中国人記者、高山病で死亡
撤退する救援隊も-青海地震 中国青海省の地震で、取材のため被災地に入った中国人記者二十数人が重い高山病の症状を訴え、19日までに1人が死亡した。広東省深センの地元紙・晶報(電子版)が伝えた。(時事通信) 【雑感】富士山に登ったとき、頭痛ではないが寝起きの悪い不快感に似た症状がかすかにあった。腹式呼吸を常に心がけることで緩和され、頂上に辿り着いたころには不快感は消えていたが。酸素不足の一番初期の段階だろう。マスクをして夜勤に就くと食事の後とか疲労がピークになる明け方になると必ず眠たくなり、マスクを取れば急に目が冴えてくるのも酸素不足が絡んでいる。
富士登山のツアーは休憩をこまめにとる。立派な施設の山小屋が要所要所にあり、少し登っては山小屋に休みを繰り返す。登山口でスケジュール表を見た時は「こんなに休むんか。楽勝や」と思ったものだが、いざ登ってみるとけっこう身体に負担があり休憩は必要だった。倒れている登山客をガイドが介抱している光景を2・3件目撃した。逆に下山路は一気に五合目まで駆け下りるように降りれたので、3000mは高山なんだと痛感するとともに、まだ特別な高地順応しない一般人でも手が届く山なんだなと実感。
青海省の地震現場はその富士山よりやや高い。地図を見ると、高地を表す茶色に全体が着色されていた。そこへ低地の平野部を表す緑に着色された広東地域から救援隊が駆けつけ活動している。富士登山のようにノンビリ登るのではなく、瓦礫を撤去して生き埋めになっている被災者を救助する重労働だ。記者たちもその修羅場を右往左往しながら取材する。高山病にかかるリスクは普通より大きい。
青海省は中国の地方自治体の中でもかなり貧しい。特に地震があった地域は
玉樹チベット族自治州で「少数民族」とされているチベット族が住民の9割だ。隣にはチベット自治区がある。
この地震被害のアフターケアを怠ると民族紛争や分離独立など騒乱の火種になる。中国側が大勢の救援隊を動員し、胡錦濤国家主席をはじめ元首級の高官を現地入りさせるなど気を遣っているのが窺われる。
緊急動員なので高地に慣れるいとまも無く出動した救援隊や報道関係者がバタバタ倒れてしまうのはやむを得ないのだが、穿った見方をすると高山病に苦しみ倒れながらも必死に救助活動をしている漢族の姿をチベット族に見せたいのではないか、と思ってしまう。というのも、四川大地震のときと違って外国の救援隊がいないそうではないか。
もちろん、高山病の二次災害が頻発している中で外国の救援隊が来れば余計に現場は混乱するので、中国側の対応は適切だと思うが。
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