ミカエル晴雨堂の晴耕雨読な映画処方箋

晴雨堂ミカエルの飄々とした晴耕雨読な映画処方箋。 体調に見合った薬膳料理があるように、 料理に合う葡萄酒があるように、日常の節目に合った映画があります。映画の話題をきっかけに多彩な生活になれば幸いです。詳しいレビューは「続きを読む」をクリックしてください。

「テレビ離れ」といわれるが、正確には「テレビ局離れ」「テレビ番組離れ」だろう。 近頃の現象[一一三九] 

テレビ離れ>傾向強まる 
短時間視聴が増加 NHK放文研


 NHK放送文化研究所は7日、ビデオやDVDの再生を除くテレビの1日の視聴時間を「30分~2時間」もしくは「ほとんど、まったく見ない」と答えた人の割合がそれぞれ5年前と比べて増加したと発表した。30分~2時間の「短時間視聴」の割合が増加傾向となったのは1985年の調査開始以来初めて。テレビ離れの傾向がうかがえる。(毎日新聞)

【雑感】60年代生まれの私はテレビ世代にあたる。物心ついた時には既に茶の間にテレビがあった。

 小学生の頃、日曜日の夕方には2時間にわたるアニメ枠が関西テレビのチャンネルにあり、毎週楽しみにしていた。例えば1974年10月、日曜日の夕方の6時から7人兄弟の奮闘を描いた名作「てんとう虫の詩」、6時半から超時空家族「サザエさん」、7時から永井豪氏の「グレートマジンガー」、7時半から「アルプスの少女ハイジ」が放送されていた。

 因みに、この「アルプスの少女ハイジ」の泡沫裏番組の身分に甘んじたアニメが後に日本のアニメ市場や漫画同人誌市場拡大の起爆剤となる不朽の名作「宇宙戦艦ヤマト」である。(余談1)しかしながら、多くの男の子たちは同様の経験をされたと思うが、ハイジ派の姉の意向が優先されて私がヤマトをまともに観れたのは1年後の再放送の時だった。(余談2)
 考えてみれは「ハイジ」制作の中心的役割を果たした人物に宮崎駿氏がいた。彼は場面設定・画面構成を担当し、演出にはこれまた高畑勲氏だ。ヤマトも加え、このアニメ枠に関わった人たちは日本アニメの主力エンジンとして牽引していくことになる。

 加えて「ハイジ」を観た後、通常なら8時から大河ドラマ「勝海舟」を観ていたのだが、この秋からTVドラマ版「日本沈没」が放送された。当時、「日本沈没」は「ノストラダムスの大予言」と並んで日本の子供たちに「終末思想」を刷り込ませた巨大なお化け作品だった。
 また、「てんとう虫の詩」の前番組は不朽の名作「科学忍者隊ガッチャマン」を2年間放送していたし、「グレートマジンガー」の前番組は「マジンガーZ」いわば永井豪枠のような状態だった。そして「ハイジ」は世界名作劇場枠の第三弾で、一弾目は「ムーミン」、「ハイジ」の次弾は「フランダースの犬」である。

 このように私が少年だった頃のテレビとはワクワクするものだった。私と同世代の映画やアニメの業界人はこの日曜日2時間アニメ枠プラス「日本沈没」を嬉々として観続け、その後の人生を決定づけるような強く深い影響を受けた事だろう。

 だが、いま当時と同じようなワクワク感をテレビに求められるだろうか? 堺雅人氏主演の「半沢直樹」が大ブレイクして一種の社会現象化したが、あれほどのインパクトのある作品は当時のテレビにはゴロゴロあった。
 ところが今や情報番組やバラエティ番組ばかりとなり、かつてはクレームやバッシングを恐れず面白い物を追求する気概があったが、今では最初からクレームを回避する姿勢になり全体に委縮しているように思う。
 インテリアの一つとして流しでテレビをつける事はあっても、子供の頃のワクワク感はもはや無く観ても忘却する。

 こうなってくると、インターネットのほうが面白くなる。私がネットを始めた90年代前半はまだ文章と写真だけ、その写真もダウンロードするのに1分近く時間がかかった。今ではYoutubeをはじめ動画サイトも複数あり、テレビのような制約がない分、プロアマ関係なく多くの人々が情報の送受信を行っている。
 テレビは数多くあるメディアの一つに過ぎない。とはいえ、まだ組織的に運営する公共放送としての価値は依然として持っているので、その特徴を強調していかなければならないだろう。

(余談1)日本初の本格アニメ業界雑誌「アニメージュ」創刊号の表紙はヤマトだった。

(余談2)現代は個人で何台もテレビが持てる時代だが、当時は1世帯に1台のテレビ。


 
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[ 2015/07/08 06:11 ] 日誌・・近頃の現象 | TB(0) | CM(2)
うちはどちらも無しで暮らしています 新聞は4年前 TVはデジアナ変換が終わった3月から ラジオと週刊誌とネットがあれば十分 話題のドラマは後でレンタルすればいい 
ところでまだNHKを解約していないので これからバトルしなくては
 
[ 2015/07/13 23:29 ] [ 編集 ]
amaria氏へ。

 NHKとのバトルは気が遠くなる日々になるでしょう。昔ならば、本多勝一氏の「NHK受信料拒否の論理」でも良かったかもしれませんが、電波法の根拠に加えて関連法も変わっていますから。
 NHK側が解約に納得する状態は、テレビモニター(パソコンやケータイも含む)が無い家庭です。

 息子がNHKのキッズテレビが好きなので、私は解約する事はないでしょう。

> うちはどちらも無しで暮らしています 新聞は4年前 TVはデジアナ変換が終わった3月から ラジオと週刊誌とネットがあれば十分 話題のドラマは後でレンタルすればいい 
> ところでまだNHKを解約していないので これからバトルしなくては
>  
[ 2015/07/14 05:59 ] [ 編集 ]
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