ミカエル晴雨堂の晴耕雨読な映画処方箋

晴雨堂ミカエルの飄々とした晴耕雨読な映画処方箋。 体調に見合った薬膳料理があるように、 料理に合う葡萄酒があるように、日常の節目に合った映画があります。映画の話題をきっかけに多彩な生活になれば幸いです。詳しいレビューは「続きを読む」をクリックしてください。

アイヌ民族(2) 近頃の現象[九百六十二] 

アイヌ差別、3人に1人が認識 内閣府が初の世論調査
 
 内閣府は21日、アイヌ政策に関する初めての世論調査の結果を発表した。アイヌ民族のことを「知っている」と答えた人は95・3%に上ったが、差別や偏見がなく平等かを尋ねた質問では3人に1人が「平等ではないと思う」と回答した。改めて差別をなくす取り組みの必要性が浮き彫りとなった。(朝日新聞デジタル)
 
【雑感】朝日らしい取り上げ方だ。

 かつてのアイヌ民族は、北は樺太から南は関東地方まで居住地域が広がっていたのではないかとも言われている。それは東北地方にもアイヌ語由来の地名や方言が残っている事が根拠である。
 
 私が初めてアイヌの存在を知ったのは、小学校入学まもない頃だった。単語がア行なので児童用の百科事典の巻頭近くに掲載されていたから、すぐ目についた。だが、この頃はまだ何のことかは判らなかった。特殊な風習の人たちの事なのか、という程度の認識だった。
 「アイヌ民族」として認識するようになったのは、小学校四年生の頃に手塚治虫氏の名作「シュマリ」を読んでからだった。アイヌとして生きるシュマリを主人公に、幕末から日清戦争頃までの北海道を舞台にした大河漫画だった。さすが手塚治虫氏というべきか、明治の北海道とアメリカの西部開拓時代の様な雰囲気にダブらせ、アイヌ差別の実態を判りやすく描かれていた。まさにアメリカ先住民と同じである。
 
 大学生の頃、NHKラジオでアイヌ語のビデオテキストが紹介され、朝日新聞の本多勝一記者もアイヌ語テキストやテキストの販売元の民族団体カムイトラノ協会を紹介されたので、購入して勉強した時期があった。
 
 
 差別問題というのは一筋縄ではいかない。が、目安は幾つかある。その中で極論を言おう。

 お互いが素を曝け出して対等に喧嘩できる間柄になった時だ。相手に対する理解を深め、相手に同情したり憐れんだりして気を遣っているうちはまだ差別心は巣食っている。遠慮なく喧嘩できるようになった時、「俺も貴様も邪な心を持った同じ人間だ」と思えるようになった時、初めて対等になる。
 かつて朝鮮学校の公開授業を見学した時、見学者と教師とのパネルディスカッションに参加した時に同じ発言をしたら、意外にも朝鮮学校側の教師たちから「うん。その通りだと我々も思います」との反応だった。
 もしかしたら彼ら彼女たちも偽善の裏の差別心にムッときたりショックを受けた事があるかもしれない。また別の在日コリアンの友人は「朝鮮の方と言うより、ハッキリ朝鮮人と言う奴のほうがまだ信用できる」と話していた。
 
 差別は相手への理解力を深めただけでは消えない。かなり忍耐がいる。


 それと、これはあくまで私の希望的観測なのだが、本来の日本人には差別をしない素養があると信じたい。韓国は自国の文化に自信を持ちすぎ、文書をほぼハングル一色にして漢字を追放してしまった。中国では近年の反日暴動のように日本料理店だけでなく親中の日本企業にまで略奪した。
 だが日本はその道を歩んでいない。中国が嫌いだからといっても漢字を排斥しないし中華料理店を焼き討ちしたりはしない。

 ネット社会ができる以前、ヨーロッパのド田舎ではローマ字とアラビア数字以外は目にしないまま天寿を全うされた方ばかりだったろう。しかし日本では実に多くの文字を学ぶ。平仮名・片仮名・漢字・アラビア数字・ローマ字は小学生の段階でほぼ完全にマスターする。
 来日する欧米の観光客は好んで場末のありふれた居酒屋に入る。何故なら、居酒屋には寿司や刺身などの和食や、パスタやフライなどの洋食、焼肉やキムチなどの韓国風、餃子や焼売などの中国風など、様々な国の料理を楽しめるからだ。

 日本は八百万の神の国、多くのモノを受け入れ身内に取り込んでた。本来は英国のクリケットから派生したアメリカのスポーツ「ベースボール」を「野球」として国技化した。クリスマスやハロウィンやバレンタインデーもまるで昔からある日本の行事のように受け入れた。そして日本古来からと思われている伝統的行事も元をただせば朝鮮半島由来や中国由来は多々ある。

 もちろん、アメリカのように人種のるつぼ的に多くを受け入れている国はある。様々な人種や民族や宗教を受け入れている国はある。だが、そんな国は概ね「世界帝国」を経験している侵略経験豊富者なのだ。
 英語を母語としている人たちやフランス語を母語としている人たち、スペイン語を母語としている人たちが何故全世界に散らばっているのか。それはかつてイギリスやフランスやスペインは世界侵略を数百年単位で行ってきたからだ。
 日本語を母語とする人は世界の10位以内にランクされるほどの人口を誇っているが殆どが日本国内に居住している。近隣から日本の侵略行為を糾弾されているが、それは明治から昭和初期までの日本の長い歴史に比べればほんの最近、日本人らしくない行動である。イギリスらと違い侵略国家であった経験は浅い。言語の分布をみれば明らかである。
 そんな国でありながら、日本には様々な国の文化や知識が溶け込んでいる事を誇りに思うべきだ。

 真の日本人である自覚があれば、排他的な差別はできない。

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[ 2013/12/22 17:29 ] 日誌・・近頃の現象 | TB(0) | CM(0)
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