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ミカエル晴雨堂の晴耕雨読な映画処方箋

晴雨堂ミカエルの飄々とした晴耕雨読な映画処方箋。 体調に見合った薬膳料理があるように、 料理に合う葡萄酒があるように、日常の節目に合った映画があります。映画の話題をきっかけに多彩な生活になれば幸いです。詳しいレビューは「続きを読む」をクリックしてください。

「マイ・バック・ページ」 晴雨堂推薦新作映画 

マイ・バック・ページ」 
5月28日から封切!

 
マイ・バック・ページ.jpg
(C) 2011映画『マイ・バック・ページ』製作委員会
 
【雑感】今朝の朝日新聞に本作の批評記事が掲載されていた。主演は妻夫木聡氏と松山ケンイチ氏、二大若手スターだ。役柄も面白い。妻夫木氏は駆け出しの若い雑誌記者、松山氏は学生運動の過激派。原作は元朝日新聞記者・川本三郎氏の自伝的ノンフィクション作品。舞台は1970年代初頭。
 
 これは興味を惹く。朝日といえば、当時は本多勝一氏が「極限の民族」「戦場の村」などで大活躍し、熱狂的な信奉者を集めていた時期でもある。川本氏が本多氏に憧れていたかどうかは別として、後輩記者として「本多勝一」という名前は強烈な光を放っていただろう。
 既に陰りが見え始めているとはいえ、当時はまだ世界的大変革を無邪気に夢見れた時代でもあった。アフリカ諸国が次々と独立し、ベトナムでは世界最強のアメリカ軍を追い詰め、南米ではチェ・ゲバラが志半ばで斃れたが彼の写真は全世界で革命の象徴になった。
 そんな時代の片隅で起こった事件、時代の熱気に舞い上がり焦る若いジャーナリストと、心の奥底では悟っているくせに「革命」を続ける学生崩れの若者が交錯する。同時代を舞台にした「ノルウェーの森」より面白そうだ。
 

 
 私も若干それに近い体験がある。別段、革命などと大袈裟な事ではなく、例えば漫画家を目指していた人が「業界」に入ったとき、出会う人々みんなが「藝術家」に見えてしまった事はないか? あるいはチャリンコ旅行を始めたとき、旅先で出会う旅人みんなが「冒険家」に見えてしまったとか。あるいは市民運動に参加し始めた頃、出会う人みんなが「革命家」に見えてしまったとか。
 それらに近い体験をした人は少なくないと思う。
 
 しかし自分に技量と経験値が増えていくにしたがって、だんだん他人様の粗も見えてくる。中には今でも大袈裟にいえば神仏とも思える人はいるが、多くはニセモノだった。「藝術家」と思っていた奴は悪い意味で「オタク」だったり、「冒険家」はただの気取り屋だったり、「革命家」はボヤキの大酒飲みの酔っ払いだったり。綺麗な表現を使えば「趣味人」かな。
 そのように考えながら、自分で自分自身に突っ込みを入れる。「そういうお前はいったい何なんや?」
 
 しかし他人から同じように批難されると、昔はへこんだが、今は逆に言葉で殴り返す。俺は学校を出てから一貫して真っ当に働いて給料は嫁に全額渡して選挙には必ず投票に出かけちょる。その上で活動をやってきた。それを極悪非道な人間であるかのように批難するとは何事か、と。
 俺を上から目線で批難できるのは、竹馬の友と俺が尊敬する人だけや。俺と五十歩百歩の分際が偉そうにぬかすな、と言い返すかな。
 
 妻夫木氏は朝日新聞のインタビューで「結局、ジャーナリストになりきれなかった人の話、弱い人間の話なんです。答えは無いけれど、見た人に自分だったらと考えさせる映画にはなっていると思います」と答えた。
 かなり冷静に物語を把握している俳優だ。
 
 大阪では、なんばパークスシネマとMOVIX堺から上映。
 

 
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