンビ

【特徴】生きている人間がゾンビに噛まれて徐々にゾンビへと変化するパターンは無数にあるが、本作はなんと逆、元若者だったゾンビが生きている人間の少女に恋をしてから、次第に動く屍から命ある生者へと変化していく。
 物語の展開自体は手垢のついたパターンだが、ゾンビが血の通った生きた人間に戻るのは新機軸といっていいだろう。絶望的な展開が殆どのゾンビ映画の中では明るい未来を感じられる内容。

 主人公のゾンビRを演じるのは子役から注目されてきたニコラス・ホルト。ヒロインのテリーサ・パーマはホルトより歳上なのだが、それを感じさせない少女的美しさ。

【効能】明るい未来を感じる事ができ、すがすがしい気分になる。何らかの障害で自己表現ができない人への偏見が改まる。

【副作用】御都合主義の結末に不快感。
 
下の【続きを読む】をクリックするとネタバレありの詳しいレビューが現れます。記事に直接アクセスした場合は、この行より下がネタばれになりますので注意してください。

バター品薄対策。 近頃の現象[一一一三] 

バター、7千トンの不足見込み 
農水省は緊急輸入の方針


 バターが昨年度に続き、今年度も品薄になるとの見通しを酪農・乳業の業界団体「Jミルク」が25日発表した。今年度は全国で7100トン不足する見通しで、農林水産省は近く、不足分を補うための追加の緊急輸入を決定する方針だ。(朝日新聞デジタル)

【雑感】私の読みが当たった。

 数年前もバターの品薄があった。農産物というのは工業製品のように都合よく減増産できるものではない。一度減らした乳牛は繁殖と飼育に時間がかかるのでなかなか増やせない。
 そのうえ、農水省が発表した2014年のデータによると、酪農家1万8600戸で前年より4.1%減少、戸数は10年で35%も減、飼養頭数も2%減少とある。1戸当たりの飼育頭数は増える傾向にあるが、廃業等で離農する酪農家の方が多い。
 このような状況では仮に需要と供給のバランスがとれた年があってもそれは一時的だ。これから慢性的に品薄になっていく。天候等のアクシデントがあれば、たちまち店頭からバターが消える時代に突入する。

冷蔵庫のバター。

 バターが入手できなくなる事態に備えて、上記写真のように買い溜めをしている。といっても、一度に爆買いしている訳ではなく、週に1個ずつ購入しているだけだ。
 我が家では二つの消費者団体から食材を仕入れている。米などの糧食はキリスト教系の団体から、豆腐やバターなどの加工食品は革新系の消費者団体から。会員として購入しているので、仮に近所のスーパーから商品が消えたとしても、ただちに困ってくる訳ではないが、予想を上回る事態も多々あるだろう。
 だから細やかな備蓄だ。大量に備蓄したくても、映画「トレマーズ」に登場するミリオタ夫婦みたいに核シェルターを装備してライフルのコレクションや非常食ウン年分備蓄なんてできる財力もスペースも無い。ささやかな備蓄だ。

 こんな細やかな備蓄でも、連れ合いは「なに同じもんばっかり買うてんねん。無駄遣いして」と批難する。そこで私は農水省のデータや近年の天候データなどを提示して私の行動の正当性を主張するのだが、彼女は私の読みの正しさを評価するどころか、「あんたみたいな人がいるから品薄になるねん」と、まったくああ言えばこう言う。


 
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[ 2015/05/26 01:27 ] 日誌・・近頃の現象 | TB(0) | CM(0)

町興し村興しのヒント(2) 大阪府立花の文化園に行ってきた。 晴雨堂の晴耕雨読な日常[二百] 

花の文化園
フリーマーケットに行ってきた。


花の文化園正門。
正門ゲートには植木鉢をつなげてつくったオブジェが鎮座。

【雑感】天気が比較的良かったので、家族三人で河内長野にある「花の文化園」に行ってきた。けっこう広くて立派な自然庭園施設である。私は今まで知らなかったが、園芸に関心が有る連れ合いは以前からたまに足を運んでいたらしい。

フリマの様子。花の文化園Facebook参照。
フリーマーケットの様子。当園Facebookから参照。

 連れ合いの目当てはフリーマーケットである。こないだ藤井寺のフリマに行ったばかりなのだが、このところフリマ・マニアになっている。
 天気はどちらかといえば快晴というわけではなかったが、それでも紫外線量がきつい。アトピーで肌が弱い連れ合いは着いた早々から木陰を探し始める。

フリマでお茶。

 フリマに参加していたサ店でさっそくカフェラテとイチゴスムージーを注文、隣のドーナツ屋で豆腐ドーナツを購入。ドーナツに手を伸ばしているのは3歳の息子である。息子はドーナツを殆ど食べ、イチゴスムージーも全部飲んでしまった。
 フリマに参加する人たちを観察していると、黒髪三つ編みのナチュラル志向オバサンや茶髪のアーティスト志向のヤンママが多いような気がする。

雑貨を物色する連れ合いと息子。

 連れ合いはお目当ての雑貨を見つけたようだ。なんでも試験管に使用されるガラスでつくったアクセサリーらしい。という事は耐熱性のあるパイレックスを原料としているのか?
 そんな事をあれこれ呟いていたら、連れ合いはやや鬱陶しそうに「知らん。知らん」とそっけなく一蹴しようとする。

花の文化園内レストラン。
レストラン「Hana」

 ソフトクリームが食べたくなったので、園内にあるレストランで購入。出入口で宝塚歌劇団のベルばらのような一団とすれ違う。この施設では毎月第3日曜日にコスプレ・イベントをやっているらしい。
 天井が高い御洒落なレストランだ。外壁や屋根で繁る藤の木がけっこう年季が入っている。ここのソフトクリームは濃厚で美味い。ところが息子はドーナツで腹がいっぱいなのか食べようとしない。やむを得ず私がいただくことになった。

 今日の目当てはフリマだったので、園内のごく一部しか廻らなかったが、ガラスの巨大ピラミッドのような温室や木工細工を展示する木根館、園芸に関する専門書を数千冊取り揃えた図書室、薬草園やハーブ園など20種類ほどの庭園がある。次回、訪問するときは1日かけて全部見学してみよう。

付近を流れる石川。

 施設と駐車場の間を流れる川。庭園と隣接している部分は上記写真のようにガッチリとコンクリ護岸になっている。水遊びにはちょうど良い浅さなので、数十名ほどの子供たちが裸足になって遊んでいた。
 なんだか公園内に造られた人工の川みたいだが、れっきとした一級河川の石川である。若いころ通っていた大学の近くを流れている川の上流だ。
 私はもっとナチュラルな川にできなかったものかと不満に思ったが、この施設はあくまで園芸がテーマの植物園、自然保護とは若干分野が違う。

晴雨堂関係サイト案内
大阪府立花の文化園
開園時間:10:00-17:00(12月・1月は16:00まで) 【4月、5月は無休】 休園日:月曜(休日の場合翌日)
入園料・大人500円 中学生以下無料。季節によって変動あり、詳しくはホームページへ。
〒586-0036 大阪府河内長野市高向2292


 
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[ 2015/05/24 23:03 ] 日誌・・近頃の現象 | TB(0) | CM(0)

渡航の自由を無制限に認め邦人はいかなる事情であれ必ず救助する、これは無いものねだりだ。どちらかを選ぶしかない。 近頃の現象[一一一二] 

<IS人質事件>「救出損ねる誤りなし」 
政府報告書公表


 イスラム過激派組織「イスラム国」(IS=Islamic State)による日本人人質事件の政府対応を検証する政府の「邦人殺害テロ事件対応検証委員会」(委員長・杉田和博官房副長官)が21日、報告書をまとめ公表した。湯川遥菜(はるな)さんの行方不明を政府が把握した昨年8月以降の対応について「救出の可能性を損ねるような誤りがあったとは言えない」と結論付けた。一方、身代金要求の口実になったと指摘された安倍晋三首相のエジプトでの演説について「今後、人質救出の可能性がある場合は、注目を集める対外的発信には十分な注意が必要」との有識者の指摘を盛り込んだ。(毎日新聞)

【雑感】まことに「救出損ねる誤りなし」かどうかは疑問の余地がある。もっと他にやり方があったのではないのかと思う事が多々ある。朝日新聞などは安倍政権の言動を批判しているというより糾弾だろう、そういう論調にしたい気持ちは解かる。

 しかし、私は今回の場合やむを得ないと思う。一応、外務省は湯川遥菜氏が渡航する前にシリアを退避勧告地域に指定していた訳であるし、渡航の直前には何度も中止要請をしている。いわば制止を振り切って行ってしまわれた点をもっと考慮すべきだろう。もし外務省が、明白に危険地域になっているにもかかわらず退避勧告地域に指定しなかったら、責任は明白であり、いかなる犠牲を払ってでも救出しなければならないだろうが、事前に言うべき事は言っているのだ。

 なのに政府批判をやりすぎてしまうと、小役人たちが考える事は一つしかない。「じゃあ、旅券法19条(余談1)を根拠にパスポートの返納を命令するしかないやんけ」となる。小役人たちの発想と想像力ではこの選択肢しか思い浮かばないので、徒に返納命令もしくは発給制限をかける方向へ追い詰める事になる。
 それでなくても、後藤健二氏が渡航する段階になるとIS支配地域が危険であることは誰の目にも明らか、にも関わらず外務省は日本国憲法二十二条(余談2)の兼ね合いからやむを得ず中止をお願いするに留めたのだ。ところがその結果が後藤健二氏の斬首だ。

 役人の身になって考えれば解かるはずだ。制止するに留めたら「なぜ強制しなかったのか」と批難される。強制すると「憲法二十二条に反する」と批難される。どちらを選んでも批難されるのなら、人が死なない選択肢の方を選んだ方がマシとなる。
 それに湯川氏も後藤氏も素人の観光客ではない。明確な目的と信念をもって外務省の制止を振り切りリスクを覚悟した上で渡航した方々である事を忘れてはならない。

 「自己責任」という言葉は嫌いだが、彼らは最初から最悪のシチュエーションを覚悟した上で行動に出ていると見なすべきだ。
 特にジャーナリストは単に情報を発信するだけでなく、権力の監視機構でもある。政府が「止めろ」と言われて従っていてはジャーナリストは失格であり、政府の命令に逆らってでも職務を全うする気概が必要だ。だから後藤氏の行動も致し方ない。

 物事を追求しすぎると、虚しい無いものねだりになる。政府の中止要請に逆らって動いた場合、「我々の労力にも限界が有るので、有事の際は助けられないかもしれませんよ」で良いのではないか。
 渡航の自由を無制限に認め邦人はいかなる事情であれ必ず救助する、これは無いものねだりだ。どちらかを選ぶしかない。

(余談1)第19条 外務大臣又は領事官は、次に掲げる場合において、旅券を返納させる必要があると認めるときは、旅券の名義人に対して、期限を付けて、旅券の返納を命ずることができる。
 この事件で該当するのは「四 旅券の名義人の生命、身体又は財産の保護のために渡航を中止させる必要があると認められる場合」に該当する。

(余談2)第二十二条  何人も、公共の福祉に反しない限り、居住、移転及び職業選択の自由を有する。
2  何人も、外国に移住し、又は国籍を離脱する自由を侵されない。

 この条文が「渡航の自由」を保証した根拠となっている。


 
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[ 2015/05/23 02:54 ] 日誌・・近頃の現象 | TB(0) | CM(0)

18禁の美術展。細川護熙氏、江戸時代の春画展開催を発表。 近頃の現象[一一一一] 

日本初の春画展開催へ 
春信や歌麿、北斎も―東京


 細川家に伝わる文化財を保管・展示する永青文庫(細川護熙理事長)などは21日、性愛を描いた江戸時代の美術作品を集めた「春画展」を9月から開催すると発表した。同文庫によると、春画だけを集めた展覧会は海外での例はあるものの、日本国内では初めてという。(時事通信)

