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ミカエル晴雨堂の晴耕雨読な映画処方箋

晴雨堂ミカエルの飄々とした晴耕雨読な映画処方箋。 体調に見合った薬膳料理があるように、 料理に合う葡萄酒があるように、日常の節目に合った映画があります。映画の話題をきっかけに多彩な生活になれば幸いです。詳しいレビューは「続きを読む」をクリックしてください。

真央と妍兒(2) フィギュアスケート[三十四] 

浅田SP2位、安藤4位 首位はヨナ

 バンクーバー冬季五輪第12日の23日(日本時間24日)、フィギュアスケート女子のショートプログラム(SP)が行われ、昨年の世界選手権を制した金妍児(キム・ヨナ)(19)=韓国=が安定した演技で78.50点の高得点をマークし、1位となった。五輪初出場で08年世界選手権覇者の浅田真央(19)=中京大=は、冒頭のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)に成功し、73.78点で2位につけた。(毎日新聞)
 
【雑感】すごい! 鳥肌が立った。前回のトリノよりも遥かに充実した内容であるのは間違いない。バンクーバーでとった金メダルは、失礼ながら荒川静香氏の金メダルよりも重たい。
 
 当ブログで指摘してきたように、現在の金妍兒選手はフィギュアの神様が憑いている状態、たとえ浅田真央選手がノーミスの演技ができたとしても超える事はできない、2位どまりだろう。SPはまさにその通りの結果になった。

 真央ちゃんはノーミスどころか完璧な演技をした。女子フィギュア史上初のSPでのトリプルアクセルを成功させるという大技を成し遂げたことが注目されているが、演目全体の構成も藝術性も真央ちゃんのキャラにぴったりと合って完成されている。まるで春の妖精が軽やかに飛び跳ねながら舞踏会を楽しんでいるような、見事な演技だった。
 前にも述べたことがあるが、彼女のジャンプには良い意味で重量感がない。他選手では重たくてスローで氷上にドスンと響くような、腰や膝を痛めてしまいそうな印象を抱いてしまうが、真央ちゃんと妍兒ちゃんにはそれが無い。
 
 2位というのは日本のフィギュアファンから観れば残念な出だしかもしれないが、真央ちゃん本人にとっては満足のいく出だしだろう。審査員や観衆に自分の復調をアピールするとともに、いつもは妍兒ちゃんに大きく差をつけられての発信が今回は5点弱に留まっている、既に妍兒ちゃんを追う側にいる自覚がある者としては、むしろ嬉しい第一関門突破だ。
 
 さて、妍兒ちゃんの方だが、真央ちゃんを見る表情に闘志を隠さないのが素敵だ。今回は真央ちゃんの次に滑走する、目の前で真央ちゃんに70点超えをされた訳だが、その時の近寄りがたいような怖い表情、そしてコーチの方を向いて苦笑い。
 スポ根少女漫画的に台詞を入れるとしたら、「おおっ、70点超え、さすがね、やっぱりやるじゃないの。そうでないと面白くないわ」あたりが適当かな。
 
 真央ちゃんによって会場が盛り上がったところに金妍兒選手が登場。やはり第一人者は妍兒ちゃんであることを再確認させる場面でもあった。真央の残り香を一掃してしまったからだ。
 真央ちゃんは暖色系の春風のような妖精といった感じで仮面舞踏会を楽しんだようなイメージだが、妍兒ちゃんは寒色系ダークな輝きでボンドガールをテーマにスピード感のある演技をする。私には戦場を滑空するワルキューレのように見えた。妍兒ちゃんのジャンプは真央ちゃんと同様に重量を感じさせないのと同時に、鼻先を引っ叩くような鋭さがあった。終始、小悪魔的な笑顔で演技をしているが、そのウラには阿修羅のような顔を感じる。
 
 今回のフィギュアでは真央と妍兒だけでない、地元カナダのジョアニー・ロシェット選手も70点超えを果たして2人に肉薄している。金髪で端正な顔立ち、鍛えぬかれた筋肉美、まるで「ヨーロッパ人」の美を象徴しているかのような選手だ。近年、東アジア系の選手が台頭している中で彼女は割って入っている。
 まるで筋肉隆々のダンサーがキビキビとタンゴを踊っているかのように気品と躍動感があり、ジャンプは2人と違って筋肉の重みを感じさせる迫力。ロシェット選手の演技を観ていると、フィギュアスケートがスポーツであることを改めて思い出す。
 今回は競技直前に応援にやってきた母親がたおれ精神的にきつかったはず、タンゴを貴婦人然と演技した直後に緊張が途切れ泣き出してしまう様は、オリンピックにかける執念といったものというより、人生を賭けているような気迫を感じる。
 
 今日のトップ3人は他選手を引き離した孤高の水準だ。3人、それぞれ際立った個性でぶつかる総力戦、普通のアスリート同士の戦いではない。
 春の妖精の様な浅田真央選手、阿修羅かワルキューレのような金妍兒選手、欧米の貴婦人ジョアニー・ロシェット選手、3人の基礎技量に差はない。誰がどれだけプラスαの能力を引き出せるか、誰がフィギュアの神様を味方につけるか、それでメダルの色が決まる。
 
 それにしても、こんなにドラマを感じるオリンピックは滅多にない。不謹慎かもしれないが、日韓加で実写かアニメで映画化しても良いくらいである。
 

 
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