ミカエル晴雨堂の晴耕雨読な映画処方箋

晴雨堂ミカエルの飄々とした晴耕雨読な映画処方箋。 体調に見合った薬膳料理があるように、 料理に合う葡萄酒があるように、日常の節目に合った映画があります。映画の話題をきっかけに多彩な生活になれば幸いです。詳しいレビューは「続きを読む」をクリックしてください。

宮崎駿、辺野古移設阻止支援に動く。 近ごろの現象[一〇九九] 

宮崎駿氏「辺野古基金」共同代表へ 
新基地阻止、内外に


 米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設阻止を目的に設立された「辺野古基金」の共同代表に映画監督の宮崎駿氏が就任する意向であることが7日、分かった。琉球新報にスタジオ・ジブリ側が明らかにした。宮崎監督は高い功績を残した世界の映画人に贈られる米アカデミー名誉賞を受賞するなど、アニメ映画の監督として世界的に高い評価を受けている。新基地建設の阻止を掲げる県政を支えるため、島ぐるみ会議など運動側は辺野古移設反対の県民の民意を今後、内外に広くアピールし、訴えを強める考えで、宮崎氏の共同代表就任は今後、大きな影響を与えることになる。(琉球新報)

【雑感】宮崎駿氏のこれまでの言動からいえば、至極当然の行動ではないか。長編アニメ制作の一線からは退いている事だし、他の事へ力を割きやすい。
 逆に宮崎氏が「移設賛成」「安倍総理支持」「自民党の憲法改正案推進だ」なんて言ったら腰抜かすほど驚いてしまうだろう。

 移設反対派にとっては強力な援軍だ。なにしろ、菅原文太氏や沢田研二氏といった芸能人のレベルではない、彼らは日本国内に限って有名人だが、宮崎駿氏になると世界的名声がある。発信力として強力だ。
 ただ、問題は仮に阻止できたとして、その後の事はどうなるのだろうか? そこまで考えているのだろうか? ある革新系の知人に言わせると「その後の事は国が考えるべきだ」と言ったがそれもおかしい。

 国家の主権を持っているのは誰か、それは憲法一条にあるように我々国民である。政治家と一介の国民とは立場も目線も情報量も異なるゆえ、一介の国民にはその後を考える事は無理かもしれないが、最初から後の事を放り出すのなら、目先のことしか考えないと宣言しているも同じであり、そんな人間に選挙で議員や政権を選ぶなんて無理ではないか。引いては主権放棄宣言と同じだ。

 日本国内の米軍基地の大半は沖縄に集中している。沖縄に於ける米兵の狼藉はヨーロッパ駐屯の米軍に比べて多発しているとの話も聞いたことがある。そもそも移設話は米兵の狼藉が直接の発端になっている。だから沖縄から米軍は出て行けという心情は致し方ない。

 その一方で、中国が南シナ海や東シナ海で軍事的行動を活性化させてきているのも事実である。フィリピンから米軍が撤退した時、革新系の知人たちは小躍りして次は沖縄だと怪気炎をあげていたが、果たしてそれは良い事なのだろうかと疑念を持った。米軍が抜けたら、中国がいよいよ南シナ海の領海権を積極的に主張しだすのではないかと。
 残念ながらその疑念は現実化した。

 じゃあどうすれば良いのか。選択肢は多くはない。

1 辺野古へ移設する。
2 移設を諦め現状のまま。
3 一部を本土へ移す。場所は採算の悪い地方空港をベースにする。
4 在日米軍に国へ帰ってもらう。
5 在日米軍は日本以外の他所へ行ってもらう。例えばグアムとか。


 移設反対派にとって最も理想的な選択肢は4である。しかしそれはありえない。実現するには自民党政権を倒すだけでは無理というのは前の鳩山政権で明らかだ。しかも現在の安倍政権は余程の事がない限り倒れない。
 5は結局のところ嫌なことを他所の国へ押し付ける事になってしまい、道義的には完全に地域エゴになってしまう。
 1と2は反対派にとって最悪のシナリオ。
 残りは3しかない。但し3を実現させるには鳩山政権でも明らかなように、沖縄に対して強いた以上の理不尽な強権をふるって県外に基地移設を強行しなければならない。誰も引き受けを表明する自治体はいないからだ。唯一、橋下徹氏が大阪府知事時代に受け入れ検討を表明したのみ、それすらも口のねが乾かぬうちに撤回した。
 それこそ有無を言わさず基地を県外に移設し、反対者はことごとく逮捕拘禁、徹底弾圧。

 現在、法的に決定しているのは辺野古移設だ。それを曲げるのであるから、民主的手続きによる変更は絶望である。平和的にという「制約下」で辺野古移設阻止と尚且つ普天間基地廃止を実現させる手段が思いつかないし想像できない。


 
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[ 2015/05/08 23:02 ] 日誌・・近頃の現象 | TB(0) | CM(2)
宮崎駿は作品を見ていると保守史観のように見えます。

こういうタイプの文化人は右なのか左なのかよく分かりません。

普天間移設に関して言えば辺野古しかないでしょう。
他の選択肢は絶望的です(仮に辺野古がダメになったら普天間固定しかなくなります)。
[ 2015/05/09 18:57 ] [ 編集 ]
うろぱす氏へ

 便宜上、右左の分類法を使っていますが、本来は左右に線引きできるほど単純ではないんですよ。

 左翼の大物ジャーナリストであると評価されている本多勝一氏とて、反米で民族主義でもあるので、フェミニストからしばしば批判の対象にされています。彼は明石元二郎をはじめ明治に活躍した軍人を高く評価していました。
 二二六事件の青年将校たちや影の首謀者と言われている北一輝は右翼という評価ですが、思想の基本は左翼と同じです。ですから右翼文化人の中には右翼を装った左翼だと批難しています。
 人間の立ち位置は二元論ではなく、3Dでないと正確に表示できないでしょう。

 特に藝術の世界では左右にこだわらない、もう少し生々しく言えば左右を超越したと自負する輩も少なくありません。
 

> 宮崎駿は作品を見ていると保守史観のように見えます。
>
> こういうタイプの文化人は右なのか左なのかよく分かりません。
>
> 普天間移設に関して言えば辺野古しかないでしょう。
> 他の選択肢は絶望的です(仮に辺野古がダメになったら普天間固定しかなくなります)。
[ 2015/05/09 19:30 ] [ 編集 ]
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