ミカエル晴雨堂の晴耕雨読な映画処方箋

晴雨堂ミカエルの飄々とした晴耕雨読な映画処方箋。 体調に見合った薬膳料理があるように、 料理に合う葡萄酒があるように、日常の節目に合った映画があります。映画の話題をきっかけに多彩な生活になれば幸いです。詳しいレビューは「続きを読む」をクリックしてください。

朝日のヱビス。 私は朝日も産経も読む人間である。 晴雨堂の晴耕雨読な日常[百七十五] 

朝日新聞購読更新をしたらヱビスがきた。

朝日のヱビス。

【雑感】新聞購読の契約更新をすると景品が付く。景品の額は公正取引委員会によって上限が決められているため、むやみに高価な品物は付かないが、以前と違って多種多様となってきたような気がする。その一つが缶ビールの詰め合わせだ。

 最近まではスーパードライ程度の缶ビールばかりで麦芽100%のプレミアムビールは無かったように記憶しているが、今回はヱビスが登場した。
 若い頃からドイツビールが好きで日本のビールに物足りなさを感じていた私は、アサヒ・スーパードライの席巻はまことに嫌な事だった。なんでこんな味の薄いビールを流行らせるのか、と日本の酒飲みを恨みに思った。各社が軒並みビールの薄味化へ走る中、ドイツ型のビールを頑なに守っていたのがキリンのハートランドとサッポロのヱビスだった。(とはいえ、芳香ではドイツのビールに負けていると思う)

 上記写真は朝日の購読更新の景品である。カタログを渡されて、その中から数点を選べる。ヱビスを見つけるや迷わず選んだ。
 朝日の営業マンは、いつになく大袈裟に喜んでいた。気の毒なくらい悲壮感を滲ませて訪問、購読更新を告げると喜ぶというより「命拾い」の安堵の顔だった。まさに命の恩人に向かって受け答えするかのような姿勢、いまの朝日新聞の状況が素直に出ている。


 我家は昔から朝日新聞を購読している。いちいち他社に乗り換えするのが面倒な性分なので続けている。携帯電話も初めて契約したのが関西セルラー(後のau)で乗り換えることなく続けている。初めて購入した一眼レフがオリンパスOM-1だったので以降もオリンパスのカメラを購入し続けた。メーカーにとって私という人間は有難い存在だと思う。

 朝日新聞は言論機関としての信用が失墜している。従軍慰安婦報道しかり、福一原発の吉田調書報道しかり、反権力志向にこだわるあまり先入観に任せて事実の断片から勝手なストーリーをつくりあげ、祖国を必要以上に貶めた。
 連れ合いの実家は産経新聞をとっているため、「なんで朝日やねん」と批難される。産経は伝統的に朝日を扱き下ろす。今回などは鬼の首をとったかのように批難キャンペーンを張っているから当然だろう。

 朝日側も悪い意味で委縮しているような気がする。
 こないだの広島の土砂災害、発生前に気象庁は70ミリ降雨を予報して連絡、ところがせっかくのデーターが仕分箱に入ったままで対策本部には上がらず、広島市は民間の気象予報会社が出した1ミリ降雨を信用したために避難勧告や指示を出すのが遅れたというスキャンダルがなんと産経から報道された。朝日はというと避難勧告解除をしたという広島市からの受け売りの無難な記事を掲載した。
 いつものパターンとは逆、本来この手の行政失態をスクープするのは朝日の得意技だったはず、それが保守系新聞産経にお株をとられた。

 だから思うのである。このまま朝日新聞が国賊新聞として滅び、後には産経のような保守系新聞ばかりになってしまったら、地方自治体クラスは問題ないとしても政府へのチェック機能は著しく衰えてしまう。原発容認の新聞は原発リスクを軽く見る傾向があるので不安定要素排除不十分のまま再稼働を後押しする。
 朝日は反権力志向にこだわるあまりに体制権力の悪事を捏造した格好になったが、逆にいえば産経側も体制権力の悪事を隠蔽もしくは看過する可能性がある。

 新聞というのは一紙だけを読んでも意味は無い。というのも「事実」というのは利害関係や社会的ポジションで見え方が変わってくるからである。
 例えば小学校入学時では広く感じた校庭が卒業時には狭く感じるといったように、同じ人間が同じ対象を見ても解釈が異なってくる。これは身体のサイズが変化したのもあるが、1年生の頃は行動範囲が狭く比較の対象が出身幼稚園の狭い運動場ぐらいしかなかったのに対し、6年生になると行動範囲が広くなって近所の中学校や高校の広いグラウンドや陸上競技場など比較の対象が多くなる事情もあるだろう。1年生のころは「広い」と言っていたのに6年生は「狭い」という、だから1年生の頃は嘘をついていたなどと頓珍漢な事を言う輩はいまい。
 社会的立場や取り巻く関係が変化すれば、同じ事実でも違って見えることの日常的な一例なのである。ましてや人間社会というのは様々な利害関係が渦巻いているのである。「事実」というものをより正確な輪郭をとらえようと思うならば、一紙だけ見ても判らないのである。

 私は昔からの慣習で朝日をとっている訳だが、産経側の情報はYahoo!から摂取している。世間でいう左の朝日と右の産経は必ず目を通す。これで概ね十分だが、もう一つ地方と中央の視点の違いもカバーしようと思えば、朝日と産経に加えて地方紙も目を通したほうが良いだろう。
 大手新聞は各地に支局を設置して地方版を設けてはいるが、所詮は本社監督下の支局、地方紙は地方に本拠を置く独立した言論機関であり大手ではすくい上げられない地域社会の情報をカバーするとともに、地方の利害を代弁して中央の政府をチェックする機能を持つ新聞は少なくない。もっとも逆に地域密着のため広告料を支払う地元企業の批判はやりにくいという側面はある。大手は地方とのしがらみが小さいので遠慮なく叩ける、今回の産経みたいに。
 ざっと単純に述べたが、人間社会の利害関係をある程度把握したうえで情報を摂取しないと、偏食で栄養が偏って病気になるのと同じで、偏った情報は視野狭窄に陥る。もちろん、他の読売・毎日・日経などにも目を通すことにこした事は無いのだが、プロのジャーナリストでもない限り、一介の低所得労働者には銭も時も無い。

 かつて朝日は産経を保守反動の時代錯誤的メディアであるかのように扱き下ろし、知人の朝日系ジャーナリストは産経新聞を読む輩は日本の恥とまでいった。今回は一連の不祥事では産経系の知人が朝日を「国賊新聞」と扱き下ろし不買運動を主張している。
 私はどちらにも加担しない。


 
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私も朝日新聞購読しています。

別に朝日の記事を信用しているからではなく批判する為です。読まなくては批判も出来ないですからね。映画を見なければ映画評を書けないのと同じ論理です。
[ 2014/09/01 18:56 ] [ 編集 ]
うろぱす氏へ

 状況を把握しないまま、短兵急に批判するのは愚かな事ですね。

 私も韓国をよく批判して、一部の読者から「差別だ」「韓国人への無理解」指摘して批難されますが、おそらく批難する輩よりも韓国のことを私は「理解」していると思います。韓国映画は韓流が始まる前から観てきましたし。

> 私も朝日新聞購読しています。
>
> 別に朝日の記事を信用しているからではなく批判する為です。読まなくては批判も出来ないですからね。映画を見なければ映画評を書けないのと同じ論理です。
[ 2014/09/03 14:52 ] [ 編集 ]
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