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ミカエル晴雨堂の晴耕雨読な映画処方箋

晴雨堂ミカエルの飄々とした晴耕雨読な映画処方箋。 体調に見合った薬膳料理があるように、 料理に合う葡萄酒があるように、日常の節目に合った映画があります。映画の話題をきっかけに多彩な生活になれば幸いです。詳しいレビューは「続きを読む」をクリックしてください。

「あかね空」 家族と一緒に癒されよう〔5〕 

あかね空
江戸庶民の日常を表現した佳作。

  

 
【公開年】2006年  【制作国】日本国  【時間】120分  【監督】浜本正機
【原作】山本一力
【音楽】岩代太郎
【脚本】浜本正機 篠田正浩
【出演】内野聖陽(永吉/傳蔵)  中谷美紀(おふみ)  中村梅雀[2代目](平田屋)  勝村政信(嘉次郎)  泉谷しげる(源治)  角替和枝(おみつ)  武田航平(栄太郎)  細田よしひこ(悟郎)  柳生みゆ(おきみ)  石橋蓮司(清兵衛)  岩下志麻(おしの)     
 
【成分】笑える 楽しい 悲しい 切ない かわいい 江戸時代 18世紀 時代劇
 
【特徴】江戸庶民を主人公にしたホームドラマ。侍を出さず江戸時代の豆腐屋夫婦の生活をかなりリアルに表現しているのが好感を持つ。特に中谷美紀氏の初々しい少女時代から子持ちの母親役までを演じ分けているのは見どころである。
 
【効能】家族団欒で鑑賞すると心が癒される。
 
【副作用】侍が好きな人にはつまらないかもしれない。
 
下の【続きを読む】をクリックするとネタバレありの詳しいレビューが現れます。  
内野聖陽中谷美紀の「二役」に注目
 
 見どころは大きく2つある。1つは再現された江戸の町並み、2つは中谷美紀氏と内野聖陽氏の演技力というより化け具合だ。前半に小さなエピソードとして登場する伏線がラストで活きてくる構成も見ものだろう。詳しくいうとネタバレになるので書かないでおく。
 
 ともかく、私が常々抱いていた時代劇への不満、下町の町人まで「晴着姿」であったり、必ず侍が登場してチャンバラする、といったものは概ね払拭されていた。待ち望んでいた映画がやっと登場した感である。
 
 デジャブではないが、江戸の夕焼けや下町の風景はどこかで見たような気がする。低い粗末な木造家屋が地平線モドキの関東平野に広がっているような風景、狭いゴミゴミとした下町、砕けた着こなしのオバサンたち。こんな生活、昔してたんじゃないかな、と思わすくらい良く出来ている。(余談1)
 
 中谷美紀氏の演技が一番よく光る。まったくこうでなくてはいけない。前半の乙女の初々しさ瑞々しさ純情さが花開くように表現され、後半の子育てに些か疲れたような中年女性(当時は初老の範疇)の表現、彼女は女優として最も幅広い演技ができる年頃になったのではないだろうか。(余談2)
 
 好い時代劇だ。
     
(余談1)私が求めていたイメージに近いが、子供がまだ垢抜けし過ぎていた。もっと汚いし鼻水たらした子が多いはず。襟が垢や脂で変色していたり、袖が鼻水でテカテカ、という感じが欲しかった。そもそも子供はもっと多い。それから髪の毛も綺麗過ぎる。ダニやシラミが当たり前にいたのだから。
 
 この時代は現代のように毎日風呂には入れない。夏は行水し、冬は手拭で身体を拭くだけで、たまにお寺が檀家のために風呂を提供するのにあやかる程度だ。主人公たちの豆腐屋が軌道に乗ったころあたりの経済力で、銭湯にありつけるのではないかと思う。チベットやネパールほどではないが、薄汚れた感じが欲しかった。
 
 それからこの時代は現代ほど「羞恥心」は無い。というより、羞恥心を抱くポイントが違う。夏になれば諸肌脱いで乳や脇毛を露に家事をするオバサンは当り前にいた。
 
 内野聖陽氏のズラ、今までの時代劇に比べればマシだが、もっと自毛ぽくしてほしいところだ。それに自分で髭は剃れても髷を結ったり月代を剃るのは非常に手間が掛かる。床屋に行く余裕は無いはずだ。独身時代は少々髪が乱れて月代も二枚刈り程度に伸びていた方が良かった。中谷美紀氏と所帯を持ってから、髪形も整うようになる、という演出が欲しかった。残念。
 
(余談2)「ハウルの動く城」の倍賞千恵子氏はきつかった。さすがに少女の声は無茶だ。
 

 
晴雨堂スタンダード評価
☆☆☆ 良
 
晴雨堂マニアック評価
☆☆☆☆ 名作

  
晴雨堂の関連書籍案内
あかね空 (文春文庫) 山本一力 
雑学「大江戸庶民事情」 (講談社文庫)
日本人なら知っておきたい江戸の庶民の朝から晩まで (KAWADE夢文庫)
大江戸復元図鑑 庶民編
 

 
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2006年 日本 監督: 浜本正機 出演: 内野聖陽/中谷美紀/中村梅雀/石橋蓮司/岩下志麻 **************************************************************************************** 江戸は深川蛤町。 職人たちが多く暮らす長屋が並んだ裏町で、井戸から汲み上げた水を..
[2009/06/14 23:38] マイシネマ日記
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