「平清盛」
松田翔太の後白河帝と山本耕史の悪左府
主役より光るいいキャラだ。 【雑感】「
平清盛」、いまだ低視聴率の低空飛行のようだが、私はクオリティが高いと思っているし気に入っている。主人公清盛にイマイチまだ魅力が出ていないが、脇役たちが素晴らしい。その中でも私のお気に入りは
松田翔太氏の
後白河帝と
山本耕史氏の
悪左府だ。
オープニングで挿入される歌詞「遊びをせんとや生れけむ」が幻想的で物悲しい響きがある。この歌詞は
後白河帝が編纂したとされる歌集「
梁塵秘抄」で登場する。
史実の
後白河帝も子供の頃から歌が好きで、現代でいう童謡か流行歌のようなものに明るかった。「
梁塵秘抄」は当時の歌を書き留めたものである。今週の「誕生、
後白河帝」で
後白河と「遊びをせんとや生まれけむ」との接点が効果的に紹介された。
「
平清盛」では屈折した青年に描いている後白河帝に相応しい歌詞と言えなくもない。また
松田翔太氏自身が立烏帽子に狩衣姿で口ずさむ横顔はなかなか悩める貴公子らしくてグッドだ。
山本耕史氏の
悪左府こと
藤原頼長は以前に演じた「新選組!」の副長土方歳三を彷彿させる規律重視の権力者を演じている。この
悪左府、史実でも厳格であり、法を破ったものに対しては容赦はしない。そのため多くの敵をつくる。史実の土方歳三は白面の端正な顔、それが
山本耕史氏と巧くマッチングしていた。今回の
悪左府役も摂関家エリートの家に生まれ左大臣として辣腕を振るうお公家メイクの貴公子が似合いすぎている。
そしてもう1つ
悪左府で有名なのは男色家、果たしてNHK大河ドラマはその点も描写するだろうかと心配だった。以前の大河ドラマなら割愛していたはずだが、本作では14話で披露した。白い直衣で誘惑そそのかす場面ははまりすぎている。
この山本悪左府は保元の乱のエピソードで退場になるのが惜しい。
ブログランキングに参加しています。
- 関連記事
-
スポンサーサイト