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ミカエル晴雨堂の晴耕雨読な映画処方箋

晴雨堂ミカエルの飄々とした晴耕雨読な映画処方箋。 体調に見合った薬膳料理があるように、 料理に合う葡萄酒があるように、日常の節目に合った映画があります。映画の話題をきっかけに多彩な生活になれば幸いです。詳しいレビューは「続きを読む」をクリックしてください。

自閉症の人、方言話さない傾向? 自閉症だから方言を話さないというより、方言が母語でないのが原因と私は思う。近頃の現象[一一五四]

自閉症の人、方言話さない傾向 
弘前大教授らが調査


 自閉症スペクトラム(ASD)の人は方言を話さない――。教育・医療現場のこんな「印象」が国内各地で共通することが、弘前大教育学部の松本敏治教授(特別支援教育)らの調査でわかった。方言には相手との距離感を表現する側面があり、社会性の発達障害であるASDには習得が難しいのではないかと松本教授らは考察。研究結果は療育支援などに役立つ可能性があるとしている。(朝日新聞デジタル)

【雑感】自閉症に罹患した経験は無いが、似たような憶えのある人は意外に多いのではないか。

 たとえば引っ越しや転校なので新しい土地に移った時、言葉はどこの言語を話すか? 地の言葉が抑制されて標準語傾向になるのではないか。
 私の幼馴染は中学生の時に大阪から東京へ引っ越した。転校先の級友から「大阪弁で話せよ」と言われたが出なかったという。同じような経験は私も何度かある。高知から和歌山に越したとき、和歌山から大阪に越したとき、地の言葉を無意識に抑えて標準語になる。
 チャリンコ旅行をしていた時、野営場所に警官がやってきて職務質問された。そのとき警官が言った言葉は今も覚えている。「大阪ですか。でも言葉に関西訛りが全くありませんね」
 警官の言うとおりだったら、私は完璧な標準語を話していた事になる。

 それと東京へ越した幼馴染と私との共通点は、父親の仕事の関係で転校が多かった事があげられる。誤解を恐れずに言えば、幼馴染も私も経済的に「中流」で親族身内に大卒者が多い家庭に育った。
 これはけっこう大きいと思う。裕福ではなくとも子供の教育にこだわる。正しい礼儀作法や正しい標準日本語を覚えさせようとする。言葉を覚え始める2歳から3歳の時期に習得した言語、たぶん幼馴染も私も方言ではなかった可能性がある。転校の多さによって方言が母語にならず第二言語化した。

 家族が標準語を話さず方言のみであれば、自閉症罹患者も方言で話すはずだ。標準語が確立されていない江戸時代以前であれば、日本人はみなお国言葉や階級の言葉しか話す機会は無く、仮に自閉症患者がいたとしても方言しか話さなかったはずではないか。
 我が郷里の英雄坂本龍馬は幼少のころは身体が弱く引きこもりがちで発達障害ではないかとの説もあるようだが、これが事実だとしてもおそらく龍馬は土佐弁しか話さないだろう。なぜなら標準語なんぞ存在しないからだ。

 いま息子が3歳だ。連れ合いも私も息子に話しかける時、何故か方言が引っ込んで標準語的な話し方になる。NHK教育の「おかあさんといっしょ」や「いないいないばあ」などのキッズテレビも使用言語は完全に標準語、たぶん通っている保育園の保母さんたちも大阪弁ではなく標準語的話し方で接しているだろう。
 つまり標準語が母語で、それと並行して周囲との関わり合いの中で方言も習得している状況ではないかと思っている。前述の幼馴染も私も基礎言語が標準語で、大阪弁は母語に限りなく近い第二言語だ。おまけに引っ越しを繰り返しているため、母語に限りなく近い第二言語が複数ある。私の場合はそれが高知弁であり新宮弁であり摂津弁であり泉州弁であったりする。
 新しい土地へ行って一種の緊張感ある孤立状態に置かれると、無意識に方言が引っ込んで標準語になる。


 松本敏治氏のようなプロの研究者ではないので私の説には証拠能力は無いが、体験談としてヒントにはなると思う。 


 
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晴雨堂風プルコギ丼 晴雨堂の晴耕雨読な食生活[百九十一]

晴雨堂風プルコギ丼

晴雨堂風プルコギ丼。

【雑感】昨日朝の日本テレビで放送された「MOCO'Sキッチン」でスタミナが付く丼物として「もこみち流 プルコギ丼 〜おんたまのせ〜」という料理を紹介していた。連れ合いが作れというので、作る事にした。

 但し、3歳児の息子も食べるので速水もこみち氏のレピシ通りでは作れない。もこみち流では糸唐辛子を大量に盛り付けるが、それは省かねばならない。白胡麻を使っていたがきらしていたので省略。韓国風なので苦椒醤を使っていたが、冷蔵庫の中を探しても無かったので成分が似ている豆板醤で代用。温玉を使っていたが卵の在庫が少ないのでこれも省略。

 それから、私は鶏肉派なので牛肉は普段食べない。連れ合いはレシピ通り牛肉を主張したが、私は鶏肉を譲らなかった。牛肉よりも鶏肉の方が身体に良いと私は信じているし、環境問題を考慮するなら温暖化促進に少なからず影響を与えている牛よりも鶏の方がマシだ。
 もこみち流では酒と砂糖を隠し味に入れたが、私は砂糖を料理に入れる主義ではないので味醂を用いた。ついでに味醂を御猪口3杯ほど飲む。美味い! さすが味醂はもともと高級日本酒、庶民も正月の御屠蘇で飲んでいた。ドイツの貴腐ワインと引けは取らん。

 以前、料理に失敗して連れ合いのお叱りをネチネチ受けたので、今回は日本テレビHPにある「MOCO'Sキッチン」のページで公開されているバックナンバーの動画で復習してから調理に臨む。
 ボールに胡麻油・醤油・味醂・おろし大蒜・おろし生姜・豆板醤でタレを作り、その上から鶏肉の切り落とし・椎茸の微塵切り・長葱の斜め切り・韮の1センチ切りを入れてよく混ぜ合わせ10分ほど冷蔵庫で馴染ませる。
 ご飯が炊けたのを待ってから、中華鍋に胡麻油を入れて冷蔵庫で馴染ませたネタを放り込み、もやしを加えて炒める。後は丼に盛った飯の上にかけてできあがり。それが上記写真である。唐辛子の輪切りがかかっているが、これは私用の丼。連れ合いや息子の茶碗には唐辛子は無い。ところが豆板醤からの微量の唐辛子片に連れ合いは苦情を言う。

 晴雨堂風にアレンジしてしまったが、基本はもこみち君のレシピを踏襲したので成功作の部類に入ると思う。味は良かった。しかし息子の食が進まず、連れ合いは私の辛口の味付けが原因だと決めつけて終始批難の表情だった。息子は韮や葱などの青いモノが嫌いなので、辛さが原因と決まった訳ではないのに私の責任で片付けようとする。辛口がベースのプルコギ丼を作れと言ったのは連れ合いなのに責任転嫁をするから口論になりかけた。


 
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「タイムスクープハンター」(3) 「サバイバル!戦火の女たち」 TVドラマ評[七十]

タイムスクープハンター 
サバイバル!戦火の女たち


伏射姿勢をとる御鶴。
畦に身を伏せて射撃する侍女の御鶴。TV画面撮影を参照。
射撃姿勢は中放ち(正座して撃つ姿勢)と伏せ撃ちを合わせたような感じだ。

【雑感】タイムスクープハンター」は要潤氏が扮する時空ジャーナリストが様々な時代へタイムスリップして当時の庶民に密着取材する物語。時代劇のようで時代劇ではないドラマである。
 というのも、時代考証は徹底してリアルである。歌舞伎由来のカツラは使用せず、自毛で結っているかのようなメイク、当時の風習を忠実に再現し当時の日本語を話す凝りようである。

 さて、こないだの29日未明に放送された取材先は1589年5月9日の上野国。豊臣勢が北条が支配する関東へ進軍した時代かと思ったが、秀吉が関白の権限で小田原征伐に乗り出したのは翌年の1590年なので、この場合は関東平定の野望に燃える北条氏が上野の小領主に攻め込んだ可能性がある。
 名も無き庶民が取材対象とするコンセプトだが今回は珍しく上流階級だ。落ちた城から脱出する若い女性3人、城主夫人とその侍女2人が主人公だ。私が好きな闘う女のドラマである。かなり萌えだ。

 今回のメイクも体臭が漂いそうなリアルさだ。通常の時代劇であれば綺麗な着物にサラサラの垂髪なのだが、ここでは若干汚れが目立ち始めた打掛に脂コテコテの垂髪。
 当時の上級侍の夫人は白粉で顔真っ白、お歯黒で歯は真っ黒、この城主夫人も汗で剥げかけた白粉にお歯黒が僅かに残っている白い歯、上品な打掛はところどころ煤や泥で汚れていて説得力がある。

 途中から護衛の武者が野武士の矢で倒れ、女3人だけで逃避行する。侍女たちは野武士の遺体から具足を剥ぎ取って着用し、野武士から奪った重い鉄砲で武装して逃げ続けるが、別の野盗グループに見つかって奥方を拉致されてしまう。
 ドラマ佳境の魅せ場が、奥方を救うべく鉄砲で武装した足軽姿の侍女が泥だらけになりながら銃撃戦を展開する光景である。可憐な美少女系侍女が田圃の畔に身を伏せながら鉄砲を撃つ姿が素敵だ。
 野盗側はけっこう頻繁に銃撃してくる。熟練者が早合(余談1)を使えば毎分3発程度は放てるので、ドラマでの描写は誇張ではない。美少女系侍女は伏せているので鉄砲を立てる事が出来ず、装填にもたもたしている様は迫力があった。

次弾を装填する御鶴。
次弾を装填する侍女の御鶴。TV画面撮影を参照。
伏せながらカルカ(付属の棒)で弾丸と火薬を突き固めているのでやりにくそう。
泥で汚れた白い膝が赤くなっているのが萌え・・もといリアル。
「時代劇」のズラは不自然なボリュームがあるが、御鶴役の頭は脂でペッタンコ、
体臭が漂ってきそうで臨場感がある。

 最後、片桐はいり似の骨太系の侍女が弓矢で野盗を狙撃、奥方を救い出し、手負いの野盗が刀を抜いて迫ってくるところを美少女系侍女が鉄砲で射殺。
 途中から野盗側は鉄砲を撃たなくなったのは、おそらく弾が無くなったか、撃ちすぎて銃身内にゴミがたまって射撃不能になった可能性がある。ドラマでは何の解説も無かったが、あり得る事で御都合主義の展開ではない。

 闘う女性は美しい。赤系の鮮やかな柄の小袖の上から足軽の具足をつけ大小の刀を差した姿で、泥の田圃の畦に身を伏せて近現代の歩兵のように銃撃戦を行う姿に新鮮味を感じる。

 少し不満なのは、まず台詞である。400年も昔の北関東なので、日本語も今とは多少違うはずなのだが、現代日本語といってもいい台詞だった。
 それから何度か「美少女系」という言い方をしてきたが、それは私のスケベ心からの描写という意味だけではなく(否定はしないが)顔つきが現代的というのが気になった。もう少しクラシックな和風の女優をあてる事ができなかったのか。ノーメイクスの上埜すみれ氏あたりが美しいと思うが。

(余談1)あらかじめ弾と火薬をセットにしたもの、現代の弾丸と薬莢の元になる。1580年代頃には広く実用化された技術で、紙や竹で作った小さな筒に弾丸と火薬を詰めた。


 
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福岡の沖ノ島が選ばれたのは至極当然、堺市は頭を冷やすべきだが冷やす様子が無いな。 近頃の現象[一一五三]

沖ノ島、女人禁制・裸でみそぎ 
今も本気で守られている「しきたり」 
世界文化遺産の国内候補に


 7月28日、福岡県宗像市の沖ノ島が世界文化遺産登録の国内候補に選ばれました。「神の島」と呼ばれる島には、今も、独特なしきたりが残っています。島全体がご神体とされる沖ノ島。千数百年前からの祭祀(さいし)遺跡があり「海の正倉院」とも呼ばれています。(withnews)

【雑感】妥当な判断だと思う。沖ノ島は存在そのものが文化であり、神秘性も兼ね備えている。

 堺市も仁徳天皇陵をはじめとする古墳群を申請したようだが、却下されるのは当たり前だ。これまでさんざん貴重な文化財を壊しておきながら何をいまさら。

 もともと堺は歴史的に極めて有名な都市であり、古墳などの古代遺跡や室町時代からの中世家屋などもあり、沿岸の大浜はかつて日本有数の海水浴場で、明治から続く堺水族館もあった。古代から近現代までの遺跡や文化財の宝庫で、マニアや学者が観たら小躍りするほどの宝の山、奈良と京都と神戸を合わせたような観光都市になる素地があった。
 それら観光資源をこれまで一貫して活かそうとせず、これまで一貫して潰しておきながら、今になって世界遺産などと片腹痛いわ!

