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ミカエル晴雨堂の晴耕雨読な映画処方箋

晴雨堂ミカエルの飄々とした晴耕雨読な映画処方箋。 体調に見合った薬膳料理があるように、 料理に合う葡萄酒があるように、日常の節目に合った映画があります。映画の話題をきっかけに多彩な生活になれば幸いです。詳しいレビューは「続きを読む」をクリックしてください。

「グリーン・ホーネット」 おバカになって愉快になろう〔30〕 

グリーン・ホーネット」 
ブルース・リー「主演ドラマ」の映画化!

 
 
【原題】THE GREEN HORNET
【公開年】2010年  【制作国】亜米利加  【時間】119分  
【監督】ミシェル・ゴンドリー
【原作】ジョージ・W・トレンドル
【音楽】ジェームズ・ニュートン・ハワード
【脚本】エヴァン・ゴールドバーグ セス・ローゲン
【出演】セス・ローゲン(ブリット・リード/グリーン・ホーネット)  周杰倫(カトー)  キャメロン・ディアス(レノア・ケース)  クリストフ・ヴァルツ(チュドノフスキー)  エドワード・ジェームズ・オルモス(マイケル・アックスフォード)  デヴィッド・ハーバー(スキャンロン)  トム・ウィルキンソン(ジェームズ・リード)  エドワード・ファーロング(タッパー)  ジェイミー・ハリス(ポパイ)  チャド・コールマン(チリ)  ジョシュア・チャンドラー・エレンバーグ(-)  アナリー・ティプトン(アナ)  テイラー・コール(-)  ロバート・クロットワーシー(-)  マイケル・ホールデン(-)  ジェームズ・フランコ(-)  アイリーン・ホワイト(メイド)
  
【成分】笑える 楽しい ゴージャス パニック 勇敢 かっこいい コミカル アメリカンコミック アクション カンフーアクション
                         
【特徴】ブルース・リー氏「主演」のTVドラマとして有名な「グリーン・ホーネット」のリメイク・映画化。
 原版よりコメディさを強調したつくりに仕上げている。
    
【効能】懐かしのドラマに再会できて気分が明るくなる。ドタバタ・ズッコケ・アクションでストレス解消。キャメロン・ディアスの可愛いオバサンぶりに癒される。
 
【副作用】主人公のドラ息子ぶりにムカつく。ブルース・リーの原版とは不愉快な違和感。
 
下の【続きを読む】をクリックするとネタバレありの詳しいレビューが現れます。  
凡作の中で光り輝くキャメロン・ディアス
 
 原版のTVドラマ「グリーン・ホーネット」自体、私はあまり評価していない。お金持ちの若い名士とアジア人の助手というパターンは、同時代のコミックス「バットマン」の大富豪とロビン少年のコンビとパターンが似ている。(余談1)さらに気に入らないのは、いかにもイケメンのアメリカ人青年とアジア人助手という構図、アジア民族意識を刺戟され屈辱感を抱く。
 「バットマン」「スーパーマン」「スパイダーマン」などと同じアメリカンヒーローという認識しかない。もちろん、これらと違って些か華やかさが無く若干マニアックな作品であるためコアなファンがいることも知っているが。
 私が「グリーン・ホーネット」に関心を抱いた理由はただ一つ、下積み時代のブルース・リー氏が出演していることだ。この頃のブルース・リー氏は後年の精悍な武道家の姿ではなく、まだ可愛らしい青年だ。
 
 さてリメイク映画化の本作だが、原版に比べてかなりコメディータッチにしている。主人公ブリット、原版では身なり正しい精悍で知的な紳士だが、今回はあまり知性は感じられないし、ネクタイはいい加減に結んでいるし、無精髭は生やしているし、精神的に極めて幼稚、これら欠点を財力で補ってプレイボーイを楽しむ事しか能が無い。私が彼の部下なら、彼の傍若無人さに怒り余って憎しみを抱き、社会悪として彼と会社を相手取り訴訟を起こす。しかし作中世界では無邪気で憎めない男として扱っている。
 この作品で良いところは、彼を終始ドジでマヌケなボンボンに描いているところだろう。ラストでカッコ良い青年へと成長したら、かえって説得力が無い。
 
 そんな憎めないブリットに呆れ果てながらも付き合ってくれる奇特な人物がカトーだ。頭脳明晰で発明家で拳法の達人、グリーンホーネットのネーミングから戦闘車ブラック・ビューティー号の開発製造まで何でもこなす。グリーン・ホーネットはカトーが居なければ何もできない。
 当初、李連杰氏(ジェット・リー)がカトー役の候補にあがっていた。ブルース・リー作品のリメイクに出演している事やハリウッドでの知名度を考えたら当然だろうが、なぜか話は流れて台湾の周杰倫氏(ジェイ・チョウ)が務める事になった。
 流れた事情はよく知らないが、李連杰氏がカトー役では些か老け過ぎて助手というより執事になってしまう。若い周杰倫氏で良かったと思っている。
 
 次にブリットの秘書レノア、どうしようもないセクハラ上司で歳下のブリットに手を焼くが、無邪気で根は素直な点と、彼が名目上経営する名門新聞社の力を評価して部下になってあげている、そんな感じだ。ブリットに果たして恋愛感情を抱いているかどうかは本作ではまだ不明。
 そんなレノアを演じるのはキャメロン・ディアス氏、オリビア・ニュートンジョン氏を童顔にしたような可愛らしくて知的なオバサン、入社したての頃はブリットを雇用主として敬っていたが、最終的に姉御的参謀として「グリーン・ホーネット」の仲間になる。その過程が瑞々しく一番存在感が光ったポジションだった。
 
 さて対する悪玉だが、悪役で高く評価されたクリストフ・ヴァルツ氏がロスの犯罪組織を仕切るボスを演じる。役名からして東欧系か?
 ただ、監督がドタバタコメディを意識したのか、ヴァルツ氏がコメディタッチをデフォルメし過ぎたのか、ブリットに合わせて幼児化してしまったので悪の迫力と灰汁が薄まったような感がする。
 
 全編を通じてアメリカ人なら笑うギャグや例えが満載、話の筋や誰が悪役か真犯人かは冒頭でおおよそ判ってしまう定番中の定番劇、ドタバタと割り切りお馬鹿になって愉快に観るべし。 
 
(余談1)もちろん、ホームズとワトソンや明智小五郎と小林少年など同様のパターンは無数にあるが、「グリーン・ホーネット」の黒いコートにダークグリーンの仮面が妙に「バットマン」のイメージとダブり、亜流のような感じがするのだ。さらに「グリーン・ホーネット」は「バットマン」にカメオ登場した事がある。
 どちらが先に制作されたのかは知らない。双方とも1930年代に発表されたようだが、「バットマン」のコミックの方が「グリーン・ホーネット」のラジオ番組より後らしい。ただ、ブレイクするのは「バットマン」が先で、「グリーン・ホーネット」はそのブレイクに続けとTVドラマ化された。
 
 因みに第二次世界大戦中の米空母にホーネットというのがある。この「グリーン・ホーネット」から「スズメバチ」という意味を知ったとき、航空母艦の名前にスズメバチというのは的を得たネーミングだと思った。ただ、ホーネットという軍艦の名跡自体は18世紀の軍艦まで遡れるので、当初は軍用機とスズメバチをかけたわけではない事を後に知った。

晴雨堂スタンダード評価
☆☆☆ 良
 
晴雨堂マニアック評価
☆☆ 凡作

 

 
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