ミカエル晴雨堂の晴耕雨読な映画処方箋

晴雨堂ミカエルの飄々とした晴耕雨読な映画処方箋。 体調に見合った薬膳料理があるように、 料理に合う葡萄酒があるように、日常の節目に合った映画があります。映画の話題をきっかけに多彩な生活になれば幸いです。詳しいレビューは「続きを読む」をクリックしてください。

節電を考える。朝日の稲垣えみ子氏のコラム、共感はするが賛同できない。 晴雨堂の晴耕雨読な日常[二百] 

稲垣えみ子氏に共感はするが
賛同はできない。


台所のスポンジ束子と布巾。
台所のスポンジたわしとフキン。
使用毎に電子レンジで殺菌消毒する。

【雑感】台所のスポンジタワシとフキン、毎日使った後に洗っても次第に汚れが蓄積していき臭いを放つようになる。特に夏などは雑菌が繁殖しやすく、使い古しで食器洗いをしているとバイ菌を擦り付けているような感がするし、黴臭さと水臭さが入り混じったフキンでテーブルを拭いているとテーブルにその臭いを刷り込んでいるような気がする。実際、テーブルにはフキンの悪臭が転移していた。古くなれば捨てて新しいのを使うことになるのだが、どうも不経済のような気がしてならない。

 私は天日干しをやったり煮洗いしたりと様々な手間のかかる事を試してみたのたが、状況を変える事ができなかった。ところがたまたま電子レンジで日本酒の熱燗を作ろうとしたときに閃いた。スポンジやフキンも水洗いの後に電子レンジ加熱したら簡単やないか、と。ワット数や加熱時間をいろいろ試した結果、1000Wで30秒が手ごろだ。
 電子レンジによる殺菌法を編み出してからは、食器洗いの都度殺菌するので悪臭や黒ずみが発生しにくくなり長く使えるようになった。たった30秒なので電気代の負担も小さい。
 私にとって家電製品は貧乏な団地生活を効率よく豊かにするアイテムである。


 さて、朝日新聞のコラムに稲垣えみ子編集委員の文が掲載されていた。御自身の節電生活を綴ったものだ。今日の話題は冷蔵庫無し生活に入って継続中である事と、節電を公言したことで様々な人たちからのバッシングを受けた事などだ。
 彼女は学年でいうと私と全く同じ世代だ。おそらく幼稚園保育園時代にウルトラセブンや赤影に夢中になり、小中学生時代にヤマトやガンダムやキャンディキャンディを観た口だろう。
 登山が好きで日本酒が好物であれば、もしかしたら朝日の大先輩である本多勝一氏の本を学生の頃に読んでいたかもしれない。

 彼女に対する親近感もあって考え方や生い立ちには共感する面が多々ある。彼女が育った家庭は最新の家電にあふれていた点も多いに共感だ。私の父も新しもの好きで、物心つくようになったころは既にカラーテレビであったし、小学校低学年には4チャンネルのステレオ、小学校高学年の時にはβマックスのビデオデッキがあった。
 そんな環境で育った私が何を間違えたのか市民運動に参加するようになり、そこで知り合った連れ合いの影響で家電に頼らない生活を営んできた。

 だが、現在の私は稲垣えみ子氏とは逆の道を歩みつつある。最近まで頑なにエアコン無しの生活だったが、息子を授かってからは「環境保護運動家」であった連れ合いがエアコン導入に踏み切った。
 大都市圏の中層団地最上階は夏になるとダイレクトに暑さが天井に伝わり室温を上げる。天井を触ると熱いのだ。ベランダにゴーヤーを植えたり、窓に簾をつけるなど工夫をしたが追いつかない。体内調節が未熟な乳幼児にとって危険な部屋になる。連れ合いは母親の決断をしたのだ。

