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ミカエル晴雨堂の晴耕雨読な映画処方箋

晴雨堂ミカエルの飄々とした晴耕雨読な映画処方箋。 体調に見合った薬膳料理があるように、 料理に合う葡萄酒があるように、日常の節目に合った映画があります。映画の話題をきっかけに多彩な生活になれば幸いです。詳しいレビューは「続きを読む」をクリックしてください。

「勝利への脱出」 家族と一緒に感動しよう〔18〕 

勝利への脱出」 
当時の有名サッカー選手多数カメオ出演。

 


【原題】ESCAPE TO VICTORY
【公開年】1980年  【制作国】亜米利加  【時間】116分  
【監督】ジョン・ヒューストン
【原作】
【音楽】ビル・コンティ
【脚本】エヴァン・ジョーンズ[脚本] ヤボ・ヤブロンスキー
【出演】シルヴェスター・スタローン(ロベルト・ハッチ米軍大尉)  マイケル・ケイン(ジョン・コルビー英軍大尉)  カロル・ローレ(レニー)  ペレ(ルイス・フェルナンデス)  マックス・フォン・シドー(カール・フォン・シュタイナー少佐)  ダニエル・マッセイ(-)  ティム・ピゴット=スミス(-)  ジュリアン・カリー(-)  クライヴ・メリソン(-)  モーリス・ローヴ(-)  ボビー・ムーア(テリー)  アミドウ(-)  アーサー・ブラウス(-)  アントン・ディフリング(-)
      
【成分】楽しい スペクタクル 勇敢 かっこいい 第二次大戦 フランス ナチスドイツ 脱走劇 サッカー ドイツ パリ 1942年
  
【特徴】名作「大脱走」にサッカーを付け足したリメイクのような作品。作品内容としては二番煎じの地味さだが、当時の超有名サッカー選手が大勢カメオ出演しており、かなり貴重映像だ。
 スタローンは作中で、サッカーは素人だが運動神経はあるのでゴールキーパーをやる役柄だが、実際にプロサッカーリーグで活躍していた選手たちが演じるサッカー試合の中に1人素人として出演しているので、かなりリアル。
 一応戦争映画という事になるが銃撃戦は無い。全編に渡ってスポ根、爽やかなラスト、家族で鑑賞するのに適している。
  
【効能】爽やかなラストに癒される。体育会系の人はクラブ活動に熱中した中高生時代を思い出す。
 
【副作用】「大脱走」の焼き直しにみえてつまらない。地味な映画で拍子抜けする。
 
下の【続きを読む】をクリックするとネタバレありの詳しいレビューが現れます。記事に直接アクセスした場合は、この行より下がネタばれになりますので注意してください。  
アメリカが描くスポ根サッカー映画。

 これは第二次世界大戦下のドイツ軍捕虜収容所を舞台にした映画であるが、戦争映画ではない。野球・バスケ・アイスホッケーが国技のアメリカにしては珍しいサッカー映画である。アメリカ人が大好きの機関銃乱射風景は無い。シンプルにサッカーを描写したスポ根映画だ。
 
 大脱走にスポーツを組み込むアイディア、しかしヨーロッパが舞台なら野球では具合悪い。やはりサッカーだ。だが、アメリカ人俳優では迫力あるサッカー試合は演じられない。そんな事を思ったかどうかは知らないが、出演者には伝説のサッカー選手ペレ氏や、現役の選手が参加して、実戦さながらの試合を魅せてくれる。佳境のドイツ軍チーム対連合軍捕虜チームの試合は手に汗握るものだった。サッカーファンにとっては当時のよく知った顔の選手たちが大勢出ているので、それだけでも貴重映像である。(余談1)

 本作でスタローン氏は捕虜チームに参加するアメリカ軍将校ハッチの役だった。実際のスタローン氏はどうなのかはわからないが、少なくともペレ氏らに比べたら完璧にサッカーはド素人、ただ運動神経は良いのでボールを受ける事は得意、ということでゴールキーパーのポジションに、適材適所だ。ボールを受け抱きかかえた時にドイツ選手から顔面を蹴られて鼻血がでる場面などは良い演技だ。
 この頃のスタローン氏は長髪で髭面のイメージがあるが、舞台は第二次大戦時ということで、短めに髪を刈り揉み上げも剃っている。(余談2)
 
 ラストは圧巻かつ痛快爽やかだ。善戦する捕虜チームにスタンドは歓喜し、われんばかりのフランス国歌大合唱。ハリウッド映画はいつもながら群集エキストラを使うのが巧い。
 敵のペナルティキックをスタローン氏が阻止したとき、観客は雲霞のごとくグランドに殺到、たちまち警備のドイツ兵はフランス人民の大海に呑まれ、捕虜たちは群集の協力で服を着替えさせられ紛れて脱走に成功。老少佐は苦笑して観覧席から見送る。
 
 ただ、本作を観た少年の頃はサッカー試合の大迫力にワクワクしたものだが、Jリーグやワールドカップの試合に見慣れた今、逆に地味すぎてパッとしない。こないだ、民放の深夜枠で放送されていたので懐かしさから観たのだが、あれ?こんな貧相な映画だったのかな?、と首を傾げた。

(余談1)モデルとなった事件が存在する。東部戦線での出来事だったようだが、ドイツ軍チームとソ連チームが親善試合をやってドイツ軍チームは大敗、勝利したチームはアウシュビッツと並んで悪名高いウクライナのバビ・ヤールの強制収容所に送られた。
 本作でも、捕虜の待遇改善やサッカーについて理解のあるドイツ軍の老少佐が東欧の悲惨な現状を匂わす台詞を言う。
 
(余談2)とはいえ、スタローン氏の髪はやはり長い。いつも思うのだが、出演者たちの髪が長すぎる。フランス人や連合軍捕虜の髪が長いのは良いとして、前線から遠く離れた地域にいるドイツ軍兵士たちの髪が長いのが気に入らない。
 ドイツ兵は頭頂部の髪を残して他は地肌が見えるように短く刈り込む。軍帽やヘルメットを被ったら坊主頭に見えるくらいに刈る。揉み上げもテクノカットのように短く剃る。本作でドイツ軍人らしい髪型をしていたのは、良心的な老軍人カール・フォン・シュタイナー少佐を演じたマックス・フォン・シドー氏だけだった。
 旧日本陸軍兵士役に前髪長い若者がいたら可笑しいのと同じで、ドイツ人が見たら変に見える。何故だろう? 特に難しいメイクをする訳ではない。髪を刈るだけなのに。
 

 
晴雨堂スタンダード評価
☆☆☆ 良
 
晴雨堂マニアック評価
☆☆☆☆ 名作



 

 
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ソ連チームではなくディナモ・キエフですね。
[ 2009/12/14 01:53 ] [ 編集 ]
ua氏へ

> ソ連チームではなくディナモ・キエフですね。
 
 「ソ連」と大雑把に書いてしまったのは確かに不正確情報ですね。仰るとおり、正確にはドイツ空軍対ディナモ・キエフの親善試合でした。当時のディナモ・キエフはソ連邦のアマチュアサッカーチームの1つであり、現在もウクライナの有力チームとして存続しており、ソ連時代からロシア人のチームに対抗するウクライナ人にとってナショナリズムの象徴でもありますから、大雑把に「ソ連チーム」と表現したら不快感をもよおしてしまうでしょう。
 
 ただ、もともと「ディナモ」はソビエト・スポーツ協会なので、「ソ連チーム」と書いても障りが無いと判断しました。
[ 2009/12/14 10:12 ] [ 編集 ]
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