ミカエル晴雨堂の晴耕雨読な映画処方箋

晴雨堂ミカエルの飄々とした晴耕雨読な映画処方箋。 体調に見合った薬膳料理があるように、 料理に合う葡萄酒があるように、日常の節目に合った映画があります。映画の話題をきっかけに多彩な生活になれば幸いです。詳しいレビューは「続きを読む」をクリックしてください。

ロシア・クリミア問題 電光石火のプーチンの軍事介入。近頃の現象[九百八十八] 

ロシアへの編入を決議=住民投票、
16日に前倒し―クリミア議会

 
 ウクライナクリミア自治共和国議会は6日、ロシアへの編入を求める決議を採択した。また、ロシア編入をめぐる住民投票を30日から16日に前倒しすることを決めた。 (時事通信)
 
【雑感】クリミアといえば、日本では19世紀の半ばに勃発したクリミア戦争で活躍した従軍看護婦の先駆けナイチンゲール(余談1)を思い浮かべる人は多いと思う。

 クリミア戦争を簡単に説明すると、積極的に四方へ勢力を広げようとするロシア帝国とそれを阻止しようとするトルコ・イギリス・フランスなどの連合軍が、トルコと黒海を隔てた北隣のクリミアで交戦。実はヨーロッパ諸国の利害関係がドロドロ交錯しているのだが、それを話すと無茶苦茶長くなるので割愛する。

 このクリミア戦争でもセヴァストポリは激戦地として有名だ。このことからクリミア半島は19世紀の頃から既にロシアにとって軍事要衝であることがわかる。絶対に譲れない防衛線だ。
 昔からロシア軍の重要拠点であるだけあって、ロシア系が大勢いる。ソ連時代は最初クリミア自治共和国として誕生し、次にソ連邦の構成共和国ロシアに属する州に編入され、フルシチョフ時代にロシアからウクライナに移管。ソ連邦崩壊とともにこの経緯は紛争の元になる。

 ロシアの州だった時期があったことからロシア人は「元々ロシアだったやないか」と主張するし、ソ連邦内での出来事とはいえロシアからウクライナに渡ったのでウクライナ人は「今はウクライナの領土だ」となる。そして当のクリミア市民はロシア系が多い事もあって「我々はウクライナ人ではない」とロシアを後ろ盾にウクライナからの分離独立を試みていたが果たせず、とりあえず県や州よりも高度な自治権がある「自治共和国」としてウクライナ内に留まることで手打ちにしてきた。

 今回のウクライナでの政変は、クリミア市民にとっても天佑か、あるいは悲劇の予兆と捉えたかもしれない。ロシア派が失脚したのでロシア系は死活問題となる。またロシアにとっても主力艦隊を配置している軍事拠点を失いかねない事態なので、速攻で主権章を伏せた謎の武装集団(ロシア軍だとバレているのだが)を要所要所に配置してクリミア半島を一発も銃弾を発射しないまま制圧している。さすが元KGBのプーチン。
 日本のマスコミは「軍事介入するしない?」などと言うているが、もうやっちゃっているではないか。

 プーチンはクリミアには介入しないと言っていたが、「ロシア軍」らしき部隊に守られたクリミア自治共和国で議会は「ロシアへの編入」を決議し住民投票を行う、となればクリミア市民の「要請」に応える事になるだろう。
 欧米の政治家たちは第二次世界大戦前夜のヒトラーのチェコ・ズデーデン地方(余談2)進駐を連想してしまうだろう。

 似たような例に、キプロスがある。キプロスはギリシア系とトルコ系の二つの民族で構成されている国で、言語もギリシア語とトルコ語が通用している。現在、トルコ系が多い東半分が分離独立を宣言している。承認しているのはトルコだけのようだが。

 クリミアも何となくウクライナから独立したような状態で暫く曖昧な立場になるか? 

(余談1)ナイチンゲールはイギリス軍に従軍した。当時は女性が戦場(いくさば)に赴くのは非常識とみられていたが、ナイチンゲールは当時のヴィクトリア女王まで味方に付けて野戦病院の改善に尽力した。彼女の功績で看護師の欧米に於ける社会的地位も向上した。

(余談2)第二次大戦前、チェコ・ズデーデン地方には3百万人のドイツ系住民がいた。もちろん、その地方ではドイツ語が普通に通用した。
 

 
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[ 2014/03/07 01:25 ] 日誌・・近頃の現象 | TB(0) | CM(0)
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