ミカエル晴雨堂の晴耕雨読な映画処方箋
 晴雨堂ミカエルの飄々とした晴耕雨読な映画処方箋。  体調に見合った薬膳料理があるように、 料理に合う葡萄酒があるように、日常の節目に合った映画があります。映画の話題をきっかけに多彩な生活になれば幸いです。

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↓私の愛車と野営道具を入れたリュックです。

晴雨堂ミカエル

Author:晴雨堂ミカエル
 映画好き・猫好き・ドイツビール好きです。よく晴れた爽やかな日はマウンテンバイクでサイクリングをしながら風景や野良猫を撮影します。
 リタイア後は田舎に帰り、晴天は畑仕事や庭いじり、雨天は読書や映画鑑賞の文字通り耕晴雨読の日々をおくるのが夢です。
 お金があれば郷里に「晴雨堂オタク記念館」を設立して地元の文化交流の発信基地にしたい、連れ合いは怒るだろうが。館長に任命してやるといったら言下に断られた。
 
 映画についての記述で、晴雨堂は2通りの採点をやっています。1つは私なりに好き嫌いを排し客観的に技術をみた評価、もう1つは私のポリシーを反映した採点になっています。
 詳しいレビューは、「晴雨堂の辛口批評へ・・」の部分をクリックすればご覧いただけますが、ネタバレに注意してください。

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2007年10月29日設置

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晴雨堂が独断と偏見で処方した映画作品。
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「オズの魔法使」-
【2008/07/02 19:23】 映画・・家族団欒で観よう
幼児の頃に観たかった。
 

 

 どういう訳か、子供の頃は観ていない。TVなどでも何度か放送されたはずなのに、初めて見たのは二十歳前の学生の頃だった。
 
 そのためなのか、映画の世界には素直に感情移入できなかった。どうしても物語構成や台詞回しやキャストやカメラワークなどを観察してしまう。そして、ヨーロッパではナチスドイツが大戦を起こし、日本では長引く日中戦争などで経済が疲弊していた昭和14年の時期に、アメリカでは巨大スタジオに森やお花畑やカラフルなエメラルドシティーを造り、シティーの女性たちは太腿が見えるミニスカートをはいていた。当時としては未来的であり、今見ても斬新で華やかだ。アメリカ映画界そのものがエメラルドシティーのようなものだと改めて思い知らされる。(余談1)
 とどめは家が竜巻で吹き飛ぶ良質の特撮のあとに、夢の世界に辿り着いた場面が白黒から一気に色鮮やかな天然色に変わる。同時代の邦画の暗い白黒画像と比べて、なんと明るいことか。しかも邦画は戦火のゴタゴタや様々な事情でフィルムが劣化しているのも少なくないが、「オズの魔法使」は未だに瑞々しいカラーである。
 
 もう一つ、感情移入できなかった理由がある。主役のジュディー・ガーランド氏だ。当時16か17くらいの歳だった。(余談1)私が初めてこの作品を観たのは18か19の頃だった。だからどう観ても「同世代」の女の子が作中で子供扱いされている光景に違和感を感じてしまう。もう立派な農作業の働き手なのに、まるで幼稚園児のような扱いであてにされていない。主題歌の歌声も、名曲で好きな曲の一つなのだが、声に貫禄がありすぎて幼児の声には聞こえない。
 
 私は小学校へ上がる前に観たかった。吹替え無しであっても、物語の構成や設定や演出はわかりやすく、「桃太郎」のように類似する昔話が日本にはあるので、特に問題はないと思う。ドロシーも歳上のお姉さんという感じで違和感を感じなかったかもしれない。パッケージ写真にある笑顔のドロシーは少年時代に何度か観る機会があったが、トウがたっている感じはしなかった。
 子供のうちに家族と一緒に観るべきだ。
 
(余談1)しかし、監督が変わったり、脚本が変更されたり、メイクに有害な化学物質をつかって俳優が健康を害したりなど、見えないところで大変だったようだ。
 カンザスの田舎シーンは白黒で夢の世界はカラーという有名な演出も、実は制作費を抑えるためにカラーシーンをケチったためらしい。
 
(余談2)女性なのに10歳の役をやらねばならなくなったため、胸に布を巻きつけて成熟していない少女の振りをするなど、無理をしていたようだ。
 ハリウッドの子役は悲惨な人生をおくるジンクスがある。成人してからもスターの地位を守った人でも、マイケル=J=フォックス氏のようにパーキンソン病に苦しめられたり、レオナルド=ディカプリオ氏のように低迷の日々を堪えなくてはならなかったりなど。
 ジュディー=ガーランド氏もアル中で寿命を縮めた。晩年を考えると、この「オズの魔法使」での子供のような所作や話し方やお花畑を元気に駆け下る様、そして物思いに耽りながら「虹の彼方に」を歌う彼女が初々しくて切ない。今はそういう意味で感動する。
 やはり、ジュディー=ガーランド氏が主演を務めて正解だったのか。
 

テーマ:映画感想 - ジャンル:映画

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