ミカエル晴雨堂の晴耕雨読な映画処方箋

晴雨堂ミカエルの飄々とした晴耕雨読な映画処方箋。 体調に見合った薬膳料理があるように、 料理に合う葡萄酒があるように、日常の節目に合った映画があります。映画の話題をきっかけに多彩な生活になれば幸いです。詳しいレビューは「続きを読む」をクリックしてください。

第1882回「歴史上で好きな人物は誰?」 私は土佐人なのでやはり坂本龍馬だ。 

こんにちは!FC2ブログトラックバックテーマ担当河本です今日のテーマは「歴史上で好きな人物は誰?」です。皆さん、歴史は好きですか?私は授業を聞くのは好きでしたが、テストはかなり苦手でした。笑とにかく人の名前を覚えるのが苦手で、地理的感覚もなく歴史はもちろん、社会系のテストは残念な結果が多かったですそんな私がすぐ覚えたのは、源義経です源義経がチンギス・ハンという説があるというのを授業で教えてもらって...
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【雑感】高知出身者なので、やはり坂本龍馬になってしまうだろう。書斎の壁にはブーツを履いて椅子に座る坂本龍馬の写真を貼ってある。

書斎の坂本龍馬。
書斎の坂本龍馬ポスター。

 高知では絶大な人気を誇る坂本龍馬、高知だけでなく全国に武田鉄矢氏のような熱烈なファンがいる坂本龍馬なのだが、批判的に見ていた時期もあった。
 当ブログで何度か言及した事があったが、郷里は坂本龍馬に頼り過ぎている。空の玄関口高知空港は10年ほど前(2003年)から「高知龍馬空港」と呼ばれるようになった。現在でも正式名称は「高知空港」だが愛称として「高知龍馬空港」が採用され、道路標識や地図などではこの愛称が使われるので事実上は正式名称の変更だ。以前の「高知空港」は国土交通省の「戸籍名」みたいなものだろう。

 他、高知市内には「龍馬郵便局」「龍馬看護ふくし専門学校」など、龍馬の名前を冠した施設が増えていく。桂浜近くには坂本龍馬に関する資料を展示している高知県立坂本龍馬記念館、香南市には龍馬の等身大フィギュアを陳列した龍馬歴史館などがある。当然のことながら土産物屋や観光名所は龍馬のマスコット人形。大河ドラマ「龍馬伝」放送時では高知市内はますます坂本龍馬だらけだった。

 あまりにも龍馬だらけなので今でも時々鬱陶しく思う。そして「高知は坂本龍馬しかないんかい!」とイラっとくる時もある。(余談1)
 時代劇や小説・漫画などであまりにもカッコよく描かれる龍馬、へそ曲がりの私はつい「実際の龍馬はあんなエエ性格やなかったんやないか?」と疑問を持つ。一説にはフリーメイソンのパシリをしていたのではないかとの可能性も浮上する。国の革命騒ぎの陰にフリーメイソンあり、などと囁かれる秘密結社、幕末日本の武器市場で活躍したトーマス・グラバーはフリーメイソンの会員ではないかとの噂があり、龍馬はそのグラバーと接触し薩摩と長州との間で武器商人を務めた。
 また、実際に龍馬がやってきた事、彼自身のオリジナリティは無かったのではないか。船中八策は偉い先生たちからの受け売りのようだし。岩崎弥太郎が後に設立した三菱が果たした業績を見れば、海援隊の「業績」は商社としては大きくは無かった。後世の人々が龍馬を偉大な英雄に仕立て上げただけではないのか。

 しかし今はそういったネガティブな情報も含めて尊敬している。
 龍馬はフットワークが軽くて広い人物だった。若い脱藩浪士に過ぎない、しかも土佐藩士だった頃も身分の低い郷士だった。なのに幕末に活躍した著名人の多くと知遇を得ているのは紛れもない事実。勝海舟・西郷隆盛・桂小五郎といった幕府や薩長の要人とは少なくとも顔見知り以上の関係、さらに越前の松平春嶽といった親藩の殿様とも知り合いだ。これが如何に大変なことか。

 私の場合、20代後半から30代後半までの10年余りの期間を市民運動に使った。当時と現代とでは社会も経済も異なるので単純比較はできないかもしれないが、私もサラリーマン社会からドロップアウトした浪人のような身分、運動の過程で国会議員や政党の要職についている政治家、地方自治体の首長経験者、著名なジャーナリストと知遇を得て親しく一献かわすようになった。これがどれだけ大変な事か。
 当時の運動仲間から「なんでそんなに顔が広いんや」とよく言われたが、私は逆に「なんでお前はもっと動かないんや」と逆に尋ねた。
 手紙魔と化して意見書や主張を書き送り続けた。集会などのイベントがあると顔を出したり、時には臨時スタッフとして協力もした。もちろん選挙があると雑用を手伝いに行った。打ち上げ宴会に誘われたら迷わず参加し、席を温めることなくビールをついで回って交歓の機会を無駄にしないよう努めた。(余談2)相手が自分の名前と顔を憶えやすいよう特徴のある服を着、交換した名刺は保存して顔と名前を忘れないようデータベースに記録した。
 特に社交的ではない、どちらかといえば独りで閉じこもる事が好きな性分の私にとっては、けっこうストレスが重い。しかも半日を工場の労働に費やした上での行動である。なんでワシより時間がある人間がもっと動かんのやろう?と不思議に思ったほどだ。

