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ミカエル晴雨堂の晴耕雨読な映画処方箋

晴雨堂ミカエルの飄々とした晴耕雨読な映画処方箋。 体調に見合った薬膳料理があるように、 料理に合う葡萄酒があるように、日常の節目に合った映画があります。映画の話題をきっかけに多彩な生活になれば幸いです。詳しいレビューは「続きを読む」をクリックしてください。

「人形霊」 不安と恐怖を楽しむ時に〔19〕 

人形霊」 韓流人形ホラー
 
 

【原題】人形帥
【英題】THE DOLL MASTER
【公開年】2004年  【制作国】大韓民国  【時間】89分  【監督】鄭勇基
【原作】
【音楽】朴ジウン
【脚本】鄭勇基
【言語】韓国語
【出演】任恩敬(ミナ)  金有美(ヘミ)  玉智英(ヨンハ)  イム・ヒョンジュン(ホン・ジョンギ)  沈亨倬(キム・テスン)  千虎珍(チェ・ジファン(館長))  金寶英[女優](ジェウォン(人形師))  南明烈(独房の男)  李佳英(イ・ソニョン)
        
【成分】ゴージャス 不思議 パニック 不気味 知的 かわいい 人形 ホラー 
   
【特徴】人形モノのホラー。雰囲気は日本の少女漫画のオカルトに出てきそうなネタ。
  
【効能】深夜に独りで見ると人形が怖くなる。
 
【副作用】ホラーを見慣れている人にはギャグに見えてしまう箇所がある。
 
下の【続きを読む】をクリックするとネタバレありの詳しいレビューが現れます。記事に直接アクセスした場合は、この行より下がネタばれになりますので注意してください。  
ホラー少女漫画的映画

 原題は「인형사」、「인형」を漢字になおすとたぶん「人形」だろう。「사」は何だろう?当てはまる漢字は沢山ありすぎる。重要な登場人物に不気味な女性人形師が登場するから、「師」かもしれない。
 内容から、私は原題通り「人形師」で良いと思う。人形の霊というより人形師がメインだからだ。顰蹙をかうかもしれないが、漢字使用を復活してくれないものか。
 
 主役は赤いワンピースを着た謎の美少女ミナに扮する任恩敬氏(イム・ウンギョン)、長い黒髪に太い眉、私の萌えスイッチが入ってしまった。もう1人のヒロインは若手彫刻家役の金ユミ氏。(余談1)
 森の人形美術館に5人の若者が招待される。著名な人形作家が5人をモデルに新作をつくりたいらしい。ヒロインの彫刻家の他、明るくファンキーな女学生、いつも人形ダミアンを抱えている内向的な女性、少し陰のあるイケメンモデル、口髭を生やした陽気な写真家。
 ホストは、40代後半くらいの男性館長とオーナーである女性人形作家。しかし、美術館には他にも人の気配がする。
 
 雰囲気は悪くない。如何にも悪魔の森の奥深くに立つ洋館、ロビーには無数の可愛らしい人形が展示、ゲストルームや便所には不気味な等身大の人形が配置されている。天井から逆さづりのような体勢で照明を抱えているように飾られていたり、鏡台を抱えているように安置されていたり、背もたれのように便器の後に飾ってあったり。蝋人形の舘を彷彿させるような不気味さだ。人形のデザインも、少女漫画のホラーに登場しそうなオカルトっぽいアンティーク調。
 
 ムード満点の不気味でオカルト系ゴージャスな舞台。一見すると70年代のソフトホラーのように見えるが、女性キャラは韓国の今風だし、デジカメ・ケータイ・ノートパソコンがあるので時代は現代とわかる。物語の展開もスタンダード、いや控えめだ。だからホラーのセンスがやはり古く感じ、描写や物語の展開に踏み込みの甘さを感じてしまう。よく似たシチュエーションのパメラ・フランクリン氏主演「ヘルハウス」の方が控えめな描写ながらも観客に強いインパクトを与えていることを再確認する。
 
 これがアメリカのB級映画なら、3人の女性登場人物のうち1人はお色気殺され役担当で、物語の内容から人形によって手篭めにされ人形に取り込まれて同化するといった少しエロい描写が入るところだが、さすが硬い韓国それは無い。
 美術館の人形もしくは人形の精霊が次々と人を殺していくのだが、殺され方がオーソドックス。ホラーらしく捻り殺すのは2例だけ、他は必殺仕事人の如く首にワイヤーをかけて吊り上げたり、拳銃・斧・キリによる平凡な殺害方法だ。
 全てがオーソドックス過ぎる。怪奇現象の張本人は人形師なのだが、異常変態人物でもなく得体の知れない人物でもなく、単に大昔の一件を怨みに思い「加害者」の子孫に復讐をする些か強引な設定。しかも人間から怪物になったかのような描写をして俳優も妖怪のような顔付きになって迫力満点に演技していたのに、結局は普通の人間として倒される。もったいぶって魅せた折角の怪異現象を無にしてしまうようなラストだった。謎の美少女の登場も、特に意味があるように思えなかった。
 
 私なら、強敵を倒したものの、結局ヒロインは人形の魔力に取り込まれ、謎の美少女と同性愛的な関係を持ちながら永遠に美術館の主となり、来訪してくる人間を喰らうラストの方が面白く感じる。これも古いか。
 
(余談1)任恩敬氏は中央大学校演劇映画科出身、金ユミ氏もソウル芸術大学放送芸能科を出ている。
 韓国の芸能界は学歴社会だ。多くが藝術や演劇に関係する学部学科で専門教育を受けている。日本とは大違いだ。日本では大卒の芸能人の割合は少ないように思うし、大学へ進学しても藝術芸能に関係している学部で学ぶ事は少ない。
 

 
晴雨堂スタンダード評価
☆☆☆ 良
 
晴雨堂マニアック評価
☆☆☆ 佳作

 

 
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