松田龍平主演
「長州ファイブ」の映画製作会社が破産 ハイビジョン映像(株)(TDB企業コード982307341、資本金3000万円、東京都新宿区新宿1-10-2、代表水野清氏)は、3月13日に債権者から破産を申し立てられ、4月30日に東京地裁より破産手続き開始決定を受けた。(帝国データバンク)【雑感】残念なニュースだ。
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長州ファイブ」は、舞台となった現山口県の政財界のバックアップもあって、けっこう良くできた作品だった。それだけに、制作会社の破産は寂しい。
邦画暗黒時代といわれた80年代・90年代からシネコン時代の到来とともに邦画が息を吹き返した。が、映画の質が向上したり映画ファンの人口が増えたとは言い難いものがあると考えている。シネコンが増えて昔ながらの町の映画館が次々と閉鎖していることからでも推察できるように、映画の売り方が変わっただけだ。
映画は二極分化しているかもしれない。マイナーな映画は大阪では十三の第七藝術劇場のような大都会に点在する「ミニシアター」で上映されるが地方には回ってこない。シネコンで上映されるような映画はどうしても確実に売れる映画、たとえばジャニーズやオスカーが関与しているような作品ばかりが上映される。
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長州ファイブ」はどちらかと言えばマイナー寄りだが、主人公たちは明治維新から明治政府で活躍した長州(主に山口県)の英雄ゆえ、山口県の故郷興しの意味合いがある。これら後押しが作品を支えた。
文藝作やB級作は大都会のサブカル系ミニシアターで、TV局やジャニーズやオスカーが絡むようなメジャーはシネコンで、そして本作のような地域興し映画に大別されていく。しかし映画ファン人口が増えているとは思えない。
邦画が盛り返したといっても、純粋な映画制作会社の台所事情が好転している訳ではない事を思い知らされた現象だ。
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