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ミカエル晴雨堂の晴耕雨読な映画処方箋

晴雨堂ミカエルの飄々とした晴耕雨読な映画処方箋。 体調に見合った薬膳料理があるように、 料理に合う葡萄酒があるように、日常の節目に合った映画があります。映画の話題をきっかけに多彩な生活になれば幸いです。詳しいレビューは「続きを読む」をクリックしてください。

東日本大震災(15) 近頃の現象[六百四十二] 

東日本大震災から2週間が過ぎて。
 
【雑感】阪神淡路大震災では2週間も経つと支援体制はかなり整い、食糧や水もほぼ行き渡り、周辺からボランティアも大勢被災地に入っていた。あの時、アウトドアの経験がかなり役立ったように思う。
 今回の震災では2週間たっても事態はなかなか好転せず、むしろ食糧事情では悪化している地域すらある。被害が東北から関東までの太平洋沿岸と範囲が広く、福島の原発事故による放射能の問題もあって、支援活動がなかなか進まないからだ。
 
 そういえば、阪神淡路の時、左派系のボランティアの方が言っていたなぁ。時間帯は掴めていないが、神戸市の東西を貫く国道2号線か中国自動車道を若狭湾の原発が使うウランを運ぶトラックが走っているとか。もし、そのトラックが被災したら、神戸は大変な大騒ぎになっていた。
 事実なら関西もきわどかった。いや、関西で東日本大震災と同規模の地震が起こったら、もっと酷い災害になったかもしれない。福島の原発が東京の電力を支えていたように、若狭湾の敦賀や美浜の原発が阪神地域の電力を支えている。東海・東南海・南海地震が起こったら、名古屋から京阪神まで被害を受ける。東日本以上の惨事になる可能性があるのだ。若狭湾も活断層があるので連動する可能性がある。
 
 ところで、2週間が経過して菅政権の対応について野党やマスコミから様々な批判が湧き起こっている。前の記事で述べたように、批判の中には些か憂さ晴らしとも思える過ぎた批判があった。
 例えば、野党第一党の党首に入閣を勧める事を非常識と批難するのは、些か世界史の常識を知らない言動だ。ヘリで視察した行為自体も最高指揮者が現場の被災状況を自分の目で確かめる至極真っ当な事である。自衛隊の動員に躊躇があった点にしても、軍事力の扱いに慣れていない左派系政治家の菅総理にしては総兵力の半分を投入することによく踏み切ったものだと好意的評価する。
 
 ただ、菅政権に過ぎたる批判は慎むべきとの立場の私でも、気になる点が無い訳ではない。これも前の記事で述べたように、福島原発30キロ範囲を屋内退避とした事、原発事故がすぐには解決できないのは素人目でも明らかで、やはり圏外へ避難するよう指示するべきだった。一般市民に屋内退避を呼びかけている地域に一般の民間運送業者が食糧を搬入できるはずがない。

 それに関連して物資の輸送がなかなか進まない点。既に震災から2週間が経過した。当初は動脈たる主要道路や港湾が津波と自身によって破壊されているから物資の輸送が滞るというのは理解している。
 しかし主要道路と港湾の復旧が進み、本格的に資材・食糧・医薬品の輸送や陸揚げが始まっているのに、未だ一部の被災地域には届かず、悲痛なファックスやメールがテレビ局に寄せられるのは何故か?
 
 仙台市周辺は私が住んでいる堺近辺とさほど変わらない「都会」だが、東北の沿岸部は小さな集落が点在している。
 私は若い頃にチャリンコで日本一周をしたので感覚として判っているのだが、入り江や湾ごとに小さな集落がある。これは東北に限らず日本の海岸線全てにいえることだ。当時の私はよく小学校の校庭(余談1)にテントを張らせてもらったので、「この規模の集落では分校すら無いだろう」「この集落は50戸くらいあるな。なら学校があるかもしれない」と宿泊先を吟味しながら走ったものだ。
 集落と集落の間はセンターラインの無い1車線の道でしかつながっていない事も多々ある。片道1車線の2方通行でも細い。今でも道路状況はさほど変わっていまい、津波と地震で寸断されているはずだ。
 
 てっきり自衛隊のヘリで孤立した集落に物資が届けられると思っていた。しかし法律の壁があってできないそうである。そのため道路が復旧した順に陸路搬送に頼っている。
 菅総理は何のためにヘリで被災地を視察したのか? 何のために10万規模の自衛隊を投入したのか? このままでは意味が無い。パフォーマンスと言われても仕方が無い。
 日本の公務員は特に臨機応変を嫌い杓子定規でつつがなくを望むものだ。特に自衛隊は迂闊に現場が臨機応変に法を逸脱した行動をとれば後が難儀だ。上が責任を負ってルールを変えて命令すれば下は動くのだ。 東京電力本社に乗り込んで社長たちを恫喝とも思えるほどの文句で叱咤したのと同じエネルギーで、なぜ法律を変えないのか? 暫定的にルールを設定しないのか?
 
 自衛隊の指揮者は統合幕僚長でもなければ防衛大臣でもない、菅直人内閣総理大臣が最高司令官である。都道府県知事は自衛隊に災害派遣を「要請」するしかできないが、総理は「命令」できるのである。

 ただちに行って然るべきことが、今頃になって検討されている。菅氏らが気がつかなかったのか? それとも高級官僚の反対にあって緩慢な進捗だったのか?  
 
(余談1)地方の小学校は堅固な門扉は無く開放的で、学校である同時に地域の集会場の役割も果たしていた。平坦で石ころの少ない校庭はテントを設営しやすく、手洗い場は洗濯や炊事に最適だった。お願いすれば意外にあっさり野営を許可してくれたし、原則として児童が登校する前に荷物をまとめて出発するのだが、ときどき世話をしてくれた先生と児童と一緒に記念写真を撮る事もあった。
 今の荒んだ世の中では、あの頃と同じやり方で旅をしたら間違いなく不審者として警官に逮捕拘留されるのは間違いない。 
 

 
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[ 2011/03/26 08:59 ] 日誌・・近頃の現象 | TB(0) | CM(0)
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