 見事な砂浜を工場地帯にした(余談1)のも、多くの貴重な古墳を住宅地などの再開発で潰したのも、戦後復興経済発展のため、それは否定しないしやむを得ない事と考えている。私は物わかりの良い人間なので。
 だから諦めろ。今になってスケベ心を起して世界遺産へ登録などと恥ずかしい事するな。

 仁徳御陵の近くに「いたすけ古墳」がある。そこから出土した塙は堺のシンボルにもなっているが、あれもすんでのところで潰されそうだったのだ。守ったのは堺市でもなければ大阪府でも国家でもない。市井の市民だ。
 しかしそれ以外のところでは次々と潰されていった。文化を守ろうとした市民の声を圧殺して。下手をすれば、仁徳御陵が宮内庁の管理下でなかったら壊しかねない。

 少なくとも、今の文化財の状態と文化に対するセンスで世界遺産を狙うのはおこがましい事だ。暴飲暴食しながら健康になりたいと文句ならべているようなものである。
 まずは世界遺産に相応しい景観を取り戻す必要があるが、その覚悟があるのか?

(余談1)大浜を潰したことで景観がガラリと変わった。堺水族館が経営不振で廃館になった原因の一つではないかと思っている。堺水族館を高知に例えて想像してみよう。桂浜の畔にあるレトロな佇まいの水族館のようなお洒落な空間があったのだ。それがコンクリートで固められた灰色の護岸や建造物で囲まれた所になっては、客足が遠のいても仕方が無い。

堺水族館

 今は取り壊されている堺水族館。いつ閉鎖になったのかは憶えていないが、私が生まれた頃には既に無かった。仕方が無いといえばそうなのだが、観光資源となるものを次々と壊していった歴史を堺市は抱えているのは確かだ。

大浜のチケット。

 上記写真は大浜海水浴場と堺水族館のチケット。発行年は不明だが、デザインや活字から昭和初期と思われる。所在地や入場料などが確認できれば発行時期が絞られるのだが・・。
 東洋第一と謳っているが、実際に東洋一だと思う。


 
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Windows10無償更新はユーザー側にとって吉なのか? 晴雨堂の晴耕雨読な日常[二〇九]

ウィンドウズ10無償更新、 
PC販売に吉か凶か


 マイクロソフトの基本ソフト(OS)ウィンドウズの最新版は通常、パソコンの販売に拍車をかけてきた。しかし、29日のウィンドウズ10のリリースによって4年間にわたるパソコン販売の減少を反転させられるか否かは分からない。(ウォール・ストリート・ジャーナル)

【雑感】私のところにも以下の写真で示すようにタスクバーにWindows10予約アプリのアイコンが表示された。ネットワークを示すアイコンの向かって左隣にある田の字記号。(因みにタスクバーの背景にあるのは浅田真央ちゃんの左腕である)

Windows10予約アプリ。

 この田の字記号(窓より田の字の方がしっくりくる)をクリックすれば、Windows10の予約画面にジャンプする。最初、このアイコンを見た時、新手のウイルスかと警戒して飲み友達に確認メールを送った。友人のWindows7にも同じく予約アプリが表示されているとのこと。ただし彼はWindows7で十分満足しているので直ちに更新するつもりは無いとのメールが返ってきた。

 私が今使っているのはWindows8.1である。やっと慣れ始めてきた状態で10に更新というのは躊躇する。
 実は更新には嫌な思い出がある。今のパソコンを購入して間もないころ、あるアプリの更新案内が突然表示されたので、ついクリックしてしまった。インストールは無事に終わったのだが、そのアプリは私にとっては甚だ使いづらいモノになってしまった。
 そういった事が何度も積み重なって、ますますパソコンが使いづらくなってきたので、こないだプチ癇癪を起してついにリカバリーをやってしまった。一からパソコンの設定やり直し。出荷時はWindows8だったので、そこから更新プログラム160余りをインストールするところから始めなければならなかった。結局、8.1に戻すのに一晩かかってしまった。

 一から設定しなおしたおかげで、改めてWindows8.1の便利さと面白さを体験でき、それまで訳わからんまま使わずにいたロック画面にも美女のアップ写真を壁紙に貼り付ける事にした。もちろん、デスクトップ画面では浅田真央ちゃんなのでロック画面は金姸兒ちゃんである。
 朝、パソコンのスイッチを入れると、まず妖艶な笑みをたたえた姸兒ちゃんが出迎え、パスワードを入れて開けると笑顔の真央ちゃんが両手を広げて出迎えてくれる、という演出である。もちろん、連れ合いはこの演出を悪趣味キモいと批難する。

 せっかくPC環境が整ったのに、Windows10へ更新した事によってまた使いづらくなってしまうのはつまらない。周辺機器との連動が悪くなる可能性も指摘されている。
 無償期間は明日から1年間ある。当面は様子見だ。ユーザーたちの反応を見てから判断しても遅くはあるまい。8.1からの更新なのでハードに負担はさほど重くないとは思うが、万が一いくつかのアプリや周辺機器へのネットワークがおかしくなる可能性はゼロではない。またリカバリーから始めるのはしんどいからな。


 
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「一票の格差」是正と引き換えに「地方との格差」は非正、いやワザとだから是悪だ。 近頃の現象[一一五二]

来夏、合区導入 
改正公選法が成立―各党、参院選準備へ


 参院選の「1票の格差」是正に向け、憲政史上初めて合区を導入する改正公職選挙法が28日午後の衆院本会議で自民党などの賛成多数で可決、成立した。(時事通信)

【雑感】決まってしまったか。谷垣氏が合区に「理解」を示してからあっという間に決まってしまった。

 こういう事は決まるのが早い。原発再稼働や安保法制などの派手な問題なら全国から反対運動に参加する人々が現れるが、合区の場合は金喰い虫の議員が減るだけとしか世間は思わない。地方と都市との格差が広がってしまう事をいくら訴えても「困るのはアンタの故郷だけやろ」で済まされる。
 情けないが数の論理で押し切られてしまうと地方はひとたまりも無い。我が郷里高知県は堺市よりも人口が少ない、四国4県合わせても大阪府の半分程度の人口しかない。小中学校の社会科で習った東京から神奈川・静岡・名古屋・大阪・広島・福岡までの太平洋ベルト地帯には日本人の6割強が住んでいる。単純に多数決でやられると、これら大都市圏の意見ばかりが通ってしまう。
 だからこそ地方や少数者の声を汲み取るために合区はよろしくないし、一票の格差を是正するなら定数増強が望ましいのだ。ところが、今回やったのは東京・大阪・名古屋などの大都市圏の議席を増やして地方を減らした。

 地方が要らんのならそれも良いだろう。だが地方は大都市圏に食糧を供給する役割を担っている。福一原発でも問題になったように、大都市圏に電力を供給するため原発を受け入れたりもする。福島は東京のため、福井は大阪のためといった具合にだ。馬鹿の一つ覚えみたいに「一票の格差」にこだわる限り、やがては福井も福島も発言力を抜き取られる運命だ。
 また高知と同じく合区の憂き目にあった島根は竹島問題を抱えている。国境紛争を抱えているのだ。極めて重大な問題を抱えている自治体から参院の議席を奪うか、安倍政権と今の国会は。

 安倍政権はこれら国境線の問題には熱心だったはずだし、地方再生は政権のスローガンでもあった。憲法解釈変更の形で違憲の安保法制をごり押しする一方で、東京生まれの升永英俊弁護士の動議や東京生まれ東大卒の判事が大半を占める最高裁の判決から地方の参院議席を守らない。言うてる事とやっている事とがチグハグに見える。

 衆議院は人口比で選挙区を決めている。当然、地方へ行けば行くほど議員の数が少なくなる。それを補完してきたのが参議院だった。それを取り払うのだから、都会人の地方軽視は明白だ。
 こんなやり方で国が良くなるのならやればいい。ただ覚えておけ。沖縄が基地問題で抗っているのは、日本の防衛の大半を沖縄県が担ってきた割に扱いが粗末だった事から感情が爆発しているのだ。一部ネトウヨはデモに参加している人たちを「プロ市民」だの「在日」だの「反日」だのと中傷しているが、百歩譲ってそうだったとしても地方軽視の態度に「反日勢力」がつけこんでいる形でもある事を同時に自覚すべきだ。

 さしあたって来年からの対処は、高知と徳島は改選毎に交代するやり方で凌ぐしかない。来年は旧徳島地方区を優先したら、その3年後は高知地方区を優先する形でないと収まらないと思う。

 ところで、是正の反対語はあったのかな? 改正の反対語は改悪なのだが、是正の反対語は見当たらない。「是」の反対語なら「非」がある。是々非々の「非」だ。しかし非正なんて聞いたことが無い。
 「是正」の意味は「悪い点や不公平なところを正しく改めること」なので不公平を促進させる事を適正とのたまうのが合区だから是悪が適当か。


 
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おいおい、デモの練習を授業でしたら反則だぞ。ネトウヨ教員が授業で「当ゼミは自衛隊体験入隊をする」と言ったら愉快か? 近頃の現象[一一五一] 

授業中に「安保法制反対」デモ練習 
福岡教育大 
調査委設置、准教授の処分検討


 福岡教育大(福岡県宗像市)の准教授が、授業中に安倍晋三政権批判や安全保障関連法案に反対するデモの練習を学生にさせていたことが27日、分かった。大学側は事態を重視し、すでに准教授の授業をすべて中止した。内規に基づく処分も検討しており、近く調査委員会を設置して事実確認を進める。(産経新聞)

【雑感】逆に親安倍派の教員が授業で安保法制成立を後押ししようと学生に呼び掛け、単位を餌にゼミの学生全員で自衛隊体験入隊なんて事を始めたら、問題の准教授は愉快に看過できるか?
 逆の立場の人間が同様の手段で逆の政治的活動をやったらどうなるかを想像する力が無いのか?