【雑感】細川護熙氏の英断を支持する。

 私も江戸時代の春画は好きだ。若いころに印刷屋で働いていた事があったので、版画にして大量に刷られた春画を見ると版木を彫る刷版職人と色墨を着けて刷る印刷職人の技術力の高さに感嘆するのである。
 真面目な話、女性の陰毛を美しく繊細に描写する技術力は現代日本の印刷技術にも通じる文化なのだ。そして男性器を丸太のように大きくデフォルメする表現は現代日本の漫画にも通じる。
 何度も言うが、大真面目な話、世界で高く評価されている日本のポップアートの直接の原点であると言い切っても過言ではないし、これを馬鹿にすることは日本を否定することである。

 熊本藩を治めた細川家所蔵の美術品ゆえ、たぶん大量に刷られた版画ばかりではなく絵師の肉筆画も多いだろう。版画の場合は、当時の物価感覚で天麩羅蕎麦を食べる値段で買えたらしい。映画のパンフレットと同じ感覚だ。大名や大身旗本などには版画ではなく手の込んだ美術品を提供していた。
 元印刷屋としては版画の方を観たいのだが・・。

 連れ合いをはじめ、身内はこぞって私の趣味を批難する。如何わしいものばかり集めていると。しかしかつての自販機本といわれたエロ本や現在のAVには「今」を写す地下(じげ)文化である。歴史の裏側で当たり前にあった庶民の生の姿が描写され記録されているのだ。
 しかし現代のエロ本やAVの多くは遺棄される。連れ合いをはじめ大多数の庶民は取るに足らぬ物、いや悪書として弾圧の対象にするし、価値の無いものとして葬り去られる。江戸時代の春画も版画として大量に流通したものは現代のエロ本と同じく多くは消失した。(余談1)
 数々の心無い冷遇を乗り越えて残ったものが文化価値として認められるとは悲しい事態だ。

 時代の文化を最も写しているのは高名な画伯が描いた高尚な「藝術作品」ではない。春画である。だから私はポルノやB級映画が好きなのだ。

(余談1)かつて若き晴雨堂をときめかした秋元ともみ嬢や小林ひとみ嬢の写真集は古本屋で二束三文で売られていたが、今やプレミアが付いている。


 
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[ 2015/05/22 07:41 ] 日誌・・近頃の現象 | TB(0) | CM(2)

追い込み漁のイルカ調達禁止。反捕鯨派の諸君、七輪を囲んで鯨の焼肉でも食べながら動物保護について語り合おうではないか。近頃の現象[一一一〇] 

「どこが残酷」にじむ不満 
追い込み漁のイルカ調達禁止で協会会長


 「いったい、追い込み漁のどの部分が残酷なのか」。日本動物園水族館協会JAZA)の荒井一利会長は20日夕、追い込み漁によるイルカ調達禁止を発表する一方、国際社会からの批判に疑問を呈し、「協会が追い込み漁や捕鯨文化を批判しているわけでは決してない」と強調した。(時事通信)

【雑感】私が世界動物園水族館協会WAZA)の諸君に言いたいのはただ一つ、「七輪を囲んで鯨や海豚の焼肉でも食べながら環境問題や動物保護について話し合おうではないか」である。

 JAZAは加盟施設の賛否を問う手順を踏んだ上で団体としてイルカ調達禁止受け入れを決定をしたが、反捕鯨派によって王手を差されたも同然の状態、WAZAの条件を呑む以外に選択肢は無かった。
 WAZAが突きつけたのは最後通牒である。会員資格を停止させられ、期日までにイルカ漁からの調達を止めるか、それとも除籍処分かを選べというのだから。

 私が保育園や小学校に通っていた頃と違い動物園が展示する動物の希少価値は桁違いに高騰している。ワシントン条約で入手が限りなく不可能に近くなったものもあると聞く。その場合、WAZA加盟の世界各国の動物園から交配繁殖のためレンタルする道が残されているのだが、WAZAから脱退する事はその道が閉ざされる事になる。
 今すぐ動物園から展示動物が居なくなる訳ではないが、徐々に寿命が尽きたり近親交配で遺伝的に弱い個体ばかりになり、四半世紀・半世紀の単位で動物園は先細り、規模の小さい施設から廃園に追い込まれる。動物園にとっては存続の死活問題である。

 同じく、水族館にとってもイルカの供給が断たれるのは死活問題である。小中学校の遠足や修学旅行で水族館見学に行ったが、東京海洋大学名誉博士のさかなクンのような魚好きであれば飽きないかもしれないが、やはりイルカショーなどのアトラクションの方が良い。多くの子供たちも同様の感覚、ゆえにイルカを保有する多くの水族館にとってはイルカショーはドル箱である。
 欧米の水族館も以前は漁で得たイルカを飼育していたが、頑迷な環境保護運動家の錯誤によって捕鯨やイルカ漁が悪であるかのような迷信が定着したため、施設内繁殖が主流となっている。実はこれでもまだ序の口で、環境保護運動勢力の一部の過激で頑迷な運動家たちは動物園や水族館の存在そのものも「動物虐待だ」と否定している。(余談1)
 日本の場合は幸か不幸か環境保護運動の勢力が小さかったためにこれまでイルカ漁からの補充に頼れた。頼る事ができただけに繁殖のための施設や技術も経験も乏しい。今すぐ着手するにしても、経済的に単館では殆ど無理だ。

 前述のように環境保護運動家の中には動物園や水族館の存在自体も「動物虐待」と見なす者はけっこう多い。また現実問題として、多くの種が絶滅危惧種という深刻な状況であり、学者の中には過去の地球で何度か発生した大量絶滅に匹敵もしくはそれ以上の絶滅期に入ってしまっていると指摘する者も少なくない。
 WAZAとしても希少種を保護し繁殖によって後世に残すという存在意義を強調する必要に迫られている。

 Wikipediaによると、WAZAに加盟しているJAZAの加盟施設は154、そのうち動物園は89施設、水族館は64である。その中でイルカショーを行っている施設は30余りあるそうだ。
 動物園の方が過半数を超えている。WAZAのネットワークが利用できなくなると希少動物の補充の点で困ってくる動物園の票が多い。今回の一件はWAZAから会員資格停止を受けた段階で勝負がついてしまった。


 しかし、WAZAの立場というものを私はよく理解しているつもりなのだが、納得はできない。仮に極端な例を言えば、イルカの頭数が全世界で数百頭ていどに減少して絶滅寸前であれば理解できるが、そうではなく「残酷」いう甚だ主観的理由が過ぎるので根拠薄弱、というより無根拠の暴論なのだ。
 それを言うなら、欧米人が当たり前にやっている牛や豚や鶏の飼育や屠殺も残酷極まりない。牧場などで監禁の挙句に一定の時期が過ぎたら虐殺して遺体損壊をしているのだ。特にインドのヒンズー教徒は牛を聖なる動物と規定しているので、屠殺場面を目撃したら激怒である。
 イルカの追い込み漁が駄目なら、釣りや漁業によって得た魚介類もアウト、水族館はこの世に存在してはならぬということになる。
 もっとも、「命の展示をしてはいけない」などと動物にまで際限なく「人権」を主張する一部の環境保護活動家たちにとっては、水族館も動物園も無くなってしまったほうが良いのだろうが。

 さしあたって存続をはかるには、欧米の水族館のように繁殖で個体数を維持するか、あるいはJAZAを脱退して独自の団体を作って従来のやり方を続ける以外に無い。
 問題なのは、泉州の岬公園や紀州のアドベンチャーワールドは動物園でイルカショーをやっている、これは選択に困るだろう。イルカショーはドル箱だが動物園でもある。 

(余談1)多くの環境保護運動家は、「イルカの寿命は50年、しかしアトラクションに使われるイルカは4年」と主張している。
 しかし、この情報は鵜呑みにできない。当ブログの読者ならご理解いただけると思うが、人間というのは事実というものを編集するのである。時にはステレオタイプに歪曲する。こないだの都構想が良い例で、推進派・反対派双方が勝手な理屈や事実関係の露骨な隠蔽をしている。
 大阪では過去にさんざん二重行政の弊害が指摘されマスコミや識者は一斉に府と市を批判していたはずなのに、都構想の段ではコロリと「問題になってない」と言い出す。

 たとえば、イルカと同じ哺乳類で人間の生活に入り込んでいる身近な動物に猫がいる。猫の平均寿命は野良猫で5年から7年程度、ところが家猫だと15年、中には20年も生きる。野生の猫と文明の恩恵に保護された猫との差は大きい。人間でもかつては「50年」といわれた。石器時代では30年から40年といわれている。つまり、文明による保護を受けると野生より2・3倍から5倍くらいまで生存期間が長くなるのだ。
 ではイルカはどうなのか? 施設側では7年程度、最長は50年前後といわれている。

 双方の主張を鵜呑みにはできないが、ただイルカの寿命は50年と言い切るのは疑問に思う。人間でも百歳以上生きる者がいるからと言って人間の寿命は全員120歳なんて言い切る事は乱暴である。それと同じだ。
 本来の寿命50年、イルカショーのイルカは4年、という言い分は、たぶんに水族館でイルカを飼育する事、さらにアトラクションで芸をさせることは虐待である事を強調したいがために事実関係を編集していると見た方が良い。


 
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[ 2015/05/21 05:11 ] 日誌・・近頃の現象 | TB(0) | CM(0)

小沢一郎氏が零落れたのか、それとも山本太郎氏が凄いのか? 近頃の現象[一一〇九] 

山本太郎「北斗の拳」風ポスター制作、 
「これを認めてくれる小沢さんはスゴイ」


 生活の党と山本太郎となかまたち」の山本太郎参院議員(40)、小沢一郎衆院議員(72)の両代表が19日、都内で会見。新しい政党ポスターのデザインを初披露した。

 今国会で公職選挙法が改正され、来年の参院選から選挙権を持つ年齢が18歳以上に引き下げられる公算が高いことから「若い人たちを含め、これまで政治に興味を持っていない人たちにも注目されるようなものを」と山本氏がデザインを公募し、決定。「あなたの生活を守る!」のメッセージと共に、人気漫画「北斗の拳」をイメージさせる筋肉隆々のイラストの顔の部分に、両代表の顔写真が貼り付けられている。(スポーツ報知)


【雑感】巨大与党を取り仕切った若き剛腕幹事長小沢一郎氏、長老から総理候補として打診されるも若輩を理由に断った保守のエースだった。自民党を飛び出してからは細川連立内閣や巨大野党新進党をプロデュースしていると噂され常に政界の渦を巻き起こし続けていた大政治家であったことは誰もが認めることだろう。

 小沢一郎氏のその力を利用しようと近寄った小渕恵三総理は自民党と小沢氏の自由党との連立政権で揉め、そのタイミングで健康を害し倒れてしまったので世間は「小沢によって命を縮めた」と騒いだ。
 民主党に小沢一郎氏を取り込んだ鳩山由紀夫氏や菅直人氏に対して世間は「逆に小沢一郎氏に吞み込まれる」と冷ややかな視線を投げた。実際、民主党の政権運営は小沢氏に振り回された感がある。
 小沢一郎氏の秋波を受け神輿となった感のある滋賀県の嘉田由紀子氏などは「小沢一郎さんを使いこなせずに官僚を使いこなすことはできません。」と記者たちに啖呵を切ったが、結局使いこなせず小沢氏とは袂を分かつことになった。

