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ミカエル晴雨堂の晴耕雨読な映画処方箋

晴雨堂ミカエルの飄々とした晴耕雨読な映画処方箋。 体調に見合った薬膳料理があるように、 料理に合う葡萄酒があるように、日常の節目に合った映画があります。映画の話題をきっかけに多彩な生活になれば幸いです。詳しいレビューは「続きを読む」をクリックしてください。

「サタデー・ナイト・フィーバー」 青春回帰〔20〕

サタデー・ナイト・フィーバー」 
ダンス映画の最高峰

 

 
【原題】SATURDAY NIGHT FEVER
【公開年】1977年  【制作国】亜米利加  【時間】119分  
【監督】ジョン・バダム
【原作】ニック・コーン
【音楽】ザ・ビー・ジーズ デヴィッド・シャイア
【脚本】ノーマン・ウェクスラー
【言語】イングランド語
【出演】ジョン・トラヴォルタ(トニー・マネロ)  カレン・リン・ゴーニイ(ステファニー)  バリー・ミラー(ボビー)  ジョセフ・カリ(ジェイ)  ドナ・ペスコウ(アネッタ)  ジュリー・ボヴァッソ(フロ)  マーティン・シェイカー(フランク兄さん)  ポール・ペイプ(-)
   
【成分】楽しい ロマンチック かっこいい コミカル ホームドラマ 社会格差 イタリア系 ダンス ディスコ 70年代
     
【特徴】ディスコ映画の金字塔にして、ジョン・トラボルタ氏の出世作。全世界の若者文化・ディスコ文化・サブカルチャーに強い影響を与える。ダンスを主体とした娯楽青春ドラマでありながら、アメリカの格差社会や「ロッキー」と同じくイタリア系アメリカ人が直面している問題もさりげなく表していて、けっこう社会派映画だ。
 この映画で、音楽を担当したザ・ビージーズは一気にブレイク、さらに映画タイトルにある「フィーバー」はパチンコの「フィーバー」として日本語化する。
 それにしても、トラボルタは細い。歳はとりたくない。
 
【効能】人生の展望を持てない青少年に一筋の光明を与える。
 
【副作用】楽しくダンスを観たい人には、意外に暗い社会派側面があることに興ざめ。
 
下の【続きを読む】をクリックするとネタバレありの詳しいレビューが現れます。記事に直接アクセスした場合は、この行より下がネタばれになりますので注意してください。  
意外に社会派映画

 まず、少し長い前置きを述べる。名作にはいろいろある。文学性・社会批判性に優れたモノ、娯楽性に優れたモノ、両方に優れているモノがある。それら作品の完成度と制作者の経済力・政治力でキャスティングが決まり、これら制作者・俳優たちの総合力でスポンサーが集まり映画の興行成績の最低ラインが固まる。あとはその時代の需要でヒットするかしないかが決まっていく。
 次にそれら名作が、社会にどんな影響を与え、映画史にどんな形で残るかで、最終的な評価が定まるのではないかと思う。どんなに名作と評価され興行的に大成功を収めても公開期間が過ぎれば記憶の片隅に追いやられるモノもあれば、興行成績が芳しくなくても結果的に映画史上の一ジャンルを確立したモノだとファンが宣伝し語り継ぎ、再上映やTV放送やビデオソフトの再版がなされる。全てを兼ね備えたものは、もはや古典として広く世間に認知され、「ベン・ハー」(余談1)のように世界のどこかで必ず上映される映画となる。
 
 さて本題だが、この作品は空前のディスコブームを巻き起こした作品であり、若者の風俗や経済に極めて大きな影響を与えた社会現象発生作品である。当時、私は「宇宙戦艦ヤマト」にまだはまっていた中学生だったが、思わず音楽を担当したビージーズの曲をFM大阪からテープに録音した。(余談2)クラスでもディスコブームで文化祭では同様の劇が上演されたし、未成年がディスコに出入りするなど一部で教育問題にも発展した。
 もちろん、既に地道な俳優業で一定の評価を獲得していた馬面のジョン・トラボルタ氏は一気に超二枚目大スターに豹変、商店街のBGMはビージーズ一色になった。この作品は、それほどの大きな存在だったのである。
  
 内容はありふれたシチュエーションの青春ドラマだった。トラボルタ扮する主人公はペンキ屋の兄ちゃん、週末の場末ディスコではスターになるダンスが取り得の平凡な青年。神父になれなかった学のある大人しい兄。失業中の父親、やかましい母親。生活様式からいかにもイタリア系アメリカ人で、生活水準から人生の明るい展望は見出せない下流庶民である。
 そこへ、主人公に思いを寄せる普通の女の子に、ダンス仲間の悪友たち、恋人の妊娠に悩む童顔の友人、第一印象では女優のような輝きを放つ自立した強い女性として登場するヒロイン。彼らはディスコで踊ることを媒体に、つながり、悩み、成長し、将来への光のようなものを見つけていく。
 
 ありふれた青春ドラマで、下手をすれば陰鬱になりがちな舞台を、一貫して明るいBGMに軽いテンポで爽やかに描写し続け、全面に娯楽性を満たしながらも節目節目に社会が抱える問題を挿入し、ラストに絶望的な現実と将来への希望のようなものをセットで魅せる監督の手腕は見事だ。
 ダンス映画の古典的名画といっても良いのではないか。
  
(余談1)別名「キリストの物語」。アメリカ文学を代表する小説の映画化で、これまでにサイレント時代から4回映画が創られているが、チャルトン・ヘストン氏主演の1950年代の「ベン・ハー」が最も有名。日本でもクリスマスに合わせて毎年各地の教会が自主上映したり、映画館やTVでも公開される。
 
(余談2)私が好きなのは、初期作品の「ニューヨーク炭鉱の悲劇」「ホリデー」、それから名曲「ジョーク」「若葉のころ」だ。
 

 
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