FC2ブログ

ミカエル晴雨堂の晴耕雨読な映画処方箋

晴雨堂ミカエルの飄々とした晴耕雨読な映画処方箋。 体調に見合った薬膳料理があるように、 料理に合う葡萄酒があるように、日常の節目に合った映画があります。映画の話題をきっかけに多彩な生活になれば幸いです。詳しいレビューは「続きを読む」をクリックしてください。

コミックマーケット(5) 近頃の現象[八百五十三] 

コミックマーケット> 初日は15万人 
企業ブースは限定グッズに
コスプレコンパニオン登場

 
 日本最大の同人誌即売会「コミックマーケット(コミケ)81」が29日、東京ビッグサイト(東京都江東区)で始まった。31日まで。初日は10年冬の「79」より1万人少ない約15万人が来場した。年の瀬にもかかわらず早朝から長い列ができ人気の同人誌や、企業ブースにある人気作品の限定グッズを買い求めた。(まんたんウェブ)
 
【雑感】毎度言うが、「日本最大」ではない、「世界最大」だ!
 
 こればぁ不景気にも関わらず、若干少なくなったとはいえ15万人の人間が集まり長蛇の列を作る。これほどの不況になってもコミケは揺ぎ無い。ましてや少々の景気不景気にはまったく動じないのがこの世界である。
 
 若干話は変わるが、日本各地の大学は名門でさえも生き残りをかけている。少子化と文科省からの補助金削減、国公立大学でさえ独立採算制やら統廃合の問題に直面している。
 しかし藝術系の大学はまだ前途が明るい。我が母校である大阪藝術大学はかつて「小論だけで通る」などとバカの大学と揶揄された。単なるバカの大学ではなく、世間のいう「賢い・馬鹿」の基準で選んでいないだけの話だ。その証拠に卒業生たちの多くはクリエイターとして多方面で活躍している。芸能界を見れば大阪藝大出身の俳優がゴロゴロいるではないか。

 別に母校自慢をするわけではない。藝術の世界は文明社会が崩壊するような大激震でも来ない限りは、基本的に景気不景気関係のない「成長産業」なのである。
 そしてこの「成長産業」をバックアップする唯一の方法は、銭ではなく表現の自由である。権力の不介入である。文化が萎縮するのは、経済的要因よりも権力の介入である。

 歴史を振り返れば一目瞭然である。安土桃山時代の華やかな文化は、後の江戸幕府の統制で萎縮してしまった。そんな江戸時代でも元禄文化は華やかだったが、吉宗はこれを否定した。享保の改革で名高いが、享保文化なんて単語は聞かない。
 吉宗の後に登場した田沼意次、時代劇で悪役になる田沼の実像は丼感情だった財政に予算というシステムを編み出し、北方領土の国境画定や開国にも柔軟に検討するという画期的喝開明的なものだった。また賄賂が当たり前だった時代にしては身辺は綺麗だったという。
 この田沼時代にも文化が花開いた。田沼文化という呼称はあまり聞かないが、浮世絵などの文化が花開く。ところが田沼を追い出した松平定信が否定する。寛政の改革である。しかし寛政文化なんて聞かないし、享保は一応の経済的成果は出たが寛政は大失敗に終わる。喜多川歌麿も検閲の厳しい江戸から支持者である栃木の豪商善野家の元に身を寄せる。
 この改革が田沼の政策を否定する事によって、ロシアの北方進出を許す遠因となり、当初は制限貿易に過ぎなかった外交政策を「祖法鎖国」との誤解を定着させ、後のペリー来航と不平等条約につながるのだ。
 松平定信が失脚した後に、江戸時代の代名詞である文化文政期の文化が花開く。聞き覚えのある、見覚えのある画家や役者が作家が大活躍した。
 しかし水野忠邦がこれを否定する。松平定信でも考えなかった無茶な緊縮策を行って経済が大混乱、文化面でも弾圧を嬉々として行った。それに反対したのが町奉行遠山の金さんである。さすがに時代考証無茶苦茶な時代劇も水野は悪役、金さんを正義の味方に描いた。(余談1)
 
 明治以降、西洋の文化を積極的に取り入れる必要性から、政府は比較的文化に寛容な姿勢を見せた。明治には雨後の筍のごとく小説や詩歌が生まれた。作家たちの仰天人生エピソードも多々ある。大正時代には「大正デモクラシー」の機運からさらに自由な空気が生まれた。昭和初期にはモボやモガなどのスタイリッシュな若者たちが出現。
 しかし、軍部がこれを否定した。

 石原慎太郎氏ら保守政治家は漫画文化に規制をかけているが、文化というのは権力が介入するとろくな事がないのだ。介入しだいによっては、日本が世界に対抗できる武器をまた1つ失う事になるかもしれない。


(余談1)奇しくも、黒田裕樹氏が運営する教育関係のブログ「黒田裕樹の歴史講座」で私と同様の見解が述べられていた。江戸時代には現代に通じる教訓が多々ある事も共通見解だった。

 

 
 blogram投票ボタン にほんブログ村 映画ブログへ
ブログランキングに参加しています。
関連記事
スポンサーサイト



[ 2011/12/30 08:27 ] 日誌・・近頃の現象 | TB(0) | CM(2)
ご見解については仰るとおりと私も思います。
拙ブログをご紹介下さって恐縮です。
[ 2011/12/31 10:50 ] [ 編集 ]
黒田裕樹氏へ

 コメント、ありがとうございます。

 当ブログによくアクセスくださっている事は存じております。


> ご見解については仰るとおりと私も思います。
> 拙ブログをご紹介下さって恐縮です。
[ 2011/12/31 22:20 ] [ 編集 ]
コメントの投稿













管理者にだけ表示を許可する
映画処方箋一覧
晴雨堂が独断と偏見で処方した映画作品。
下段「日誌」項目は晴雨堂の日常雑感です。
メールフォーム
晴雨堂ミカエルに直接ご意見を仰せになりたい方は、このメールフォームを利用してください。晴雨堂のメールアドレスに送信されます。

名前:
メール:
件名:
本文:

プロフィール
↓私の愛車と野営道具を入れたリュックです。

晴雨堂ミカエル

Author:晴雨堂ミカエル
 執筆者兼管理人の詳しいプロフィールは下記の「晴雨堂ミカエルのプロフ」をクリックしてください。

晴雨堂ミカエルのプロフ

FC2カウンター
2007年10月29日設置
当ブログ注目記事ランキング
当ブログで閲覧数の多い順ランキングです。
設置2013年6月13日
ブログランキング
下記のランキングにも参加しております。ご声援ありがとうございます。
  にほんブログ村 映画ブログへblogram投票ボタン
アクセスランキング
[ジャンルランキング]
映画
124位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
レビュー
64位
アクセスランキングを見る>>
タグランキング
晴雨堂の関心度が反映されています。当ブログ開設当初は「黒澤明」が一位だったのに、今は・・。
訪問者閲覧記事
最近のアクセス者が閲覧した記事を表示しています。
月別アーカイブ
ブロとも申請フォーム
リンク