 だからこそ思ったのである。龍馬の時代、社会的身分や世代の垣根が今より高かったはずだから、あの人脈の広さは超人的だ。桂小五郎や西郷隆盛のように何らかの実績をあげて藩の要職に就いている訳ではない、一介の素浪人の身分でだ。

 そして、若い頃はさして気にも留めなかったが齢重ねた今は最も惹かれる龍馬の特徴は、挫折しまくりの人生である。たぶん、史実上ではあまり浮上しない挫折は土佐にいた頃に多々あったと思う。近年の研究によれば、注意欠陥・多動性障害と呼ばれる発達障害児だった可能性がある。
 成人して黒船騒ぎに遭遇し時代のうねりに巻き込まれる。一念発起で脱藩し、勝海舟の門弟となって海軍操練所に落ち着くが幕府が廃止を決定。西郷隆盛に預けられるも、仲間とともに亀山社中を結社して行動、ここでも同志の切腹やせっかく得た船を海難で失うは、現代なら夜逃げしたり一家心中してもおかしくない大変な挫折ばかりが続く。

 龍馬の人生の醍醐味は「絶望しない」の一言に尽きると思う。時代劇の世界なら面白おかしい波乱万丈の冒険活劇だが、実際にあった事となれば「そんなボロボロの状態でよう船中八策やら大政奉還なんて吹いて回れたな」と、彼の生命力に驚嘆する。
 50が間近になった今、改めて龍馬の凄さを痛感。彼のしぶとさを羨ましく思うとともに、私もまだ人生を諦めてはいかんと思い直すのである。

(余談1)一時期は自由民権運動の行動する思想家植木枝盛に傾倒した。同じく土佐人で、龍馬より二回り近く歳下なので活躍は明治時代。男女同権を唱え、県議会議員時代に公娼廃止を実現、初の衆院選挙で官憲派を大差で破って当選し、国会で女性の政治活動参加をぶち上げる。
 彼の思想を簡単に言うと、現代の社民党とほぼ同じである。また現代の市民運動で音楽やダンスを取り入れると先駆的と評価されるが、実は枝盛が民権音頭などを作詞作曲して地元の芸者などに教え広めている。それをいうと、龍馬も海難事故で紀州藩と対立した時、紀州を批判するよさこい音頭を広めていたようだし。
 昔から土佐人は頭が柔らかいのかもしれない。

(余談2)高知の宴会ではよくある事である。みんな席に座って落ち着くような事はしない。各々立ち上がって酒をついで回って挨拶をする。大阪の宴会を見た時、なんでみんな行儀よく同じところに座ったままなんやろ?とカルチャーショックを受けた。
 たぶん、龍馬も勤皇の志士との会合では席に落ち着くような事はしなかったはずだ。

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私は幕末期の岩瀬忠震ですね。将来を見通す先見性の持ち主でありアメリカ代表ハリスと対等に交渉しました。歴史上の人物ではマイナーですが私のイチオシです。
因みに今の政治家では甘利さんが一番です。
[ 2014/09/13 08:33 ] [ 編集 ]
うろぱす氏へ

 時代劇や大河ドラマでは端役の存在に扱われますが、重圧は凄かったでしょうね。30代後半から40にかけて、おそらく現代の政治家や外交官よりも過酷な役目を負わされ職務を全うしてきたわけですから。
 またそんな逸材を政変で簡単に左遷したばかりか蟄居して生殺して潰す日本の政治の要領の悪さも象徴しています。

 時代劇ではあの頃からすでに幕府が傾き崩壊寸前で人材も枯渇しているかのように描写されますが、実は有能な政治家や官僚は多く、時のトップが扱いを間違わなければ弱体は免れたかもしれないのです。
 その証拠に、明治維新後の新政府では薩長の人手だけでは国政を回すことができず、ましてや朝廷の人材では話にならず、勝海舟や榎本武揚をはじめ多くの幕臣が出仕しました。その数は政府官僚の三分の一とも半数ともいわれています。


> 私は幕末期の岩瀬忠震ですね。将来を見通す先見性の持ち主でありアメリカ代表ハリスと対等に交渉しました。歴史上の人物ではマイナーですが私のイチオシです。
> 因みに今の政治家では甘利さんが一番です。
[ 2014/09/13 09:50 ] [ 編集 ]
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