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ミカエル晴雨堂の晴耕雨読な映画処方箋

晴雨堂ミカエルの飄々とした晴耕雨読な映画処方箋。 体調に見合った薬膳料理があるように、 料理に合う葡萄酒があるように、日常の節目に合った映画があります。映画の話題をきっかけに多彩な生活になれば幸いです。詳しいレビューは「続きを読む」をクリックしてください。

福島第1原発(4) 近頃の現象[六百五十] 

東電は作業環境、直ちに改善を
 
 福島第1原発の事故現場で実際に作業した人が証言した、ずさんな作業管理の実態は、事態の悪化を食い止める現場の作業員をいかに過酷な環境で働かせているかをあらためて示した。
 28日には、作業員が十分な食事もなく毛布一枚で日夜作業に当たっている実態が明らかになったばかりだ。東京電力や国は至急、労働環境を改善する義務がある。
 放射線障害防止法などでは、放射性物質を取り扱う事業者に、作業での放射線量を管理して放射線障害が起きないようにすることを求めている。
 しかし同原発の事故現場では24日、3人が高線量の被ばくをして病院に運ばれた。放射線管理の責任者は現場に同行しておらず、放射線量が高い場合には現場から退避するよう、あらかじめ作業員に指示が徹底されていなかった。幸い3人は健康上、大事に至らなかったが、炉心などの冷却に向けてぎりぎりの作業をしている現場から3人を一度に失ったことは大きな痛手となった。
 現場では、高濃度の放射性物質を含む水が見つかるなど被ばくの恐れは高まる一方で、事態の長期化は必至。放射線管理の専門家の数が圧倒的に足りないとの声も上がっている。国は、東電だけでなく原発を抱えるすべての電力会社から直ちに労務管理、放射線管理の専門家を集め、作業員の緊急時の衣食住の改善や被ばく管理の強化を図る必要がある。(中国新聞)

 
【雑感】前の記事で現場の作業環境の悪さを公表した保安院の意図が解らず批判的な文言を書いてしまったが、原子炉施設の復旧は東京電力の責任管轄であり東電やその協力企業の社員たちが取り組んでいることから、復旧現場の指揮監督責任者は東電にあって、保安院は東電がチョンボしないかどうかをチェックするのが仕事、ならば作業者たちの劣悪な環境を指摘した保安院検査官横田一磨氏は真っ当な仕事をした事になる。申し訳ない。
 後日、施設の地震津波対策の不備云々が検証されることになる。そのとき東電の計画に許可を与えたのが保安院であるから、そこで保安院の責任が問われるだろう。
 

 劣悪な現場で決死の復旧作業に取り組んでいる職員たちには頭が下がるというより、職員以外に行える者がいない訳だから、こちらは神仏に祈るのと全く感覚で職員たちに向かって拝むしかない。
 いわば彼らは正味の最後の砦である。その最後の砦に対して東電はなぜ粗末な扱いをするのか解らない。本当に物理的に無理だったのか? いくら何でも朝と昼はクラッカーかビスケットに野菜ジュース、夕方はレトルト飯に缶詰、水は1日に1.5リットルなんて、最前線の米軍兵士でももっとマシな野戦食を食べている。

 米軍で思い出したが、アメリカは兵站を疎かにしない。第二次大戦時でも兵士に食事らしい食事と必要な医薬品を提供している。ダメージコントロールに長けていて、日本軍では廃棄処分するような大破軍艦でも、復旧させて帰港し完全に修繕して再び戦線に復帰させている。兵士たちの衣食住も当時から他の軍隊に比べては快適だった。人権意識の高いお国柄以前に、勝つための冷徹な合理的戦略である。
 今回の東日本大震災ではアメリカ海軍が「オペレーション・トモダチ」に参加して支援活動をしているが、取材に入ったアナウンサーは艦船の医療設備や物資の充実に驚かされている。

 アメリカといえば思い出す映画がある。旧ソ連時代の原潜事故を描いた「K-19」だ。主演はハリソン・フォード氏とリーアム・ニーソン氏。監督は「ハート・ロッカー」のキャスリン・ビグロー氏。
 国家は国の威信をかけてアメリカに程近い北極圏の大西洋で原潜によるミサイル発射実験を行えと命令する。ところが国の威信云々いうわりに、必要な医薬品は搬入されない、原子炉用防護服も品切れで代わりに化学防護服、上は命令するだけして命令に見合うフォローは全くしない。
 かくして原潜の原子炉が故障、乗組員たちは致死量の放射線を大量に浴びながら復旧させ死んでいく。さらに現場の指揮官である艦長は反逆罪の容疑で軍法会議にかけられる始末。
 この作品のレビューを書いたとき、私は「これは旧ソ連だから起こった事件ではなく、現在の日本でも現在進行形で多発している問題なのである」と書いた。当ブログでの掲載は2008年5月である。
 
 東電は何をしているのか? 私の指摘を裏付けるようなことをするとは。素直に米軍の兵站に頼って行うほうが良いのではないか?
 
【晴雨堂関連記事案内】
「K-19」 絶望から脱出しよう〔15〕 


 
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[ 2011/03/30 14:21 ] 日誌・・近頃の現象 | TB(0) | CM(0)
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