キーワードは「ときめきに囲まれて」 【雑感】こないだ、居間のテーブルに連れ合いがメモを残していた。誇らしげな字でいろいろ箇条書きにしていたが、要約すると「ときめく物を残して、ときめかない物は捨てる」だったと思う。
さては
近藤麻理恵氏の「
ときめく片づけの魔法」をどこかで聞いてきたな。私の書斎は物で溢れかえっている。自宅に収納し切れなかった物は月6千円余のトランクルームに入れてある。連れ合いは日頃からこれを問題視していた。居間のメモも、私の目に触れるようこれ見よがしに置いたのだろう。
連れ合いに言われるまでもなく、
近藤麻理恵氏の噂は私も知っている。まだ26か7の若い女性で、黒髪を姫カットにした清楚で可愛らしい人。眉毛が太かったら、私のストライクゾーンだ。
おっと、中年のスケベ親父と批難されそうだ。もちろん、本も読んでいる。
整理方法はシンプルで判りやすい。例えば衣服を片付ける場合、部屋の一箇所に全ての衣服を集めてから、ときめくのかときめかないのかを選別する。これはまだ着れるとか、もったいないから置いとこうと思ったら、それは処分の対象。本当に「この服すき」と思うものだけを残す。
基本的な考えは、要らない物を捨てるという発想ではなく、自分が心ときめくものだけを周りに置く。ときめく物に囲まれた生活なら、いったん整理整頓したら散らかったり物があふれたりはしなくなる。
この考え方は、
野口悠紀雄氏の「『超』整理法」に似ている。野口氏は書類や書籍の整理方法を主に述べ、項目ごとに分類整理する努力は止め、書類を閲覧した時系列順に並べるだけというシンプルなもの。使った書類は常に書類箱の一番前に挿し込む。よく使う書類や必要な書類は手前に残り、使わない書類は箱の奥へ引っ込んでいき、定期的に一番奥の書類は処分していく。
つまり、ときめく物に囲まれた生活を始動する近藤麻理恵氏に対して、野口悠紀雄氏は常に使う物に囲まれた生活を指導する。 ただ、これら理論はオタクには通用するだろうか? 世間がゴミとしか思えない物に対して、オタクは
ときめきを感じるのだ。使わない物といっても、コレクションは置いておく事に意義がある。
例えば、ガイナックスの前身ゼネラル・プロダクツの包装紙を私は保管している。世間では単なるチリ紙みたいなものだ。しかし漫画アニメのオタクにとっては聖地だった生野区桃谷時代のゼネプロはもう無い。無くなった時点で付加価値が生じる。半世紀も経過すればちょっとした文化遺産になる可能性もある。
「文化遺産」になってしまえば、
ときめき度は急騰だし、遺産価値で利用価値も生じる。大量に生産され大量に捨てられる有り触れたモノこそ、実は現代のサブカルチャーを研究する材料として貴重なのだ。
そんな事を連れ合いに説いたら、癇癪起こされた。
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