 反則技はやるべきではない。授業ではなく、サークル活動で行うのであれば私は問題にしない。授業はあくまで学問や研究のために行うもの、実践活動は授業外で行うべきだ。


 
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「ビールの教科書」 晴雨堂の書棚[十六]

ビールの教科書



【編集】倉田未奈子
【発行】宝島社

【雑感】ドイツビール党の晴雨堂が今さら何でそんな本を、と思う読者もいるだろう。
 
 たまたまコンビニの雑誌売り場で見かけて衝動買いしてしまった。グラビアが綺麗で見やすいのと、現在日本で流通していて購入可能な世界各国の主だったビールと日本の地ビールが網羅されているのが魅力だ。
 私の書斎にある資料は90年代のものばかりなので、データとしてはもはや古い。特に日本の地ビールは酒税法改正以来20年余りの間に激しく新陳代謝を繰り返してきた。若い頃によく飲んでいた地ビールの多くは廃業で消えてしまっている。この本は最新の地ビール情報も載っているので、昔のように飲み歩けない私には便利だ。

 また各銘柄ごとに写真が掲載されているのは勿論のこと、そのうちの半分くらいは銘柄のロゴが入った専用グラスに注いだ状態の写真も載せている。これはビールの個性が視覚で判るので気が利いている。
 瓶だけの写真も少なくないが、おそらくメーカー側が専用グラスを出していないか取材者が確保できなかったのだろう。できる限り専用グラスで注いだ状態で見せようとする努力の跡が見えて本に愛着を持ってしまう。

 また味覚についてのデータもキレ・コク・酸味・甘味・苦味・香りの素人に解りやすい6要素を六角形の円グラフで描写されている。
 日本地ビール協会の公式ライセンスにビアテイスターというのがあって、そのテイスティング項目はハッキリ言って素人には解りづらい。通ぶった知人がそれら「専門用語」でビールの講釈をしていたが、まるで知ったかぶりの気取り屋が外来語を多用して意味不明の解説をしているみたいで、その知人には申し訳ないが感じ悪かった。今でこそアロマとかエステルとかフレーバーとか日常語に定着しているが当時は耳障りが悪かった。
 そういう意味で、この本は素人にも何となくイメージできる項目でビールの個性を表しているのに親切心を感じる。 


 
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NGT最終選考で合格者22人、博多方式を新潟でも踏襲か。 近頃の現象[一一五〇]

秋元康氏「粒ぞろい」 
NGT最終選考で合格者22人


 今年10月本格始動予定のNGT48第1期生最終オーディションが25日、新潟・長岡市内で行われ、最終合格者22人が決定した。

 この日は、2次オーディション通過者に、バイトAKBや、第2回ドラフト会議の最終候補者など、48グループのオーディションに最終から参加できる資格を持つメンバーを加えた74人(うち新潟在住38人)が、ダンス審査や歌唱審査に臨んだ。

 通過したのは22人で、新潟在住者は12人。オーディション後、取材に応じた今村悦朗劇場支配人(55)は「県内在住者も予想以上に残りました。見た目のバランスも、ポテンシャルも高く、逸材もたくさんいました。秋元(康)先生も『粒ぞろい。選ぶのも激戦だった』とおっしゃってくださりましたし、(審査員だったAKB48劇場支配人の)茅野しのぶも、AKB48に欲しいと言っていました」と満足そうに話した。

 最年少が12歳(中1)で、最年長が20歳。「平均したら15~16歳くらい」(今村支配人)という。今後は、8月末にファンへのお披露目を予定しており、デビューに向けてレッスンを重ねていく。今村支配人は「さわやかで、パワフルで元気なグループが作れそう」と期待させていた。(日刊スポーツ)


【雑感】地元から中学生くらいの少女を中心に集めAKB本家のエースを移籍させて牽引の核とする、博多で確立した方式でNGT地元への定着と全国知名度を上げる戦術か。
 加えて、新潟は上越新幹線で東京との動線も確保されているから、本家と連携して巡業もやりやすい。

 そういう戦術であるのは理解しているが、私は新潟よりも先に札幌に新たなグループを作ってほしかった。日本海側にはまだグループができていないとはいえ、「本州」という括りでは既に4グループもある。本州以外の地方に作ってほしかった。北海道なら政令市札幌があるし、プロ野球チームもあるのでタイアップして盛り上げ、札幌ドームでの大コンサートなんてのも可能だ。

 秋元康氏はもっと冒険してほしかった。新潟につくるとは、些か守りに入っているのではないのか?


 
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今日の昼御飯(3) 晴雨堂の晴耕雨読な食生活[百九十]

今日の昼御飯はカレー炒飯である。

20150725のカレー炒飯。

【雑感】こういう猛暑日は食欲が無くなり、つい冷たいモノへと手が伸びがちになる。そこで今日の昼御飯はカレー炒飯にしてみた。

 美容師の連れ合いは土曜日も仕事だ。息子は保育園。2人を送り出した後、洗濯をしてベランダに布団と洗濯物を干す。食器を洗ったり晩御飯の仕込みをしながら、手が空いた時に書斎のPCに向かって熱い珈琲を飲みながら原稿を書く。

 昼時になると、昨夜の残りの冷や飯を始末するため簡単に炒飯を作った。やや食欲が落ちているので、大蒜を2片微塵切りにして油に香りを付け、卵と冷や飯を入れて炒め、粉末スープをひとつまみと胡麻油ひと垂らしと醤油をサラッと、カレー粉をやや多めにドバっと入れて仕上げたのが冒頭写真である。

S&Bのカレー粉。

 使ったカレー粉は上記写真のもの。スタンダードでロングセラーだ。ドライカレーをはじめカレー風味のスープや炒め物などには欠かせない我が家の常備調味料である。
 ふと思ったが、イギリスにはC&Bカレーパウダーなるものがあり、日本で最初に普及したカレー粉はC&Bだった。推測だがS&BはC&Bを強く意識して商品開発したのではないかと思う。

 さて、調理時間と食事時間を入れて10分足らず。なんとも簡単な昼食だ。これにビールがつくと豊かな気分になるのだが、昼から出かけなければならんので控える。

 多くの読者諸氏はこの写真を見て散らかった机と思うだろうが、実はこれでも例外的にモノが無い状態である。3か月前はゴミの山の上にキーボードがある状態だった。しかもキーボードは三つもあった。なぜ三つもあったのかというと、古いのも愛着があって現役で使い続けていたからだ。(上記写真をよく見ると、電卓も二つある。二つも要らんという事はよく解っているのだが)
 こないだやっと処分した。だが、長年使っているモノは魂が宿るという。祟りが怖い。ゴミ屋敷で情報番組をにぎわす御仁たちも、きっとそんな気持ちなのかもしれない。


 
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参院の一票格差を「是正」したければやれや! そん代わり議員は大都市圏からしか出せなくなる。  近頃の現象[一一四九]

来夏参院選から初の合区 
改正案が参院で可決 
格差3倍、抜本策なお課題


 参院選の「鳥取・島根」「徳島・高知」の2合区を柱に選挙区定数を「10増10減」する公職選挙法改正案が24日の参院本会議で、自民党や維新の党などの賛成多数で可決され、衆院に送付された。(時事通信)

【雑感】参院に一票の格差を求めるのであれば、なぜ最初から選挙区を衆院と同じにしなかったのだ?
 一票の格差をそんなに是正したければ本気になってやればいい。過疎県をはじめとする選挙区からは議員が消え、参院には大都市の議員ばかりになる。結果、地方と大都市圏の格差は激増する。

 それをお望みか、東京生まれの升永英俊弁護士さん。そして東京生まれ東京育ち東大卒だらけの最高裁判事さんよ。


 
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「イエロー・ハンカチーフ」 カップルで癒されたい時に〔22〕

イエロー・ハンカチーフ」 
拍子抜けするほど
「幸福の黄色いハンカチ」を踏襲。




【原題】THE YELLOW HANDKERCHIEF  
【公開年】2008年  【制作国】亜米利加  【時間】96分  
【監督】ウダヤン・プラサッド
【制作】
【原作】ピート・ハミル
【音楽】イーフ・バーズレイ ジャック・リヴジー
【脚本】エリン・ディグナム
【言語】イングランド語
【出演】ウィリアム・ハート(ブレッド)  マリア・ベロ(メイ)  クリステン・スチュワート(マーティーン)  エディ・レッドメイン(ゴーディ)  桃井かおり(モーテルの女主人)  グローヴァー・コールソン(巡査部長)     

【成分】切ない アメリカ南部 初夏

【特徴】山田洋次監督「幸福の黄色いハンカチ」のリメイク。
 拍子抜けするほど山田監督作を踏襲しているが、含みや余韻のある邦題「幸福の黄色いハンカチ」が英語の素っ気無く味もしゃしゃらも無いそのまんまの直訳タイトルのような「イエロー・ハンカチーフ」になったように、物語の内容も山田監督独特の空気感は無くなり本作はドライだ。

 主役と妻との関係は高倉版はプラトニックだが、ウイリアム・ハート版はやや肉感的で体臭を感じる。

 山田監督作でヒロインを演じた桃井かおり氏がモーテルの女主人役でカメオ出演している。

【効能】人生に希望が持てる。未来が明るくなる。アメリカと日本の感性や価値観の違いを楽しめる。

【副作用】如何にもアメリカ的リメイクで拍子抜け。典型的なアメリカンなアレンジで不快。
 
下の【続きを読む】をクリックするとネタバレありの詳しいレビューが現れます。記事に直接アクセスした場合は、この行より下がネタばれになりますので注意してください。

参院選選挙区、合区なんかしたらますます地方と都市の格差が広がる。国境を担う過疎県の発言力を封じる魂胆か? 近頃の現象[一一四八]

文化に違い「合区は乱暴」 
参院選改革、地元住民ら戸惑いの声


 参院の「一票の格差」是正に向けた選挙制度改革をめぐる「10増10減」の公職選挙法改正案では、隣り合う少人口県を統合して新たな選挙区をつくる「合区」が2つできる。「地方の民意はどうなるのか」。合区の対象となる鳥取・島根、徳島・高知の4県住民からは、地域性や文化が違うとして、ひとくくりにされることへの抵抗感や不安がうかがえる。(産経新聞)

【雑感】結論を言おう。合区」したところで、一票の格差が劇的に解消される訳ではなく焼け石に水のレベルだ。それよりも鳥取・島根・徳島・高知に独自の議席が消えて発言力が減退するので、ますます地方と東京の格差が広がる。
 もともと「一票の格差」を問題にしたのは不平等を解消する目的であったはずなのに、これでは本末転倒だ。参院に一票の格差を問題提起した東京生まれの升永英俊弁護士らの目は節穴か、さもなくば地方から発言力を奪い都会人の意のままに従わせようという魂胆だ。
 升永氏の主張を認めた判事たちも東京生まれ東京育ち東大法学部卒東京勤務の大都会しか知らぬ御仁たちで占められている。ちほうの状況何ぞ理解できる訳がない。


 これも筋論からいうと、こないだの安保法制と同じなのだ。本来なら現憲法の9条を変えてから集団的自衛権を行使できるようにすべきなのを解釈変更でごり押しした。解釈を変えれば良いというのでは、もはや法律など有って無いようなモノではないか。
 この今回の合区にしても、やるのなら道州制を導入してから選挙区を変えるべきだ。高知と徳島を合区する前に四国四県を四国州に、鳥取と島根を山陰州にしてから議席を割り振るのであれば一応得心する。

 なんども言うが、参院とは欧米でいうところの「上院」である。下院たる衆院の選挙区は人口を参考にして区割りを決めているが、上院たる参院は邦の代表で構成されるため衆院の選挙区とは違って都道府県単位となっている。
 たしかに憲法43条には「両議院は、全国民を代表する選挙された議員でこれを組織する」としか書いていないが、何のために選挙区が衆参で異なっているのか、意味が無くなってしまうではないか。参議院が一票の格差を問題にする性格のものであれば、参院設置当初から衆院と同じ選挙区割りでやるはずだ。
 衆院は最初から民選議員の府として出発したから、人口に配慮した区割りであるのは仕方がない。それを補うために上院たる参院では日本を構成する邦の代表という意味合いで都道府県割にしたはずだ。なのに衆院と同じく一票の格差と定数削減をやってしまっては、もはや過疎県から議員は出せず、大都市圏の議員ばかりになってしまうのは目に見えている。

 東京生まれの升永英俊氏は目先の法理論に目が眩んで「木を見て森を見ない」状態になっているか、さもなくば地方の権利を潰す野望を抱いている以外に考えられない。
 違憲判決を下した東京生まれ東京育ち東大法学部卒の最高裁判事たちに地方のことなんぞ解るはずが無い!

