ミカエル晴雨堂の晴耕雨読な映画処方箋

晴雨堂ミカエルの飄々とした晴耕雨読な映画処方箋。 体調に見合った薬膳料理があるように、 料理に合う葡萄酒があるように、日常の節目に合った映画があります。映画の話題をきっかけに多彩な生活になれば幸いです。詳しいレビューは「続きを読む」をクリックしてください。

大阪都構想の是非も大事だが、大阪初の住民投票に私は注目する。 近頃の現象[一〇九〇] 

賛成か反対か
都構想案説明会で市民は複雑な心境!?


 大阪都構想案の是非を問う5月17日の住民投票に向け、都構想案を解説する大阪市の住民説明会が14日から連日開催されている。どの説明会も内容はすべて同じものだが、今回は22日午後に実施された住吉区の住民説明会の様子をお伝えする。橋下徹市長自身が1時間あまり説明し、参加者たちが熱心に聞き入っていた。説明会終了後、参加者からは都構想案に賛成とも反対とも決め切れない複雑な心境をのぞかせる意見が相次いだ。(THE PAGE)

【雑感】統一地方選、維新側は「負け戦」と評価したし、マスコミ各社も大阪府議会・大阪市議会ともに過半数を獲れなかったことを指摘して橋下徹氏らを崖っぷちであるかのように報道している。ニュアンスとしては地方選に辛勝したかのような報道だ。

 私の見方は違う。例えば府議会、議席数は前回より若干減らした程度だ、といえば勢力やや後退のようなイメージに聞こえるが、実は議員定数が前回より20議席程度も減らした上での選挙戦である。分母が減った分の分子が大して減っていないので実質上は勢力拡大と言ってもおかしくない状態なのだ。半数近く占めた維新に対して自民も公明も少数野党になり、かつての大政党民主は殆どの議席を失った。
 大阪市議会は各行政区ごとの中選挙区制をとっている。通常の市町村では大選挙区なので、単純に候補者は自治体全体を選挙カーで回るが、政令市は市内の各選挙区に分かれて闘う。各選挙区は人口に比して定数を3人から6人程度に分けているため、各政党は獲りこぼしを防ぐために各選挙区ごとに1人しか候補を立てない。ところが維新は共倒れ覚悟で候補者を複数名たてて殆ど獲りこぼしなく当選させているのである。
 因みに大阪市の南隣の政令市堺でも維新は第一党となった。私の地元である南区では2人候補を立て2人はなんとトップ当選と2位当選を果たした。
 こないだの堺市市長選の頃から感じたのだが、橋下人気に頼って急速膨張して橋下失言をはじめ維新関係者の不祥事で急速に萎んだかのように見えたにわか政党だったのが、この結果を見れば強固な支持基盤ができあがっていると見たほうが良い。


 さて、大阪都構想の是非はともかくとして、来月実施される予定の住民投票の件だが、これは今後の日本の在り方にも影響する重要なイベントだと考えている。 
 全国各地で展開されている住民投票の多くは、原発の是非とか空港建設の是非や自衛隊基地の是非といった事柄について住民の意思を問うものであって、どんな結果が出ようとも「参考意見」でしかない。決定権は議会にあって住民には無い。(余談1)
 しかし今回は大都市法に基づく住民投票なので、リコールと同じように投票権は大阪市長や大阪市議を選んだ成人の大阪市民(大阪市の主権者)に限定され、投票結果は即ち決定になる。いわゆる直接民主制の精神に基づく制度だ。決定を政治家に任せるのではなく、自分たちで決定しなければならない重いものだ。

 近畿各府県で「住民投票」は行われてきたが、大阪だけは未だ無かった。いわば大阪初の試みであり、初の試みが法的拘束力のある住民投票なのである。
 大阪都構想をめぐって大阪市側は発案者たる橋下氏が行政の首長であるため、構想の意義や利点を合法的に熱弁する。一方の野党側はそんな橋下氏の姿勢を「中立性を欠く」と批難し、「大阪市分割案」といった「都構想」と違ってマイナスの一面を強調するかの如くタイトルで独自の説明集会を行っている。

