「平成狸合戦ぽんぽこ」 狸と人間の攻防戦。 【公開年】1994年
【制作国】日本国
【時間】119分
【監督】高畑勲【原作】高畑勲 【音楽】紅龍 渡野辺マント 猪野陽子 後藤まさる 上々颱風 吉澤良治郎
【脚本】高畑勲 【出演】野々村真(正吉)
石田ゆり子(おキヨ) 三木のり平(青左衛門) 清川虹子(おろく婆) 泉谷しげる(権太) 芦屋雁之助(隠神刑部) 村田雄浩(文太) 林家こぶ平(ぽん吉) 福澤朗(竜太郎) 山下容莉枝(お玉) 桂米朝[3代目](六代目金長) 桂文枝(太三郎禿狸) 柳家小さん[五代目](鶴亀和尚) 神谷明(玉三郎) 鈴木弘子(女タヌキ) 矢田稔(屋台の客A) 中庸助(屋台の客B) 加藤治(林さん) 北村弘一(土地の人) 藤本譲(水木先生) 岸野一彦(年上の警官) 佐久間レイ(吟う女タヌキ) 小関一(飯場のAさん) 峰あつ子(女族長) 林原めぐみ(佐助) 西村智博(族長) 菅原淳一(親衛隊A) 石川ひろあき(親衛隊B) 水原リン(お福) 森川智之(警官) 坂東尚樹(男タヌキA) 関智一(男タヌキB) 江川央生(用心棒) 黒田由美(小春) 永衣志帆(花子) 稲葉祐貴(化け子供A) 江碕玲菜(化け子供B) 林勇(兄) 児玉英子(妹) 劇団ムーンライト(群衆) 舛方勝宏(アナウンサー) 芦沢俊美(アナウンサー) 石川牧子(アナウンサー) 保坂昌宏(アナウンサー) 永井美奈子(アナウンサー) 阿川佐和子(キャスター) 岩隈政信(レポーター) 井口成人(レポーター)
【成分】笑える 楽しい ファンタジー 不思議 勇敢 切ない かわいい コミカル アニメ
【特徴】宅地造成で次々と山や丘が削られ集合団地が立ち並んでいく時代、生活圏を奪われていく狸たちは化け学を駆使して抵抗する。狸と人間の攻防をユーモラスに表現、しかしその裏には残酷な問題もある。
【効能】狸と人間の攻防を見て、大人や現代人が失った物の再確認ができる。
【副作用】説教臭い文科省選定映画的で鬱陶しくなる。
下の【続きを読む】をクリックするとネタバレありの詳しいレビューが現れます。
癒し系映画の裏にある残酷な社会 ジブリの作品は、子供向きアニメと言いながら60代70代を対象としたり、30代40代の観客を強烈に意識しているように思う。
このアニメが舞台となったところは多摩地方とあるが、その風景は30年・40年前の大阪のニュータウンにも酷似している。(余談1)
子供のころ探険した丘や山の林が切り倒され、白い段々畑のような造成地に変わり、そこへ団地や小奇麗な家が立ち並ぶ。子供心に思ったものだ。埋め立てられた池や沼に住んでいた蛙や小魚たちはどんな最期だったのか? 鼬や狸はどこへ逃げ移り住んでいるのだろうか?山や林はずっと遠くにあるが、あそこまで落ち延びたのだろうか?
小学生の頃、「赤い葉を1日に3回見たら呪われる」とか「あの木のトンネルをくぐったら出てこれない」といったワクワクする学級伝説の舞台となった林は跡形も無くなり、情緒の無い真新しいコンクリとアスファルトで固められる。それでも、側溝や下水溝を走る細長い動物(たぶん鼬)を垣間見て、ふと安心したものだ。
私の小学生時代の思い出と重なる部分があまりに多いので、平成狸ではなく昭和狸のほうがシックリくると思うのだがどうだろう。
この手の物語が、平成の小学生でも共感され受け入れられるというのは、嬉しくもあるし、それは同時に未だ「開発」が現在進行形でもある。
(余談1)私が現在住んでいる団地が、まさにこの作品の舞台そのもののようなところである。
晴雨堂スタンダード評価
☆☆☆ 良
晴雨堂マニアック評価
☆☆☆ 佳作 晴雨堂関連作品案内「平成狸合戦ぽんぽこ」サウンドトラック
STUDIO GHIBLI SONGS 映画主題歌
晴雨堂関連書籍案内平成狸合戦ぽんぽこ (スタジオジブリ絵コンテ全集) 高畑勲
平成狸合戦ぽんぽこ―総天然色漫画映画 (徳間アニメ絵本) 高畑勲
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このアニメが舞台となったところは多摩地方とあるが、その風景は30年・40年前の大阪のニュータウンにも酷似している。(余談1)
子供のころ探険した丘や山の林が切り倒され、白い段々畑のような造成地に変わり、そこへ団地や小奇麗な家が立ち並ぶ。子供心に思ったものだ。埋め立てられた池や沼に住んでいた蛙や小魚たちはどんな最期だったのか? 鼬や狸はどこへ逃げ移り住んでいるのだろうか?山や林はずっと遠くにあるが、あそこまで落ち延びたのだろうか?
小学生の頃、「赤い葉を1日に3回見たら呪われる」とか「あの木のトンネルをくぐったら出てこれない」といったワクワクする学級伝説の舞台となった林は跡形も無くなり、情緒の無い真新しいコンクリとアスファルトで固められる。それでも、側溝や下水溝を走る細長い動物(たぶん鼬)を垣間見て、ふと安心したものだ。
私の小学生時代の思い出と重なる部分があまりに多いので、平成狸ではなく昭和狸のほうがシックリくると思うのだがどうだろう。
この手の物語が、平成の小学生でも共感され受け入れられるというのは、嬉しくもあるし、それは同時に未だ「開発」が現在進行形でもある。
(余談1)私が現在住んでいる団地が、まさにこの作品の舞台そのもののようなところである。
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