FC2ブログ

ミカエル晴雨堂の晴耕雨読な映画処方箋

晴雨堂ミカエルの飄々とした晴耕雨読な映画処方箋。 体調に見合った薬膳料理があるように、 料理に合う葡萄酒があるように、日常の節目に合った映画があります。映画の話題をきっかけに多彩な生活になれば幸いです。詳しいレビューは「続きを読む」をクリックしてください。

「龍馬伝」(19) TVドラマ評[二十九] 

史実との違い。
 
【雑感】歴史マニア、龍馬ファンならご存知のように、「龍馬伝」はリアル幕末を表現しているものの、史実に忠実というわけではなくフィクションがかなり混じっている。
 たとえば、実際は坂本龍馬岩崎弥太郎が出会って誼を交わすのは現在放送中の海援隊時代である。作中では幼馴染という設定だが、これは史実ではない。だいいち、龍馬弥太郎の生家は頻繁に近所付き合いできるほど接近しておらず、徒歩なら一泊旅行程度の隔たりがある。
 
 さて、今回のエピソード「雨の逃亡者」も、史実を知らなくても概ねフィクションである事は判ろう。弥太郎龍馬にライバル心をむき出しにするほど近しい付き合いはやっていない。後藤象二郎から海援隊の経理を担当するよう派遣されてきた人物で、いわば弥太郎から見れば龍馬は派遣先の上司である。
 当然、密偵お元との絡みもフィクションだ。芸妓お元の生没年は判っていない。龍馬と後藤象二郎の会見の場に同席した事は事実らしいが、それ以外は不明なのでフィクションを盛り込みやすいキャラである。
 
 史実では、この長崎時代で弥太郎は龍馬と酒を飲みながら今後の日本経済の展望や海運業による立国などの構想を話し、龍馬は我が意を得たりと言わんばかりに手を叩いて喜んだそうである。これは弥太郎の日誌にも記録されている。
 ともに共通する夢を持っている事を知って2人は意気投合するのだが、龍馬が京都へ出張中に本日放送の英水夫殺害事件に海援隊は巻き込まれる。
 
 龍馬不在の海援隊で、一応は隊長代理のような立場で弥太郎は長崎奉行所と交渉し隊をまとめようとするのだが、クセ者そろいの隊士たちが弥太郎の言う事を聞くはずもなく、また穏便に丸く収めようと長崎奉行に対し平身低頭に接する弥太郎を軽蔑していた。事件の事を聞いて長崎に戻った龍馬からも弥太郎は叱責され、両者の関係は険悪になる。
 龍馬は再び大政奉還の工作のため長崎を出て、これが弥太郎との龍馬との最後の別れになり、関係修復をしないまま弥太郎は龍馬暗殺の報せを聞くことになるから、弥太郎と龍馬が付き合ったのは実際は2・3ヵ月程度だろう。
 
 龍馬ら幕末明治維新の志士たちは筆まめが多いが、岩崎弥太郎も几帳面に日誌をつける人だった。ところが龍馬暗殺の報せを聞いた日から数日は日誌をつけなかったという。
 
 「龍馬伝」では龍馬と弥太郎は幼馴染という設定で、2人はほぼ対等の付き合い、弥太郎は龍馬にライバル意識をむき出しとなっているから、作中のように芸妓お元が絡む青春ストーリーにして、弥太郎が龍馬に「おまんは疫病神じゃ」となじる形にしたのは悪くはない。そのほうが龍馬と弥太郎の決別が感動的になる。
 

 
 blogram投票ボタン にほんブログ村 映画ブログへ
ブログランキングに参加しています。
関連記事
スポンサーサイト



コメントの投稿













管理者にだけ表示を許可する
映画処方箋一覧
晴雨堂が独断と偏見で処方した映画作品。
下段「日誌」項目は晴雨堂の日常雑感です。
メールフォーム
晴雨堂ミカエルに直接ご意見を仰せになりたい方は、このメールフォームを利用してください。晴雨堂のメールアドレスに送信されます。

名前:
メール:
件名:
本文:

プロフィール
↓私の愛車と野営道具を入れたリュックです。

晴雨堂ミカエル

Author:晴雨堂ミカエル
 執筆者兼管理人の詳しいプロフィールは下記の「晴雨堂ミカエルのプロフ」をクリックしてください。

晴雨堂ミカエルのプロフ

FC2カウンター
2007年10月29日設置
当ブログ注目記事ランキング
当ブログで閲覧数の多い順ランキングです。
設置2013年6月13日
ブログランキング
下記のランキングにも参加しております。ご声援ありがとうございます。
  にほんブログ村 映画ブログへblogram投票ボタン
アクセスランキング
[ジャンルランキング]
映画
17位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
レビュー
5位
アクセスランキングを見る>>
タグランキング
晴雨堂の関心度が反映されています。当ブログ開設当初は「黒澤明」が一位だったのに、今は・・。
訪問者閲覧記事
最近のアクセス者が閲覧した記事を表示しています。
月別アーカイブ
ブロとも申請フォーム
リンク