「砂漠の鬼将軍」
ジェームズ・メイソンあたり役。 【公開年】1951年
【制作国】米
【時間】88分
【監督】ヘンリー・ハサウェイ 【原作】デスモンド・ヤング
【音楽】ダニエル・アンフィシアトロフ
【出演】ジェームズ・メイソン(
ロンメル将軍) セドリック・ハードウィック(−) ジェシカ・タンディ(−) ルーサー・アドラー(ヒトラー) エヴェレット・スローン(−) レオ・G・キャロル(−) ジョージ・マクレディ(−) リチャード・ブーン(エルディンガー) ダン・オハーリヒー(指揮官) エドワード・フランツ(フォン・シュタウフェンベルグ大佐) デスモンド・ヤング(本人)
【成分】勇敢 絶望的 切ない かっこいい 第二次大戦 ドイツ軍 戦争映画
【特徴】ロンメル役で名高い
ジェームズ・メイソン氏主演。
ロンメル将軍が登場する映画では最も有名であり最初の本格作品である。戦中戦後の連合国が
ロンメルに抱いた好意的印象と政治的意図がよく現れている。
原作者デスモンド・ヤング氏が本人役で出演しているほか、
ジェームズ・メイソン氏が着用しているドイツ軍の軍服も実際に
ロンメル家から借りたものである。
【効能】制約のある環境下でも信念を貫き通した
ロンメルに感動。
【副作用】ドイツ兵がアメリカ人まるだしで興ざめ。
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ロンメル像の基本形 主演の
ジェームズ・メイソン、50年代・60年代に青春を過ごした映画ファンならドイツ軍の名将
ロンメル役で有名である。漫画家手塚治虫氏の「アドルフに告ぐ」に登場する
ロンメルにはメイソンの面影があるし、藤子不二夫氏らが若いころに描いた戦争漫画に登場する
ロンメルはもろにメイソンだ。
実際にドイツ軍の捕虜になった経験のある英軍将校が原作者で、映画にも冒頭で本人が本人役で出演している。当時としては些か珍しい説得力のあるドキュメントテイストの演出で物語が進展する。観客は引き込まれた事だろう。なにしろ公開は1951年、戦後6年しか経っていないから、
ロンメルは過去の人ではなく未だ同時代人だ。
ただ、いま観るとハリウッド臭さが強烈にある映画だ。ドイツ兵は「英語」を話すし、英米兵と通訳無しで当り前のように会話する。アフリカ軍団の軍服(余談1)は真新しくて糊バッチリ、敬礼の仕方がいい加減。私にはアメリカ人まるだしでドイツ兵には見えない。
その中で、革のコートにステッキを持ったメイソンは記録映画に出てくる
ロンメルを些かデフォルメしているとはいえ格好よく再現していた。このメイソンの
ロンメルが、これ以降の戦争映画の
ロンメル像の基本になっていく。(余談2)
因みに、原題は「デザート・フォックス」=「
砂漠の狐」だ。アフリカ戦線での大活躍からついた渾名である。ただ今でも日本人にとっては有能な軍人を狐と連想する文化ではなく、
ロンメルを「
砂漠の狐」と呼んでいたことは戦史マニアしか知らない。「
砂漠の鬼将軍」とは些か陳腐な邦題だが、日本人にはシックリくるタイトルである。
(余談1)アフリカ軍団はサハラの厳しい気候に合わせて熱帯服がデザインされたが、戦いやすいよう正規の軍服以外に着心地の良い服を兵士たちは着ていた。上官も融通を利かして黙認。当時の写真を見ると服装は細かいところでバラバラだ。
それに厳しい気候ゆえ、すぐに汗と脂と埃で汚れるし、洗濯する水もないので砂で擦って汚れを落す。だから糊バッチリの軍服など有り得ない。
(余談2)
ロンメルはヒトラー暗殺計画に連座していた事もあるが、アメリカは特に高く評価しているしファンも多い。もともと敵国の将でも鮮やかな勝ち方をする英雄を称揚する風土がある。撃墜王でゼロ戦パイロットの坂井三郎中尉も米軍OBから招待されてしばしば歓待を受け、彼の著作「大空のサムライ」は英訳されアメリカでも出版されている。
アメリカは面白い国だ。
晴雨堂スタンダード評価
☆☆☆ 良
晴雨堂マニアック評価
☆☆☆ 佳作 晴雨堂関連作品案内砂漠の鼠 [DVD] ロバート・ワイズ
ヒットラーと将軍たち ロンメル 国民的ヒーロー 砂漠の狐 [DVD] ドキュメンタリー
戦場ロマンシリーズ(ドイツ編) ロンメル将軍の密使 [DVD] ウォルフガング・シュライフ
晴雨堂関連書籍案内ロンメル将軍 (ハヤカワ文庫 NF 30) デズモンド・ヤング
関連ゲームソフト案内デザートラッツ ~砂漠の鼠VS北アフリカ軍団~ 日本語版
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ロンメル役で有名である。漫画家手塚治虫氏の「アドルフに告ぐ」に登場する
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ロンメルはもろにメイソンだ。
実際にドイツ軍の捕虜になった経験のある英軍将校が原作者で、映画にも冒頭で本人が本人役で出演している。当時としては些か珍しい説得力のあるドキュメントテイストの演出で物語が進展する。観客は引き込まれた事だろう。なにしろ公開は1951年、戦後6年しか経っていないから、
ロンメルは過去の人ではなく未だ同時代人だ。
ただ、いま観るとハリウッド臭さが強烈にある映画だ。ドイツ兵は「英語」を話すし、英米兵と通訳無しで当り前のように会話する。アフリカ軍団の軍服(余談1)は真新しくて糊バッチリ、敬礼の仕方がいい加減。私にはアメリカ人まるだしでドイツ兵には見えない。
その中で、革のコートにステッキを持ったメイソンは記録映画に出てくる
ロンメルを些かデフォルメしているとはいえ格好よく再現していた。このメイソンの
ロンメルが、これ以降の戦争映画の
ロンメル像の基本になっていく。(余談2)
因みに、原題は「デザート・フォックス」=「
砂漠の狐」だ。アフリカ戦線での大活躍からついた渾名である。ただ今でも日本人にとっては有能な軍人を狐と連想する文化ではなく、
ロンメルを「
砂漠の狐」と呼んでいたことは戦史マニアしか知らない。「
砂漠の鬼将軍」とは些か陳腐な邦題だが、日本人にはシックリくるタイトルである。
(余談1)アフリカ軍団はサハラの厳しい気候に合わせて熱帯服がデザインされたが、戦いやすいよう正規の軍服以外に着心地の良い服を兵士たちは着ていた。上官も融通を利かして黙認。当時の写真を見ると服装は細かいところでバラバラだ。
それに厳しい気候ゆえ、すぐに汗と脂と埃で汚れるし、洗濯する水もないので砂で擦って汚れを落す。だから糊バッチリの軍服など有り得ない。
(余談2)
ロンメルはヒトラー暗殺計画に連座していた事もあるが、アメリカは特に高く評価しているしファンも多い。もともと敵国の将でも鮮やかな勝ち方をする英雄を称揚する風土がある。撃墜王でゼロ戦パイロットの坂井三郎中尉も米軍OBから招待されてしばしば歓待を受け、彼の著作「大空のサムライ」は英訳されアメリカでも出版されている。
アメリカは面白い国だ。
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