 このように、小沢一郎氏の力を利用しようと近寄った大物政治家たちは、みな大火傷をしてその後の政治家生命を危うくする羽目となった。

小沢一郎と山本太郎。

 ところがである。このところ様子が変わってきた。小沢一郎氏自慢の強固な票田が、民主党の零落と安倍自民の躍進で崩れ縮小している印象があるがそれだけではない。
 山本太郎氏との共闘が今までの小沢一郎らしくないのである。まず党名からしてなんじゃこりゃ!なのだ。「生活の党と山本太郎となかまたち」なんて党名というよりスターの名前を冠したグループサウンズか演歌グループみたいである。そもそも個人名を政党名に盛り込むなど信じられない。
 小沢一郎氏率いる生活の党を最初に挙げているとはいえ、その後に続く「山本太郎」という個人名はよく目立つ。小沢氏はよくこの条件を呑んだものだ。

 勢力がジリ貧になって、とうとう小沢一郎氏はなりふり構わない挙に出たのか? とはいえ、かつては巨大政党自由民主党の幹事長を務めたほどの大政治家である。名のある政治家、一軍を率いる政治家たちを振り回し続けた政治家である。それが山本太郎氏のペースに乗せられているように見えるのだ。
 小沢氏と関わって大火傷した政治家たちはみなそれなりに齢を重ね、政権党の党首や一国の総理を務めたり、県政で実績を重ねた知事であったりする。彼ら彼女らに比べて山本太郎氏は歳も若く政治家としての経験も浅く、政党という一軍を率いてきた将でもない。売れっ子俳優の座を捨て政界に単身飛び込んできた一匹狼的若武者だ。

 私はふと昔のコンビを思い出す。ドラキュラ物の映画や舞台で一世を風靡した俳優ベラ・ルゴシ氏、晩年は仕事に恵まれず薬品中毒と零落れたが、そこへやってきたのが後世は伝説の最低映画監督と名高くなるエド・ウッド青年である。
 零落れたとはいえかつての大スターが無名の素人監督の下で出演するなんてあまり無いことなのだが、ベラ・ルゴシとエド・ウッドのタッグは史実である。

 小沢一郎氏と山本太郎氏のコンビは似ているのだ。かつての大政治家と俳優あがりの素人政治家、エド・ウッド監督の手法は素人に毛が生えたお世辞にも良いとは言えないものだが、ゲリラ的に無許可でロケをやったり、得意の根拠の無い自信と口の巧さで人を巻き込んで金を集めて撮影をする、映画制作への情熱は抜群だった。晩年のベラ・ルゴシ氏もそんなエド・ウッド監督に惹かれたのだろう。
 同じように山本太郎氏の手法も政界の常識からいえば無茶苦茶。特に園遊会で今上陛下に封書を手渡すなどはルール違反、護憲派の風雲児だった辻元清美氏が常識人に見えてしまう。

 良い悪いは別にして、魅力あるコンビだと思う。一郎・太郎のゴロも良い。

晴雨堂関連作品案内
エド・ウッド・コレクション [DVD]・・エド・ウッド監督作コレクション。最低映画監督として名高い人の作品なので、鑑賞の際はそれを心に留めおかけた方が良いだろう

エド・ウッド [DVD]・・ジョニー・デップ主演のエド・ウッド伝記映画。「スパイ大作戦」や「スペース1999」のマーティン・ランドー氏がベラ・ルゴシ役で出演。


 
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[ 2015/05/20 05:15 ] 日誌・・近頃の現象 | TB(0) | CM(0)

浅田真央嬢、明確に現役続行。 フィギュアスケート[一〇五] 

真央 
憧れの先輩・伊藤みどりさんが決断を後押し


 自身のブログで現役続行を表明した女子フィギュアスケートの浅田真央(24)が18日、都内でアイスショーの「THE ICE2015」開催発表会見に出席。「自然と試合が恋しくなり、演技ができたときの達成感を感じたいと思い始めた」などと、現役続行を決めた心境を説明した。また、「今の時点で」18年平昌五輪については考えていないと話した。(デイリースポーツ)

【雑感】彼女をローティーンの頃から応援してきた(また連れ合いから気持ち悪がられる)ファンとしては現役続行は歓迎なのだが、これで引退の機会を逃した。平昌五輪まで引っ張られる。

復帰記者会見の浅田真央。

 記者会見に出た真央ちゃんはベージュのノースリーブ。二の腕から肩の線は現役時代と同じ細さだが、やはり筋肉量がやや減っている印象を受けた。二の腕の体脂肪が増えているような気がする。
 織田信成氏や鈴木明子氏が以前にバラエティ番組で語っていたが、現役中の練習量は凄まじく、食べても太らないどころか体重は減っていくらしい。体脂肪はフライ級ボクサーなみに少ない。
 ところが、知人のアスリートの話によれば、そんな過酷な練習を止めてしまうと、筋肉は急速に練習量に見合った量に減っていき、代わりに体脂肪へ置き換わる。

 五輪選手時代の真央ちゃんは、身体の線は妖精のように美しいが、スローモーションで映した映像では迫力ある細マッチョの筋肉線がハッキリ現れている。妖精や観音菩薩のヒラヒラの衣の隙間から鎧が覗いているがごとくだ。

復帰記者会見の浅田真央アップ。

 アイスショーを行う程度の練習量は維持していたと思うが、元の身体に戻すのは大変だろう。日本代表選手に復帰するにも、宮原知子選手や本郷理華選手、そして樋口新葉選手が育ってきている。
 しかし、同時代を競い合った安藤美姫氏は出産してから選手に戻って地方大会から出直し五輪選手並みの成績を残した。鈴木明子選手は拒食症を乗り越えた。鈴木選手の場合は世界の真央が日本フィギュア界に君臨している時期での代表割込みである。
 これらの事例を思えば、浅田真央選手の立て直しは有利な地歩からの再出発だろう。安藤美姫選手も鈴木明子選手も元のプロポーションを健康な状態で取り戻すだけでも大変な状態からの選手復帰なのだから。


 
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[ 2015/05/19 00:00 ] 日誌・・近頃の現象 | TB(0) | CM(0)

大阪都構想否決は期待通りだが爽快感は無い。 近頃の現象[一一〇八] 

大阪都構想は消えても
政令都市の「二重行政」は消えない


 大阪都構想」の賛否を問う住民投票は、「賛成」69万4844票「反対」70万5585票という僅差で反対が上回り、大阪市は存続することが決まりました。橋下徹大阪市長が5年にわたって実現を目指した都構想は廃案となったのです。この住民投票の結果をどう見るか、地方自治に詳しいジャーナリストの相川俊英氏に寄稿してもらいました。(THE PAGE)

【雑感】最終的に私は大阪都構想に反対した。

 といっても堺市民なので直接の関係は無い。ただ、都構想が実現したら次に堺市が標的になる。さしあたって維新の目標は政令市の解体にあるからだ。だから今回の都構想問題は対岸の火事ではない。

 読者諸君は私が反対したからとって大勢に影響は無いと思うだろう。かつては1日150から200ほどのアクセスがあった当ブログだったが、現在は20前後に落ち着いている。影響力は全くないと言い切ってもよいのだが、読者の中には複数名大阪市民がいる。彼ら彼女たちが私の見解を参考にしている可能性はゼロではない。
 そして今回の住民投票は賛否真っ二つで勢力は拮抗していた。影響を受けた人間が僅かであっても小さくはないのだ。

 今回、否決された訳だが爽快感は無い。ネット上を見渡してみると、反橋下派の「ざまぁみろ」調の発言が数多く見受けられるが、大阪府全体が抱える問題が解決した訳ではない。
 それから既に足を洗って久しいが、昔でいう革新系勢力の小汚さを見てしまったようで気分が悪い。

 以前、私の知人が堺市・美原町合併に反対する運動に参加していた。堺市が政令市になるために美原町を「併呑」する訳だが、知人からは嫌というほど政令市の弊害を聞かされた。反対運動の母体は革新系だった。
 ところが今回の都構想反対に回った革新系の方々の意見を聞いたら、「なんじゃこれは!」「はぁ!?」だ。まるで政令市という制度に問題はないかのような論調。あの時の政令市批判は何やったんやと、運動に喜々として参加していた知人が可哀想に思えた。

 政令市の弊害は相川俊英氏が述べたとおりである。また私自身も過去記事で言及してきた。まさに我が意を得たりだ。一介の小市民がボヤク論より、ジャーナリストの肩書がある人が述べたら説得力があるだろう。
 それだけに、反橋下論調のコメンテーターたちが「他の政令市では問題になってない」という嘘っぱちには怒りを感じる。
 二重行政の問題は各政令市でも発生している。とりわけ、大阪の場合は大阪府と大阪市の経済規模が殆ど同じ、まさに大阪府の中に第二大阪府と堺県があるような状態で二重行政が顕著な土地柄だ。コメンテーターたちは都構想への悪意から嘘をついているか、そうでなければ地方自治を勉強してない怠け者か、でなければ知ったかぶりした脳味噌腐れ人間である。

 私が都構想反対の結論になったのは、議会潰しをやろうとしたからだ。当初の細かな分割ではなく中核市規模の分割、それでもって議会は町議会レベルの規模、区議選は熾烈になり社会的弱者や社会的少数者の利益を代弁する議員は淘汰されてしまう。そうなれば丁寧できめ細やかな行政など期待できない。
 橋下氏の手腕は主にコストカッターで発揮してきたイメージがある。高齢者や社会的弱者が反対に回ってしまうのは至極当然であるし、今回の否決は橋下氏が高齢者や社会的弱者に気を配らなかった報いでもある。

 私は大きくなり過ぎた大阪市を再分割した方がいいと思っている。しかし「分割」にはマイナスイメージがあって誰も耳を貸さない。そこで東京都の前例を持ち出して大阪市は大阪府に「合併」し特別区になり東京に次ぐ「首府」を前面に立てるアイディアを中高生の頃に思い付き、10年ほど前には堺市「政令市昇格」阻止運動をやっていた知人にぶちまけ軽薄人間の烙印を押された。それとほぼ同じアイディアを政界の寵児橋下徹氏がまさか大真面目にやるとは。
 単なる低所得労働者の口からは出た構想はただの妄想で、堺市政令市「昇格」阻止運動をしていた知人からは「ふざけるな!」と偉そうに言われたが、橋下徹氏はそれを手を伸ばせば届いたかもしれない位置まで辿り着けた。

 一部の学者は「荒唐無稽」と言われていた。そんな都構想を実現するべく、大阪府と大阪市の議会のイニシアチブを握り、知事を辞めて盟友の松井一郎氏を後任知事に自らは大阪市長になり、国会を動かして国法を変え、頑なな橋下包囲網の中から公明党を切り崩して住民投票まで実現させる。この7年間の彼の行動は誰もができる業ではない。
 批判するのは簡単だが、ここまでの行動力を発揮した政治家はいるだろうか? もはや橋下氏をタレントあがりの人寄せパンダと見る人間は左右双方にもいない。それどころかヒトラーを例にとって批判するほど「高く」評価されている。

 元気の良い姉ちゃんだった辻元清美氏は初当選時「社民党を乗っ取って緑の党みたいにする」と怪気炎をあげていたが、ほどなく失脚して今は斜陽の民主党一役員に収まっている状態。
 タレントあがりの横山ノック氏や青島幸男氏がそれぞれ大阪と東京の知事を務めたが、賛否はともかく橋下氏ほどの闘いをしただろうか? 横山ノック氏は失礼ながら知事を務めるだけで精一杯で特に目立った改革はしなかったし、セクハラ・スキャンダルで失脚。青島幸男氏は公約通り都市博を止めたまでは良かったが、その後はやはり知事の仕事をするだけで精一杯で、そのため支持母体であった革新勢力から蛇蝎のごとくバッシングを受けて嫌気がさし、二期目出馬を取りやめ結果的に革新系が最も望まなかった石原都政への道を開いた。

 残念ながら、橋下徹氏ほど行動力・発信力・実現力を魅せつけた政治家(余談1)はいない。今後、右派政党各派から橋下徹という人材の争奪戦が始まる。
 また反橋下派の政治家たちは、橋下以上に気合を入れて死ぬ気で取り組まなければ間に合わない。上から目線で他人事のように評論や批判をしている暇(いとま)は無いと思う。

