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ミカエル晴雨堂の晴耕雨読な映画処方箋

晴雨堂ミカエルの飄々とした晴耕雨読な映画処方箋。 体調に見合った薬膳料理があるように、 料理に合う葡萄酒があるように、日常の節目に合った映画があります。映画の話題をきっかけに多彩な生活になれば幸いです。詳しいレビューは「続きを読む」をクリックしてください。

「THE BEATLES/マジカル・ミステリー・ツアー」 寂しさを紛らわす時に〔5〕 

「THE BEATLES/マジカル・ミステリー・ツアー
画期的長編プロモーションビデオ

 

 
【原題】Magical Mystery Tour
【公開年】1967年  【制作国】英吉利  【時間】50分  【監督】ザ・ビートルズ
【制作】ザ・ビートルズ ガヴリック・ロージー デニス・オデル
【原案】ザ・ビートルズ
【撮影】ダニエル・ラカンバー リチャード・スターキィ
【音楽】ザ・ビートルズ
【脚本】ザ・ビートルズ
【言語】イングランド語
【出演】リンゴ・スター(-)  ジョン・レノン(-)  ポール・マッカートニー(-)  ジュージ・ハリソン(-) ジェシー・ロビンズ(ジェシー・スターキー夫人)    
          
【成分】ファンタジー ロマンチック コミカル PV的
      
【特徴】マイケル・ジャクソン氏の有名なPV「スリラー」は、映画制作と同様のスタッフと俳優と予算と労力を投じ、MVとしては異例の13分におよぶ大作ビデオ。最初から計算され尽くした無駄の無いキレのあるミュージカルのような短編映画の完成品だ。
 それとは真逆に、音楽をまじえた楽しいTVドラマを創ろうとして大コケし、アイディア先行が目立って無駄が多く構成が練られていないというのが当時の評価だったが、今になって観れば長編MVになっているではないか、と思ってしまう。結果的先駆作品だ。
 ドラムスのリンゴ・スター氏が本名で撮影を担当。
 
【効能】原色豊かな七色世界に寂しさを忘れる。ビートルズの楽しい楽曲に心がウキウキする。
 
【副作用】「映画」を求めている人には、贅沢な素人自主制作の作品に見えてつまらない。
 
下の【続きを読む】をクリックするとネタバレありの詳しいレビューが現れます。記事に直接アクセスした場合は、この行より下がネタばれになりますので注意してください。  
怪我の功名か? 結果的にPVもどきの
マジカル・ミステリー・ツアー


 言うまでもなくビートルズは現在のロックにとどまらず、社会に強い影響を与えたスーパースターである。メジャーなミュージシャンでありながら、様々な実験的音楽にも取り組み成功させている。この作品はそんなビートルズの初の大チョンボといわれているTV映画である。
 
 ビートルズはマッシュルームカットで髭の無い背広姿の前期と、長髪で髭面の派手で原色サイケデリックな服装の後期に分けられる。前期は名マネージャー・ブライアン・エプスタイン氏の意見で革ジャンから上品な背広にイメチェンした訳だが、後期はビートルズ自身の意向で変わっていった。さらにエプスタイン氏が薬の飲み過ぎ?で亡くなったため、有能なマネージャーから解放されたことが仕事やスタイルの変化に拍車がかかった。この作品はその頃に製作されたものである。
 
 監督・制作・主演はビートルズ。もちろん音楽もビートルズである。ドラムスのリンゴ・スター氏は本名のリチャード・スターキーとして撮影監督を担当している。(余談1)これまでと異なりビートルズが企画から制作まで全てを中心となって関わった作品で、名前の通り楽しい映画になるはずだった。
 
 残念ながら物語の構成としては場当たり的であり、ビートルズの4人がバスの乗客と魔法使いを各々が二役するので、至るところにビートルズが扮装を変えて出没する印象を与える。はっきり言って訳が解らない。もし高校の学園祭の自主制作映画だったら、迷わず「傑作だ!」と感動するところだが・・。
 
 しかし、後に映画俳優として高い評価を受けるリンゴのセンスなのだろうか、映像は美しかった。4人が奇妙な扮装で不思議な空間の中演奏する「I Am The Walrus」やポールがコート姿で山野を走り回る「The Fool On The Hill」など、楽曲のミュージックビデオとして観たら楽しめる。
 いわば、バスツアーという設定で様々な楽曲のプロモーション映像が散りばめられていると解釈すれば、個々のデキは後のポップスで盛んに製作されるようになるビデオと遜色はない。(余談2)むしろ音と映像で売る現在のポップスを先取りしていた、ともいえなくもない。
 
 これもまた、当時は駄作、いまは長編ミュージックビデオの先駆的佳作である。
  
(余談1)初期のビートルズの写真を数多く撮った写真家デゾ・ホフマン氏は、ビートルズの4人の中でリンゴだけは写真の腕がたしかだと評価していた。
 主演はビートルズだが、物語としてはリンゴが一応主役の立場である。
 
(余談2)色彩豊かな美しい映像だった。しかしこれは劇場映画ではなくTV放送だった。1967年当時、カラーテレビの普及率はどれくらいだったろうか? これも本作を必要以上に低評価となった原因である。
 
晴雨堂スタンダード評価
☆ 不可
 
晴雨堂マニアック評価
☆☆☆☆ 名作

 
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