晴雨堂の耕晴雨読な映画処方箋
 晴雨堂ミカエルの飄々とした耕晴雨読な映画処方箋。  体調に見合った薬膳料理があるように、 料理に合う葡萄酒があるように、日常の節目に合った映画があります。映画の話題をきっかけに多彩な生活になれば幸いです。

プロフィール ×
↓私の愛車と野営道具を入れたリュックです。

晴雨堂ミカエル

Author:晴雨堂ミカエル
 映画好き・猫好き・ドイツビール好きです。よく晴れた爽やかな日はマウンテンバイクでサイクリングをしながら風景や野良猫を撮影します。
 リタイア後は田舎に帰り、晴天は畑仕事や庭いじり、雨天は読書や映画鑑賞の文字通り耕晴雨読の日々をおくるのが夢です。
 お金があれば郷里に「晴雨堂オタク記念館」を設立して地元の文化交流の発信基地にしたい、連れ合いは怒るだろうが。館長に任命してやるといったら言下に断られた。
 
 ブログを始めたのは2007年5月から、本格的に参考書に目を通しながら運営を始めたのは同年11月から、操作方法で度々ミスがあると思いますがご容赦のほど願います。
 現在、少しずつですがブログを観やすいよう整理を行なっています。


ブログ内検索 ×

FC2カウンター ×
2007年10月29日設置

映画処方箋 ×
晴雨堂が独断と偏見で処方した映画作品。
下段5項目は晴雨堂の日常です。

最近の記事 ×

最近のコメント ×

最近のトラックバック ×

月別アーカイブ ×

RSSフィード ×

ブロとも申請フォーム ×

この人とブロともになる


リンク ×

リンク2 ×
青池保子公式サイト

「11人いる!」-
【2008/04/20 19:27】 映画・・家族団欒で観よう
原作に忠実すぎたアニメ映画


 

 萩尾望都氏の「11人いる!」は、類別としては少女漫画のカテゴリーだろうが、日本の漫画史およびSF文学史上(余談1)に残る傑作である。
 物語設定と構成力・キャラ設定(余談2)・登場人物同士の相関関係(余談3)がバランスよく組み立てられている。特にタダと王様を軸に11人の間で「派閥」のようなものが形成され、船内の環境が悪化し極限状態になってくると疑心暗鬼から対立・敵対へと変化していく様の描写が丁寧だ。社会心理学としても興味深い物語ではないだろうか。(余談4)
 
 さて、アニメ映画は好意的に見れば原作に忠実、悪く見れば原作依存である。よく原作とアニメは違うものだといわれる。原作からアニメやドラマ・映画にするときは、何らかの制約で物語やキャラの改編が程度の差はあれ行われ、どんな秀作でも原作ファンからのブーイングが起こるものである。だから原作とは別の作品であると割り切らねばならない。
 逆に原作を忠実にアニメ映画で表現したらどんな風に見えるのか、それをよく表した見本のようなアニメ映画がこの作品である。
 
 私個人ではパッとしない印象だった。他の評判を聞く限り、この印象は私だけではないようだ。原作漫画を忠実にアニメにするということは、一見すると正しいことのように思えるが、実は監督らの主体性が見えないため、かえって拍子抜けするものだった。それどころか、萩尾望都氏の瑞々しいタッチが殺されて工業規格化されたような絵柄になってしまうため、余計に印象が薄くなってしまう。
 
 原作の完成度が高いので、いじりようが無かったことと、原作のページ数が90分枠の映画にはめ込みやすかったのが、幸運であり不幸でもあったかもしれない。
 むしろアニメ化よりも、欧米の映画人が実写映画化したほうが映画人として主体性を発揮できるのではないかと思うし、そんな映画を観てみたい。できれば、ハリウッドよりもロシアの映画人に撮ってほしい素材である。
 
(余談1)ハードSFファンはこれをSFとは認めていない。彼らにとっては科学考証に忠実なSFしか認められないのである。例えば、アーサー=C=クラーク氏は認めてもレイ=ブラットベリー氏は認めない。小松左京氏の「日本沈没」はSFだが、星新一氏は純文学という具合だ。
 「11人いる!」は、単に舞台が宇宙というだけの青春小説と見なしている。
 
(余談2)狩猟民族アマゾンの描写が弱々しいと批判する漫画仲間がいたが、少女漫画と少年漫画のニーズが違うことを見落としている。現在でも「北斗の拳」ばりのキャラを登場させたら、気持ち悪いと敬遠される恐れがある。
 
(余談3)漫画仲間の中には、11人のキャラのうち半分しか描ききれていない、と批判する人がいた。しかしそれは構成というものを理解していない発言である。どんな物語でも、一話で描けるのは5人から7人までである。ストーリングは2・3人、ゲストスターが2人、悪役2人程度の配分になっているはずだ。それ以上を1話で描くのは物理的に無理であり、読者にも解り辛くなる。
 大勢のキャラを描ききれているかのように感じる物語は、連続ドラマであり、1クールか2クールの間に脇役を主人公に据えるサイドストーリーを入れているためである。
 それに、11人ではなく7人だったら、1人増えたことに気付かれやすく説得力が無い。
 
(余談4)王様とフォースを軸とするグループ、タダとガンガを軸とするグループに分かれるが境界線は明確ではない。平素は友人としてタダに集まるが、部下として王様の指示に従ってしまう中間派の存在が興味深い。完全に中立の立場を守っているのはヌーと石頭である。

テーマ:映画感想 - ジャンル:映画

この記事に対するコメント

この記事に対するコメントの投稿














管理者にだけ表示を許可する


この記事に対するトラックバック
トラックバックURL
http://seiudomichael.blog103.fc2.com/tb.php/218-92fd6533
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)


サイドメニュー ×
メニューA  メニューB

Warnermycal CINEMAS ×
ワーナーマイカルとリンクしております。
最新映画、話題作を観るならワーナー・マイカルで!

TSUTAYA DISCAS ×
宅配DVDレンタルサービスTSUTAYA DISCASのホームへ

ブログランキング ×
ランキングに参加しております。応援ありがとうございます。

FC2ブログランキング


各種ブログランキング ×
下記のランキングにも参加しております。ご声援ありがとうございます。
にほんブログ村 映画ブログへ

猫の時計 ×
メニューAは「猫の時計」、メニューBは「舞妓Haaaan!!!時計」です。
この猫、ちかごろ売れっ子ですね。

FC2アフィリエイト ×
アフィリエイト・SEO対策

晴雨堂の映画100珍 ×
現在、工事中です。

晴雨堂の書籍100珍 ×
現在工事中

晴雨堂がよく行く店 ×
晴雨堂が利用する店舗の数々
     

晴雨堂のイチオシ地ビール ×
ビール党の晴雨堂が選ぶ麦酒。

チャリンコ ×
現役?サイクリスト晴雨堂が紹介するチャリンコ店

メールフォーム ×

名前:
メール:
件名:
本文: