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ミカエル晴雨堂の晴耕雨読な映画処方箋

晴雨堂ミカエルの飄々とした晴耕雨読な映画処方箋。 体調に見合った薬膳料理があるように、 料理に合う葡萄酒があるように、日常の節目に合った映画があります。映画の話題をきっかけに多彩な生活になれば幸いです。詳しいレビューは「続きを読む」をクリックしてください。

「ローマ、愛の部屋」 カップルで癒されたい時に〔18〕  

ローマ、愛の部屋」 
爽やかなレズ映画の佳作。




【原題】HABITACION EN ROMA
【英題】ROOM IN ROME
【公開年】2010年  【制作国】西班牙  【時間】107分  
【監督】フリオ・メデム
【原作】
【音楽】ジョスリン・プーク
【脚本】フリオ・メデム
【言語】イングランド語 一部スペイン語 ロシア語 イタリア語
【出演】エレナ・アナヤ(アルバ)  ナターシャ・ヤロヴェンコ(ナターシャ)  エンリコ・ロー・ヴェルソ(マックス)  ナイワ・ニムリ(エドゥルネ)

【成分】笑える 楽しい 知的 切ない セクシー かわいい 同性愛 レズビアン・ゲイ映画 ローマ

【特徴】たまたまローマ観光で出会った生い立ちの違う2人の女性が一夜を同じ部屋で過ごし愛し合う。
 レズビアン・ゲイ映画の佳作。セックス場面よりは「恋人同士」の会話や精神的触れ合いに重心を置いた文藝作。
 美しいキャスティング、浅黒いラテン系の女性と金髪色白のロシア系女性のカップルは目の保養になる。

 人それぞれ違うと思うが、私の夜の営みは途中休み休み時間がかかってしまうので、作中の色事のテンポは感情移入してしまう。
 念のためにいうが、私の相手は異性である。

【効能】恋人との初夜の感動が甦り爽やかな興奮を体感できる。

【副作用】ポルノ映画と思って鑑賞した人は拍子抜け。同性愛に嫌悪感を持つ人には唾棄すべき異常作品に見える。

下の【続きを読む】をクリックするとネタバレありの詳しいレビューが現れます。記事に直接アクセスした場合は、この行より下がネタばれになりますので注意してください。
夜の二人芝居

 レンタル屋で新作DVDコーナーを漁っていると、パッケージ写真が美女2人全裸でうっとり抱き合いながら風呂に入っている光景だったので、中年男のスケベ心が刺激されて思わず借りてしまった。
 ところが100分余りの上映時間の中で、殆どの時間を女同士のカップルの会話に割いていた。成人映画やR指定一般作として括るよりは、レズビアン・ゲイ映画祭で上映されるような文藝作だろう。

 邦題は「ローマ、愛の部屋」と内容を意識したタイトルになっている。英題は「ROOM IN ROME」と音韻を重視したタイトルだ。
 登場人物は2人の若い女性にほぼ限定されている。若いといっても10代の小娘ではなく、一通りの世間を知った30代前半くらいか、スペイン出身の黒髪で浅黒い顔のアルバとロシア出身の背が高く金髪で色白のナターシャ。(余談1)
 アルバはチェックのシャツにジーンズとハイキングに出かけるような格好、ナターシャは長身でノースリーブのワンピース、雰囲気からナターシャの方がやや若いか。2人は全く対照的なキャラである。

 余計なシチュエーションは徹底して省かれている。冒頭から2人は既に知り合っていて、人通りの無い夜のローマの街角を2人並んで歩いていた。どうやら観光中に偶然出会い、意気投合して一緒にバーで飲んでホテルに帰る途中らしく、ナターシャは自分の宿泊先に戻るつもりだったが、飲み足りないアルバはしつこく誘い、結局アルバの部屋に行く。

 部屋に入るとアルバはレズである事を打ち明けモーションをかける。ナターシャもまんざらではなく一度は適当に避けて部屋を出ようとするが、結局気分が高揚して女同士の肉体関係へと踏み込んでしまう。(余談2)
 アルバの部屋で2人は徹夜で裸の付き合いをすることになるが、一晩中夜の営みを行う訳ではなく、途中休んでは各々の生まれ育った国の話や、自分の生い立ちなどを話し合う。悲しい思い出や今悩んでいる話題に触れ気持ちが高ぶると2人は行為に及ぶ。それを何度も繰り返す。(余談3)

 私が恋人(異性)と初めて夜を体験した時に似ている様な気がした。まだ若かったというのもあったが、最初は夢中になって、休憩しては他愛ない世間話やお互いの子供の頃の思い出など話し、第2ラウンド、第3ラウンド、結局徹夜になってしまった。一晩中ラブラブだった訳ではなく、価値観や趣味の相違からお互いに不愉快になりかけた事もある。本作の彼女たちも「趣味」の違いから険悪になりかける場面があった。
 本作は同性愛がテーマだが、世間一般のカップルで観ても面白いかもしれない。

 ラスト、清々しい朝日の下、ホテルの前で2人は名残惜しそうに別れる。が、ナターシャは踵を返してアルバを追いかける。エンドクレジットに変わり、地図検索サイトのデモ画面である地球全体の衛星写真が映し出された。
 2人が最初の行為を終えた後で、ネットの地図検索サービスを使いお互いの住んでいた街の衛星写真を見せ合う場面がある。それが伏線となった映像だ。暗い宇宙に浮かぶ惑星の、各々離れた地域から、たまたまローマで出会った2人の孤独な存在を余韻として表しているように見える。

(余談1)アルバ役はスペインの女優エレナ・アナヤ氏、ハリウッドで「ヴァン・ヘルシング」にドラキュラの花嫁役で出演しているから日本でも知名度がある。
 ナターシャ役はナターシャ・ヤロヴェンコ氏、ウクライナの女優らしいがよく知らない。本作では金髪女性だが、眉毛が黒なので地は黒髪かもしれない。
 本作の人物設定に適ったキャスティングだ。作中では2人とも英語が話せるという設定なので、共通言語として台詞の大半が英語だ。実際の2人も母語はラテン系とロシア系で隔たっているので、流暢なネイティブ英語より耳障りが良い。
 私自身も上海に行ったとき下手糞な中国語よりたどたどしい英語のほうがまだ通じた事がある。相手の流暢でない英語も解り易かった。(あくまで比較の問題)

(余談2)ナターシャはスーパーモデル級のプロポーション。むやみに大きくない美乳と引き締まった美尻とウエスト、作中のアルバも「美しい身体、綺麗な肌」と溜息つきながらナターシャの背中を撫でる場面がある。私にとっても目の保養場面だ。

(余談3)アルバが冗談半分にルームサービスにバイブレーターを注文する場面がある。スタッフは困惑の苦笑いで断るが、気を利かせて代わりに胡瓜を運んできた。



晴雨堂スタンダード評価
☆☆☆☆ 優

晴雨堂マニアック評価
☆☆☆☆ 名作





 
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