 都会人の横暴が罷り通るのであれば、国境を担う地方は日本からの分離と中国や韓国への編入を口にして中央を脅すぐらいのことをしても良いかもしれない。


 
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米国とキューバが国交回復か・・。全共闘の諸兄たちはガッカリやろうな。 近頃の現象[一一四七]

アメリカとキューバ、54年ぶりに国交回復 
市民は「歓迎一色」


 アメリカとキューバが20日、54年ぶりに国交を回復した。キューバは、東西冷戦を背景にした対立からの歴史的な雪解けに沸いている。
 ハバナで聞かれた市民の声は、まさに「歓迎一色」。
 反米国家の市民は、関係改善を心待ちにしていた。
 キューバでは、政府が半世紀以上にわたって「反米」を掲げてきた手前、「お祝いイベント」こそなかったが、市民は、星条旗の服を着て喜びを表した。
 また家庭では、国営放送の特別番組を見て、祝う人もいた。
 ハバナ市民は「ものすごく大きな前進でうれしい。キューバ人はみんな、この日を待っていた」と語った。
 また、キューバとアメリカ双方で大使館が再開し、ワシントンの大使館では記念式典も開かれた。
 今、キューバ市民が最も期待しているのは、これまで生活や経済に大きな打撃を与えてきたアメリカによる経済制裁の解除。
しかし、アメリカで経済制裁を解除する決定権は、国交再開を進めたオバマ大統領ではなく、議会にある。
 多数派の野党・共和党には否定的な議員も多いことから、解除には困難も予想され、キューバ市民の20日の喜びが、「ぬか喜び」になる可能性もある。(フジテレビ系)


【雑感】むかし、「AERA」だったか、掲載雑誌は記憶違いかもしれないが、中南米に誕生した社会主義政権が次々とアメリカに潰されていく様を童話「三匹の子豚」に例えた漫画に描かれていた。もちろん、狼はアメリカである。次々と政権が吹き飛ばされるが、キューバだけはレンガ造りなので持ちこたえ、まだ髭が黒いフィデル・カストロが戦闘服姿で窓から外を窺っている、そんな漫画だった。
 さて、今回の国交正常化は歓迎すべき平和的共存なのか、それとも狼の策略か?

ラウルとバラク
握手を交わすラウル・カストロバラク・オバマ。小太り爺とスマートな青年米大統領のような構図だが、 
ラウル・カストロ氏も若い頃は精悍で兄フィデルとともにジャングルを転戦した革命戦士だった。

 チェ・ゲバラのキューバ革命に惚れ込んだ全共闘世代の知人がいる。彼の家に行くとキューバ革命やゲバラに関する書籍がたくさんあり、彼自身もゲバラを意識して髭を蓄え髪を伸ばしていた。
 彼にとってはラウル体制は好ましくない方向である。あくまで数多くある説の一つでしかないが、チェとラウルは政策をめぐって対立していたとの噂があり、ゲバラがキューバを離れた理由にはラウルとの権力闘争に負けたとの見かたがある。なので彼はもともとラウルに良いイメージはもっていなかった。

 キューバ革命軍の現役最上級は少佐(Comandante)でカストロやゲバラの代名詞にもなっているが、革命軍が国軍化されて少佐以上の現役将校も復活し、ラウルも立派な星が付いた肩章と左胸にカラフルな略称を付けるようになった。ゲバラやカストロのような単なる作業服姿を懐かしむ彼は中佐以上の階級が復活した事に幻滅しゴテゴテ階級章を付けたラウルの姿を苦々しく見ていた。
 キューバは他の社会主義国と違って、指導者のあからさまな偶像化を避けてきた。旧ソ連や中国や北朝鮮のように現役の政治家の銅像や特大写真を掲げることをフィデル・カストロ自身が法律で禁止した。あくまで「現役」なので、若くして斃れたゲバラの銅像はあるが、カストロの銅像は無い。しかし、社会主義国であってはならない指導者の世襲をキューバもやってしまった事に彼は失望したようだ。
 もっともラウルは実弟とはいっても、兄フィデルや同志ゲバラとともにグランマ号でメキシコからキューバに上陸して激戦を生き延びた生え抜きの革命戦士だから、金正日や金正恩のような世襲とは全く違う。

 アメリカの経済封鎖によって国内経済が停滞しているが、北朝鮮のようにゴテゴテと変なモニュメントを造らず、経済の停滞を逆手にとってエコロジーで勝負するセンスなどを彼は高く評価していた。要するに社会主義国の中では最も生真面目に推進してきた国である事は間違いなさそうだ。
 しかし国交を回復したとなると、中国の前例があるように共産党一党支配の体制はそのままに資本主義社会になっていくのは避けようが無いと思う。それによって社会主義の良い面が潰されていくのではないかと危惧する人は少なくないだろう。知人に至っては穏やかな敗北と扱き下ろす。

 考えてみれば、アメリカのオバマ大統領も革命とまではいかなくても大変革をやろうとしてコケてしまった。あの時の熱狂は何だったんだろう? 何のために闘ったんやろう? と空しくなる。
 その空しさを突いて右翼革新派が台頭しているのが世界的潮流だ。右翼であって保守ではない。 


 
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発掘現場で一介の学芸員が臨時の女性職員にセクハラか。絵に描いたような上下の構図だ。 近頃の現象[一一四六]

発掘現場でセクハラ、
体を触り「ババァ」と呼び 
学芸員を停職3カ月


 北九州市の外郭団体、市芸術文化振興財団は16日、臨時職員女性計6人にセクハラ(性的嫌がらせ)行為をしたとして、発掘調査を行う埋蔵文化財調査室の男性学芸員(43)を同日付で停職3カ月の懲戒処分に、同室長を厳重注意とした。
 財団によると、学芸員は市内の遺跡で発掘調査の現場監督を務めていた6月23日、作業中の30代女性の体を触ったり、つかんだりしたという。26日には別の30代女性にも触り、2女性が被害を訴えて発覚した。学芸員は別の30代と50代の女性4人にも体を触ったり「ババァ」と呼んだりした。
 学芸員は2~3年にわたり、複数の現場でセクハラを重ね、中には体を計6回触ったり、交際した男性数や失恋話を尋ねたりしたこともあったという。学芸員は「コミュニケーションのつもりだった。反省している」と話しているという。(西日本新聞)


【雑感】実は私も発掘現場の仕事をやった事がある。情けない事に僅か1日でダウンしてしまった。腰を傷めてしまったのだ。(余談1)

 世間一般でいう発掘現場とは、大きく四角形に掘り下げた穴に入って刷毛やブラシで土を掻き分けて土器などを掘り出す、というイメージを持っていると思うが、仕事の大半は正味土方の仕事である。ひたすらスコップで地面を掘るだけ。
 もちろんパワーシャベルを使うこともあるが、貴重な遺跡を壊してはいけないので、慎重に手掘りをしていく。私がやった時は冬だったのでまだマシだったが、それでも直射日光が照り付ける下でツルハシやスコップで穴掘り作業、首筋が陽に焼けてしまう。なのでスポーツタオルを頭巾のように頭を包み、余った布地を首の後ろに垂らし、その上にヘルメットをかぶる。夏だと地獄だろう。

 私のような下っ端作業者はひたすら穴掘りである。重要な地層に差し掛かってくると、学芸員か市の職員らしき20代の若者がワイシャツネクタイの上に小奇麗なグレーの作業用ブルゾンを着て現場に赴き、丁重な言葉遣いではあったが私の上司で40代の汗だく作業員にあれこれ指示を与えていた。上司もにこやかに応じて指示に従う。
 幸いにも横柄な態度で怒鳴られたり罵倒された事は無かったが、身分格差を見たような感を持った。

 だから今回の記事を見ていると情景が目に浮かぶ。現場監督の学芸員と臨時職の女性作業者の関係、明らかに学芸員の方が圧倒的に立場が強い。

 市町村や大手企業であれば、セクハラやパワハラについての講習会を開いているはず、と思ったが、友人が勤めている会社は化成品メーカー大手でありながら旧態依然とした体制で、パワハラ・セクハラは常態化、いや昨今の企業コンプライアンスの波の中で天然記念物的な昭和の会社である。
 そんな会社があるくらいだから、政令市でも無頓着な自治体があるのかもしれない。

 私は古代史に興味があって発掘の仕事をした。会社の面接官は最初に「基本、土木の力仕事ばかりだ」と言われ覚悟はしていたつもりだったが、古代の浪漫に浸る暇はなく心の隅にあった甘い感傷は吹き飛んだ。
 被害者の女性作業者たちも、作業内容で驚いたろうし、さらに現場監督に幻滅を感じた事だろう。作業内容で甘さを粉砕されるのは悪い事ではないが、「学芸員」が知的な古代史の講釈ではなく野卑な痴話話というのはショックかもしれない。こういう場合はセクハラへの許容範囲が狭くなる。

 学芸員の「コミュニケーションのつもりだった」というのはよくある言い訳だ。特に親しくない間柄で仕事中に仕事とは関係の無い話は危険である。特に女性相手は気を付けないといけない。(余談2)

(余談1)初日を終えた時は、けっこう爽やかに帰宅した。ところが翌朝、起床しようとしても身体が動かず焦った。腰が立たなかったのである。懸命に身体を動かし歩こうとしたが足が動かない。
 半日悪戦苦闘しながら、ようやく昼過ぎに激痛を堪えながら駅前の外科医院に駆け込んだ。椎間板ヘルニアか他の内臓の病気ではないかと冷や汗をかいたが、医師の診断は長年の持病の変形性腰痛の悪化だった。
 結局、遺跡発掘会社は1日で辞めてしまった。社長は明らかに怒っていた。法律ではたった1日でも給料を支払う義務が会社にはあるのだが、現実問題給料分は働いていないので、迷惑料として賃金を放棄する事で手打ちだと私は勝手に解釈して賃金未払を不問にした。社長は損害賠償を請求したい気分ではあろうが。

(余談2)同性同士でも、例えば部下の家庭の問題にまであれこれ説教をすればパワハラになる場合がある。


 
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第1995回「あなたのストレス発散方法は?」 晴雨堂はチャリンコに乗る事。ドイツビールを飲む事。

こんにちは!FC2トラックバックテーマ担当の山口です。今日のテーマは「あなたのストレス発散方法は?」です。みなさん、ストレスは溜まっているでしょうか??ストレスなんか無いよ!という方もいると思いますが、私の周りにはストレスを感じている人が多いです(笑)発散方法は様々だと思いますが、私は自分の欲しい物を一気に買いまくりますお金は無くなってしまいますが、晴れ晴れとした気分になりますできれば、お金を使わ...
FC2 トラックバックテーマ:「あなたのストレス発散方法は?」