 この現象はそのまま近い将来の憲法改正発議と国民投票につながる。野党側が発議を行う事はまず無いので、自民党が行う事になる。総理が憲法改正の意義と利点を熱弁し、野党側、とりわけ護憲政党を標榜する社民党や共産党は「中立性を欠く」「憲法改正へと国民を誘導している」と批難しながら、おそらく「戦争憲法」「人権抑圧憲法」といった類のレッテルを貼って昇華されることのない口論が展開されていくだろう。
 もう一度言うが、近い将来かならず自民党政権は憲法改正の発議を行う。憲法を改正するか否かの決定は国会ではなく我々主権者(国民)が直接決める。

 大阪都構想の是非を決断する住民投票のプロセスは、きたるべき憲法改正のプロセスの予行演習でもあるので、与野党あるいは保革あるいは左右は注目するべきだ。
 とりわけ、劣勢である共産党や社民党は喧嘩の仕方を考え直す機会だと思う。自民党や維新の悪口を言っても、主権者の多くが共産や社民の言葉に説得力を感じなくなっている点を甘く見すぎだ。


(余談1)この場合の住民とは単純素直にその自治体が治めている地域に居住する者を指し、「主権者」に限定している訳ではない。したがって投票の根拠となる住民投票条例によっては、在日外国人や未成年者も投票権が行使できる場合がある。


 
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[ 2015/04/23 05:41 ] 日誌・・近頃の現象 | TB(0) | CM(2)
橋下は弁護士だけあって頭が切れます。

偏差値は優秀だが現場を知らない民主党の優等生とは違います。橋下は弁護士としても現場を見てきたので有権者の心理を読んでいます。

自民も嫌だが民主は論外、という保守系有権者は意外と維新に投票しているのでしょう。
[ 2015/04/23 17:05 ] [ 編集 ]
うろぱす氏へ

 党については橋下氏の頭が切れるだけでは盤石の体制にはなれません。「みんなの党」が渡辺喜美氏と江田憲司氏の対立で瓦解したのと違い、橋下徹氏と松井一郎氏の強い結束が大きい。気持ち悪いくらい意思統一ができている。さらに両氏の下に有能なオルガナイザーが存在します。
 私の地元堺市南区など今や維新王国です。公明党や共産党以上にマメな活動を展開しています。

 それから、橋下氏を攻撃するのが主に護憲派や左翼ですが、橋下氏が言葉の腕力で捻じ伏せているかのように見えるのは、単純に護憲派や左翼が強弁に弱いだけです。彼ら彼女たちは思想信条に沿った言動しかできない。そこから少しでも外れてしまうと、友軍から攻撃されてしまうからです。

 たとえば、護憲派のカリスマ記者である本多勝一氏がある週刊誌に「長野県はオリンピックで気が狂ったのか」という見出しでオリンピック利権に群がる土建行政や財界を批判する記事を書いたら、苛烈な攻撃を仕掛けたのは敵である自民党ではなく、友軍のはずの全障連(全国障害者解放運動連絡会議)をはじめ障害者解放勢力からでした。彼らから見ればあの見出しは「長野県はオリンピックで精神障害者になったのか」に聞こえるのです。

 様々な社会的弱者勢力や少数者勢力の言葉狩りに攻撃の手を絡められている護憲派や左翼相手に、橋下氏はさしたるしがらみはありませんので、たやすく一般ウケする言葉の腕力で投げ飛ばす事ができる。これは大きいですよ。



> 橋下は弁護士だけあって頭が切れます。
>
> 偏差値は優秀だが現場を知らない民主党の優等生とは違います。橋下は弁護士としても現場を見てきたので有権者の心理を読んでいます。
>
> 自民も嫌だが民主は論外、という保守系有権者は意外と維新に投票しているのでしょう。
[ 2015/04/23 20:37 ] [ 編集 ]
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