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ミカエル晴雨堂の晴耕雨読な映画処方箋

晴雨堂ミカエルの飄々とした晴耕雨読な映画処方箋。 体調に見合った薬膳料理があるように、 料理に合う葡萄酒があるように、日常の節目に合った映画があります。映画の話題をきっかけに多彩な生活になれば幸いです。詳しいレビューは「続きを読む」をクリックしてください。

「チャップリンのニューヨークの王様」 社会を冷笑したい時に〔3〕

チャップリンのニューヨークの王様
チャップリン最後の主演作、
アメリカ批判が心地よい。

 


【原題】A KING IN NEW YORK
【公開年】1957年  【制作国】英吉利  【時間】105分  
【監督】チャールズ・チャップリン
【音楽】チャールズ・チャップリン
【脚本】チャールズ・チャップリン
【言語】イングランド語     
【出演】チャールズ・チャップリン(イゴール・シャドフ王)  マクシーン・オードリー(アイリーン王妃)  ドーン・アダムズ(アン・ケイ)  マイケル・チャップリン(ルパート・マカビー少年)  オリバー・ジョンストン(ジョミエ大使)  ジョン・マクラレン(マカビー氏)
 
【成分】笑える 楽しい ゴージャス 知的 コミカル 風刺 反米
 
【特徴】赤狩りによってアメリカ映画界を追われたチャップリンが放つ痛快なアメリカ批判映画。70近いチャップリン、すっかり老人になっているが台詞まわしは軽快滑らか、脚本家・俳優としての才は全く衰えていない。
 
【効能】アメリカ嫌いの方、必見。溜飲のさがる快感と清涼感を味わえる。
 
【副作用】アメリカ支持派には、アメリカへの無理解・不勉強に見えて不愉快。
 
下の【続きを読む】をクリックするとネタバレありの詳しいレビューが現れます。  
そんなに駄作か!?
 
 いつものように、制作・監督・脚本・主演を務めているが、この作品を以ってチャップリン最後の主演作品となる。とはいえ、以降も監督として映画制作に関わり続ける。
 
 小学生の頃だったと思う。当時よく聞いた映画評論家の淀川長治氏のラジオ番組で、チャップリンの特集をやっていた。この作品について淀川長治は些か批判的だったように記憶している。また、他の映画雑誌や評論書籍でも「駄作」「アメリカへの無知」といった評価が多く、どうやら言論界は「失敗作」という認識で固まっているようだ。
 
 だが、本当に「失敗作」か?! 観たらギャグのセンスは良いし、それも機関銃のように出てくる。個性的キャラも大勢出てくるし、風刺映画として素晴らしいデキとしか思えない。何故これが「失敗作」なのかが理解できなかった。
 
 「アメリカへの無知」とか「アメリカ批判がストレートに出た」とあるが、本当にそうなのか? 世界世論が認めているようにアメリカの好戦主義・金儲主義から出た弊害の数々に比べれば、チャップリンは随分計算して遠慮がちに風刺していると思う。ストレートなんてとんでもない。思うに、親米派やアメリカを批判しづらい言論勢力による批判封じだと思う。
 
 もう一つ受け入れられなかった原因として、世間の印象としてはチャップリンは社会派のコメディアンというイメージがあまりない。ほのぼのとした日常ギャグが多かったように思う。数多く発表した作品の中では「モダンタイムズ」や「殺人狂時代」「独裁者」などが社会派にあげられるが、明確に批判対象を意図したのは「独裁者」と「ニューヨークの王様」ぐらいではないか。
 「独裁者」はアメリカの敵国批判だったので支持されたが、この作品はアメリカ批判だったので扱き下ろされた。

 好戦主義・金儲主義と見られても仕方ない事はアメリカ市民も認めている事である。そろそろ、この作品の「駄作定説」を改めても良い時期である。(余談1)
  
(余談1)アメリカでの公開は制作後20年程度後の事だったと思う。意外に「自由の国」アメリカは肝が小さい。これでは、反米的発言を繰り返したジョン・レノン氏がCIAの謀略によって暗殺された説は現実味をおびる。
 
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チャップリンのために
喜劇の王様 チャールズ・チャップリン
チャップリン暗殺 5.15事件で誰よりも狙われた男
 

 
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