【雑感】晴天下にチャリンコで30キロほど走って、帰ったらシャワーを浴びて好きな映画を観ながらドイツビールを陶器のジョッキに注いで一気に500㏄を飲み干す。これに限る。

 しかしながら、全てを行う物理的条件はなかなか揃わない。


 
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今日の晩御飯(66) バター醤油パスタ 晴雨堂の晴耕雨読な食生活[百八十九]

今日は
中華風パスタにするつもりだったが 
和風にした。


バター醤油パスタ。

【雑感】青梗菜があったので四川風パスタにしようと思った。胡麻油で野菜を炒めて醤油と豆板醤とパスタを絡めてみるつもりだった。

 ところが連れ合いから「豆板醤を3歳児に食わす気か」と批難されて断念。そういえば今日の昼食に伏線があった。台風一過の蒸し暑さで食欲がイマイチなので、カレー炒飯にした。大蒜を1個微塵切りにして油に香りをつけ、生卵と昨夜の御飯を入れて炒め、人参と玉葱の微塵切りを加え、塩気に醤油を少々とカレー粉を大量投入。なかなかインド的なスパイシーになった。
 このところ息子は香辛料が効いた辛いモノにも興味を持つようになったので大丈夫だと思った。しかし殆ど残したので、連れ合いは「辛いの嫌いなんや」とほくそ笑みながら批判する。

 という訳で、夕飯は四川風から急遽和風に切り替えた。豆板醤は諦めるとして、しかし醤油だけでは愛想ない。そういえば、バターの欠片が冷蔵庫の隅にあったので放り込むことにした。バターと醤油との相性は良い。
 こうしてできたのが上記写真にあるバター醤油パスタである。写真では焼きソバにしか見えないが、パスタである。パスタを茹でながら、油に大蒜の香りを移し人参を微塵切りにして放り込み、青梗菜は株の太い部分を先に入れて炒め、パスタがアルデンテに茹で上がったらいったん笊に受けて少し冷ましてから中華鍋に放り込む。これで3歳児にちょうど良い食感になる。
 バターと醤油を入れて全体に絡んだらできあがり。

 上記写真の向かって右上に息子の小さな手が写っている。鍋から大皿に移す時、飛び跳ねながらはしゃいで「おいしそう」と言ってくれた。息子の小鉢に分けると、さっそく慣れない手つきでパスタをほおばり始めた。フォークでパスタを絡めるのがなかなか上手くいかないので、左手で掴んで食べたりもする。
 そんな息子の姿を微笑みながら写真に撮っていたら、連れ合いが「油、多すぎるんちゃう。最近、MOCO'Sキッチン(余談1)の影響受け過ぎちゃうん」と文句を言う事を忘れない。

(余談1)俳優の速水もこみち氏が料理人を務める料理コーナー。他の料理番組みたいに調味料や食材の分量を細かく説明する事は無く、非常に大雑把に手際よく作るのが特徴。なので一見すると簡単に作れそうに錯覚を起こしてしまう。
 速水氏が無類のオリーブ油好きで、紹介する料理の多くはイタリアンなどラテン系地中海料理が圧倒的に多い。オリーブオイルをこれでもかと豪快に使うのが評判。私も速水氏と趣向が近いので、以前からビデオに録画して参考にしている。


 
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女性自衛官がクマラスワミ氏を礼賛? 原文読んだけど礼賛やないぞ。職務上必要な外交辞令や! 近頃の現象[一一四五]

クマラスワミ氏を礼賛 
女性自衛官ブログ削除へ


 政府は15日、北大西洋条約機構(NATO)に派遣している女性自衛官が在ベルギー日本大使館のホームページで公開しているブログの一部を、近く削除する方針を固めた。ブログは慰安婦を「性奴隷」とする国連報告書をまとめたクマラスワミ氏との会談について「光栄」とし、「とても穏やかで徳が感じられる方」と礼賛している。(産経新聞)

【雑感】「礼賛」とは右派世論を代表する産経新聞らしいデフォルメ表現だ。

 問題のブログを全文読んだが、通常の外交辞令の範疇にしか見えなかった。この程度を「礼賛」にしたら外交なんかできないのではないか?
 産経新聞の記事だけを見れば、一介の女自衛官が立場をわきまえずに勝手な言動をしたかのような光景を連想させる表現だが、批判の矢おもてに晒されている栗田千寿二佐(余談1)は単なる自衛官ではない。彼女の役職は北大西洋条約機構事務総長特別代表の補佐官で、女性・平和・安全保障を担当している。自衛官の身分ではあるが同時にNATO軍の軍官としてNATO軍将官クラスの軍人だけでなく、NATO加盟国の政治家や高級官僚および国連関係の要人と会う機会が多い。

 ラディカ・クマラスワミ氏は長らく国連事務次官として女性の人権保護のために活動し、近年は国連特別代表として戦火に巻き込まれる子供を救済する活動にも携わっているいわば国連関係の要人だ。問題の自衛官が担当している職務とも被る。
 自民党や産経からの批判に晒されている自衛官はあくまでNATO軍の軍官僚としてクマラスワミ氏と交歓しただけである。それを日本自衛官の立場を強調して公然とクマラスワミ氏を仏頂面で批判すれば良かったのだろうか? それでは安倍総理をシカトした朴槿恵氏と同じ事をしろと言っているようなものだ。朴槿恵氏は韓国世論を代表する立場だが、栗田二佐はNATO軍の立場もある。国連事務総長の潘基文氏が少しでも韓国世論を贔屓して反日発言したら日本の右派は喝采するのか?

 昨今の風潮を見ていると、先人が残した「他人の振り見て我が振り直せ」を薬としなければならない。右派市民は韓国や中国の悪口をよく言うが、そのくせ韓国や中国と同じ真似をして恥ずかしくないのか? (国立競技場の様はなんや! 平昌五輪の悪口は言われへんぞ)

(余談1)「二佐」は旧軍でいう中佐である。NATOの階級コードで「OF-4」となる。
 連隊長を務めることもあるお偉方だ。旧日本陸軍の著名人に例えるとバロン西こと西竹一中佐や「作戦の神様」こと辻政信参謀、ドイツ国防軍ではアフリカ戦線時代のフォン・シュタウフェンベルク(ヒトラー暗殺計画の首謀者)と同じ階級である。一般の企業に例えると部長級。30代の女性が男社会の自衛隊で二佐とはかなりのエリートだ。
 日本はNATOに加盟しているわけではないが、近年日本とNATOは急速に接近し人的交流も盛んになっている。また安倍総理は女性活用政策の一環として栗田二佐をNATO本部に出向させている。栗田二佐はPKOの経験もあり、戦災地復興支援のエキスパートだ。


 
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安保法案特別委採決 審議打ち切り動議可決 近頃の現象[一一四四]


 
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「右翼」と「左翼」の話がよくわかる本 鈴木邦男監修 晴雨堂の本棚[十五]

「右翼」と「左翼」の話がよくわかる本



【監修】鈴木邦男
【編著】グループSKIT
【発行】PHP

【雑感】右翼団体一水会の顧問を務めている鈴木邦男氏が客観性のある冷静な視点で左翼と右翼を解説しているのが特徴だ。近年、ネット上にある左右双方の論調には敵対陣営への嫌悪感にまかせた実像乖離のデフォルメイメージを鵜呑みにした稚拙化論調が顕著だ。

 そんな中で刊行された鈴木邦男氏監修のこの本は、主観による贔屓目を努めて排して右翼とは何か、左翼とは何かを語っている姿勢が感じられ好感を持つ。扱うページ数も左右ほぼ同じ分量になるよう気を遣われていた。
 左右双方の陣営の成り立ちから双方の人材をピックアップして簡単な「偉人伝」、そして監修者鈴木氏へのインタビュー記事など、入門編として非常に充実している。

 自分の政治的ポジションを確認したり、あるいはこれまでの誤った思い込みなどを正すうえで、私は必読の書と薦めてもいいのではないかと思っている。特にネット上ではなんとなくのイメージであまりにも簡単に短兵急にヘイトスピーチを他人様へ浴びせる者があまりにも増えた。
 そういう意味で現代の日本に必要な書物であると私は考える。と言えば晴雨堂は絶賛していると勘違いする者も出てくるだろう。だが、決して絶賛ではない。こんなの当たり前の基礎の基礎でしかないのだ。それをわざわざ本にしなければならないほど、今の言論界は無知と勘違いと偏見が横行しているのである。


 ツイッターやブログを眺めていると、いつも思う事がある。現在の安倍政権を支持していると思われる方々は少しでも安倍総理を批判すると「サヨク」とか「在日」と決めつけて批難する傾向が強く、逆に辺野古移設止む無しとか韓国や北朝鮮や中国の日本批判に対して少しでも反論すると「保守反動」とか「差別者」と決めつけ批難する。
 これらの発言の数々を見ていると、この人らはそもそも何が右翼で何が左翼なのか意味わかって言ってるんやろうか?と首を傾げること多々ある。

 私自身の体験例を言おう。
 まず右からの偏見。手弁当で市民運動に参加していたら「プロ市民」と蔑まれた事があった。「プロ市民」の本来の意味は自覚と責任感を持つ市民、国や自治体の主権者としてプロフェッショナルという良い意味で編み出された造語なのだが、90年代末から変質が徐々に始まった。変質の原因は「2ちゃんねる」や「小林よしのり」など諸説あるが、意味するところは概ね「平凡な市民の振りをしたサヨク活動家」「サヨク勢力から駄賃をもらってデモする偽市民」「市民運動で飯を喰う輩」といった内容にすり替わってしまった。
 「市民の振りをしたサヨク活動家」というのは確かに誤解されても仕方が無い。しかもリーダー的ポジションにいては「活動家」と見なされても無理ないが、銭は出ていくばかりで生活は困窮、そもそも運動で飯を喰っている輩は少なくとも私の周辺にはいなかった。
 年金生活で時間の都合がつきやすい老人や、サラリーマン社会からドロップアウトしたフリーターの若者と中年男子、それから「理解」ある夫の後ろ盾で行動する主婦。働き盛りのサラリーマンやOLからの人材は情けないほど乏しい。極少数に労組などの専従スタッフや地方議員とそのスタッフなどは名実ともに運動で飯を喰っている部類になるが、それは特殊であって一般ではない。だからこそ、サヨクや護憲派や反原発派は経済というものをナメてかかるんだろうが。
 近頃の論調見てると、デモに参加する者の殆どをプロ市民よばわりしているが、それは完璧に無知からくる偏見だ。

 次に左からの偏見。毎年郷里に帰って先祖代々の墓を掃除していると言ったらバッシング、それが男尊女卑とか家制度につながるのなら、同じく男尊女卑思想を基盤としているキリストやイスラムにも批難の矛を向けなければならんのに、それはどちらかといえば尊重している。日本のサヨクや護憲派は国家権力を憎むあまり「日本」そのものをも否定する自己矛盾に陥っている。
 ツイッター上で皮肉を込めて「どこかの民主主義人民共和国みたいに言論弾圧される」と発言すれば、「どこかの、てどこや? それが差別というんや」と訳の解らない批難を浴びせただけでなく、「あんな差別者とかかわるな」などと別のユーザーに吹聴する。
 私は民主的でない北朝鮮を絡めて民主主義であるべき自民党を批判する事が多いのだが、この発言も北朝鮮を暗に批判しながら自民党政権の表現規制を批判した。私に奇妙な批難を浴びせた者は、その文脈を無視していきなり「差別」をもちだす。(余談1)これでは「自由で民主的な保守政党」と皮肉ったら自民党差別になるのか? それを差別にしたらその者の日ごろの言動も体制側の市民を差別している事になる。政治や言論にかかわるものは全員差別者になってしまう頓珍漢論理にだ。

