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ミカエル晴雨堂の晴耕雨読な映画処方箋

晴雨堂ミカエルの飄々とした晴耕雨読な映画処方箋。 体調に見合った薬膳料理があるように、 料理に合う葡萄酒があるように、日常の節目に合った映画があります。映画の話題をきっかけに多彩な生活になれば幸いです。詳しいレビューは「続きを読む」をクリックしてください。

「エマニエル夫人」 萌えたい時に〔7〕 

エマニエル夫人」 「ソフト・ポルノ」の開祖様
 

 
【原題】EMMANUELLE
【公開年】1974年  【制作国】仏蘭西  【時間】91分  【監督】ジュスト・ジャカン
【原作】エマニエル・アルサン
【音楽】ピエール・バシュレ
【脚本】ジャン=ルイ・リシャール
【言語】フランス語   
【出演】シルヴィア・クリステル(エマニエル)  アラン・キュニー(マリオ)  クリスティーヌ・ボワッソン  マリカ・グリーン 
 
【成分】ファンタジー ゴージャス ロマンチック 知的 セクシー かわいい バンコク タイ フランス
 
【特徴】ソフトポルノの開祖であり金字塔。男性が楽しむポルノというより、女性のためのポルノといったほうが良いだろう。主演のシルヴィア・クリステル氏は妖艶な女性というより、女学生のようにスレンダーでキュート、初々しい。
 
【効能】気だるく豪華でエッチな気分が楽しめる。真夏の四畳半でもカップルと観れば追体験できるかもしれない。
 
【副作用】ハード趣味の男性には中途半端な描写に見える。ラストのレイプ場面は女性には痛い。また私も必要性が解らない不可解な場面に見える。
 
下の【続きを読む】をクリックするとネタバレありの詳しいレビューが現れます。記事に直接アクセスした場合は、この行より下がネタばれになりますので注意してください。  
シルヴィア・クリステル
成功と引き換えに女優の域を狭めた作品

 
 この作品は「ソフト・ポルノ」というジャンルを確立させた開祖的映画である。ポルノといえば男女のH場面を魅せるための映画であり、物語はH場面を映えさせるための後付けの味付けに過ぎなかった。ポルノをやおら生々しく描写するのではなく、女性の「美しさ」を重点描写し、文藝的要素やゴージャスでスタイリッシュな舞台などを本格的に用意するようになったのは「エマニエル夫人」からではないだろうか。それ以前にも同様の映画があったかもしれないが、「エマニエル夫人」が世界中で大反響をもたらし日本社会でも映画界だけでなくファッションや流行語などに多大な影響を与えた。(余談1)
 
 この作品の功績は、日陰の存在だった性描写をメジャーにしたことにつきる。ポルノといえば、むさ苦しい男達が若い女優を使って制作し、それをイカ臭い男性達が薄汚れた場末の映画館で見るモノという相場から、お洒落な女性もお茶の間(余談2)で鑑賞できる新ジャンルのポルノを誕生させた事だろう。女性の支持を得ている原因は、やはり原作者が女性であるという事だ。
 日本では映画だけが評判になっているが、原作者エマニエル・アルサン氏は性風俗を主題にした小説を執筆してヨーロッパでは影響力が大きいらしい。たしかに、これまた日陰の存在だったレズビアンやスワッピングをメジャーにした功績がある。(余談3)
 
 この作品以降、「エマニエル夫人」はシリーズ化され、さらにリメイクも数多く創られ、またさらに便乗作品が世界各国で大量生産された。この作品によって、主演のシルビア・クリステル氏は世界的大スターになるが、あまりに「エマニエル夫人」がハマリ役だったので「エマニエル」脱却をはかっても抜けだせず俳優としては低迷した。しかし過去の栄光とはいえ成功者だし頭が良いし仏・蘭・英などの言葉も話せるし、惨めな生活ではないだろう、と勝手に思っておく。(余談4)
 
(余談1)エマニエルという名前はラテン圏ではけっこうある名前だ。エマニエル諸氏には気の毒だが日本では今でも「エマニエル」という名前にはポルノ映画や欲求不満の熟女というイメージが根強くある。
 
(余談2)公開当時はまだ小学生だったので社会的制約から観れなかったが、一般のバラエティー番組などでも頻繁に「エマニエル夫人」は紹介されていたし、籐椅子に座る半裸のシルビア・クリステル氏の写真は様々な雑誌のページを飾った。
 
(余談3)それにしても、女性作家が描く女性は女性から見ても違和感が無いというのは当然だとして、女性が描く男性もあまり違和感が無い。逆に男性作家が描く女性は画一的になってしまう傾向が強い。
 
(余談4)子供の頃は脂の乗り切った妖艶な熟女というイメージを抱いたが、大人になってから見るとまだハイティーンのような少女だった。当時はまだ20歳そこそこか。
 原作者も16歳で外交官と結婚したそうだから、もしや自伝かな?

【追記】シルヴィア・クリステル氏が黄泉の客となられた報せを今日(2012年10月19日)聞いた。数々の映画作品に出演するもエマニエルの呪縛からは逃れられず、私生活もドラックなどに浸って荒れ、晩年は病だらけだった。まだ60歳、俳優としてはこれから面白い時代に入っていくはずなのに。


 
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お久しぶりです。
エマニエル夫人はぼくも見ました。
自身のブログでも取り上げて
「ソフトフォーカスな映像は美しく、いささか文学的な香りは性描写や背徳性を心の隅に上手く押しやるのに成功し大ヒットした。女性もある意味、安心して劇場に足を運べたのだった」
ぼくはリアルで見たけど、ほんとう女性が多かったですよ。
[ 2008/06/25 14:01 ] [ 編集 ]
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