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ミカエル晴雨堂の晴耕雨読な映画処方箋

晴雨堂ミカエルの飄々とした晴耕雨読な映画処方箋。 体調に見合った薬膳料理があるように、 料理に合う葡萄酒があるように、日常の節目に合った映画があります。映画の話題をきっかけに多彩な生活になれば幸いです。詳しいレビューは「続きを読む」をクリックしてください。

「アポロ18」 孤独を楽しむ時に〔53〕 

アポロ18」 
米国で評判の都市伝説を映画化!

 


【原題】APOLLO 18
【公開年】2011年  【制作国】亜米利加 加奈陀  【時間】87分  
【監督】 ゴンサーロ・ロペス=ガイェゴ
【原作】
【音楽】
【脚本】ブライアン・ミラー
【言語】イングランド語 一部ロシア語       
【出演】ウォーレン・クリスティー(ベン・アンダーソン飛行士)  ロイド・オーウェン(ネイト・ウォーカー船長)  ライアン・ロビンズ(ジョン・グレイ飛行士)
      
【成分】不思議 パニック 不気味 恐怖 絶望的 アポロ計画 都市伝説 1970年代前半 月面
  
【特徴】中止になったはずのアポロ18号は、実は秘密裏に月探査に行き遭難した? この都市伝説をフェイク・ドキュメントとして映像化された。
     
【効能】熱帯夜に環境ビデオとして流すと涼がとれる。
 
【副作用】ありきたりなオチで退屈。不自然で強引な展開に興醒め。
 
下の【続きを読む】をクリックするとネタバレありの詳しいレビューが現れます。記事に直接アクセスした場合は、この行より下がネタばれになりますので注意してください。  
蒸し暑い熱帯夜に最適の環境ビデオ
  
 「アポロ18」、90年代半ばに公開されたトム・ハンクス主演の名作「アポロ13」と間違えそうな類似タイトルだ。「13」と「18」は字の形がよく似ている。硬い名作と類似するタイトルも販売戦術のウチかな。
 
 アメリカでは評判らしいが日本での評価は散々らしい。私も映画館へ出張ろうかどうか迷ったが、子供のころはアポロ計画マニアで関連の本をよく読み漁った経緯から、駄作だと思いながらも鑑賞したい欲求を抑えられなかった。
 
 この手の映画は近所のシネコンではやっていない。だいたい私が強く興味を引かれた映画というものは近所のシネコンではやらない。都心部にあるマニアック作品に強いシネコンか、あるいはミニシアターでしかやらないのだ。
 同時期、私のお気に入り俳優浅野忠信氏が出演している「バトルシップ」が、自宅からチャリンコで10分足らずの場所にあるシネコンで上映されている。迷いに迷った。
 結局「アポロ18」はいま観ないと多分近所のレンタル屋ではDVDが並ぶことは無いだろうし、つまり二度と観る事はないだろうと判断して本作を観に行った。

 前評判がイマイチなのか、単にレイトショーだからなのか、私以外に観客は2・3人だけ、毎度のことながら私が観に行く映画館はいつも客入りが悪く、貸切り状態でユッタリとスクリーンに集中できる。
 
 さて本作の評価だが、私はそれほど悪いとは思っていない。アポロ13は事故で月着陸を断念した実話を元にした作品なので、月面に降り立つ場面はトム・ハンクス氏扮するジム・ラベル船長の空想で表現されるだけ。
 従来のアポロ計画ドキュメントも主にアポロ11か13が中心で、月面で長期滞在して月面車などで広く探索する後期のミッションはなかなか紹介してくれる機会が少ない。月面に降り立った飛行士たちが狭い着陸船でどんな生活をしているのか、どんな作業をしているのか、個人的に再現してほしかったので、本作「アポロ18」は私の要望を叶えてくれた格好だ。
 だから好印象を持っている。
 
 予告編では月面で飛行士同士の乱闘を連想するような場面があったので、前評判の悪さから、もしかしたらゾンビ化したソ連の飛行士が月面を徘徊し、アポロ18号に対して破壊活動を展開するストーリーかな?(余談1)と疑ったが、意外にリアリティ重視のフィクションだった。
 
 低予算なのか「アポロ13」のように無重力場面(余談2)は殆ど無い。月面の場面や着陸船内部の様子はリアルに再現されているのではないか。
 レビュアーの中には脚本が宇宙飛行士らしくないとの批判があったが、アメリカの飛行士はあんなモンだと思っている。むしろ俳優たちはリアルに疑心暗鬼とパニックと恐怖に戦慄する宇宙飛行士を熱演していた。
 また、国防省から見殺しを宣告するとき、ヒューストンのイーカムが通信担当から外れ、国防省の高官が入れ替わり、「通信は切らないが、救出はできない」という台詞が説得力ある。
 
 注文をつければ、月着陸船担当のアンダーソン飛行士が無精髭を最初から生やしていた事が気に入らない。出発前は綺麗に剃って、ミッション中に髭が伸びていく演出にしてほしかった。また、大佐のわりに少し若すぎる。
 それから、着陸船を放棄してソ連の着陸船に退避・発進する場面は興醒め、仮に基本構造が同じでも簡単に操作できるはずが無い。90分弱映画の制約か?

 もしDVDソフトが出たら、真夏の満月を眺めながら涼をとる環境ビデオにしてはいかがか。

(余談1)1989年、アポロ11号月面着陸20周年を記念して制作されたB級アクション映画「ムーントラップ」がある。主演はスタートレックのチェコフ少尉で有名なウォルター・コーニッグ氏と「死霊のはらわた」のブルース・キャンベル氏。
 機械や生体をのっとる鉱物系の虫みたいな生物が月に生息、チェコフたちに襲い掛かる。キャンベルはゾンビ化して「死霊・・」で魅せたゾンビ笑いでチェコフのテントの窓から覗く。
 
(余談2)「アポロ13」では輸送機KC-135を使って放物線飛行による本物の無重力状態を再現した。機内にセットされたアポロ13号船内で俳優たちは無重力になる20秒前後の間に演技をする動作を何度も繰り返す。だから相当金銭と労力がかかっている。
 


晴雨堂スタンダード評価
☆☆ 可
 
晴雨堂マニアック評価
☆☆☆ 佳作


晴雨堂関連作品案内
アポロ13 [DVD] トム・ハンクス主演の正統派メジャー映画。
ムーントラップ [DVD] スタートレックのチェコフで有名なウォルター・コーニッグ主演。 
 

 
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