 左右双方にある種の「真理教信徒状態」の人間がいて大声を張り上げている。そんな輩には「他人の振り見て我が振り直せ」という先人の教訓が一番の薬なのだが、視野狭窄に陥って頑なに都合の悪いモノは見ない。
 私はそんな輩にはもううんざりである。

(余談1)そもそも、「どこや?」と言いながら私の批判先が不明のまま「差別者」とするのも日本語としておかしい。「民主主義」とか「人民共和国」は単なる政治制度の名称でしかないのだ。誰を「差別」しているのかも不明のまま差別者と断じて第三者に吹聴するとは卑怯な輩だ。
 私の「どこか」がどこなのか特定できているのであれば、それはそれで前述したように自民党を「自由で民主的な保守政党」と表現しただけで差別者になってしまうので、もはや批判なんてできないし、それ即ちその者も醜い差別者としての自覚を持たなければならない。


 
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百田尚樹氏よ、沖縄の二紙を潰せではなく、産経新聞「沖縄本社版」創刊をぶち上げれば良かったのだ! 近頃の現象[一一四三]

読まれていないに等しい全国紙 
沖縄特有の新聞事情とは


 自民党の「文化芸術懇話会」では講師として招かれた作家の百田尚樹氏が「沖縄の二つの新聞社は絶対つぶさなあかん」と発言し、波紋を広げている。ほとんどの都道府県には地元の新聞と全国紙があるものの、沖縄県ほど全国紙が読まれていない県は珍しい。いったいどういうことなのか? そもそも沖縄県は、本土と地続きではなく、1972年まで日本に復帰していなかったという特有の事情は無関係ではないのだが、沖縄の新聞事情を見てみよう。(THE PAGE)

【雑感】沖縄に限らず、郷土への帰属意識が強く東京一極集中に反発する「国」ほど地方紙は強いのだ。

 例えば我が郷里の高知新聞も論調は朝日に近く安倍政権の政策には批判的である。なにしろ前身は自由民権運動の指導者板垣退助が結成した立志社の機関紙だからだ。明治の頃は植木枝盛をはじめ民権運動の志士たちがコラムや論説を書いていた。
 現在でも高知県内の有力紙である。私も郷里に帰れば朝日や産経よりも高知新聞を読む。もちろん今回の安保関連法にも反対の立場だ。

 東京政府への反発が強い日本最大地域は私が現在すんでいる大阪なのだが、ミニコミ紙は多い反面、大阪世論に強い影響がある地方紙は残念ながら無い。経済規模からいって有力地方紙である北海道新聞や中日新聞以上の規模を誇る全国紙なみの新聞があってもよさそうなものだが。学生時代の友人が大阪の地方紙に記者として就職したのだが、残念ながらコンビニ・駅売店ではあまり見かけないので申し訳ないが存在感が無かった。
 この場合、地方紙が弱いというよりは、朝日・毎日・産経・読売などの大手各紙は大阪にも本社と印刷工場を置いているためだ。もちろん、紙面構成は東京本社版とは違う。つまり私が読んでいる朝日と産経は全国紙であると同時に「大阪の新聞」でもある。

 ここまで言うと結論は簡単だ。百田氏らがとるべき善後策は沖縄の二紙を潰すことではない。経済界を動かして、百田氏らと主張が近い産経新聞に「沖縄本社」を設置してテコ入れを謀る事しかないのだ。沖縄県民にとっても「二紙を潰す」では不穏当で神経逆撫でだが、産経などの「沖縄本社版」が増えるとなれば情報摂取の選択肢が増えるので悪いイメージは薄い。
 アメリカや琉球政府でさえも潰さなかったのに、それを今まで大阪を拠点に言論と表現の自由を享受して現在の地位を築いてきた百田氏が自由で民主的な保守政党と一緒になって潰すを連呼するとは自己矛盾も甚だしい。
 嫌な存在でも許容するのが自由主義陣営の民主主義国家の建前だ。それが嫌なのなら、自由のない国で暮せばいい。


 何度もいうが、百田尚樹氏は自由で民主的な日本の恩恵を受けながら、朝鮮労働党の幹部たちと同じ精神状態になっている。日ごろ反戦や反差別を連呼している左派活動家の知人は酒の席で「産経新聞は弾圧して発禁じゃ」と怪気炎をあげた。これも私が左翼から足を洗うきっかけの一つとなったが、百田氏はそやつらと全く同じレベルだ。恥を知れ。
 

 
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石破茂氏、参院合区に反対! 石破氏の反対表明に賛成する。 近頃の現象[一一四二]

4閣僚、参院合区に反対 
「地方切り捨て」「党議拘束外せ」


 自民党と維新の党などが合意した参院選挙制度改革をめぐり、合区対象となる鳥取、島根、徳島、高知4県選出の閣僚は10日午前、閣議後の記者会見で「地方切り捨て論が出てくる」(石破茂地方創生担当相)などと一斉に反対を表明した。
 衆院鳥取1区選出の石破氏は、「議論が成熟したとは思えず、納得していない」と主張。憲法改正も含め参院の在り方を抜本的に見直すよう求めた。竹下亘復興相(衆院島根2区)も「地方自治の大前提である都道府県制を壊す。反対は譲れない」と訴えた。
 山口俊一沖縄北方担当相(衆院徳島2区)は「合区はおかしい。長年の文化の積み重ね、アイデンティティーを無視し、(格差縮小の)数字だけでやっていくのはいかがなものか」と批判。中谷元防衛相(衆院高知1区)も「都道府県は固有の文化圏、生活圏であり、合区には賛成しかねる」と強調した。
 竹下、山口両氏は、議員立法となる公職選挙法改正案の採決時には、自民党として党議拘束を外すよう求めていく考えも示した。閣内から異論が出たことについて、菅義偉官房長官は「いろんな意見があるのは事実で、それだけ難しい問題だ。各党各会派による今後の議論を見守りたい」と述べた。(時事通信)


【雑感】極端な例えをいえば、アラスカ州の人口が少ないからハワイ州と合区するようなもの。そうなると、冷戦時代から一貫して超大国ロシアとベーリング海峡をはさんで対峙してきたアラスカ州の市民はどう思うだろうか? アラスカから上院議員を出せなくなる事態に激しく憤りを感じワシントンに対し反乱に近い騒動を起こすだろう。
 ハワイもまた長らく太平洋艦隊の母港なので太平洋の治安を守ってきた自負があるから、上院議員を出せなくなる事態に憤り、かつては独立国だった記憶が鎌首をあげて分離独立も視野に入れた政治闘争を仕掛けるかもしれない。

 何度も言うが、参議院とは欧米でいうところの上院である。上院とは各地域・州・階級・民族の代表で構成される議会だ。下院議員も「選挙区」の代表といえるが、上院の場合はただの選挙区ではない。
 下院選挙区は単なる人口を基にした区分けだが、上院の選挙区はかつて独立した地域であったり、民族であったりといった歴史的背景がある「国」である。この場合、文化的単位を基にしているのであって人口ではない。だから国家によっては少数民族にも議席が割り当てられている。たとえ十数人の人口しかいなくても少数民族と認められれば議席を獲得できる。

 私は合区よりも先にアイヌ民族に議席を割り振るべきだと思っている。さもなくば東京の議席を減らすべきだ。参院の平等とは、人口が少なく経済的にも不利な高知・鳥取・島根などの過疎県が人口が多く経済的に恵まれ過ぎ日本国家の権限や権力が集中している東京と対等に渡り合える事であって、人口比ではない。

 もしどうしても合区が必要ならば、先にやらなければならない改革がある。道州制だ。道州制にしたうえで各州政府に参院議員の割り当て数を決めるというのであれば筋が通る。
 参院に一票の格差を問題にした弁護士や判事の目は節穴か? それとも何か他に魂胆があるのか? 合区にしても一票の格差が劇的に解消されるわけではなく、むしろ過疎県と東京や大阪などの大都市圏との間で発言力の格差が広がる。トータルで考えたらかえって格差が広がってしまうことに気付かないのか?

 石破氏は命に代えても阻止しなければならない。何故なら彼は国防族であり農政族であり地方創生担当の閣僚だからである。何故なら過疎県の多くは大都市圏に農産物を供給しているし、鳥取や島根などは竹島が象徴されるように国境線も担っている。過疎県の力を減ずる政策に抵抗する宿命を石破氏は負っているのだ。

 仮に合区をしたところで、「一票の格差」が劇的に改善される訳ではない。そのうえ、県から議席が無くなれば明らかに発言力・政治力の低下だ。
 結果、数字上は微少ながらも一票の格差は縮まるかもしれないが、実質的に地方と大都市との政治的格差は広がる。
なぜマスコミや法曹界はこれを危惧しない? 大馬鹿者か、さもなくば何か大きな陰謀があるかだ。


 
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中2自殺事件。学校や担任教師に批難が集中、しかしそれでは解決しない。近頃の現象[一一四一]

「死ぬ場所決めた」 
担任とのノートに記述―岩手の中2男子死亡


 岩手県矢巾町の中学2年の男子生徒(13)が列車にはねられて死亡し、担任とやりとりするノートにいじめを受けていた記述が見つかった問題で、生徒が死亡の6日前、「もう死にたい」「死ぬ場所も決めている」との内容をノートに書き込んでいたことが9日、父親への取材で分かった。(時事通信)

【雑感】報道を聞く限りでは、問題のノートに書かれた教師のコメント、明らかに事なかれ主義、先送り主義だ。批判されて然るべきだろう。

 ただ、尾木ママこと教育評論家の尾木直樹氏をはじめ多くの人々が学校や担任教師の対応に批難を集中させているのだが、それで解決するのだろうか? 担任は批判されて然るべきに異論ないが、「いじめっ子」は野放しでいいのか? 担任批判に気を取られ過ぎではないのか?
 自殺した生徒の言い分が事実であるなら、「いじめっ子」は脅迫罪と傷害罪で立件する事を目指さねばならない。さらに「いじめっ子」の保護者に対しては民事で損害賠償請求を試みなければならない。
 言いたい事は簡単だ。この期に及んで「いじめ」という括りは止めなければならない。自殺者の言い分が正しいのであれば、これはイジメではない犯罪である。


 それから担任教師を弁護するつもりは無いのだが、では物理的にイジメを阻止する力が教師側に果たしてあるのかどうか私は疑問だ。私の小中学校時代は、悪さをした生徒児童を整列させて軍隊式に往復ビンタをしたものだが、今それはできない。下手をすれば保護者から訴えられる。手を出さなくても、言葉が威圧的であればモラハラやパワハラと批難される時勢だ。
 尾木ママは教師が生徒をいじめる事例を憂慮されているが、逆に「いじめっ子」が教師をいじめる例も少なくない。私は直接目撃したことは無いが、他校の友人は自慢気に気の弱そうな教師をイジメた事を話していた。また私が目撃した範囲では、イジメとまではいかないまでも、大人しそうな教師に向かってタメ口を使い授業の進行を妨げる生徒は若干名いた。学級崩壊が珍しくない現代では推して知るべしだ。

 尾木ママのような優秀な教師であれば事を収められたかもしれないが、教師みんなに尾木ママのような能力を要求するのは無いものねだりではないのか。
 学校内外のクレーム対策などの激務で教頭のなり手が不足していると新聞報道で読んだ事がある。もはや容量を超えているとみてやった方が良いのではないか。このままでは教師のなり手もいなくなるかもしれない。