(余談1)橋下氏の風俗活用案は維新の勢いを削いだ形になり、革新系やフェミニストたちは抗議と批難と軽蔑の嵐だったが、私は単純な失言ではないと思っている。安倍総理への援護射撃ではないか、そう思えてならない。世情に明るい彼がそんな迂闊な事を何の含み無しで言うとは考えられない。


 
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[ 2015/05/18 21:32 ] 日誌・・近頃の現象 | TB(0) | CM(0)

大阪都構想否決。あまりに潔い引退宣言、橋下劇場は終わってないと見た方がいい。 近頃の現象[一一〇七] 

橋下劇場、最後に誤算 
頼みの「民意」背を向けた


 大阪維新の会の橋下徹代表(45)が政治生命をかけた大阪都構想が、大阪市民による住民投票で否定された。タレント弁護士から政界に転じて7年余。自治体のトップとして国政政党まで立ち上げた風雲児に対し、「民意」は小差ながら「NO」を選んだ。憲法改正など国政の動きも連動しそうだ。(朝日新聞デジタル)

【雑感】ネット上の反橋下派の論調を眺めたら、どうも「ざまぁみさらせ」といった感じなのだが、私の見解は違う。

 投票の結果は、事前に私が指摘した点が主権者も不安だったのではないか。議会潰しの声は聞こえなかったが、高齢者や弱者切り捨てのリスクは当事者も危機感を持っていた。
 70歳以上の主権者は反対が多かった事、賛成が多かったのは市内でも比較的豊かな北区や中央区などの地域、逆に反対が多かったのは大正区や生野区・平野区など、ちょうど大阪市の富裕区をL字型に囲むようにある低所得者が多い地域だ。
 ある意味、私が事前に「予想」した通りの結果になった。橋下氏には数々の功績があるが、いずれもコストカッターである。それが裏目に出た。

 だが、物事には必ず効能と副作用がある。今回のことで、反対派とほぼ同数の人口を誇る大阪都構想賛成の主権者たちから見れば「明日を担う世代の足を老害で引っ張られた」とのイメージを強く持ったはずだ。実際にネット上の橋下支持派からの声にはそんな怨嗟が発生している。
 それに大差で決したのではない。何度も言うがほぼ完全に世論を二分していた。いま勝利に酔っている方々は、自分たちと同じ数の主権者たちが落胆と憤懣を抱いている事を自覚する必要があるのだ。
 でないと、後続の施政者が優柔不断であれば、橋下徹氏の姿を懐かしむ事になる。

 そしてこれは特に護憲派の問題だが、今回のことは近い将来の改憲の是非を決める国民投票を行うにあたって、極めて貴重なデータになった。橋下氏の世論対策の失敗を戦訓に、安倍晋三総理らは巧妙に改憲を喧伝する事になる。
 勝って浮かれている場合ではない。今回は自民党大阪府連や公明党が味方に付いたので取り敢えずの艦砲射撃はもちこたえられたが、次は艦砲射撃に加えて爆撃機による絨毯爆撃が待っていると考えた方が良いだろう。

 護憲派のツイートの中には橋下氏をヒトラーと同じ扇動政治家と批難する言動が見られるが、ただ批難するだけで論調は「ざまぁみさらせ」に近い。しかし例に挙げたヒトラーはミュンヘン一揆で一度逮捕収監されてから政治家に返り咲いたときに大ブレイクした。
 護憲派も高齢化が進んでいる。主導的世代は団塊以上。今回の大阪都構想否決で「老害」のイメージが賛成派を中心に定着した。その対策を今から練るべきだ。
 もはや「革新」という呼称は実情とそぐわなくなった。安倍氏らが革新であり、護憲派は悪い意味で保守のイメージになりつつある。

 朝日新聞は「橋下劇場」を終わったと見ているようだが、言葉通り橋下氏が引退すれば、多くの主権者には「潔し」と映るだろうし、「公人」としての制約が無くなるので今後は自由に発言できる。護憲派にとってはこれを恐ろしいと思わなければならない。


 
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[ 2015/05/18 11:02 ] 日誌・・近頃の現象 | TB(0) | CM(0)

大阪都構想否決。橋下氏はホンマに引退すんのか? 近頃の現象[一一〇六] 

大阪都構想> 
橋下市長、政界引退を表明 
12月任期満了で


 橋下市長は大勢判明後の記者会見で「市長の任期まではやるが、それ以降政治家はやらない」と述べ、12月の任期満了で政界を引退する考えを表明した。(毎日新聞)

【雑感】当初の分割案(八分割)であれば賛成したのに、五つの「中核市」に分割し議会は町議会なみの規模では、社会的少数者や弱者の利益を代弁する議員は締め出される。
 そういった議員を締め出してしまうと、住民に不利益な行政方針を目ざとく見つける者が居なくなり、影響力の強い首長の意を受けた議員ばかりが議会を占めることになる。その結果、首長の暴走を食い止めることができなくなる。

 議会潰しの側面を持っていたのが今回の都構想である。三権分立の危機だった。これが罷り通ってしまうと、過疎県や過疎町村議会に不要論が発生する。なにしろ特別区には70万近くの政令市なみの人口を抱えながら議会は20人程度の自治体に移行するところがある、通常の中核市であれば40人から50人で議会を回す。
 因みに同程度の人口を抱えている鳥取や高知の県議会は40人弱。都構想が前例になったてしまうと半減される恐れが出てくる。さらに県下の町村議会の中には議会廃止の可能性も出でくる。
 何度も言うが三権分立の危機だった。

 ところで、橋下政治に憤懣や反感を持つ旧革新勢力はこれで喜んではいけないと思う。今回のことは安倍政権にとっては改憲の国民投票へのプロセスを考えるうえで貴重なデータになったはずだ。橋下氏の失策や敗北から、改憲を実現させるための世論工作を組織的に学んだはずである。
 護憲派は特に今回の勝利で油断すると絶滅に追い込まれる。そうなっては社会のバランスが崩れる。


 
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[ 2015/05/18 00:12 ] 日誌・・近頃の現象 | TB(0) | CM(0)

大阪市5分割案では反対せざるを得ない。 近頃の現象[一一〇五] 

大阪都構想をめぐる主な意見対立

【雑感】時事通信社が提示した争点表を見ながら私見を述べよう。

● 二重行政の解消
維新・・知事と市長を一本化しないと解消できない。
野党・・現体制のままでも府と市が協議すればできる。二重行政の定義が曖昧。
私見・・維新側に賛意。二重行政の問題は私がまだ学生だった30年も昔から聞いていた事である。特に大阪は東京と並んで広域地方自治体(都道府県)の中で面積が小さく、なおかつ大阪市は大阪府に匹敵する経済力を持っている。まさにマトリョーシカの如く大阪府の中に大阪県があるようなもの。今は府知事と市長は盟友関係だが、それ以前は府と市の対立は有名で何度もマスコミはこれをとりあげ行政批判をしてきた。
 自民党が二重行政の存在自体を疑問視するのは解るのだが、民主党や共産党らまで二重行政を否定するのはどういうことか? 私の記憶に間違いなければ民主党の前原誠司氏も京都府の二重行政を問題にしていたのではなかったのか?
 野党のこの反論には小狡さを感じ怒りを覚える。

● 特別区の住民サービス
維新・・5人の公選区長が住民の声をきめ細やかに行政に反映し、サービスは向上する。
野党・・一般市以下の権限になり、サービスは低下する。
私見・・当初の維新案(大阪市は8分割)なら賛成したが、現在の5分割案には反対せざるを得ない。分割は中途半端で五つとも中核市の大きさであるにも関わらず権限は一般市未満。おまけに議会定数は町議会なみで社会的弱者の声を代弁する議員は締め出される。これできめ細やかに反映など信用できない。それだけでない、これがまかり通れば将来的に過疎県や過疎町村の議会不要論が起きかねない。三権分立の危機だ。
 ただ、高齢者や障害者など社会的弱者には冷飯になるリスクがあるが、維新は構成党員と同じ30代から50代までの子育て世代の意向は丁寧に聞くと思う。

● 効果額
維新・・2033年までに2600億の効果。
野党・・地下鉄民営化は都構想とは別なので除外。年1億円程度。
私見・・維新の目算は皮算用に見える。17年後の税収がどうなっているかも判らない。 とはいえ、日本で二番目の「都」あるいは「特別区」という経済効果は多少期待はできる。
 賭けをしたくない人は反対。

● 特別区の財源
維新・・府が特別区に必要な交付金を配分。特別区間の格差を是正。
野党・・府も赤字を抱えているので交付金の保証は無い。
私見・・これは反対側を支持。東京23区が一応運営できているのは東京都が日本で一番大金持ちだからだ。大阪の場合は、東京23区で発生している弊害がさらに深刻な形となって起こる事は覚悟しなければならない。

 もともと都構想には賛成だったのだが、維新の修正案には反対せざるを得ない。また公募校長のスキャンダルなど維新による改革で非常識な人材、無神経な人材が表沙汰になった。都構想が実現すると行政の混乱も覚悟しなければならない。
 橋下徹氏の言う通り、現行のままでもジワジワ事態は悪化する。良くなるとは思えないがジワジワ悪化なので主権者から見れば現状維持は当分続く。
 都構想が決まったら、初期段階で混乱が発生し、大火傷を覚悟しなければならない。 


 
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[ 2015/05/17 12:47 ] 日誌・・近頃の現象 | TB(0) | CM(0)

大阪長居公園にてオクトバーフェスト(ドイツビールの祭典)開催! 今月31日まで。 ビールは偉大な発酵食品だ[四十] 

長居公園でドイツビールの祭典 
オオサカオクトーバーフェスト」始まる


 2011年から昨年まで天王寺公園で開かれてきた人気のイベント。今年は天王寺公園が改修工事に入っているため、同所に会場を移した。
 会場には、「アルコブロイ」「エルディンガー」「ハッカープショール」「アルピルスバッハ」「ケーニッヒルードヴィッヒ」「レーベンブロイ」「ヴァルシュタイナー」「リーフマン」などのブースを設け、たる生ビールやソーセージ、ジャーマンポテトなどの料理を提供する。ステージでドイツ楽団の演奏も行われ、「プロースト(乾杯)」の掛け声で乾杯する様子が見られる。
 初日はオープニングセレモニーが開かれ、元サッカー選手で現在はセレッソ大阪スクールマスターの勝矢寿延さんも参加。大阪市交通局のキャラクター「にゃんばろう」と長居植物園の「しょくぽん」も登場した。

 開催時間は15時~21時(土曜・日曜は11時~)。入場料は200円、小学生以下は入場無料。今月31日まで。(みんなの経済新聞ネットワーク)


【雑感】昨日から恒例のオクトバーフェストがやってきた。昨年に引き続き十月祭なのに五月開催、会場だった天王寺公園の改修工事がまだ続いているのか今回は長居公園で催された。
 堺に住む私にとっては天王寺公園よりも長居公園の方が行きやすい。近いし駅の出口を出たら目の前が会場だ。

 今回は家計が苦しいのでパスするかジョッキ一杯で済ますつもりだったが、飲み友達の御援助で初日の開場から閉場までビールを楽しむ事ができた。
 当初は雨天が危惧されたが、平素の行いが良いのか閉場時刻まで雨は降らなかった。


 今回も日本初登場のビールがある。下記写真のハッカープショールは飲む機会はあまり無いので貴重な機会である。友人は早速下記写真のハッカープショールがオクトバーフェスト用に醸造したメルツェンビールを注文、私の1杯目は爽やかにピルスナーを注文した。

