「元少年A手記」読んでる人も悪いのか?
乙武ツイート機に議論勃発 出版流通大手「トーハン」が2015年6月16日に発表した週間ベストセラーランキングで、神戸連続児童殺傷事件を起こした「元少年A」による手記「絶歌」(太田出版)が総合1位となった。
太田出版、賛否呼ぶ「元少年A」手記について正式コメント
11日の発売後から賛否を呼び、被害者遺族からは回収要請まで出ていた同書。売れ行き好調の報を受け、作家の乙武洋匡さんが16日、ツイッター上である疑問を投げかけた。
■「批判を向けられるべきは、著者と出版社『だけ』でいいのか」(J-CASTニュース)【雑感】私にも某読者から批判がきた。まことに笑止。
読まない事には論評のしようがないではないか。内容を確認しないまま全否定する行為の方が私は恐ろしい。 泥棒にも三分の理がある。
元少年Aにも一分に満たないかもしれないが理がある。
乙武洋匡氏はその理を確認しないまま
元少年Aを全否定するつもりか?
新聞の見出しだけを見て早合点するような愚かな行為はしたくないだけだ。
乙武洋匡氏は実にいやらしい批判の仕方をする。販売自粛がある中で蓋を開けてみれば売り上げ1位である事を指摘してから「「批判を向けられるべきは、著者と出版社『だけ』でいいのか」と続ける。ハッキリと購入者に矛を向ければ爽やかだが、問題提起を装った事実上の購読者批難だ。 案の定、この「問題提起」に呼応して購読者の人格まで否定するコメントが数多くみられる。また批判の矛先は著者と出版社だけで良いと言う者にしても、「大衆の怖さ」だとか「世間の好奇は規制できない」といった具合に購読者への不快感は表している。もう少し踏み込んで言えば、彼らは購読者を己より一段下に見くびっているともとれる。
穿った見方をすれば、乙武氏は問題提起を装って、自分が言いたい罵詈雑言を読者たちに言わしているのではないか。そうだとすれば卑怯な奴だ。
前述したように、「
絶歌」執筆刊行の経緯は道義に反する。遺族側から「謝罪と反省は口先だけ」と批難されても仕方がないし、販売中止を求められてもそれは当然だ。また私が遺族側の人間だったら、
元少年Aの能力に恐ろしさを感じ新たな警戒心と激しい憎悪を抱くと述べた。
しかし残念な事に「
絶歌」の公益性も否定できない。多くの著名人は、犯罪者の心情風景や社会的背景を把握する上での資料価値を評価するに留まっているが、
私は酒鬼薔薇の後輩たちへの忠告の効果が期待できると思う。 酒鬼薔薇以降も、猟奇的殺人を犯す少年少女が散発的に登場してきた。その度に教育関係者たちは命の尊さを説いてきた事は無駄だったのかと無力感に苛まれてきた。
残酷な話だが、酒鬼薔薇の後輩たちに上から目線で道義を説いても退屈な説教にしか聞こえない。酒鬼薔薇の後輩たちにとって遺族の恨み言も他人事でしかない。しかし「先達者」の言う事ならどうだろうか。猟奇犯罪界のレジェンドが述べる困難な人生なら人の道を説く善良な大人たちの言う事よりは説得力がある。 元少年Aがどういうつもりで「
絶歌」を書いたのか量りかねる事ができないが、内容自体は「後輩たちへの忠告」と位置づけられる。「
絶歌」を否定できる道義的資格があるのは遺族だけで、気楽な第三者が安易に全否定するのは甚だ危険だ。
乙武氏の様に全否定世論を煽る者がいる。エスカレートしないうちに、
元少年Aと
太田出版は売上を放棄する事を勧める。金儲けではなく社会的意義を前面に立てるのであれば、売上放棄は早い方が良い。
ブログランキングに参加しています。
- 関連記事
-
スポンサーサイト