 それよりも何のためのPTAか。ただ「学校が悪い」というだけでは徒に学校の負担ばかりが多くなる。そうなると教師も手に負えなくなり、事なかれ主義を決め込む者がますます増える。各々が自分たちに課せられた問題と自覚し、各々がどうやって学び舎を維持していくのかを考えるべきではないのか。
 私はさしあたって教師・保護者・生徒の三者が対等な立場で一堂に会し話し合うプロセスが必要ではないかと思う。もちろん、これをやったからといってイジメはゼロにならない。しかし三者各々が学校を支える当事者である自覚を持つ事から始めるべきだ。

 それから先ほども述べたが、教師に何もかもアテにするのは物理的に無理だと思う。むしろ「いじめっ子」による暴行脅迫について教師はあてにできないと最初から思っておいたほうが良い。
 ではどうすればいいのか? ヒントがある。姉は大学時代に家庭教師のアルバイトをやっていた。やや学業や素行に問題のある子供たちを受け持ったらしいのたが、姉の指摘がなかなか鋭かった。
 いじめっ子の多くは視野狭窄に陥っていて世間知らず。

 多くの子供は自宅と学校を結ぶ点と線だけで生きている。その狭い空間が子供にとっては全世界だ。いじめっ子はその狭い世界の中でさらに矮小な価値観で生きている。いろんな世界いろんな価値観を知っていれば考え方に余裕が出てくるのだが、瑣末な価値観で物を考えるから余裕がなく瑣末な価値観で物事の序列を考えてしまうから、犬や猿のように群れの中で自分より下位の存在をつくることにこだわる。
 イジメられた人間も狭い空間しか知らなければ容易に追い詰められる。「イジメ」が度を越し犯罪となれば死を選ぶ事もあるだろう。
 いじめっ子・いじめられっ子どちらにもいえる事だが、視野狭窄にならないよう親をはじめ周囲の大人たちが気を遣っていかなければならない。そのためには親たちも心の引き出しを多く作る必要がある。

 だから姉は私のチャリンコ旅行を応援してくれたし、市民運動への参画も支援してくれた。様々な世界を知る事で引き出しが多くなるからだ。おかげで私は少々の事では絶望しなくなった。少なくとも、平均的な日本人にとっては一生涯縁の無いことを経験させてもらったので。
 もし息子がイジメにあったら学校を中退させる。憲法は教育を受ける義務と権利を規定しているが、けっして学校へ行く義務と権利を規定している訳ではないからだ。イジメが横行する学校へ行っても教育を受ける義務と権利を侵害させられるだけ。もちろん「中退」は最終手段で、そこに至るまでに様々な策を弄するが。

 私と「同学年」の人間に高野生氏がいる。まだ登校拒否が「市民権」を得ていない時代に彼は中学校を「中退」してアフリカへ行った。彼の著作は後に映画化されている。誰もが彼のようにはいかんだろうが、それぐらいの気概を持ってもいいのではないか。

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僕の学校はアフリカにあった―15歳、マイナスからの旅立ち (朝日文庫) 高野生

 高野生氏は学年でいえば私と同い年である。アフリカから帰国した後、北朝鮮に渡って「よど号」事件の人たちと会って話をしたり、土井たか子旋風で勢いのあった社会党の選挙運動に参加したりと左翼臭のある言論活動をしていたが、彼のルポの内容は左翼への不信に満ちているように感じた。

 私が思うに、もともと彼が「中学校中退」をして日本を離れたのは、簡単にいうと日本の社会システムに対する不信感。信用していない社会システムの型にはめられてしまうのを嫌い抵抗する事が出発点だ。同じく同世代の尾崎豊氏が歌に込めた感情に近いものがある。
 その管理社会に対して異議を唱え、彼のアフリカ行きを好意的に評価する人々は保守右翼より左派に大勢いた。彼の著作を取り上げたメディアは朝日をはじめ保守からは左に見えるメディアばかりだった。そのため、高野氏は左にシンパシーを感じたものの、いざ直接左翼と相対すると強弁や説教臭さに拒絶反応を示すしかなかったのではないか。
 したがって北朝鮮でのルポはまるで新興宗教の潜入取材のような様子であったし、社会党の選挙運動では党組織に対する不信感を露わにしていた。逆に左翼の運動家たちは彼の主義主張に掴みどころの無さを感じ批判する者も少なからずいた。

 彼の言論活動は30歳くらいまでは確認できているが、現在は判らない。少しでも言論活動をしていればネットにヒットするものだが消息不明だ。もう足を洗ってしまったのか、あるいは違う筆名やハンドルネームで活動しているのか。
 高野生氏には少年のようなイメージをいまだ持っているが、私と同い年なのでもう五十男になっているはずだ。どんな男になっているのか知りたいものである。相変わらずなのか、それとも普通のオッサンになっているのか。


 
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乃木坂46十福神、大河出演。画期的英断か、苦肉の策か? 近頃の現象[一一四〇]

乃木坂46生駒・白石ら 
十福神『大河』初出演 
生田「まさかのオファー」


 アイドルグループ・乃木坂46生駒里奈白石麻衣ら“十福神”(フロントメンバー10人)が、井上真央主演のNHK大河ドラマ『花燃ゆ』(毎週日曜 後8:00 総合ほか)に出演することがわかった。NHKが8日、発表した。(オリコン)

【雑感】調子の良い時期でのオファーなら、天下のNHKの画期的起用と思えるが、史上最悪レベルの視聴率低空飛行では苦肉の策に見える。

 大河に現役アイドルが俳優として出演する例は多々あるが、グループまとまった形で出演というのは初めてだろう。

 AKBグループの中で乃木坂を選んだ理由、乃木坂は最初からAKB48の姉妹グループではなくライバルとして裏街道を歩まされている。他のグループは専用劇場を保有しているのに対して乃木坂にはそれを許されていない。またセンターポジション争奪の総選挙立候補権も原則許されていない。生駒里奈嬢が昨年の総選挙に出たのはこの時期AKBも兼任していたためである。
 他のグループは成熟しない美少女キャラとして売っているのに対し、乃木坂はアイドルよりも俳優や舞踊に力を入れややシックな文化の香りを強調している。多少老成した有閑女学生風味なのが時代劇とマッチしたかもしれない。

 私は前にも書いたが「花燃ゆ」に悪いイメージはない。大いに存在感を示してもらいたいものだ。
 NHKは評判よければ何度でも使ってくれる。大河や朝ドラや木曜時代劇の常連になるのも夢ではない。


 
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「テレビ離れ」といわれるが、正確には「テレビ局離れ」「テレビ番組離れ」だろう。 近頃の現象[一一三九]

テレビ離れ>傾向強まる 
短時間視聴が増加 NHK放文研


 NHK放送文化研究所は7日、ビデオやDVDの再生を除くテレビの1日の視聴時間を「30分~2時間」もしくは「ほとんど、まったく見ない」と答えた人の割合がそれぞれ5年前と比べて増加したと発表した。30分~2時間の「短時間視聴」の割合が増加傾向となったのは1985年の調査開始以来初めて。テレビ離れの傾向がうかがえる。(毎日新聞)

【雑感】60年代生まれの私はテレビ世代にあたる。物心ついた時には既に茶の間にテレビがあった。

 小学生の頃、日曜日の夕方には2時間にわたるアニメ枠が関西テレビのチャンネルにあり、毎週楽しみにしていた。例えば1974年10月、日曜日の夕方の6時から7人兄弟の奮闘を描いた名作「てんとう虫の詩」、6時半から超時空家族「サザエさん」、7時から永井豪氏の「グレートマジンガー」、7時半から「アルプスの少女ハイジ」が放送されていた。

 因みに、この「アルプスの少女ハイジ」の泡沫裏番組の身分に甘んじたアニメが後に日本のアニメ市場や漫画同人誌市場拡大の起爆剤となる不朽の名作「宇宙戦艦ヤマト」である。(余談1)しかしながら、多くの男の子たちは同様の経験をされたと思うが、ハイジ派の姉の意向が優先されて私がヤマトをまともに観れたのは1年後の再放送の時だった。(余談2)
 考えてみれは「ハイジ」制作の中心的役割を果たした人物に宮崎駿氏がいた。彼は場面設定・画面構成を担当し、演出にはこれまた高畑勲氏だ。ヤマトも加え、このアニメ枠に関わった人たちは日本アニメの主力エンジンとして牽引していくことになる。

 加えて「ハイジ」を観た後、通常なら8時から大河ドラマ「勝海舟」を観ていたのだが、この秋からTVドラマ版「日本沈没」が放送された。当時、「日本沈没」は「ノストラダムスの大予言」と並んで日本の子供たちに「終末思想」を刷り込ませた巨大なお化け作品だった。
 また、「てんとう虫の詩」の前番組は不朽の名作「科学忍者隊ガッチャマン」を2年間放送していたし、「グレートマジンガー」の前番組は「マジンガーZ」いわば永井豪枠のような状態だった。そして「ハイジ」は世界名作劇場枠の第三弾で、一弾目は「ムーミン」、「ハイジ」の次弾は「フランダースの犬」である。

 このように私が少年だった頃のテレビとはワクワクするものだった。私と同世代の映画やアニメの業界人はこの日曜日2時間アニメ枠プラス「日本沈没」を嬉々として観続け、その後の人生を決定づけるような強く深い影響を受けた事だろう。

 だが、いま当時と同じようなワクワク感をテレビに求められるだろうか? 堺雅人氏主演の「半沢直樹」が大ブレイクして一種の社会現象化したが、あれほどのインパクトのある作品は当時のテレビにはゴロゴロあった。
 ところが今や情報番組やバラエティ番組ばかりとなり、かつてはクレームやバッシングを恐れず面白い物を追求する気概があったが、今では最初からクレームを回避する姿勢になり全体に委縮しているように思う。
 インテリアの一つとして流しでテレビをつける事はあっても、子供の頃のワクワク感はもはや無く観ても忘却する。

 こうなってくると、インターネットのほうが面白くなる。私がネットを始めた90年代前半はまだ文章と写真だけ、その写真もダウンロードするのに1分近く時間がかかった。今ではYoutubeをはじめ動画サイトも複数あり、テレビのような制約がない分、プロアマ関係なく多くの人々が情報の送受信を行っている。
 テレビは数多くあるメディアの一つに過ぎない。とはいえ、まだ組織的に運営する公共放送としての価値は依然として持っているので、その特徴を強調していかなければならないだろう。

(余談1)日本初の本格アニメ業界雑誌「アニメージュ」創刊号の表紙はヤマトだった。

(余談2)現代は個人で何台もテレビが持てる時代だが、当時は1世帯に1台のテレビ。


 
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参院選挙区、島根と鳥取が、高知と徳島が合区で消える? これは都会人の横暴だ! 近頃の現象[一一三八]

自民・谷垣幹事長、「合区」導入に理解

 参議院の「1票の格差」を是正するための選挙制度改革をめぐり、自民党の谷垣幹事長は、隣り合う選挙区を1つにまとめる「合区」の導入に理解を示しました。

 「今までの議論の中で、そうしないとボールが出せない所にきているのは認めざるを得ない」(自民党 谷垣禎一幹事長)

 谷垣氏は鳥取県境港市でこう述べて、選挙制度改革をめぐるこれまでの各党の議論を踏まえて、隣り合う選挙区を1つにまとめる「合区」の導入に理解を示しました。
 これまでの議論で、鳥取県は隣接する島根県と「合区」にされる案が軸になっているため、自民党の鳥取県連は「反対」の立場を取っています。
 谷垣氏は「人口の少ない所、高齢化の進んでいる所の声が国会に届かなくなってはいけない。どうやって調整できるか、何とかボールを出さないといけない」と述べて、打開策を検討する姿勢も示しています。(TBS系)


