ミカエル晴雨堂の晴耕雨読な映画処方箋

晴雨堂ミカエルの飄々とした晴耕雨読な映画処方箋。 体調に見合った薬膳料理があるように、 料理に合う葡萄酒があるように、日常の節目に合った映画があります。映画の話題をきっかけに多彩な生活になれば幸いです。詳しいレビューは「続きを読む」をクリックしてください。

「絶歌」執筆刊行の意義は皆無ではないが、著者自身が覚悟しているのなら批難はひたすら甘受すべきだ。 近頃の現象[一一二五] 

神戸連続殺傷事件 
「元少年A」はなぜ手記を出したのか?
太田出版・編集担当者に聞く


 1997年に起きた「神戸連続児童殺傷事件」の犯人男性(32)が6月10日、事件を起こした経緯やその後の人生をつづった手記を出版したことが、大きな波紋を広げている。(弁護士ドットコム)

【雑感】私は「言論と表現の自由」真理教の信徒なので、今回の元少年Aの執筆活動には反対しない。刊行中止を呼びかける事もしない。

 元少年Aは文才がある方だと思う。私より上手だと思うし記憶力と分析力?は抜群ではないかとも思っている。(余談1)犯行当時の事を記述した前半と、退院後の社会復帰への道を描いた後半、おそらく14歳当時の自分を蘇らせて当時の元少年Aが前半を書いているかのように魅せ、後半は30を過ぎた大人の文だったのでホッとさせる、見事な演出だ。

 はなはだ不愉快な執筆刊行の挙に出た訳だが、元少年Aに大義が全くない訳ではない。彼がなにゆえ犯行に至ってしまったのか、その原因と経緯を詳細に記す事は、事件解明と今後の同様事件発生を抑止する意味で公益は十分にある。
 元少年Aが退院後の社会復帰に際してどれだけの人間が更生に関わり尽力したのかも詳細に描いているので、犯罪者となってしまった人間の更生について参考になりそうなデータが詰まっている。
 遺族にとっては残念な事かもしれないが、元少年Aの「絶歌」は公益に適う。

 しかし、これを読んで元少年Aを警戒してしまう人間も少なからずいるのではないかと思う。前半部分を読む限りでは、「こいつ14歳のころと変わってないやんか」と思うだろうが、後半はかなり客観視できている冷静な大人の元少年Aがいる。そして前半と後半の文面を使い分ける演出技術。
 私がもし遺族関係者であれば、彼の表現力と発信力に警戒心を抱くとともに、新たな憎しみを抱くかもしれない。犯罪被害者として人生に大きな打撃を受け癒される事も無く、損失に見合う補償も無く、過去の傷を引きずって暮らしているのに、犯罪者には至れり尽くせりの公的支援がある。

 元少年Aがどこまで覚悟の上での挙なのかはかりかねる。何もかも感受する覚悟がまことにできているのか? 英国人女性講師を殺害した市橋達也は印税で得た収入は全額遺族に渡すか、遺族が拒否した場合は公に寄付するといった具合に自覚のある行動をとっているが、この元少年Aはまだ収入の使い道を公表していない。
 いったい、どういうつもりや? という以外に言いようが無い。

(余談1)分析力に?をつけたのは、客観的な分析であるかどうかは判らないからである。可能性として、客観性を装った創作の可能性もある。


 
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[ 2015/06/13 22:54 ] 日誌・・近頃の現象 | TB(0) | CM(0)
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