ミカエル晴雨堂の晴耕雨読な映画処方箋

晴雨堂ミカエルの飄々とした晴耕雨読な映画処方箋。 体調に見合った薬膳料理があるように、 料理に合う葡萄酒があるように、日常の節目に合った映画があります。映画の話題をきっかけに多彩な生活になれば幸いです。詳しいレビューは「続きを読む」をクリックしてください。

マララ・ユスフザイさん(17)の伝記映画がインドで製作。 近頃の現象[一〇五六] 

マララさん映画になる インドで製作 
来年4月公開へ


 ノーベル平和賞受賞が決まったパキスタン人マララ・ユスフザイさん(17)の伝記映画がインドで製作されていることが13日、分かった。(日刊スポーツ)

【雑感】多くの伝記映画は、功名なし遂げた偉人が鬼籍に入るか、もっと時間がたって「歴史上の人物」になった頃合いに制作される。存命の偉人が実写映画化される例はもちろんある。邦画でもスポーツ選手の苦難の日々を描写した映画を本人主演で制作した例(余談1)がある。ハリウッドも存命成功者のサクセスストーリーをネタにして映画化する事はけっこう多い。

 問題なのは評価が今後変わる恐れのある人物、あるいは政治的に難しくて危険が伴う人物については風当たりが強い。インドでいえばイギリス・インド合作の「ガンジー」が批判された。映画化された当時はガンジーが鬼籍に入られて30年余りが経過し既に「歴史上の人物」と化しているが、それでもなお「映画化は早すぎる」との批判が巻き起こった。
 偉大なインド独立の父ではあったが、同時にインド国内のムスリムとの紛争を鎮められずパキスタン(現在のバングラデシュも含む)とインドの分裂を許し、現在もなお対立が続いている。

 そのパキスタン人であるマララ・ユスフザイ氏は弱冠17歳、今後いくらでも社会的立場や思想が変わっていく可能性がある。同時に彼女は非常に危険な政治的立場に立たされているので、パキスタンとは対立関係にあるインドでの映画制作は敵対者を刺激し、制作者や監督をはじめマララ氏に扮する主演者も相当の覚悟が必要になってくる。
 マララを演じる女優の名前は伏せているらしい。かつて東パキスタンと呼ばれていたベンガル地方出身とだけ公表されているようなので、おそらくムスリムの女優かあるいはそれに近い立場かもしれない。

 個人的には映画化は歓迎しない。映画化である以上、事実関係の「編集」やフィクションが盛り込まれる。マララ氏本人をはじめ近親者や関係者にとっては不快に思うものも出てくるかもしれない。さらに敵対者にとってはおぞましい悪魔の映画に見えてしまうだろう。
 何より、こういった場合で映画的に盛り上がってしまうのは、本人が志半ばで殉教者となってしまった時だ。だから不吉というか縁起の悪い計画に感じてしまう。
 映画化は、もっと後にしてほしいものだ。できれば半世紀以上後で。

(余談1)「若の花物語 土俵の鬼」(森永健次郎監督 1956年)がある。撮影当時まだ現役力士である若乃花幹士が本人役で主演した。
 ハリウッドで超有名なのは「サウンド・オブ・ミュージック」(ロバート・ワイズ監督 1965年)で世界的に感動を呼んだが、モデルとなった実際のトランプ一家や縁者たちは激怒したらしい。


 
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[ 2014/10/14 12:25 ] 日誌・・近頃の現象 | TB(0) | CM(0)
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