【雑感】以前より危惧していたが、とうとう現実味が強くなってきた。どいつもこいつも耳障りの良い言葉に流されて大馬鹿やっている。

 私は「一票の格差」と「定数削減」を同時に行うことには大反対である。そんな事をすれば過疎県から議員を出せなくなる。議員が出せなくなるということは、過疎県の発言力が無くなるということである。鳥取と島根と高知は以前から標的にされている過疎県だ。
 一票の格差を是正するのであれば定数を増やすべきだと考えている。定数を削減するのであれば、大都市圏の定数から削減するべきだ。同時に行うのは無いものねだりだ。
 東京や大阪だけで国家が回っているのではない。地方が疲弊すれば東京や大阪に供給している水や食糧の生産が滞る。海外から買えばいいと愚かなことをいう輩がいるが、度を越した異常気象に食糧輸出国がダメージを受けたらどうなるのか。自国民を餓死させてまで食糧を売る馬鹿はいない。それにこの20年の経済停滞で、銭で買えばいいなどと楽観はできない、日本に買う銭が無くなる事もあり得るのだ。

 さらに過疎県の多くは「国境」を担っている。古くはソ連、北朝鮮・韓国、近年顕著になってきた中国の動きをみれば、地方を捨て置くことは国防の観点からも危険であるのは明白、地方を切り捨てるような政策をしたかと思えば国境線の危機を叫ぶとは頓珍漢だ。

 百歩譲って衆院での一票の格差と定数削減を行うのはやむを得ないとしよう。衆議院とは読んで字のごとし民衆から選ばれた議員によって構成される議会だ。だから主権者が投じる票に格差が生じるのは問題なのは解る。
 だが参院はいわゆる上院である。衆院や下院とは最初から目的もシステムも違う議会だ。各地方・各州や県あるいは貴族制の国では各階級から選出された代表でもって構成される性格を持つ。最初から人口比には比例しない。だから私は5人区の東京選挙区も高知と同じ1人区にしたら良いとさえ思っている。人口と財力のある東京も人口が少なく財力が乏しい高知や鳥取や島根も平等に議会の土俵に立てる。衆院で見落としがちの問題を参院は拾える。
 ところが参院まで一票の格差を当てはめてしまったら、何のための参院だ。これではますます衆院のカーボンコピーではないか。

 旧革新系勢力には失望した。都会の自治体では「定数削減は少数者の声を圧殺する」と主張しているくせに、国会では「定数削減」「一票の格差解消」の同時進行に異を唱えない。むしろ自民党の地方組織が頑張って抵抗している。
 法曹界にも失望だ。目先の権利問題に気を取られて気でも違うたか!

 こんな都会人の無知蒙昧の横暴と近視眼的愚策が蔓延るようなら、地方も国から分離して中国や韓国に秋波を送りながら東京政府を強訴してはどうか。借金踏み倒しとロシアと中国への接近でEUを脅しているギリシアを見倣ったほうがいいかもしれない。


 
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第1990回「忘れっぽいですか?」 晴雨堂は憶える事柄による。

こんにちは!FC2トラックバックテーマ担当の山口です。今日のテーマは「忘れっぽいですか?」です。私は物凄く忘れっぽくて困っています大事な書類の提出を忘れたり、学生時代にはレポートの提出や、宿題はその日に提出日だと友達に言われ思い出し、焦ってやるタイプでした;忘れてはいけないことをメモなどに書き出しても、悲しいことに書きだしたメモの存在や行方を忘れてしまうんですよねマイペースすぎると今でもよく注意さ...
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【雑感】憶える事柄によるだろう。必要だと思ったものは長く記憶に留まるし不必要と思ったものは簡単に忘却する。
 問題は「必要」「不必要」の基準だ。人間が社会生活をおくる上で「必要」と考えたものと、人間が生理的に必要と感じたものが同じだとは限らない。著しく乖離してしまうことがしばしばある。

 例えば、職場で品物を生産するにあたっての作業手順とか確認項目などの約束事や工作機械のトラブルシューティング、製品の納期とそこから逆算して発注すべき材料などは仕事を円滑に回すために必要な情報、職場スタッフとしての地位を維持するためには極めて重要な要素で端的に言えば「死活問題」である。なのに何故か私も同僚も上司もしばしば忘れる。
 作業手順や確認項目を忘れてしまったために規格外の製品を作ってしまって職場のチェックをすり抜けユーザーまで渡ってしまってヤードクレームをまねいたり、上司が発注をかけるのを忘れてしまったために必要な材料の在庫が底を尽き納期に間に合わなかったり、そういった事は残念ながら年に何回かはある。

 なのに、好きなAV女優の出演作は詳細まで記憶している、彼女の髪形や体型やファッションで写真や動画の撮影時期を簡単に特定してしまう、なんて事も多々ある。


 
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「ベッドウェイズ」 カップルで考えよう〔13〕

ベッドウェイズ」 
セックスをテーマに制作された実験映画。



BEDWAYS ベッドウェイズ [DVD]

【原題】BEDWAYS  
【公開年】2010年  【制作国】独逸  【時間】78分  
【監督】ロルフ・ピーター・カール
【制作】
【原作】
【音楽】
【脚本】ロルフ・ピーター・カール
【言語】ドイツ語
【出演】ミリアム・マイエ(ニナ)  マティアス・ファウスト(ハンス)  ラナ・クーパー(マリー)  アルノ・フリッシュ(マックス)  ローラ・トンケ( )     

【成分】セクシー 切ない エロ

【特徴】セックスと愛をテーマに、ある種の実験を試みようとする若手の女性監督の野心を描いている。
 本番に挑むAV女優と男優に監督がインタビューしているかのようなテンポで物語が進んでいく。

 ラスト、監督に扮している主演女優の自慰が長回しの定点撮影で描写される。

【効能】恋人と一緒に鑑賞するとセックス観を振り返る事ができる。

【副作用】場末のポルノ映画もどきに見えて時間の浪費感を抱く。
 
下の【続きを読む】をクリックするとネタバレありの詳しいレビューが現れます。記事に直接アクセスした場合は、この行より下がネタばれになりますので注意してください。

新幹線放火、また消防法が厳格化されるか。 近頃の現象[一一三七]

新幹線放火:国交省がJRと対策協議 
有効策見いだせず


 東海道新幹線での放火事件を受け、国土交通省は1日、新幹線を運行するJR5社の幹部を集め、緊急に対策を協議した。国交省は「模倣的な事件も懸念される」と危機感を強めるが、現状では事業者側に巡回頻度を高めるなど、警備の徹底を促す以外に有効策を見いだせていないのが実情だ。(カナロコ by 神奈川新聞)

【雑感】完璧な警備は無理だろう。仮にあったとしても、そのぶん犠牲になる面も多い。

 私が参加している住民自治会ではかつて役付の名簿が全戸配布された。自治会長から各委員長・委員、棟長・階段長(普通の町なら組長か班長に相当)までの役職に就いている者の氏名と部屋番号と電話番号が記されていた。
 ところが悪用の前例がでたり個人情報に神経質な社会風土が色濃くなるにつれ自治会の役員のみの掲示になり、会計担当者が「お金を預かるので怖い」という事で氏名も伏せるようになり、そのうち役員全員の名前まで伏せるようになってしまった。一住民が自治会に何か意見や要望や苦情があれば、まず最寄りの階段長か棟長を経由して会長に伝えるようになった。
 しかしこうなってくると、意見や要望をいう手段で自治会活動に参加する機会を阻害するものであり、また自治会の存在そのものも形骸化を促進させることになってしまった。
 独居老人の孤独死といった地域社会が抱える問題には対応できなくなり、団地建設当初からの住んでいる古参の老人からは「何のための住民自治会か!」との憤懣も起こった。

 今回の例では、警備を増やすか、ガソリンや灯油の小口売りを禁止するしかない。しかしガソリンはともかく、灯油の小口売りまで禁止はできない。
 私が学生だった頃、ポリタンクにそのまま入れてもらえる事ができた。なのでチャリンコ旅行中は繋ぎ目のない軽金属でできた1リットル用シグボトルをガソリン入れにしていた。当時のガソリンの値段はリッター90円程度、レギュラーガソリンではコールマンのガソリンコンロのジェネレーターが詰まりやすくなるが、それでも数か月はもつのでスペアを持っていれば長期の旅に耐えられる。

 しかし今は30リットル缶でないと売ってもらえない。金融会社への放火事件を契機に消防法が厳格になり、ガソリンの小口売りは原則禁止になったためだ。なのでやむを得ず登山用品店で売っている高価なホワイトガソリンを使うようになった。ただ若いころと違ってキャンプをする機会は激減しているからちょうど良いかもしれない。
 私の場合は趣味の問題に留まるが、例えば雪国などでは灯油は欠かせない家庭用の燃料だ。ガソリンほど爆発性のあるものではないにしても、同じような悪用をすれば大変な惨事になる。しかし規制をすれば雪国では死活問題だ。

 私はある程度までいくと「無いものねだり」と思って割り切るしかないと思う。いざとなれば、人はなんにでも凶器にしてしまうからだ。水際対策もけっこうだが、犯行時に被害をいかに最小限に抑えるかも考えないといけない。
 たとえば、車両の連結部分のスペースに消火器が置いてあるが、咄嗟の事態に乗客がそれを利用するのは困難だ。製造業の理屈でいえば手を伸ばせば届くところにそれが無い。となれば、スプリンクラーという事になるが、今回の事件でスプリンクラーでは弱いので天井から消火剤が噴出するようにして一時的に火勢を食い止め、その隙に乗客は逃げるようにするというのはどうだろうか。
 だが、テロリストが爆弾を抱えていてはどうしようもない。


 
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「ポンペイ最後の日」 家族と一緒に感動しよう〔26〕

ポンペイ最後の日」 
クリスティーネ・カウフマン嬢が美しい。



現在、日本版DVDは流通していないようだ。

【原題】THE LAST DAYS OF POMPEII  
【公開年】1960年  【制作国】亜米利加 伊太利 西班牙 西独逸 摩納哥  
【時間】112分  
【監督】マリオ・ボンナルド
【制作】
【原作】エドワード・ブルワー=リットン
【音楽】アンジェロ・フランチェスコ・ラヴァニーノ
【脚本】エンニオ・デ・コンチーニ セルジオ・レオーネ ドゥッチョ・テッサリ セルジオ・コルブッチ
【言語】イングランド語
【出演】スティーヴ・リーヴス(グラウカス)  クリスティーネ・カウフマン(アイオネ)  バーバラ・キャロル(ニディア)  A・M・バウマン(ジュリア)  ミンモ・パルマラ(ガリヌス)     

【成分】ゴージャス スペクタクル パニック ファンタジー ロマンチック 切ない 勇敢 ローマ時代 79年 ポンペイ

【特徴】イギリス貴族エドワード・ブルワー=リットン男爵が描いた冒険活劇が原作。不朽の名作らしく何度も映画化されている。
 因みに原作者の孫は、満州事変後に国際連盟が満州に派遣したリットン調査団の団長である。

 晴雨堂は物語よりヒロインの美しさに萌え。それ以外はあまり記憶に残っていない。

【効能】夏休みの家族団欒に合う作品。古代ローマ史に興味を持つ。

【副作用】時代考証無視が不愉快。豪華な舞台の割に物語が拍子抜け。
 
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