ハッカープショール・オクトバーフェスト・メルツェンとラーデヘルガーピルス
左がラーデベルガーピルスナー、
右がハッカープショールのメルツェン。

 ドイツのピルスナーを飲んで思ったのだが、サントリーのプレミアムモルツやヱビスの限定醸造は味の点に限ってはドイツと肩を並べていると思う。それでもまだ日本のプレミアムビールが劣るのは芳香だろう。地ビールでも思うのだが、味は決して引けを取らないのに、芳香の華やかさではまだまだ足下に及ばないと感じる。

 今年もイベントの司会進行は3人のディアンドルを着た美女たち。(バイエルン地方の独特のサスペンダーを付けた男性もいたらしいが記憶に無い)その筆頭格のケイコ嬢は相変わらず元気だ。カメラを向けるとポーズをとってくれた。

ディランドルのケイコ。

 それにしても、5月末日までイベントは続く。私はこのオクトバーフェストを第1回目から毎年顔を出しているが、ケイコ嬢たちはいつもテンションが高くて元気だ。例年は残暑厳しい9月に開催、今年は紫外線が強い初夏の陽気、体力がいる。
 いま書斎のパソコンの前で理性的に考えれば、イベントを盛り上げるМCは重労働だな、と思う。例えば水商売のホステスは客の前に座って酒を飲んだりお喋りしたりする程度だが、こちらのМCはいつも楽し気に踊ったりする。しかし逆に運動するからホステスよりは健康かもしれない。
 などと書斎では考え込んでしまうが、イベント会場ではひたすら飲むことしか頭に無い。

ハッカープショール・ヘフェヴァイス。

 やはり、バイエルン地方の民族衣装ディアンドルを着た美女を前にしたら、バイエルン特有のビールを飲まねばなるまい。ハッカープショールは本場バイエルンの州都ミュンヘンの醸造メーカーで、本家オクトバーフェストで出品を許されている。そのバイツェンビールは小麦を使用した独特の香りを持つビールで、銘柄に酵母(Hefe)を入れていることから判るように、酵母を感じるビールだ。日本のプレミアムビールでも酵母を感じるのはなかなか無い。
 これは大阪初登場のビールなので、来訪される方は飲むべし。

 その後、友人の経済援助によってビールを飲みまくったのだが、何を飲んだのか覚えていない。明確に味と香りを覚えているのは上記の2銘柄である。特製メルツェンを飲もうと思ったのだが、写真の記録を見る限り飲んでいない。

踊る子供たち。

 このイベントは非常に和気あいあいとしたもので、子供連れの参加者も多く、ディアンドルのМCに促されて子供たちも踊る。単にビールのお祭りというだけではなく、古き良き地域のお祭りの体も大事にしている。
 この日は初日という事もあって、アトラクションも頻繁に行われていたような気がする。お馴染みのドイツの楽団エングルメナーの演奏曲目も例年よ多い気がする。
 因みにこの上記写真はディアンドルの美女が子供たちを引率するかのように踊っている場面。データを見ると午後7時過ぎ。まだそんなに暗くなっていないはずだが、手振れがひどい。

オクトバーフェスト閉場間際の写真。

 これが閉場直前の写真。写真データを見ると午後8時半をまわっている。何を撮ったのか判らない。なにやら記念写真のようだが。初日は平日のなので午後3時から午後9時までだから、もうすぐ閉場の雰囲気か。
 気が付けば自宅に戻っていた。おそらく、その当日はきちんと記憶があるはずなのだが、一晩寝るとアルコールが回りだした頃合いからの記憶が消去されてるようだ。
 本場のオクトバーフェストに行ってみたいが、現地では500CCのビアジョッキなんか使わない、1リットル2リットルの世界だからちょっとしんどいかな。20代の頃に行くべきだった。ドイツに留学している姪っ子が羨ましい。


 
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ヴィクトリノックス・ナイフ 晴雨堂のモノクラブ[六] 

ソルジャーとスパルタン

ビクトリノックス
左の赤いナイフがスパルタン、右のシルバーが 
ソルジャー(スイス軍アーミーナイフ)である。

【雑感】私が本格的にチャリンコ旅行に出かけるようになった時、シルベスター・スタローン氏の「ランボー」がヒットしていて、彼の愛用のアーミーナイフが大流行だった。鉈のようにごつくてナイフの峰の部分がノコギリ、柄の中にはファーストエイドキットや釣り糸、方位磁石などが装備された万能ナイフだ。

 しかし私はそんなカッコいいナイフには興味が無かった。持っても使う機会が限られる。合理的かつ実用的に選択した結果、上記写真のヴィクトリノックスに辿り着いた。
 ヴィクトリノックスには人気№1との評判高いスイスチャンプがある。20徳くらいのツールがあって、上記写真のナイフより遥かに重量感と厚みがある。しかし20徳もツールがあってもおそらく大部分は使わないツールだろうし、登山用品店で手に持って使い勝手を確認したらどうもバランスが悪い。
 私にとってグリップ感が良いナイフはないか試してみた結果、ソルジャーやスパルタンなどの7徳ぐらいが適当となった。

 最初に購入したのはシルバー色のソルジャーである。スイス軍に卸しているアーミーナイフだ。ナイフ大小・マイナスドライバー大小・缶切りと栓抜きが装備された6徳。シンプルなデザインにワンポイントの赤いスイスの国章。仄かな金属臭がアーミーナイフらしい。写真では小指の付け根に乗っかっているナイフの右端に正方形のマス目が浮き出ているが、この部分は兵士に支給される段で連隊番号などが刻印されるようである。

 このソルジャーはけっこう重宝して30年くらい使い込んでいるが、程なくして左側の赤いスパルタンを購入した。ツールはほぼ同じだが、ソルジャーの6徳に加えてキリとコルク栓抜きが加わっている。
 というのも、けっこう葡萄酒を飲む機会があって、コルク栓を抜くのに難儀したからだ。大概は少し勿体ないが、口の部分を割ってガラス片を流しだしてから飲むという率の悪い事をする羽目になった。だからコルク栓抜きが付いているナイフを買う必要を感じたのだ。

 しばらくこの2本を交互に使っていたが、所帯を持った時に赤のスパルタンの方を連れ合いに譲渡した。それ以来、台所のシンクの引き出しに箸やスプーンと一緒に置いてある。
 代わりに私は下記写真のピクニッカーを購入した。

ピクニッカー。

 スパルタンより一回り大きなナイフで、ツールは同じ8徳である。(厳密には9徳。毛抜きが内蔵されている)たまにキャンプなとに出かけるときは、このナイフを持っていくようにしている。
 因みに、冒頭写真のスパルタンでは長年の使用でロゴマークが殆ど消えてしまっているが、まだ購入して10年程度のピクニッカーではハッキリとロゴが写っている。スイスの国章に似ているがこちらはヴィクトリノックス社のロゴ。アーミーナイフにあるスイスの主権章は彫られていない。




 
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ジッポーライター 晴雨堂のモノクラブ[五] 

アウトドアの必需品 ジッポーライター

ジッポライター。

【雑感】喫煙習慣の無いミカエルが何故ジッポー?と思うだろう。しかしこのライターはアウトドアの必需品である。

 堅牢性があり構造が単純で扱い易く、世界的に普及しているライターなのでパーツの入手も容易、とりわけオイルライターなので着火は安定していて多少の風雨でも消えない。アウトドアのためのライターといっても過言ではない。
 チャリンコ旅行を始めた初期の頃は百円ライターを使用していた。日本ではコンビニで簡単に手に入るし使い捨てだったからだ。しかし、飯炊きのためガソリンコンロに着火する時、無風の天候であればあまり問題ないが、少し風が出ているとしばしば消えて難儀する。おまけに転倒やうっかり踏みつけで壊してしまう事もあった。

ジッポー底部。
上記写真ではやや暗くて判りづらいが、ジッポーのロゴと
左右に製造年を表す刻印がある。左側にローマ字の「A」、
右側にローマ数字の「Ⅷ」が打たれている。これは1992年
1月製という意味だ。

 その点、ジッポであれば踏みつけても問題ない。百円ライターであれば火をつけたままにしようと思えばフリント部の下にあるガス弁を常に指で押さえたままにしなければならないが、ジッポーだと一度火を付けると蓋を閉めるまで付いたままなので暗闇ではちょっとした行燈代わりにもなる。
 また日本国内であれば、ジッポーのフリント(着火装置)やオイルはコンビニで手に入るので手軽さは百円ライターと変わらない。

 前述したように私は煙草を吸う習慣が無い。ジッポーは正味アウトドアのためだけに使っている。なのでビンテージ物やゴテゴテと浮彫や印刷を施したジッポーには全く興味が無い。
 記事冒頭写真にあるようにスタンダードなジッポーを愛用している。これはボディーが鏡面仕上げになっているので、キャンプ地で髭を剃るときなどはこのライターを手鏡代わりにする。




 
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方位磁針付温度計 晴雨堂のモノクラブ[四] 

方位磁石付温度計

方位磁石付温度計

【雑感】特に必需品という訳ではないのだが、あれば便利という程度のものである。

 ふだん、あまり温度は気にしない。使うとすれば、「今日は暑い。何℃かな?」「今日は寒い、何℃かな?」「お風呂の温度はどれくらいかな」といった場面くらいで時計のように常に見ている訳ではない。通常は自宅にいる限り殆ど使い機会は無い。
 ところが、自宅を見渡すと温度計が各部屋にある。風呂場には湯温を測る温度計と風呂場の気温を測る温度計の二つが設置されている。寝室にもアナログの温度計とデジタル時計に内蔵されているデジタル温度計の二つがある。そしてブログ記事のアップを行っている私の書斎にもアナログの温度計がある。

 時計ほどではないにしても温度計だらけになったのか、熱中症対策である。特に幼児を抱えている状況では笑い事ではない。幼児はちょっと暑いと脱水になるし、ちょっと寒いと風邪をひく。
 私は少々のことでは体調を悪くはしないが、私を基準にしてしまうと家族が病気になってしまう。暑いとか寒いは主観でしかない。また自分自身の体調の加減によってもその主観は変化する。客観的なデータを目安にしなければならない。


 さて、上記写真で紹介した方位磁針付温度計、これは大阪梅田にある登山用品店で購入したものである。値段は300円程度か。登山用品なので登山に使うものだ。もっぱらザックの金具やズボンのベルトなどに取り付ける携帯用器具である。
 登山でも、あれば便利程度のものなのだが、サバイバルや災害避難時ではけっこう出番があるかもしれない。救援者に連絡がつながった時、気温は状況を知らせるべき重要なデータになる。
 こんな小さい方位磁石なんか必要ないやないか、と思う人もいるだろうが、正規の方位磁石が紛失したり破損した場合に代用が直ちにできるからだ。

 荷物は少ないに限るが、重要なものは代用品も用意しておきたい。例えば懐中電灯の代わりにヘッドランプやランプ付き防災ラジオにポケットに入るペンライトといった具合にだ。
 チャリ旅行の時は自転車修理工具の他にヴィクトリノックスのスイス軍アーミーナイフやキャンパーを持っていく。かさばらない程度に代用品を装備しておくのも必要である。


 
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カルト化する護憲。しかし政権の「詰問機関」を果たせる程度には回復してほしい。 近頃の現象[一一〇四] 

たそがれる護憲 
社民弱体化で失速【戦後70年】


 国会で護憲勢力の衰退が著しい。かつて護憲派の代表格として一時代を築いた旧社会党が分裂、その中核を継承した社民党が弱体化し、じり貧傾向から抜け出せないことが大きな要因だ。戦争放棄をうたう憲法9条の改正を目指す自民党を筆頭に、改憲志向の政党が国会で勢力を増す一方で、護憲派の出番は見えてこない。(時事通信)

【雑感】護憲派の衰退に喜ぶ者も多いとは思うが、私は滅んでほしくはない。どんな事象にもバランスというものがある。
 一つの勢力が突出して世界を牛耳るようなことがあると、過去の歴史が物語るように必ず内部腐敗をきたして滅ぶ。批判勢力が無いと自浄能力が衰えるからだ。それは旧ソ連や中国や北朝鮮を見れば明々白々である。
 だから護憲勢力は時の政権に詰問できるくらいの勢力には回復してほしいと思っている。今の状態では、詰問しても自民にとっては小五月蠅い蚊の羽音ていどにしかならない。