 私たちは二つの消費者団体から無農薬有機農法の高価な食材を購入している。週に1回の配達なので冷蔵庫は必需品だ。収入減により近所のスーパーから安い食材を購入する割合が増えていったが、息子には高い食材のものを食べさせ、私と連れ合いは安物を食べる状態である。
 稲垣氏は自宅近くのスーパーを冷蔵庫代わりにしているが、私達の場合は食材を週配で取り寄せているので冷蔵庫なしでは冬場でも持たない。困った事に一部の環境保護運動家たちはスーパーの食材に警鐘を鳴らしているほどだ。
 もっとも、稲垣氏は「節電」のみをテーマに工夫をやっているだけなので、これは単なる方向性の違いであり反論の必要はない。

 稲垣氏は手洗い洗濯だそうだが、独り暮らしであれば洗濯物が少ないので何とかなるけど、家族が増えると洗濯機で時間短縮しなければ家庭運営が回らない。
 稲垣氏は掃除機を止めたそうだが、サザエさんが住んでいるような風通しが良くて縁側が有る家屋ではホウキの方が便利だが、密閉度の高くて物が溢れている狭い府営団地ではホウキによる掃除は手間がかかる。またホウキではハウスダストの問題は解決できない。掃除機が普及した背景には住宅の鉄筋コンクリート化と集合団地が増えたからである。
 ご飯は鍋でOKなんて私も鍋で炊く生活していたからよく解る。電子レンジが無くても蒸し器でOKも解るし、蒸し器のほうが健康に良いことも知っている。

 だが、ワーキングプアの低所得労働者家庭でそれを実践維持するのはかなりしんどいのではないか。誰もができる習慣ではない。朝早く出勤して夜遅く帰るパターンであれば、宵にご飯を研いで炊飯器のタイマーをセットしたほうが効率が良い。いや、自炊している我が家はまだ頑張っている方で、よそではできあい物で済ませている家庭も少なくない。

 30代のころ、不愉快な出来事があった。環境問題に詳しい著名人を招いての講演会を企画し、その主催責任者を務めた時だった。
 イベントの協力を募るために自然食品店やエコ関係の雑貨店を廻ったのだが、ある店主が個人の志を問題にされた。私は「組合などと連携して時短(労働時間の短縮)を実現させる必要が有る」と意見するとその店主はムキになって「個人のやる気の問題や!」と強弁し、結局は趣旨には賛同するが考え方が違うとかでイベント応援を断られた。
 その恨みもあるのだが、店主の意見には大いにムカつく。店主はいわば自営業、時間の都合は個人の裁量でなんとかできる面がある。しかし労働者は勤務時間にガッチリ拘束されているのだ。それを理解していない。 

 残念ながら、稲垣えみ子氏のお説もあのときの不快感に似た臭いがするのだ。もし稲垣氏が高卒で工場の現場作業者として勤務し年収200万から300万程度の生活を営み、勤務時間も通勤も入れて15時間、夫や子供たちを説き伏せて実践されているのであれば説得力がある。
 しかし、私の個人的なやっかみもあるかもしれないが、高学歴で大手新聞の記者で編集委員(余談1)もやっている方の言うことは話半分に聞くことにしている。

 連れ合いはコラムを読んで「稲垣さんは独身? 家族がいたらできへんで」と疑問を呈していた。

(余談1)朝日新聞編集委員とは、本多勝一氏がベトナム取材などで活躍していた60年代に設置されたポストで、もともとは編集局長直属のエリート遊軍記者である。導入したのが朝日が初めてかどうかは知らないが、この時期あたりから各紙が設置していった。
 普通、新聞記者は社会部や政治部や家庭部などの部署に所属して、編集長補佐たる「デスク」と呼ばれるポジションの社員の下で記者をする。
 編集委員になれば、それらの部署から離れ、局長の監督の下で自ら政治部や家庭部の縛りにこだわらず企画立案して取材活動を行う。20年ほど前、本多勝一氏が朝日を辞める前に会社批判をやったが、その時の編集委員は格下げになって各部長の直属になり、昇進のための待機ポスト化したと扱き下ろした。今はどうなっているかは知らない。
 いずれにせよ稲垣えみ子氏は看板記者であり、デスクを経て就任している訳なので、年収は2千万くらい? 少なくとも私のような200万代ではあるまい。日本の労働者平均年収400万よりはるかに高額はもらっているはずだ。

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震災の朝から始まった 稲垣えみ子


 
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