「裏切られた」一斉反発
暫定税率 事実上維持 来年度税制改正で最大の焦点となっていたガソリン税(揮発油税)の暫定税率は21日夜、仕組みを変えて税率を維持することで決着した。自動車業界では、政府の動きを牽制(けんせい)しようと同日に緊急声明を発表したが時すでに遅し。石油業界からは、看板の書き換えに過ぎない廃止に「裏切られた」との声が挙がった。(産経新聞) 【雑感】こうなるのは政権発足当初から覚悟していたことだ。国庫に金は無い、税収はさらに下がる、となれば国債を大量発行せざるを得ない。しかし、こないだ主要マスコミは国債発行について批判したばかりだ。
私たち国家主権者たる国民が心しなければならないのは、マスコミはげんきんな存在であるということだ。本来「げんきん」というものは、餌をやると態度をコロリと変える様をいうのだが、マスコミは政府批判では概ね一貫している。一応ジャーナリズムの使命は権力批判だから、それは仕方が無い。
しかし権力の一挙手一投足をあげつらって批判した結果、社会問題をトータルで判断する視点が疎かになる。ダム問題にしても、自民党政権ではダム建設推進に批判的だったではないか。それが今度はダム建設中止で憤りを感じる「地元民」の声ばかりを伝える。
大袈裟にいうと、前後左右上下の相関関係を無視して、とにかく批判するのがマスコミといっても私はいい過ぎでは無いと思う。
だから
小沢一郎氏のイラついた調子で「国債発行額44兆円に抑えるのも公約、それを守るために(
暫定税率維持と子供手当て年収制限を)申し入れした」という趣旨の発言をし、ときおり記者団に向かって小馬鹿にした語調で「わかる?」という気持ちは、私も記者には些かムッときた経験が多々あったので解る気がする。批判される側にしてみれば、考えもせずコロコロと批判の趣旨を変えやがって、となる。
とはいえ、このところの
小沢一郎氏は開き直ったかのように豪腕キャラをさらけ出している。むしろ意識して悪役を担当しているように見える。
「子供手当て」と「
暫定税率」、明らかに本命は「
暫定税率」だ。「子供手当て」の年収制限案は年収2千万、これでは制限は有って無いようなものだ。私たちのような低所得者にとっては年収制限を500万くらいにして1人当たりの手当ての額を上げてもらいたいくらいだ。予算確保でいえば
暫定税率のほうが大きい。
小沢幹事長は
鳩山首相に暫定税率維持を決断しやすいように「子供手当て」を抱き合わせたと思う。
小沢幹事長らの「要望」を丸呑みせず、子供手当ての方は断りましたという格好ができる。
今回の
鳩山首相の決断は、単なる暫定税率の維持ではなく、「暫定」という建て前を取って別の看板を付け替える事を述べているから、恒久的に続く税率になる可能性が出てきた。石油業界は怒るだろう。
国際価格が一定水準を越えたら「暫定税率」が凍結されるシステムにしないと、今のままでは票が減る。
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