 時事通信の記事は殆ど触れていないが、護憲派衰亡の原因は護憲派が持つ性格にある。これは自民党に無い性格の特徴だ。逆に自民がしぶとく勢力を維持して政権を牛耳り続ける特色は今の護憲勢力には無い。

 当ブログでしばしば言及してきたのだが、自民党というのはある種の多様性社会でもある。元ヤクザを公言する浜田幸一氏がいるかと思えば、加藤紘一氏のように社会党の主張に近い左向きの者もいる。自民党は良くも悪くも「社会主義」だとか「資本主義」といった形式のイデオロギーに縛られていない。
 ところが社民党や共産党という団体は良くも悪くも「社会主義」と「護憲」に縛られている。したがって、個人的にはおかしいと思っても、党や勢力が信仰する主義主張や歴史観から外れたことは口が裂けても言えないのである。
(余談1)

 左翼や護憲勢力内で言える言論と表現の自由は、体制批判と天皇制批判ぐらいで、それ以外には様々な「ハラスメント」のレッテルを貼られて言えない。
 社会的少数者を尊ぶあまり、マジョリティを否定する。一部フェミニストが専業主婦を批難したり出産しない権利を主張し、最初に言ってたはずの多様性社会という初期設定を忘れるのが典型例だ。
 かつて左翼系のジャーナリスト本多勝一氏がオリンピック利権を批判する記事を書いたときに「長野県はオリンピックで気が狂ったのか」と見出しを付けたために障害者解放勢力から批難の集中砲火を受けた。(余談2)

 そういった少数者勢力を抱え込む護憲派は権力と戦う前に自勢力の友軍から攻撃を受けて体力を消耗してしまうリスクがある。私は思った。自民党の方が多様性社会で自由なのではないか、と。護憲派のほうが制約が多過ぎて身動き取れなくなっているのではないか。

 過ぎたるは及ばざるがごとし、という言葉がある。人権意識の向上は良い事なのだが、エスカレートするとお互いを批難し合い動きを止めてしまう。
 元禄時代の生類憐みの令も当初は現代の社会福祉や動物愛護に近い先進的な政策だったのが、エスカレートして「人間よりも犬が偉い」「蚊を叩いただけで流罪」といった常軌を逸する形になってしまった。これは現代でも発生している。

 自民党をはじめとする体制権力は中国台頭・北朝鮮の核と拉致事件・韓国の躍進、それら国々の短兵急とも思える反日運動を利用して、日本の「再軍備」と改憲寸前へ大きく前進した。
 一方護憲派は福島原発のメルトダウン事件に派遣切りをはじめとする格差社会など、躍進に利用できる要素はあるのに活かせていない。

 大昔から護憲派は大同団結が下手糞だと言われている。今一度、目的と戦術和を確認するべきではないのか。そしてマイノリティ諸勢力も、目先の不愉快に食いつく前に三手四手先の戦術を考えるべきではないのか。「マイノリティと敵対する勢力」は差別用語を逆手にとって「はだしのゲン」を公共図書館から排除する行動を展開しているのだ。この事を重く見るべきである。
 目先の怒りを決死の忍耐で握り潰し、憲法を守る運動に力を集中する時が来たのではないか。といった話は私が20代の頃から聞いているので、もう手遅れかもしれないが。だが目先の怒りに力を注ぐ時間の余裕は無い事は自覚しなければならない。

(余談1)村山富市総理が自衛隊を合憲とした時、多くの護憲派市民が「世紀の裏切り」だと雪崩をうって支持を止めていった。
 ある社民党系の集会で自衛隊の件を突っ込んだら、古参の党員から真顔で怒鳴られた。「何を理想論いってるんや。現実的にいって自衛隊を無くすのは無理や。よう考えろ」
 私は大笑いするのを必死になって抑えた。当時の私はまだ30になったばかりの若造だったから、二回りほど歳上の古参はあんな言い方になったのだろう。もし当時の私が思春期の少年であれば「その理想論を今まで唱えていたのは貴様らやろ!」と怒鳴り返していたかもしれないが、この時は可笑しくて仕方がなかった。意外にも彼ら彼女らは自分たちが今まで世間に向かって唱えていた事は本音では非常識と自覚していたからである。

 他にも北朝鮮が極めて悲惨な状態になっているらしい事、社会主義とは名ばかりで実は男尊女卑の封建的社会であることなど、けっこう世間と同じ「認識」を持っている人間は少なくなかった。しかしそれを公言すると、北を支持する在日コリアン勢力を敵に回すことになり、さらに社会的少数者勢力やそれを支援する市民勢力から発言を誤認されて差別者のレッテルを貼られる恐れがある。だから背面に敵を作りたくないゆえに黙っているのだ。

(余談2)障害者勢力の目には「長野県はオリンピックで精神障害者になったのか」に見えてしまうらしい。
 他にも「こども」を「子供」と書いてはいけないとか。女性に「美人」といってはいけないとか。北朝鮮の政策に疑問を表明しただけで差別者のレッテルを貼ってきたりする。


 
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[ 2015/05/13 23:31 ] 日誌・・近頃の現象 | TB(0) | CM(2)

浅田真央選手、現役続行? フィギュアスケート[一〇四] 

真央が練習再開、
現役続行視野に18日会見へ


 フィギュアスケート女子で14―15年シーズンを休養した浅田真央(24)が、現役続行を視野に練習を再開したことが12日、分かった。14年2月のソチ五輪後、現役続行か引退か「ハーフハーフ」と表現していたが、今月に入って休養前まで師事した佐藤信夫、久美子両コーチに再び指導を依頼し、練習を重ねながら競技会復帰の可能性を模索する。18日に都内で行われる浅田が主役のアイスショーの開催発表会見で、正式に去就を表明する予定だ。(スポニチアネックス)

浅田真央
浅田真央選手。Wikipediaから参照。

【雑感】まだ判らんぞ。現役続行であるかのようにフェイントかけて、実は選手引退、プロへ転向かもしれない。

 現役引退の潮時は今しかない。続行してしまうと、平昌五輪まで続けざるを得なくなる。まだ金メダルは未登頂だ。


 
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俺は橋下徹氏の主張も都構想反対派の主張も信用できなくなった。(後編) 近頃の現象[一一〇三]  

大阪都構想」はこれだけ危険  
学者105人が提言
なぜ時間かけて議論しない?
日程ありきは反民主主義


 大阪市を廃止して五つの特別区に分割する、いわゆる「大阪都構想」をめぐる住民投票が今月17日に迫っている。賛成が一票でも上回れば、投票率に関係なく政令指定都市・大阪市が消滅することになる。医者が治療法のリスクを患者に説明するように、「大阪市解体」のリスクを住民に説明したい、そう考える学者たちによる説明会が5日大阪市内で開かれた。その報告の最終回。大阪維新の会による強引な「都構想」の進め方は民主主義に反するという指摘が相次いだ。(新聞うずみ火)

【雑感】前編で橋下氏の危うさを指摘した。後編では反対派のいい加減さを指摘する。まことに呆れる。

 帝塚山学院大学教授の薬師院仁志氏は以下のように言ったらしい。

企業や国家、自治体、紙の上でどんな素晴らしい組織図を作っても構成員が内部対立しているのでは何も機能しない。『橋下政治』は同じ大阪市民の間に内部対立を持ち込んだ。以前の大阪は支持政党や思想信条の違いがどうであれ、もっと人情味にあふれた街だった。真の「One Osaka」は役所や行政の形ではなく、人々の心の中で実現すべきものだ

 「真の「One Osaka」は役所や行政の形ではなく、人々の心の中で実現すべきものだ」なんて止めてくれ。そんな感傷的なもので片付くならとっくに世界平和が樹立し国境の無い人類社会が実現してる。なんとまあ、説得力の無い反論だ。同じ言葉を安倍総理や学生たちが口にしたら、薬師院氏は納得するのか?
 性悪説をベースに三権分立や民主制度が構築されてきたのではないのか。制度構築と組織再編自体は必要なことである。橋下市長が言うように、大阪府知事が盟友の松井一郎氏だからこそ話がスムーズになっているのであって、これまで大阪府と大阪市は仲が悪く対立も多々あり、その弊害が二重行政だった。制度改革の必要性を考えるのは至極当然だ。

 関西学院大学教授の冨田宏治氏の言もおかしい。

問われているのは民主主義。議論、熟議することが大事で、多数決はその結果を確認するための最後の手段。議論をろくにしないで多数決をするというのは非常に乱暴だ

 橋下氏が大阪都構想をぶち上げてから何年経っていると思っているのか? 反対論者の怠慢だ。 既に5年が経過している。また大阪都構想のアイディア自体は既に1950年代の府議会で話し合われている。二重行政の問題も併せて半世紀以上も議論が続いてきた。永遠に議論し続けるつもりか?
 橋下氏の手法に問題はあるが、合法的に民主主義の手順を踏んで行っている以上、その批判はあまり説得力はない。時間稼ぎを図るのもいい加減にしないと信用失う。

 関西大学教授の鶴田廣巳氏の言。

 「いまやるべきは都市内分権。住民が都市の自治に参加できるようなガバナンスの仕組みをつくること。都市の解体によって大阪の再生は決して果たせない
 「これだけ注目されているのだから、本来は学会等で『大阪都構想」が取り上げられるべきだが、荒唐無稽過ぎて取り上げられない。そういうものだと理解してほしい

 堺市が政令市へ「昇格」する際に、反対運動を展開していた知人から耳にタコができるほど政令市の問題点を聞かされ続けた。
 「権限が都道府県なみになるがそれに見合う財源が無いため市債が激増する」とか、
 「大阪府の中に新たな堺県をつくるようなもので二重行政になる」とか、
 「大きくなったがために財政状況を行政も市民も把握できなくなる」とか、
 「人口が増えれば、合併よりもむしろ分割だ」などと。

 平成の大合併の時も学者先生方は知人と同様の批判を展開されていたようだが、鶴田氏はどんなご意見だったのかな? 大阪都構想が荒唐無稽であるとしても、都市内分権も自治体としての法人格を持たない限り空証文だ。

 立命館大学教授の平岡和久氏は

多くの場合、『二重行政』は問題になっていない。そもそも政令市を解体する理由にはならない」 

 嘘つけ! 道府県の中に県が存在する問題は私でさえも学生の頃から聞いている。百歩譲っても、他の政令市は道府県の「首府」としての役割があるが、大阪のように狭い府では「首府」というよりマトリョーシカ。大阪府の中に同程度の財政規模を誇る大阪府が存在するようなものだ。

 加えていえば、平成の大合併の時は革新系勢力はこぞって反対運動を展開した。社民党や共産党を始めとする勢力だ。その社民党出身で世田谷区の首長をやっている保坂展人氏が「世田谷区は政令市になりたい」だと?
 もちろん、保坂氏は世田谷区長候補の時点で社民党を離党しているし、以前から個人的に政令市大好きだったのかもしれない。
 しかし、政令市に問題が無いなどと、よく言うよ。

 その他、京大名誉教授の河田恵昭氏は防災対策の進捗に影響する点を指摘。関西学院教授の北山俊哉氏は各特別区で資金繰りが困難になる点を指摘。大阪大学大学院元助手喜多善史氏は環境対策の人材が各特別区に分散されて力が発揮できなくなる点を指摘。
 これらは分割の副作用として当然警戒しなければならない事例だろう。

 だが、私が指摘した議会潰しについては誰も言っていない。これはゆくゆく大問題になると思うのだが。

(余談1)平成25年の一般会計と特別会計を合わせた予算規模を並べると、
大阪府は4,291,410
大阪市は3,772,493
単位100万円

 数字だけを見れば大阪府と大阪市の経済力はほぼ同格である。


 
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[ 2015/05/12 18:24 ] 日誌・・近頃の現象 | TB(0) | CM(0)

