ミカエル晴雨堂の晴耕雨読な映画処方箋

晴雨堂ミカエルの飄々とした晴耕雨読な映画処方箋。 体調に見合った薬膳料理があるように、 料理に合う葡萄酒があるように、日常の節目に合った映画があります。映画の話題をきっかけに多彩な生活になれば幸いです。詳しいレビューは「続きを読む」をクリックしてください。

「ヘイトスピーチ」を新しい法律で規制すべきか? 私の見解は、どんな言葉であれ表現の自由が優先である。 近頃の現象[一〇四三] 

ヘイトスピーチ」を 
新しい法律で規制すべきか?
弁護士13人の「賛否両論」


●賛否で意見が割れている

 ヘイトスピーチを規制する立法に賛成か、それとも、反対か。弁護士ドットコムでは、そのような質問を投げかけ、以下の3つの選択肢から回答してもらった。(弁護士ドットコム)


【雑感】私の結論を言うと、どんな言葉であれ法権力でもって規制するべきではない。言論と表現の自由は守らなければならない。「ヘイトスピーチ」に対しては現行の法律で対処できるものである。

 言葉というものは生モノである。かつては蔑称だった「侍」も今や誰も蔑称とは思わず、大多数の日本人が日本民族のスピリッツを象徴する単語と捉えている。なぜそうなったのか、答えは簡単だ。侍が朝廷から政権を奪って七百年ほど国政を牛耳っていたからだ。逆に本来は蔑称でも差別用語でもない単語なのに、対象となる人々の社会的地位が低いままだと蔑称や差別用語として機能してしまう。

 ヘイトスピーチも同じ事だ。罵りの言葉なんぞ如何様にもなる。言葉狩りをいくらやっても、利害関係に変化がなければ別の単語がヘイトスピーチに使用されるだけ、そのつど規制していったら使える言葉が無くなってしまう。
 それどころか、ヘイトスピーチの定義が拡大解釈されたら、他の分野で運動を展開している人々も対象となる可能性がある。

 現行のヘイトスピーチの定義は以下の通りだ。

『憎悪表現』と訳される概念で、特にそうした種類の言論が”地域の平穏を乱すことをもって規制されるべき”と議論する場合には「憎悪を煽る表現」と呼ばれる

 デモを行う場合、多くは怒りや憤懣が原動力となっている。それは労働運動や平和運動や反原発でも同じ事だ。財界や国家権力に対する怒りに突き動かされてシュプレヒコールをあげる。運動当事者は「ヘイトスピーチ」ではないと思い込んでいるだろうが、批難される側から見れば立派な「憎悪表現」であり、諸外国ではしばしば暴徒化して略奪暴行騒ぎになるので「地域の平穏を乱す」行為に発展する可能性があるし、徒に「祖国日本」への憎悪を煽る表現と解釈可能だ。

 法規制をするという事は、法権力を行使する側すなわち主に体制権力の解釈や判断に委ねられる事が多いので、仮に穏やかに戦争反対を訴えるデモであっても、デモの大群を見た第三者の通行人の幼児が怖がって泣き出したり、付近の住民が一人でも「あの騒ぎ何とかしてくれ」と警察に通報したら、「現行犯」になってしまう。
 米軍基地に向かって「アメリカへ帰れ!」とでも叫んだら、「アメリカ人への差別的ヘイトスピーチ」と見なされて検挙される可能性も無きにしも非ずである。

 近年、右翼側も左翼や社会的少数者の手法を逆手にとりだしている。社会的少数者とその支援者たちの言葉狩り戦術を倣って、「はだしのゲン」など左派側名著の言葉尻を捉え「差別」や「蔑視」だとあげつらい公立学校の図書室から追放する運動家が起こりだした。
 当ブログでも何度も言及したが、言葉狩りを体制権力が悪用すればどうなるのか、という想像力を左翼・護憲派・フェミニスト、社会的少数者勢力はなぜはたらかさないのか? これは運動の怠慢だと思う。

 長々と論じたが、要はどれが「言論と表現」でどれが「不愉快な雑音」かを区別するのは極めて主観に左右されるモノであり、線引きは危険かつ不可能だ。
 「言論と表現の自由」とは、己にとって不都合かつ不愉快な言論を許容する責務を負う事である!


 
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[ 2014/08/18 09:16 ] 日誌・・近頃の現象 | TB(0) | CM(2)
ヘイトスピーチはまるでナチス突撃隊のユダヤ人商店ボイコット運動のようにも思えます。

欧米では法律で規制されるでしょうがナチスによる戦争被害の当事者ではない日本では現実感がないかもしれません。

民主主義の最大の弱点は民主主義を否定する勢力の存在をも認めなければならない、です。
[ 2014/08/23 20:12 ] [ 編集 ]
うろぱす氏へ

 物事には必ず効能と副作用というものがあります。副作用を滅しようとすれば、効能の根幹も消してしまうジレンマがあります。
 それは逆にヘイトスピーチ側も同じ事です。民主主義と言論の自由の恩恵で運動ができますが、その民主主義や言論の自由を否定する事は自分たちの権利も否定されても仕方が無いという作用を生みます。

 本来は個々でその効能と副作用の関係を考えながら自制するのが筋なのですが、みんな目先のことしか考えません。ヘイトスピーチを行う連中も言葉狩りをする連中も、実は精神状態は全く同じなのです。
 そのことを当事者本人たちにぶつけると目をむいて怒りますけどね。


> ヘイトスピーチはまるでナチス突撃隊のユダヤ人商店ボイコット運動のようにも思えます。
>
> 欧米では法律で規制されるでしょうがナチスによる戦争被害の当事者ではない日本では現実感がないかもしれません。
>
> 民主主義の最大の弱点は民主主義を否定する勢力の存在をも認めなければならない、です。
[ 2014/08/24 06:56 ] [ 編集 ]
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