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ミカエル晴雨堂の晴耕雨読な映画処方箋

晴雨堂ミカエルの飄々とした晴耕雨読な映画処方箋。 体調に見合った薬膳料理があるように、 料理に合う葡萄酒があるように、日常の節目に合った映画があります。映画の話題をきっかけに多彩な生活になれば幸いです。詳しいレビューは「続きを読む」をクリックしてください。

「アマゾネス」 萌えたい時に〔5〕 

アマゾネス」 
お色気アクション歴史超大作




【原題】LES AMAZONES
【公開年】1973年  【制作国】仏蘭西・伊太利・西班牙  【時間】108分  
【監督】テレンス・ヤング
【原作】リチャーソ・オーブリ ロバート・グレイヴス
【音楽】リズ・オルトラーニ
【脚本】テレンス・ヤング ディノ・マイウリ マッシモ・デ・リタ シャルル・スパーク アルデュイノ・マイウリ
【言語】イタリア語  
【出演】アレナ・ジョンストン(女王アンティオペ)  サヴィーヌ・サン(オリティア)  アンジェロ・インファンティ(テセウス)
 
【成分】スペクタクル アクション レズビアン ソフトポルノ風味 時代劇 古代ギリシア劇
 
【特徴】ギリシア神話に登場するアマゾネスを題材にしたお色気時代劇。アクションを演じられる女優がいない時代での画期的な女性ヒーロー物である。衣装やエキストラも本格的で豪華。監督は「007シリーズ」で有名なテレンス・ヤング氏。

【効能】キャット・ファイトあり、レズあり、男性向けのお色気歴史超大作に仕上がっている。
 
【副作用】アクションに不慣れなので殺陣はイマイチ、女性上位の女性ヒーロー物のはずなのに男性に対して常に劣勢なのが気に入らない。
 
下の【続きを読む】をクリックするとネタバレありの詳しいレビューが現れます。記事に直接アクセスした場合は、この行より下がネタばれになりますので注意してください。  
女性アクション映画の先駆か?
 
 ギリシア神話で有名な「アマゾネス」が舞台、女性だけの戦士集団で構成される国家である。考古学的研究によれば、黒海沿岸に勢力を誇っていた女性中心社会の部族をギリシア人によってデフォルメされて記録されたのが神話になったらしい。(余談1)
 
 作品は概ねギリシア神話に沿って展開される。アテネ軍とアマゾネス軍との戦いを中心に据えて、アテネ軍総帥のテセウスと女王アンティオペらの愛欲を描くお色気アクションだった。ギリシア神話ではテセウスとアンティオペの間にヘラクレスも絡んでくるが、映画では割愛されている。(余談2)
 
 スタイルの良い女優たちが露出度の多い衣装で格闘やチャンバラやレズシーンなどを魅せるB級お色気映画である。華やかで良いのだが、アクションがドン臭い。アマゾネス軍は強力な武力を持ち、特に弓兵が優れていたらしい。ところが映画では、そんな格好の良い場面は出てこない。
 女同士の格闘はまるで場末のキャットファイトだし、殺陣も及び腰でぎこちなくて迫力が無く、そもそも出演女優は戦士の体型ではない。描写でも蛮族との戦いでは明らかに苦戦しているし、ラストのアテネ軍との戦争では勝負になっていない。ようするにアマゾネスの魅力が出ていないのだ。
 こんな中途半端な内容なら、いっそ開き直って表現ジャンルをポルノに絞り、セックス描写を中心にした時代劇にすれば良かったのではないか。
 
 たぶん時代の制約なのだろう。1970年代前半ではボディービルで鍛えた筋肉女優やアクションができる女優は少なかったはずだ。作中の女優たちも見るからに甲冑をつけて剣を振り回す演技に慣れていない様子だった。神話通りの描写なら男を物のように扱う恐怖の集団なのだが、作中のアマゾネスは悪い意味で可愛らしすぎた。
 もし、いま同じテーマで映画を撮ったら、それこそ「300」みたいな描写になるだろう。筋肉美の女戦士たちが統制の取れた動きで密集体勢を取って敵を圧倒したり、エルフの如く正確な射撃で敵を倒していく。ある種、フェミニスト的に男性社会からの解放勢力として描かれるかもしれない。
  
(余談1)ギリシア軍を圧倒するほどの武力を持っていたそうである。実際は女性がイニシアチブを握る国家体制だったようだ。
 神話では完全に男性を排除する体制で、子種は男性捕虜をレイプして取ったそうだ。男性捕虜は何人もの女性と無理やりやられて発狂したらしい。用が済むと殺された。映画ではアテネ軍と条約を結んで一夜をともにする場面になっている。

(余談2)アマゾネス軍はトロイの戦いにも参戦したらしい。
 
晴雨堂スタンダード評価
☆☆ 可
 
晴雨堂マニアック評価
☆☆☆ 佳作
 
 
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アマゾネス対ドラゴン <ニューテレシネ版> [DVD] アル・ブラッドレイ
アマゾネス・クイーン~ヘア無修正版~ [DVD] ダニエル・ドール
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サディスティック・エロスBOX “アマゾネス編” [DVD] ジェス・フランコ
 
晴雨堂関連書籍案内
ギリシア・ローマ神話―付インド・北欧神話 (岩波文庫)  ブルフィンチ
 

 
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晴雨堂ミカエルさん、「鮎釣り師のひとり言」への書き込みありがとうございました。一段落したら、また、ゆっくり映画のことなど読ませていただきたいと思ってます。今後とも、ヨロシクお願いいたします。
[ 2008/03/14 08:23 ] [ 編集 ]
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