俺は橋下徹氏の主張も都構想反対派の主張も信用できなくなった。(前編) 近頃の現象[一一〇二] 

菅長官、
都構想反対の府連活動「理解できない」


 菅官房長官は11日の記者会見で、「大阪都構想」について「二重行政を解消するのは当然のことだ」と述べ、都構想実現を目指す橋下徹大阪市長(維新の党最高顧問)を後押しした。
 菅氏は、大阪市が同じ政令指定都市の横浜市よりも人口が少なく、面積も狭いにもかかわらず、職員数などが上回っている点に言及し、「こうした問題をどのように解決していくか。都構想も一つだ」と語った。
 都構想に反対する自民党大阪府連は、共産党など野党と合同で街頭演説を行っている。菅氏は大阪府連の活動について「全く理解できない」と批判した。
 これに対し、自民党の谷垣幹事長は11日の記者会見で、「(府連は)維新ができて苦労が続いた。議員たちは今、必死の戦いをしている。大きなシンパシーを持っている」と述べ、府連の対応に理解を示した。(読売新聞)


【雑感】もともと橋下徹氏の大阪都構想自体には好意的イメージを持っていた。
 中高生の頃だったか、私はサイクリングが好きで、授業の休憩時間などは地図帳を眺めて旅の空想によく浸っていた。日本地図を見ていると、突出した都市が二つある。一つは東京23区であり、もう一つは大阪市26区(余談1)だ。
 市外局番が二桁なのは大阪市と東京23区の2か所しかない。他の政令市は三桁だ。それだけ個人や法人の電話加入者が全国の中でも突出して多い事を意味する。

 全国をサイクリングして思ったのだが、自治体区域内に家屋やビルがギッシリというのも大阪市と東京23区の2か所しかない。他の政令市は市街地だけでなく郊外の山林や田畑なども含めて無理やり百万人都市にしたような感じだ。そして都道府県の中でも面積は狭く大阪は46位、東京都は45位、つまり人口や経済の頭でっかち度は全国でも突出していて二重行政に陥りやすい。
 いっそのこと大阪市も東京と同じように府と合併して大阪都になったら面白いのに、と思った。

 10年ほど前だったか、革新系の知人が堺市が美原町との合併で政令市に「昇格」を阻止しようと反対運動に参加し、私にもあれこれ怪気炎あげて執拗に議論を吹っかけてきた。そのとき冗談半分に反論と意見をした。

 「ただ反対するだけか。現状維持でも問題解決せぇへんやん。発展性が感じられん。それより堺市は大阪市を道連れに大阪府と合併して大阪都になったらええやないか。東京23区のように議会と公選区長がいる特別区になったらお前らの目的も達成する。財界や右寄りの改革派らも飛びつく。キャッチフレーズは14番目の政令市になるより、大阪市を巻き込んで2番目の都になろう、や」

 知人は「ふざけるな!」一蹴して去った。
 その冗談半分に言った都構想をまさか橋下徹氏が大真面目に進め、今やあと一息という現実味を帯びた段階にしたのは非常に興味深い。

 しかし、私は現在の橋下氏の都構想には賛成できない。二重行政の解消とともに住民に密着したきめ細やかな行政が大きな目的に挙げていたはずだ。市町村合併に反対する地方行政の学者たちは、行政側も市民側も財政状況を掌握できるサイズは30万程度が限界と言う。それ以上になると行政側は把握しきれず無駄が多くなり、市民側もオンブス活動がやりにくくなる。
 維新も当初は30万前後を目安に10個程度の区割り(余談2)を考えていたようだが、特別区分割のコストを考慮して5つになってしまった。いずれも中核市の規模、中には政令市なみの規模もある。それでもって議会はいずれも20人前後。中核市の議員定数は普通40人前後、これでは組織と資金力のある与党議員ばかりとなってしまい、社会的少数者や社会的弱者の利害を代弁する議員はいなくなる。
 さらにこれらが前例になると、人口の少ない自治体の議会が存続の危機に陥る。市町村だけでなく、過疎県の県議会も削減の口実になりかねない。首長と議会とのパワーバランスが崩れ首長の暴走しやすくなってしまう。行政の暴走を止める三権分立が脅かされる。

 5つの行政区は取り敢えずの形で、後に再分割もあり得るかもしれないが、これは橋下氏自身も都構想反対派への反論で言っていたように、一度制度化されてしまうと安定定着してしまうのだ。決まってしまえば変えるのは容易ではない。橋下氏の剛腕でもってしても2010年の都構想ぶち上げから今日まで続いている。そもそも大阪都構想を言い出したのは橋下氏が初めてではない。1950年代から既に府議会で話し合われた事である。

(余談1)大阪は最も行政区が多い政令市である。当時は難波周辺が南区とされていて、キタと称される梅田などの北区と並ぶ繁華街ミナミの自負があったので、東区と合併して中央区になるときは反対運動があった。

 市町村合併などの都市再編の弊害の一つに地名問題がある。由緒ある名前が消えて風情のない地名に置き換わっていく。これは名称をめぐる地域対立を防ぐために、東西南北や中央といった当たり障りの無い名称を充てるのだが、伝統的な地名が消えてしまう事に変わりはない。
 神戸でもかつては葺合区と生田区があったが合区によって個性を感じられない中央区になってしまった。

 今回の大阪都構想でも、東西南北と湾岸に置き換わるので、住吉・住之江・阿倍野といった馴染みのある地名が自治体の表看板から消える。

(余談2)当初は堺市をはじめ周辺の自治体も含めて合併再編する案だった。大阪市は8つ程度に分割、全部で20程度の特別区を置く。私の妄想に近い案だった。


 
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[ 2015/05/12 11:44 ] 日誌・・近頃の現象 | TB(0) | CM(0)

グラドルの高齢化? 違うだろ、グラドルの延命だ。 近頃の現象[一一〇一] 

杉原杏璃が明かす 
グラドル“高齢化”の理由とは…


 現代日本は「グラビアアイドル高齢化社会」である。昨年「愛人にしたい女性No.1」としてブレークした橋本マナミ(30)を始め、磯山さやか(31)、川村ゆきえ(29)、原幹恵(27)、吉木りさ(27)…。毎日発売される雑誌の表紙をアラサー女性が彩っている。(デイリースポーツ)

【雑感】出版関係者はネット社会の誕生とともに雑誌の影響力が減退した事を直接の理由に挙げている。雑誌を買う人間が30代以上、20代以下はもはや雑誌を買わなくなったため、グラドルのユーザーも高齢化しているという。
 対して現役グラドル杉原杏璃氏はネットのおかげでグラドルが延命をはかれるようになった点を指摘した。以前であれば下積みのまま芽が出なかったり、ブレイクしても齢を重ねるにつれて注目されなくなるところ、ネットのおかげで自力プロデュースによる宣伝が可能になり、ファンを確保したり、人気再燃の機会を掴み取れる場合も出てきた。

 私も杉原氏に同感だ。問題は多いが、インターネットは一個人にメディアを与えた。例えばブログ、これは個人が発行編集する壁新聞のようなものだが、ギャラリーは理論上70億世界人民大衆である。誰もがネットに接続すれば閲覧の可能性が生じる。
 ネットが誕生する以前は、文章を公開する手段は雑誌や新聞などに頼った。しかし編集権を持つ人間によってふるいにかけられ、編集人が不可と判断した文章は没になる。個人出版や同人誌であれば掲載の可能性は高くなるが、部数は多くてもせいぜい数百どまり。影響力は殆どない。(余談1)

 ブログ以外にもYouTubeやTwitterなど、様々なサービスが生まれている。YouTubeはさしずめ個人が自前の放送局を持つようなものであり、Twitterはアクションの告示ビラ。
 ネット誕生以前であれば、公共の場に言論や映像を発表するに様々な制約があったが、ネットのおかげで気軽に個人が情報発信できる。

 芸能人の場合、以前であればプロダクションや芸能事務所の完全管理下に置かれていたのが、今や自力で売り込む事も可能となってきた。日本語を流暢に操る金髪美少女として名高いダコタ・ローズ氏が典型例だ。また、イギリスのベッキーのように芸能事務所を通さずYouTubeでブレイクする事も可能となった。

 私は再び年齢層は低下に転じるのではないかと思っている。いま30歳前後が主流であるかのように見られているのは、インターネットが普及するようになって20年余りが経過しているが、ブログ・Twitter・YouTubeのような簡便なネットアイテムが普及したのはまだ10年程度である。
 この10年の間に、グラドルがネットを新たな武器と認識し使いこなせるようになったのが20代後半以降という事なのだろう。

 それと、私もブログをやっていて思ったのだが、それなりの分量の記事をそれなりの頻度で書くというのは、けっこう体力がいる作業である。頭脳の中にいろんな引き出しを持っていないともたない。
 グラドルであれば、いくら綺麗なプロポーションであっても、そんな人が大勢集まってひしめき合う芸能界である訳だから、いろんな他社との差別化のため付加価値が必要となってくる。
 最初から付加価値があるグラドルはともかくとして、そうでない人が獲得して面白いキャラになっていく年齢が世間でも「大人の社会人」として認めてくれる30歳前後なのだろう。

 しかしこれからのグラドルは前述の杉原杏璃氏を戦訓に芸能界入りをするので、当初から付加価値を備えた10代20代が興隆してくる日は必ず訪れる。
 むしろグラドルという専門カテゴリーが無くなり、グラビアもやる美少女アイドルや美少女小説家などというのもあり得るかもしれない。
 連れ合いから「スケベ親父の妄想が始まった」と批難し始めたので、この辺で筆を置こう。

(余談1)漫画同人誌の場合は、売れっ子のアマチュアになると数千から一万になる。




 
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[ 2015/05/11 01:10 ] 日誌・・近頃の現象 | TB(0) | CM(0)

町興し村興しのヒント(1) 第6回 ふじいでら手づくり市に行ってきた。 晴雨堂の晴耕雨読な日常[百九十九] 

第6回 ふじいでら手づくり市

辛國神社。
広場やグラウンドで行われるフリーマーケットと違い 
新緑の境内は適度に木陰があって涼しい。

【雑感】天気が良かったので家族3人で藤井寺の「手づくり市」に行ってみた。
 藤井寺で行われた「手づくり市」は近鉄長野線藤井寺駅下車すぐの辛國神社や葛井寺をはじめ隣接する施設数か所で催されていた。

 辛國神社境内は上記写真の通り新緑で涼しげな木陰で快適だった。ブースには地元の商店や福祉作業所など100グループが出店、雑貨・焼菓子・珈琲・オリーブ油・地元産の米などが売られていた。
 連れ合いはブローチや手芸などを物色、私は主に3歳児の息子の面倒を受け持った。息子は歩くのがしんどくなるとすぐ抱っこを要求して座り込むので難儀だ。やはり子供は若いうちにつくるべきだ。齢を重ねてからだと体力的にしんどい。

飲食広場。
中学生風の女子がギターを弾き始めたかと思ったら 
歌いだした。歌声がやや緊張していたが、
プロっぽくないところが「手づくり市」らしい。

 神社の境内から徒歩1分強歩いたところにある駐輪場らしき広場では食品ブースがかたまっていた。焼き鳥・焼肉・手づくりソーセージ・コロッケ・石窯焼きピザなど。
 ただ、アスファルトで舗装された広場なので神社の境内のような木陰が無く、五月晴れの紫外線が容赦なく襲う。肌が弱い連れ合いは「大きなタープやテントぐらい、用意してくれたらエエのに」と憤懣を呟き始める。

