ミカエル晴雨堂の晴耕雨読な映画処方箋

晴雨堂ミカエルの飄々とした晴耕雨読な映画処方箋。 体調に見合った薬膳料理があるように、 料理に合う葡萄酒があるように、日常の節目に合った映画があります。映画の話題をきっかけに多彩な生活になれば幸いです。詳しいレビューは「続きを読む」をクリックしてください。

「アマルフィ 女神の報酬」 ゴージャス気分を楽しむ時に 

アマルフィ 女神の報酬」 
織田裕二に似合う映画

 

 
【原題】
【公開年】2009年  【制作国】日本  【時間】125分  【監督】西谷弘
【原作】真保裕一
【音楽】菅野祐悟
【脚本】
【出演】織田裕二(黒田康作)  天海祐希(矢上紗江子)  戸田恵梨香(安達香苗)  佐藤浩市(藤井昌樹)  大塚寧々(羽場良美)  伊藤淳史(谷木幹安)  小野寺昭(菊原清文)  平田満(川越亘)  佐野史郎(西野道生)  大森絢音(矢上まどか)  中井貴一(片岡博嗣)  サラ・ブライトマン(本人)  福山雅治(佐伯章悟)
        
【成分】ゴージャス パニック 勇敢 知的 かっこいい ミステリー イタリア  
   
【特徴】全編イタリアロケを敢行した意欲的ミステリー「大作」。事件を解決するのは何やら特務を担っていそうな謎の敏腕外交官。イタリアを堪能できる仕上がりにはなっている。
  
【効能】イタリア観光の疑似体験ができるかな。
 
【副作用】人によっては、配役表と物語の冒頭で話の展開が予測でき、つまらない。
 
下の【続きを読む】をクリックするとネタバレありの詳しいレビューが現れます。  
贅沢な小品。
 
 贅沢な小品だった。人件費が高そうな俳優たちに、サラ・ブライトマン氏が本人役でカメオ出演、そこそこの大作になっても良いのに小品ぽい。
 
 まずストーリーが最初からバレバレである。犯人一味の登場の仕方がさり気なく風で些か強調し過ぎだ。エキストラの振りして力んでいるのが見えてしまう、といった方が良いのか。
 加えてキャスト表を見たら主犯役が誰なのか、犯人グループのターゲットが誰なのか推測できてしまう。大使館員A・Bで済ましても良いはずの脇役ポジションに比較的人件費の高い大塚寧々氏や伊藤淳史氏を配しているので、もしかしたらこの2人が一味かなと期待をしてみたが、素直にただの脇役だった。研修生役の戸田恵梨香氏が土壇場で実は犯人に豹変する事も期待してみたが、素直に下っ端の役だった。
 
 次に犯人グループの動機である。本作で繰り広げられる犯罪は技巧を凝らし捻りを利かせた大掛かりなものだが、それに動機が見合っていない。犯人グループは元々は市民運動畑の人間で各々高い技能を持った優れた技術者の設定のようだが、それほどの人間ならもっと日本だけでなく先進諸国を震撼させ国際社会の秩序を激変しかねない革命闘争へと昇華させるのが自然だと思うのだが、個人的な仇討に縮こまっている。私が犯人グループの主犯なら、あそこまでやっておきながら本作のような小さな結論では満足しない。自分たちの命だけの問題ではない、多くの人々の犠牲が背景になっているのに、こんな戦術目標では割が合わん。佳境で犯人を説得する織田裕二氏の台詞通りで、ターゲットを殺しても意味が無い。(余談1)
 
 物足りなさと軽さを感じたが、外交官・黒田康作シリーズの名刺代わりとしては上手くまとめたエンタメ佳作ではある。(余談2)世界を股にかけて難事件を解決していく謎の外交官、ポアロのようなひょうきんさも無く、ホームズのような犯罪オタク変人でもなく、少し陰のある切れ者エージェント。ハリウッドならヒロインとのラブシーンを入れたがるが、それが無い事で余計にミステリアスな孤高の魅力が出ている。織田裕二氏との相性の良いキャラだ。
 世界各国の観光局とタイアップして日本人観光客誘致を土産に幾らでも続編ができる。是非、本作よりも完成度の高い第2弾・第3弾を制作してほしいものだ。(余談3)
 
 最後に、犯人一味の1人で、ノースリーブの黒い夜会ドレスを着た女優の名前がキャスト表に載っていない。パンフレットには載っているのだろうか? チェックしたいな。
 
(余談1)フジテレビは反サミットや革命は描かんだろう。
 
(余談2)スペイン広場の階段を駆け上るとき、これ見よがしに地面に落ちているジェラート踏みつけていく場面、このワザとらしさは好きだ。
 犯人グループがパーティ会場に潜入したとき、黒い作業服を脱ぎ捨てると下からタキシードやドレスが現れる場面はなかなか格好いい。これぞエンタメだ。
 ローマ市警の担当警部がアニメ「キャプ翼」のファンという設定も歓迎する。
 
(余談3)英語圏以外の国で活躍してほしいものだ。ロシア編・ドイツ編・フランス編なんかが良いな。

晴雨堂スタンダード評価
☆☆☆ 良
 
晴雨堂マニアック評価
☆☆ 可

 

 
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犯人グループの美人さんは「ALICE PALAZZI」ですね。
確か「アリーチェ・パラッツィ」と読むんじゃなかったかな?
エンドクレジットに名前が載ってます。
[ 2010/04/10 05:00 ] [ 編集 ]
pipo氏へ
 
 情報ありがとう。
 
 エンドクレジットはいつも全て見ているのですが、見落としていたようです。

> 犯人グループの美人さんは「ALICE PALAZZI」ですね。
> 確か「アリーチェ・パラッツィ」と読むんじゃなかったかな?
> エンドクレジットに名前が載ってます。
[ 2010/04/10 18:51 ] [ 編集 ]
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