シシカバブ。

 上記写真は神社境内のブースで買ったインド料理ベースのファーストフード。シシカバブにナンかチャパティみたいな生地で包んで焼いたもの。香辛料の芳香が素晴らしい。敢えて辛さは控えているので息子も食べるかなと思って買ったが、食べなかった。香辛料の効いた料理に偏見を持っている連れ合いは珍しく素直に「おいしい」と言った。

 食品ブース近くに藤井寺の地酒メーカー藤本雅一酒造醸があり、会場に隣接する倉庫のような建物を借りて参加していた。やはり酒を愛する者としては行かぬ訳にはいくまい。もともとこの「手づくり市」に行こうと言い出したのは連れ合いなので、説得して見学に行く。
 河内の酒といえば天野酒が有名だが藤井寺の酒はまだ飲んだことが無い。試飲できるという事なので飲んでみる。高知の人間は辛口好みなのでやはり大阪の酒は甘く感じてしまう旨を言ったらスタッフは原酒松花鶴なる銘柄を勧めてくれた。たしかにこれは美味い。
 応対されたスタッフはなんとビールサミットに参加されていたとのこと、なんだか久々に同志と出会った感覚になって酒談義を続けていたら、スタッフが「お子様が呼びに来てますよ」、いつの間にか息子が傍らに立ち、連れ合いが少し離れた場所でやや眉間にシワを寄らせながら笑っていた。
 5月24日に大阪地酒天満大酒会が大阪アメニティパーク 特設会場(天満橋1丁目 帝国ホテル大阪付近)で催されるらしい。大阪の地酒が一堂に会したイベントだ。高槻の國乃長は地ビールを製造しているので当日は生ビールを出品するそうだ。24日の再会を願って日本酒ブースをあとにした。

 こういったイベント、我が郷里でも催せたら。アンパンマンミュージアムがあるので、集客はできぬ事はないのだが。


 
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ポール・ワトソン君よ、七輪を囲んでイルカの焼肉でも食いながら環境保護や反戦について語り合おうではないか! 近頃の現象[一一〇〇] 

「称賛する」シー・シェパードのワトソン容疑者 
日本の世界水族館協会資格停止で


 和歌山県太地町で行われているイルカ漁をめぐり、世界動物園水族館協会(WAZA、スイス)が日本動物園水族館協会(JAZA)の会員資格を停止したことについて、反捕鯨団体シー・シェパード創設者のポール・ワトソン容疑者(国際指名手配)は9日までに「称賛する」との見解を発表した。さらに、イルカ漁は「恐ろしい殺戮(さつりく)だ」とした上で、WAZAが今後もJAZAに圧力を強めていくよう要請した。(産経新聞)

【雑感】私から見れば、牛・豚・鶏の屠殺も立派な殺戮だ。特に牛などは牧草地や飼料などで多くの森林資源を損失している。本気で環境問題に取り組むのであれば、海豚や鯨に関わるよりも酪農業に圧力を加えて全世界の人民に肉食を止めるよう強弁するほうが筋が通るのではないか?

 いいよな。海豚や鯨の漁に反対するだけでちょっとしたヒーローになれるのだから。仮に地球全体が放射能まみれになり、全世界で惨たらしい戦が繰り広げられ、多くの婦女子が蹂躙されても、ワトソン君は海豚漁や鯨漁をする漁民たちを苛めるだけで環境保護に貢献した気になれるんだから、いいよなぁ。


 
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[ 2015/05/09 23:20 ] 日誌・・近頃の現象 | TB(0) | CM(0)

宮崎駿、辺野古移設阻止支援に動く。 近ごろの現象[一〇九九] 

宮崎駿氏「辺野古基金」共同代表へ 
新基地阻止、内外に


 米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設阻止を目的に設立された「辺野古基金」の共同代表に映画監督の宮崎駿氏が就任する意向であることが7日、分かった。琉球新報にスタジオ・ジブリ側が明らかにした。宮崎監督は高い功績を残した世界の映画人に贈られる米アカデミー名誉賞を受賞するなど、アニメ映画の監督として世界的に高い評価を受けている。新基地建設の阻止を掲げる県政を支えるため、島ぐるみ会議など運動側は辺野古移設反対の県民の民意を今後、内外に広くアピールし、訴えを強める考えで、宮崎氏の共同代表就任は今後、大きな影響を与えることになる。(琉球新報)

【雑感】宮崎駿氏のこれまでの言動からいえば、至極当然の行動ではないか。長編アニメ制作の一線からは退いている事だし、他の事へ力を割きやすい。
 逆に宮崎氏が「移設賛成」「安倍総理支持」「自民党の憲法改正案推進だ」なんて言ったら腰抜かすほど驚いてしまうだろう。

 移設反対派にとっては強力な援軍だ。なにしろ、菅原文太氏や沢田研二氏といった芸能人のレベルではない、彼らは日本国内に限って有名人だが、宮崎駿氏になると世界的名声がある。発信力として強力だ。
 ただ、問題は仮に阻止できたとして、その後の事はどうなるのだろうか? そこまで考えているのだろうか? ある革新系の知人に言わせると「その後の事は国が考えるべきだ」と言ったがそれもおかしい。

 国家の主権を持っているのは誰か、それは憲法一条にあるように我々国民である。政治家と一介の国民とは立場も目線も情報量も異なるゆえ、一介の国民にはその後を考える事は無理かもしれないが、最初から後の事を放り出すのなら、目先のことしか考えないと宣言しているも同じであり、そんな人間に選挙で議員や政権を選ぶなんて無理ではないか。引いては主権放棄宣言と同じだ。

 日本国内の米軍基地の大半は沖縄に集中している。沖縄に於ける米兵の狼藉はヨーロッパ駐屯の米軍に比べて多発しているとの話も聞いたことがある。そもそも移設話は米兵の狼藉が直接の発端になっている。だから沖縄から米軍は出て行けという心情は致し方ない。

 その一方で、中国が南シナ海や東シナ海で軍事的行動を活性化させてきているのも事実である。フィリピンから米軍が撤退した時、革新系の知人たちは小躍りして次は沖縄だと怪気炎をあげていたが、果たしてそれは良い事なのだろうかと疑念を持った。米軍が抜けたら、中国がいよいよ南シナ海の領海権を積極的に主張しだすのではないかと。
 残念ながらその疑念は現実化した。

 じゃあどうすれば良いのか。選択肢は多くはない。

1 辺野古へ移設する。
2 移設を諦め現状のまま。
3 一部を本土へ移す。場所は採算の悪い地方空港をベースにする。
4 在日米軍に国へ帰ってもらう。
5 在日米軍は日本以外の他所へ行ってもらう。例えばグアムとか。


 移設反対派にとって最も理想的な選択肢は4である。しかしそれはありえない。実現するには自民党政権を倒すだけでは無理というのは前の鳩山政権で明らかだ。しかも現在の安倍政権は余程の事がない限り倒れない。
 5は結局のところ嫌なことを他所の国へ押し付ける事になってしまい、道義的には完全に地域エゴになってしまう。
 1と2は反対派にとって最悪のシナリオ。
 残りは3しかない。但し3を実現させるには鳩山政権でも明らかなように、沖縄に対して強いた以上の理不尽な強権をふるって県外に基地移設を強行しなければならない。誰も引き受けを表明する自治体はいないからだ。唯一、橋下徹氏が大阪府知事時代に受け入れ検討を表明したのみ、それすらも口のねが乾かぬうちに撤回した。
 それこそ有無を言わさず基地を県外に移設し、反対者はことごとく逮捕拘禁、徹底弾圧。

 現在、法的に決定しているのは辺野古移設だ。それを曲げるのであるから、民主的手続きによる変更は絶望である。平和的にという「制約下」で辺野古移設阻止と尚且つ普天間基地廃止を実現させる手段が思いつかないし想像できない。


 
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[ 2015/05/08 23:02 ] 日誌・・近頃の現象 | TB(0) | CM(2)

第1964回「 GWはどう過ごしましたか?  」 

こんにちは!FC2ブログトラックバックテーマ担当の森です今日のテーマは「 GWはどう過ごしましたか? 」です。みなさんGWもいよいよ最終日…楽しい時間はあっという間に過ぎて行きますね私のGWはというと…実家の大掃除で消えていきました…普段掃除できないところをやりだしたら止まらなくなってしまいつい…やり過ぎてしまいましたみなさんはGWをどのように過ごされましたかぜひトラックバックで教えてください!た...
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【雑感】GW中はもっぱらゴミ屋敷と化した書斎の片づけを行っていた。

 物が溢れて床が見えない状態になってから数年、掃除機をかける事も出来ず、連れ合いからはハウスダストとウイルスとダニと紙魚の発生源と断定され、呼吸器系が弱い3歳の息子にとって極めて有害であると再三警告を受けてきた。私自身も常々気にかけてはいたのだが、残業や休日出勤が多くて手付かずのまま過ぎた。
 最近ようやく暇になったので書斎の5S3定(余談1)に着手する事になった。

 物を動かすだけで埃が大量に舞うので防塵マスクを着用しての作業、3S(整理整頓清掃)中は息子の立ち入りを禁止する。1コーナー片づける都度、掃除機で埃を除去する。途中、何度も掃除機の作動音が変調するので、その度に中を開けてダスト廃棄とフィルター清掃をする。
 とにかく書類が多い。1年以上閲覧する事が無かったと思われる領収書や会社関係の書類は全て処分。足を洗って10年近く経つ市民運動関係の書類も迷わず処分。紙魚を見つければ直ちに殺戮。スペースを取るDVDのブラケースは中身と表紙を抜き取って処分。というのは先日の記事でも書いた。
 作業中、しばしば癇癪おこして全部まとめて放り棄てたくなるが、中には重要な契約書や手引書の類が混じっている事があったので慎重に時間をかけて選別をしなければならない。

 GW中はいよいよパソコンラックの裏の3Sである。書類やプラケースなど大量に棄てたおかげで、ラックを30センチほど移動させることができた。裏に回って埃溜めの元凶でもあるケーブルの整理に着手する。チェックすると出るわ出るわ、使わなくなったケーブルやUSBハブ。

廃棄予定のケーブル類

 それにしても、パソコン関係のケーブルに使われるカバーになぜ古くなるとベタベタする素材を使うのだろうか? 

(余談1)5S3定」とは主に製造業で使われる用語であり、整理・整頓・清掃・清潔・躾の頭文字Sをとって5S、定位・定品・定量(定められた位置に、定められた品を、定められた量だけ)を略して3定。製造業で当たり前の姿勢である。


 
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橋下徹氏、背水の陣で維新だけでなく改革望む市民にも心理策か? 近頃の現象[一〇九八] 

大阪都構想> 
橋下市長「住民投票、1回限りだ」


 大阪市の橋下徹市長は7日、「大阪都構想」の賛否を問う住民投票について、「何度もやるものじゃない。1回限りだ」と述べ、賛成多数とならなかった場合は都構想の実現を諦める考えを明らかにした。市役所で記者団の質問に答えた。(毎日新聞)

【雑感】仮に、敗軍の将となったら橋下氏は本気で引退する気だったとしても、周囲が放っておかないだろう。右翼改革派の「論客」をむざむざ下野を許すまい。話半分に聞くべきだ。

 今回の引退発言は、全維新の運動員にカツを入れるだけではあるまい。橋下氏にシンパシーを感じている市民、とにかく何か変化を求めている市民の中には、いざ都構想(大阪市分割廃止)を目前にして迷い始めている者も少なくない。躊躇する潜在的賛同者の背中に飛び蹴りを喰らわす言葉の格闘術だ。

 もし、大阪市分割が実現したら、次の標的は堺市だろう。政令市による二重行政を解消するのが第一の目的なのだから、堺市も分割しなければならない自治体であるはずだ。堺市も維新が第一党となっている。私が住んでいる南区での市議選結果は一位と二位を維新候補が獲った。着実に維新の票田は拡がっている。


 
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[ 2015/05/08 00:56 ] 日誌・・近頃の現象 | TB(0) | CM(0)
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